ゴルフクラブ試打日記。          

フォーティーン DT111 ドライバー

フォーティーン DT111 ドライバー 
今日はこのゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは フォーティーン DT111 ドライバー です。
MD-350gd

シャフトは MD-350gdカーボンシャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は60g、トルクは4.3、バランスはD5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は308gです。
正面

かなり美しいフォーティーンのニュードライバーです。
あまりにも美しいので、思わず眺めてしまうヘッドです。
これまでもフォーティーンのクラブには高級感を感じていましたが、このドライバーにもすごく感じました。
ただ、昨年までのフォーティーンのドライバーとは、ちょっと雰囲気が変わったような気もします。
側面

これまでフォーティーンのドライバーは『S』が最初についていましたが、今回のこのモデルは『D』です。
この角度から見てわかるように、『ディープヘッド』になっていて、その『DEEP』の『D』なのでしょうか?
私はこういった立体的なヘッドに魅力を感じるので、すごくいい印象を持ちました。
トゥ側の凹み

ヒール側の凹み

トゥ側とヒール側が凹んでいます。
重心位置などを調整する為に、こうなっているのでしょうか?
それとも『空気の流れ』が計算されているのでしょうか?
クラウン形状

このクラウン形状にも目が行きました。
とても特徴的だと思いました。
最近はシンプルな形状のものが多いですが、このドライバーには、何かすごく『こだわり』を感じます。
フォーティーンのことだから、おそらくこういった形状には何か意味があるのだろうと思いました。
顔

『顔』は、比較的穏やかな顔をしていますが、やはりこのヘッド後方の出っ張りのようなものが、すごく目に付きます。
とても個性的な顔をしたドライバーです。
しかし、その個性も嫌な感じではなく、すごく受け入れやすい感じがしました。
全体から伝わっている雰囲気がそうさせているのかもしれません。
振り感
素振りをしてみた感じは、シャフトが思っていたよりも、ソフトな感じで少し意外でした。
聞くところによると、このドライバーは『叩ける』ドライバーということなのだそうですが、このシャフトはややソフトな感じがしました。
正直、もう少ししっかりしていてもいいのかな?と思いました。
しかし、振りづらくて難しいと感じるほどではありませんでした。
何度か振っていくうちに、だんだんとフィーリングが合ってきました。
構え感

ボールを前にして構えてみると、その特徴的な部分が目に付きましたが、特に構えづらかったり、余計な心配をするほどでもありませんでした。
安心して落ち着いて構えることができました。
色々ないいイメージが頭の中を駆け巡る感じでもなかったのですが、『負のイメージ』は全く湧いてこなかったですし、まずは様子見だ・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

まず感じたのが、その素晴らしい打感です。
一球目から、何とも言えない極上の打感を味わうことができました。
思わず、フーッとため息をついてしまいました。
見た目の美しさに見合う、打感の素晴らしさです。
何度でも味わいたくなる、やみつきになりそうな感触です。
打球音

『音』も、すごくいいと思いました。
すごく心地いい音が耳に届いてきます。
最近は音のいいドライバーにたくさん出会ってきていますし、このドライバーも、その素晴らしいドライバーたちに仲間入りをするくらいレベルの高い音だったので、このドライバーの『質の高さ』を感じました。
存在感をすごく感じさせるドライバーです。
ファーストインプレッションの時にも感じていたのですが、この極上の『音』を耳にし、そして素晴らしい『打感』を感じながら、私は
ひょっとして、このドライバーも、あのメーカーが作っているのかな?
と思いました。
そういったことは、特別珍しいことではないですし、他のメーカーでも当然のように行われていることではありますが、この素晴らしい打感と音を感じていると、実際にこのヘッドを作ったメーカーをすごく知りたくなりました。
トゥ側

もうひとつ強く感じたのが、このドライバーの『弾道』です。
かなり『タフ』に感じられるドライバーだと思います。
このドライバーは『ロフト10.5度』ではありますが、そう感じさせない弾道です。
日頃ロフト10度は勿論、9度のドライバーを使っておられる方も、このドライバーは、かなり球が上がりにくく感じられる方が多いのではないでしょうか?
『球のあがりやすさ』の大きな目安は『ロフト』が一番気にするところだと思いますが、改めて『重心深度』がとても重要なのだと思いました。
『ディープフェース』ではありますが、それ以上にかなりの『ディープバック形状』です。
最近では、このようなドライバーを目にしたことがありません。
『タフ』なイメージが強いメーカーのドライバーでも、今は多少『シャローバック』になっているものですが、このドライバーははっきりとディープバックです。
ここにメーカーの強いこだわりを感じましたし、すごく個性的でいいところだと思いました。
『フェース高』よりも、高い形状のヘッドを最近は見たことがありません。
かなり叩いていけるドライバーです。というか叩いていかなければならないドライバーなのだと思いました。
私は普段から叩いていきたいタイプなので、このドライバーにはすごく魅力を感じました。
『10.5度』のドライバーというと、普段はスインガータイプ向けのドライバーと思ってしまいがちですが、このドライバーは明らかにヒッタータイプ向けです。
しかも、かなり叩いていかなければ、ドロップ感を感じられる方もいらっしゃるように思います。
決して『ビッグキャリー』が出やすいドライバーではないですし、人によっては、かなり『ライナー性』の打球になってしまうのではないでしょうか?
最近は、少しずつこういった叩けるドライバーが増えてきましたが、このドライバーはそれらのまさに『トップ』ともいえるくらい、かなりのタフさをもったドライバーだと思います。
FOURTEEN DT111 DRIVER

見た目、とてもシンプルでオーソドックスな感じのドライバーではありますが、内に秘めているものはとても『熱い』感じがしました。
日頃、『9度』のドライバーを使っておられる方も、まずはこの『10.5度』のモデルを試してみられるのがいいのではないでしょうか?
かなり『硬派』なドライバーだと思いました。
フォーティーンのドライバーは、これまでどちらかというと、その品質の高さは勿論、『親しみやすさ』を感じていましたが、このドライバーはそれまでの物とは明らかに異なるタイプです。
クラブによる人の好みは様々ですが、このドライバーの『タフさ』に強い苦手意識を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
『ヒッタータイプ』と『スインガータイプ』の比がどれくらいなのかは解りませんが、このドライバーはヒッタータイプの方でも、かなり叩ける方に合うように開発されたドライバーのような気がします。
強く叩いていきたいけど、弾道が高くなりすぎて困っている・・・。という方や、『吹き上がり感』を常に感じておられる方には、かなり心強い相棒となってくれるのではないでしょうか?
操作性

『操作性』という点では、正直それほど操りやすい感じはしませんでした。
それはこのヘッドもそうですが、それよりもシャフトの長さや軟らかさなどが大きく影響しているように思いました。
ヘッドがこれだけタフな設計になっているのだから、シャフトがもう少しついてきてくれる感じだと、より扱いやすいと思ったのですが、このシャフトをもっとタフにすると、このドライバー全体がもっともっとタフになってしまうのかもしれません。
しかし、もし私がこのドライバーを使うとするならば、もっと長さを短くしてシャフトの重量やクラブ全体の重量を増やしていきたいと思いました。
もっと『叩いていきやすい』セッティングにすると思います。
また、違うシャフトもラインアップされているそうなので、是非そちらも試してみたいと思いました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、私はすごく気に入りました。
ツボにはまったら、かなり距離を稼いでいけるドライバーです。
しかも、そのツボにはまる頻度はかなり高いです。
『一発の飛び』を高い確率で狙っていけるドライバーだと思いました。
これまでフォーティーンのドライバーには、どちらかというと『一発の飛び』というよりも、『安定した飛び』という印象があり、まさに『コースマネージメント』に適しているというイメージがありました。
しかし、このドライバーは違います。
勿論、これまでのいいところも残しているとは思うのですが、性格がかなり変わったように思います。
『コースマネージメント』にも使っていけますが、是非『ドラコン』にも使ってみたいドライバーです。
しかし、先ほども書きましたが、このドライバーで『ドロップ感』や『キャリー不足』を感じられる方もいらっしゃると思います。
そういった方には、やや合いづらいドライバーといえるのかもしれません。
このドライバーの『上がりやすさ』や『飛距離性能』には、かなり好みが分かれるところだと思います。
バックフェース

『安定性』という点では、それほど球が左右に暴れる感じはしませんでした。
まずまずまとめていきやすいドライバーだと思いました。
昔はこういったタフなドライバーは、必ずといっていいほど、余計な『サイドスピン』が掛かりやすくなっていて、球が大きく曲がっていましたが、今ではそういったことはすっかり改善されています。
普通に打っていても、球が曲がりやすいとは思いませんでした。
自分の描いたラインに、そこそこ乗せていきやすいと思いました。
ただ、『左右のライン』よりも、『上下の高さの幅』にバラつきを感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
今は多くのドライバーが『シャロー化』が進んでいて、ボールをヒットさえすれば、自ずとボールは高くあがり、そのバラつきも小さい物が多いですが、このドライバーは明らかに違います。
『フェース面のどこでヒットするか?』によって、その弾道の高さは大きく変わってきます。
こういったところは決して珍しくないですし、ちょっと前までのドライバーでは多く見受けられたところではありますが、最近では少なくなってきているので、少し新鮮に思えてきました。
『左右の曲がり』というよりも、『高さ不足』に神経を使っていかなければならないのかもしれません。
ゴルフクラブというのはドライバーに限らずアイアンなどでも、昔から『左右の打点のブレ』よりも、『上下のブレ』にシビアなところがありますが、このドライバーはまさにそんな感じがします。
ヒール側

これまで色々なタフなドライバーに出会ってきましたが、このドライバーは間違いなく強く心に残るドライバーです。
タフであるがゆえに、飛距離性能も素晴らしいと思いました。
それでいながら、フィーリング性能がかなり高いところも、このドライバーの大きな長所だと思います。
いくらタフで飛距離が稼げるドライバーでも、フィーリングが良くなければ、それほどいい印象は残りませんが、今日はずっと魅了されっぱなしでした。
このドライバーは、どんどん叩いていけるので、日頃のストレス解消にも、もってこいだと思いました。
もし機会があれば、是非『9度』のモデルも試してみたいと思いました。
FOURTEEN DT111 DRIVER

フォーティーンは、他の大手有名メーカーと比べ、新製品が発売される頻度がそれほど高くはないですが、そのどれもが粒ぞろいです。
いわゆる『失敗作を発表しないメーカー』といえるのではないでしょうか?
色々なメーカーのクラブをいつも試打していると、時には、
なぜこのようなクラブを発売したのだろう・・・?
とか、
このクラブは『売る為』『多くのゴルファーの支持を得る為』というよりは、いわゆる『テスト的』な感じで店頭に並んでいるんだろうな・・・。
と思えるクラブがありました。
しかし、このドライバーは明らかに違います。
メーカー側のパッションを感じますし、これまでと少しイメージチェンジして、新たなユーザーを獲得しようとしているように思えてきました。
先ほども書きましたが、ヒッタータイプの方には、是非試して頂きたいドライバーです。
かなり『骨太』なドライバーです。
FOURTEEN DT111 DRIVER

どちらかというと、アイアンやウェッジのイメージが強いメーカーですが、今日のように素晴らしいドライバーに出会うと、またイメージが変わってきそうです。
このドライバーは、かなり敷居が高い部分もあると思いますし、幅広い層に受け入れられるタイプではないような気がします。
たいてのドライバーは、そのスペックを選びさえすれば、幅広く対応できるように思いますが、このドライバーはスペックを選んでも、かなりタフに感じられるかもしれません。
そういった意味では、あまり一般受けはしにくいのかもしれません。
しかし、このドライバーがハマる方には、夢中になってしまうような魔力のようなものがあると思います。
最近では珍しい、『高さ』を調整しやすいドライバーです。
シンプルなヘッド形状ではありますが、その秘めたるポテンシャルはとても高いと思いました。
この力強く、鋭い感じの弾道に魅了されるヒッターの方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今日はついつい予定よりも長く、このドライバーを楽しんでしまいましたが、また是非このドライバーに出会いたいです。
最近は個性的なクラブが少ない中、このドライバーはとても個性的で素晴らしいドライバーだと思いました。
私の購買意欲がまた強く刺激されてしまいました。