マルマン ZETA ドライバー

マルマン ZETA ドライバー 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは マルマン ZETA ドライバー です。
Z713

シャフトは Z713 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54g、トルクは4.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は312gです。
正面

マルマンの新しいドライバーです。
このドライバーを初めて見たとき、マルマンのドライバーだとは気づきませんでした。
すごくイメージが変わりました。
マルマンといえば、私は『コンダクター』のイメージが強いのですが、このドライバーは新しいシリーズなのでしょうか?
ただ、聞くところによると、このドライバーは『新製品』ではなくて『新種』というのだそうです。
どこが新種なんだろう?と思いました。
こうして見る限り、特に変わった感じはしません。
側面

ソールは黒っぽい色をしていますが、それ以外はシルバーが目立っていて、何となく『軽量感』を感じます。
他のメーカーが時々『限定モデル』として、ヘッド全体が黒いドライバーを発売することがあり、それらの多くがとてもカッコイイのですが、このドライバーはちょっと違う雰囲気があるな・・・。と思いました。
『限定感』とか『希少感』というよりは『大衆感』を感じました。
これまでのマルマンに無いイメージのドライバーであり、『高級感』はあまり感じませんでした。
MULTI FITTING SYSTEM

ヒール側のところには『MULTI FITTING SYSTEM』と記されていました。
こういったドライバーは最近多くなったような気がします。
強度や安全性が保たれているのであれば、こういったシステムはとても意味があることなのかもしれません。
ただ、それによって見た目やフィーリングが犠牲になってしまえば、元も子もありません。
ウェイトのようなもの

ネックの近くにウェイトのようなものが見られます。
専用の工具があれば、交換できそうです。
ただ専用の工具だと、かさばってしまうこともあるので、できれば『六角レンチ』で交換できると、かさばる心配もなくなるのかな?と思いました。
とはいっても、マイドライバーは六角レンチでウェイトを交換できるタイプなのですが、今まで一度も交換したことはありません・・・。
鉛すら貼ったことがありません。
ヒールの部分にウェイトがあり、それを色々な重さに交換するということは効果も大きいと思いますが、かなりフィーリングが違ってくるんじゃ無いかな?と、これまでの経験上感じました。
今は『重心深度』がとても注目されているようですが、『重心距離』もとても大切です。
そのクラブの扱いやすさを大きく左右しますし、重心距離が違えばフィーリングも大きく変わります。
ネックの調整システム

ネックには調整システムが搭載されていました。
他のメーカー同様、色々なシャフトに交換できるのでしょうか?
TYPE-713

バックフェースのところには『TYPE-713』と記されていました。
どういう意味があるのでしょうか?
シャローバック

予想していた通りの形状です。
極端なシャローだとは思いませんが、やはりシャローな感じはします。
『セミシャローバック』といっていいでしょうか?
『立体感』『厚み感』というよりは、『平べったい』感じのするヘッドです。
顔

とても懐かしい感じの『銀顔』です。
最近は少なくなったように思いますが、昔からこういったシルバーはたくさん経験しているので懐かしく感じます。
何となくなのですが、その質感や色を見て『ウルトラマン』を連想してしまいました。
形状的にはオーソドックスな『丸顔』ではなく、一時期流行った『三角顔』をしています。
直進性を高める為の効果が期待できるのでしょうか?
最近は、こういった三角顔も少しずつ復活してきたような気がします。
N


O


U


C


ネックのところには、それぞれ『N』『O』『U』『C』の文字がありました。
これは『ニュートラル』『オープン』『アップライト』『クローズ』の意味なのかな?と思いました。
フェースアングルやライ角の調整ができるのだそうです。
何年か前であれば、とても斬新で画期的なシステムだとは思いますが、既に他のメーカーでたくさん経験しているので、特に珍しくは感じませんでした。
ああ、ついにマルマンもこういったシステムを導入したんだな・・・。という思いしかありませんでした。
クラウンマーク

クラウンマークにも、このブランドのロゴマークのようなものが使われています。
どう見ても私には『数字の7』と『アルファベットのL』が合わさったようにしか見えないのですが、そうではないのだろうと思います。
『ゼータガンダム』の『ゼータ』でいいのかな?と思いました。
フェース面のデザイン

ソールやクラウンマークだけでなく、フェース面にも、このマークが採用されていました。
顔やソールだけでなくフェース面も、そのクラブに対する『高級感』といいますか『プレミアム感』を感じやすいところだと思うのですが、このドライバーにはそういった感じはしませんでした。
あえて、このような親しみやすい雰囲気を作り出しているのでしょうか?
色々な機能が加えられているけど、おそらくそれほど値が張るドライバーではないだろうな・・・。と思いました。
ネック長さ

ネックの長さは、標準的だと思いました。
特に変わった感じはしません。
スペーサー

聞くところによると、このドライバーは『長さ』を調整できるのだそうです。
これは他のメーカーにはなかなか見られない、とても画期的なシステムだと思いました。
『長さを変える』ということで考えてみると、以前試打したPINGのパターを思い出しました。
それが、このドライバーが『新製品』ではなくて『新種』と呼ばれるところなのでしょうか?
どのようにして長さを変えるのか尋ねてみたのですが、この間にある『スペーサー』を交換することによって、長さを変えられるのだそうです。
この試打ドライバーは『45.25インチ』ですが、スペーサーを交換することによって『45.5インチ』になったり『46インチ』になったりするのだそうです。
よく考えられているな・・・。と思いましたし、とてもシンプルなシステムだな・・・。と思いました。
ただ、強度やフィーリングが犠牲になってしまわないかな?という思いもありました。
長さを変えるということは『リシャフト』以外、なかなか難しいことだと思うのですが、それをやってのけてしまうメーカーの熱意や工夫を感じます。
ただ、私はこの45.25インチのままでいいと思いましたし、長さを変えること自体にそれほど大きな興味はありません。
要は一球目から私を虜にしてくれるか?ということのほうが重要です。
競技であれば、ラウンド中に長さを変えることはできませんが、あくまでもスタート前までに
「今日は狭いコースだから、距離よりも方向性を重視して短めにしよう・・・。」とか「今日は広くて距離もあるコースだから長めのセッティングにしよう・・・。」という調整ができるのだそうです。
正直、私はこういったシステムにあまり興味がもてなかったですし、コースの特徴に関係なく、『いつものフィーリング』で振っていきたいと思っています。
方向性を最優先するときはグリップを短く持つこともありますし、FWやUT、アイアンなどでティショットすることも多いので、ドライバーの長さを変えようとは思いません。
わずか『0.25インチ』から『0.75インチ』『1インチ』長さを変えただけで、どれだけの方向性や距離が担保されるのかが今ひとつ明確ではありません。
しかし、このシステムはとても画期的だと思いますし、魅力的に感じられる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えてみると、まあまあだな・・・。と思いました。
フェースが少し被っているように見えました。
ネックのポジションは『N』だったのですが、私には『ニュートラル(中立)』には見えませんでした。
私の中で『左注意報』が発令されました。
しかし、極端なフックフェースだとは思わなかったですし、これくらいはこれまでたくさん経験しているので、その経験を活かしていけば、特に問題はないだろう・・・。と思いました。
それと、このドライバーはフェースアングルが調整できるので、それを利用すれば、もっと構えやすくなるような気がします。
私は左へのミスが怖いので、こういった印象をもってしまいますが、日頃フックフェースのドライバーを使っておられる方や、少し被っているほうが好きだ・・・。という方にはとても構えやすいのかもしれません。
『極上の構え感』だとは、正直思いませんでしたが、普通に打っていくことはできるだろう・・・。と思いました。
弾道は何となく軽そうだな・・・。と感じました。
重く『ビシッ』と打つ感じがしません。
ヘッドに重厚感を感じなかったからかもしれません。
ヘッドの色というよりは『全体的な雰囲気』から、『軽量感』が感じられました。
色々と球を曲げていく・・・。という感じはしなくて、なるべく無難に打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は正直、不満が残りました。
爽快感は無く、少しこもった感じがしました。
球数をこなしていくほど、テンションが下がっていきました。
昔よく見られた、機能性を重視し過ぎたクラブの打感といっていいのかもしれません。
調整機能も大切ですが、それよりも私は『フィーリング性能』を求めます。
打球音

『音』は大きすぎず、控えめな感じでいい印象をもちました。
トゥ側

球はとてもあがりやすくて、タフな感じはしません。
スペック的にいっても、ある程度はヒッター向けなのかな?と思っていたのですが、弾道は少し高めでした。
『ロフト一桁台』のあがりやすさではないように感じました。
バックフェース

『安定性』は、なかなか高いと思いました。
ある程度の寛容さは持ち合わせているような気がします。
多少のブレにも目をつぶっていてくれる優しさが感じられました。
シビアな印象はありません。
この試打クラブは『45.25インチ』ですが、長さを変えると、どれくらい難しくなるのか、少し興味をもちました。
しかし、おそらくこれくらいの長さまでがちょうどいいんじゃないかな?と思いました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、まずまずかな?と思いました。
特に大きな魅力を感じることはありませんでした。
決して性能が低いとは感じなかったのですが、同様かそれ以上のドライバーにたくさん出会ってきているせいか、このドライバーのポテンシャルをそれほど感じることはありませんでした。
それともうひとつ、私自身のテンションが上がりきらなかったのも、大きな要因のひとつのような気がしてなりません。
クラブに気持ちが乗って、パワーがみなぎる・・・。という感じではありませんでした。
あくまでも淡々と行っていたような気がします。
『飛ばせるドライバー』というのは、もちろん物理的な性能なども重要ですが、それ以外にも『プレイヤーをその気にさせる』ということが大切なのではないでしょうか?
プレイヤーのもつポテンシャルを最大限に引き出しながら、クラブ自体のもつ高性能をいかんなく発揮できたときに最大限の飛距離が生まれるのではないでしょうか?
飛距離というと、クラブに注目される方は多いと思いますし、私もそのうちの一人ですが、あくまでも『距離を出す為のエンジン』は『プレイヤー自身』だと私は思っています。
いくらクラブが優れていても、ある程度のヘッドスピードやミート率などが無いと、ボールは飛んでくれません。
もちろん、このドライバーで気持ちが上がってナイスショットを連発される方もいらっしゃると思いますが、私は何度打っても、気持ちが上がっていくことはありませんでした。
私の気持ちの持ち方にも、問題があるのかもしれません。
操作性

『操作性』という点では、あまり大きく曲げることは難しく感じましたが、とりあえず左右に曲げることができました。
構えたときに左へ注意しなければいけないな・・・。と思ったのですが、その思いの通りに左へ曲げていくことが容易でした。
右へ曲げていくときも、かなりカットに逃がしていく感じで曲げていくことができました。
しかし、やはり不自然な感じがずっとしました。
操作性を求めていくには、違うタイプのドライバーのほうが理にかなっているのかな?と思いました。
ヒール側

色々な調整機能が付いていて、とても高機能だとは思うのですが、正直ややチープな感じは否めませんでした。
外観・フィーリングにも不満が残りました。
このドライバーのウリは何といっても、その『調整機能』にあると思うのですが、それ以外にも、もっとやることがあるんじゃないかな?と思いました。
調整機能についても、今は多くのメーカーで採用されていますし、目新しさは感じられず『二番煎じ』以上な気がしました。
このドライバー以上に複雑な調整機能をもったドライバーも既に市場に出回っています。
やはり、こうしないと売れにくいのでしょうか?
それともメーカーの新たな挑戦なのでしょうか?
こういったシステムを組み込んでいくのは、勇気がいることだと思いますし、『前進メーカーの後追い』という認識をもたれることはメーカーも覚悟していると思います。
できれば海外メーカーでなく、日本のメーカーでこういったシステムを始めて欲しかったな・・・。という思いもあります。
MARUMAN ZETA DRIVER

こういったシステムを搭載するのであれば、他の物理的な性能はもちろん、フィーリングにおいても、『本家』を超えるようなものでないといけないような気がします。
しかし、このドライバーにはそういったものが感じられませんでした。
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、『他のメーカーの後追い』という印象を拭うことができませんでした。
マルマン ゼータ ドライバー

このドライバーの一番のウリは『長さを変えられる』というところだと思います。
それが他のメーカーのクラブには見られない、新たな工夫だと思います。
しかし正直いって、長さを少し変えただけで、それがどうなるんだろう?という気持ちのほうがずっと強くなりました。
それよりも、もっと改善すべき点はあるんじゃないかな?と思いました。
Z713

シャフトの長さを変えられるというのはとても画期的なことだと思いますが、そのシャフト自体にも不満が残りました。
長さを伸ばしてヘッドスピードを上げるよりも、シャフト自体の性能を上げたほうがいいのではないかな?と思いました。
マルマン ZETA ドライバー

マルマンの新製品ではなくて『新種』のドライバーでしたが、正直私は殆ど魅力を感じませんでした。
もちろん、このドライバーに大きな魅力を感じておられる方もたくさんいらっしゃると思いますし、この機能を使いこなしておられる方もいらっしゃると思います。
しかし、私はあまり興味がもてませんでした。
最近、かなり大きく揺れ動く私の『購買意欲センサー』も、今日は全く動くことはありませんでした。
微動だにしませんでした。
淡々と何事も無かったかのように、予定の球数を打ち終えて、この試打クラブを返却しました。
後ろ髪を引かれる思いも、全くありませんでした。
表現は良くないかもしれませんが、『チープ』という印象を最初から最後まで拭うことができませんでした。
マルマン ZETA DRIVER
 
今回のこのドライバーは、まだ『発展途上』だと思いますし、これからさらなる改良が加えられていくのだと思います。
正直、今回のこのモデルは『調整機能』にばかり重きを置かれたような気がしてなりません。
もちろん、ヘッドにも色々な工夫が施されているのだろうと思うのですが、それを強く感じ取ることはできませんでした。
『新種』ではありながら、これまでの他のメーカーのドライバーとは『全く違う』という印象をもてないまま練習場を後にしました。
また次のモデルに期待したいと思います。