今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ナイキ VR X3X ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は119g、トルクは1.8、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は482gです。
とてもオーソドックスで美しいナイキのニューウェッジです。
ドライバーなどでは、時には『奇想天外』ともいえるような奇抜なクラブに出会うこともありますが、やはりウェッジはオーソドックスなのが一番です。
『フィーリングを邪魔しない』ということも、立派な性能のひとつだと私は考えています。
こうして見ても、シャープで整った形状をしています。
ナイキのクラブは見た目やフィーリングなどよりも『機能性』を重視したイメージが強いですが、このウェッジはとても『ナチュラル』な感じがします。
好感のもてる形状です。
ナイキの『象徴』もいうべき『スウッシュマーク』が赤いのも珍しいと思いました。
これまでは黒いものが多かったように思うので、新鮮に見えました。
自分の好きな色にカスタマイズできたら面白いな・・・。と思いました。
ここの部分はクラブの性能に関係しないので、色々な遊び心があってもいいと思います。
『アイアン用のマニキュア』で、色々な色に塗られる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ソール幅は、やや広めにも見えますが、サンドウェッジということで考えてみると、標準的といえるのかもしれません。
ソール全体がかなり丸みを帯びています。
特に『トレーリングエッジ』のあたりの丸みが目立っています。
あくまでも私の好みとしては、もう少しソール全体が『平らに近い感じ』が欲しいのですが、今はこのようなタイプが増えてきていますし、こうすることによる機能性アップも期待できるのだと思います。
ネックの長さも、しっかりとあるので、スピンを効かせられそうです。
やはりウェッジには、これくらいの長さは欲しいところです。
この独特なソール形状が、かなり主張しているように見えます。
この部分がこのニューウェッジの大きなウリなのではないかな?と思いました。
今はソールの丸みやバンスがよく目立つウェッジが多くなりました。
トップラインも厚すぎないので、好感がもてます。
厚すぎると、構えたときに違和感をおぼえることもあるのですが、このウェッジはスッキリしています。
フェース面にはミーリングが彫られているのかな?と思い、よく見てみましたが、見当たりませんでした。
アイアンと違いウェッジでは、ミーリングのある物も多いですが、このウェッジには見られませんでした。
しかし、他の部分でスピン性能を高めているのかな?と思いました。
よく見ると『X3X GROOVES』と記されています。
フェース面の溝に特徴があるのでしょうか?
指で触れてみても、特に『ザラザラする感じ』はしませんでした。
むしろ、『スベスベした感じ』に近いかな?と思いました。
しかし、ボールに接触すると、大きな威力を発揮するのかもしれません。
シャフトには、
ASSEMBLED IN CHINA
HEAD MADE IN CHINA
SHAFT MADE IN USA
と記したシールが貼られていました。
つまり、全て外国製だということです。
テーラーメイドのクラブにも見られますが、このように生産地を表示しておいてくれるのは、とても好感がもてます。
どの国で生産されたから・・・。ということは無いのですが、こういったところにも配慮されていると好意度が増します。
今は海外メーカーのクラブも、日本製になっている物もありますが、このクラブは全て『純外国製』ということでいいのだと思います。
グリップはどうなのでしょうか?
このオリジナルグリップも、ソフトでいい感じです。
手に馴染みやすいフィット感があります。
アイアンやウェッジには、こういったフィット感のあるグリップを私は求めます。
開いて構えてみると、バンスとソール全体の丸みがよく効いているのか、リーディングエッジが少し浮きやすいのがちょっとだけ気になりました。
しかし、これくらいの『浮き』は、特に珍しくもないですし、あまり気にする必要もないのかな?と思いました。
こうして構えても、ソールを滑らせるイメージをもつことができました。
普通に構えた感じでは、とてもいい印象をもちました。
私の好きなストレートネックですし、球を拾いやすそうです。
易しそうな顔をしているな・・・。と思いました。
グースタイプを好まれる方は、ちょっと構えづらいかもしれません。
好みが分かれるところだと思います。
呼吸も深くなり、自然と肩の力も抜け、いいイメージが湧いてきました。
試打を開始しました。
『打感』はソフトでした。
構えたときの印象そのもの・・・。といった感じでした。
好感のもてる打感です。
球も拾いやすくて、イージーでした。
イメージ通りの高さで上がってくれました。
『安定性』という点では、普通だと思いました。
特にシビアな感じもしなかったですし、かといって『イージー過ぎる』感じもありませんでした。
『ソールの丸み』が結構効いているので、このソールの丸みを利用しながら球を拾っていきたい方には、易しく感じられるのではないでしょうか?
『点』ではなくて、どちらかというと『線』に近い感じでボールを拾っていけるタイプのウェッジだと思いました。
スピン性能も、なかなかいい感じでした。
ミーリングはなかったのですが、まずまずのスピン性能です。
ただ『激スピン』だとは思いませんでした。
フェース面に『X3X GROOVES』と記されていたので、高いスピン性能を期待していたのですが、イメージしたほどではありませんでした。
普通のアプローチでも、ややランも出ます。
しかし、これがメーカーの狙いなのかな?と思いました。
ある程度ランが出るように造られているのかもしれない・・・。と思いました。
今は『角溝』が禁止なので、スピン性能を高めることが難しくなっていると思いますが、このウェッジよりもスピンの効くルール適合ウェッジには、これまでたくさん出会っています。
今日は練習グリーン周りでのアプローチでの試打だったのですが、『フルショット』では、もうちょっと『止まる感覚』が味わえるのかもしれない・・・。と思いました。
実際にラウンドしていても、ウェッジのフルショットでちょうどいい距離が残っても、『ボールの戻りすぎ』が気になる場面に出くわすことがあります。
風がアゲていたら、さらに不安になります。
せっかくグリーンにオンさせてもボールが戻りすぎてしまい、グリーンから出てしまった・・・。という経験は多くの方がしておられるのではないでしょうか?
私のホームコースでは、極端な受けグリーンの手前に池が待ち構えているホールがあるので、そういったホールでは緊張感が増します。
昔、何球か、池に吸い込まれてしまった苦い経験をしています。
そういったときに、このようなウェッジは威力を発揮するのかな?と思いました。
このウェッジは『高スピン』だとは思いましたが、『激スピン』という感じはしませんでした。
ただ、この『高スピン』は『適スピン』といえるのかもしれません。
グリーン周りのアプローチでは、『ギュっと止まる』というよりも、ある程度『足』を使って攻めていくタイプのウェッジだと思いました。
今度はフルショットで試してみたいと思いました。
『操作性』は、いい感じです。
バンスも効いていますし、『マニュアルタイプ』というよりは、どちらかといえば『オートマチックタイプ』のように感じるところもあったのですが、扱いやすいタイプのウェッジだと思います。
私はウェッジを開いて使うのが好きなので、ソール(特にヒール側)を少し削りたいな・・・。と思ったのですが、このままでちょうどいい・・・。という方もいらっしゃると思いますし、そのままいじらないほうが、このウェッジのもつ機能性が発揮されやすいのではないかな?と思いました。
距離感も合いやすくて、イージーだと思いました。
落としどころをまとめることができました。
ウェッジに限ったことではありませんが、やはり『距離感』がとても大事です。
その距離感を、このウェッジでは出しやすかったので、好感がもてました。
バンカーでも試してOKということだったので、試してみました。
バンカーからの脱出が容易で、とても易しいウェッジだと思いました。
『砂の弾き性能』が高いです。
このバンスとソール全体の丸みがよく効いていたのだと思います。
砂を弾きやすくて、ボールが勢いよくバンカーから飛び出していきます。
バンカーの練習をずっとやっていると、ただ出すだけでは物足りなくなって『距離感』を求めたくなりますし、色々な『出し方のイメージ』をもつようになります。
例えば、できるだけ『弱い勢い』でぎりぎりバンカーから出るような感じ・・・。だとか、エクスプロージョンをなるべく抑えて、スピンを掛けていきたい・・・。スピンよりも高さを出してボールを止めたい・・・。など様々です。
このウェッジはバンカーからだと、どちらかというと『オートマチック』的な性能があるように感じました。
自動的にバンカーから脱出できる代わりに、微妙なニュアンスは少し伝わりづらいのかな?と思いました。
しかし、これは時間や球数が解決してくれるようにも思いました。
ウェッジはバンカーでの使用率が高いので、ソールなども削れていきますが、ある程度使い込んでいけば、いい具合になっていくのが魅力です。
『摩耗』ということは避けられませんが、自分の『好みの色』に一番染めやすいのはウェッジではないかな?と、いつも思います。
私は練習場にドライバーやフェアウェイウッドを持っていかない日もありますが、ウェッジを持っていかない日はありません。
全体的にバランスが取れていて、いいウェッジだな・・・。と思いました。
特にここの部分が他のメーカーのウェッジよりも優れている・・・。というところは見つけられなかったのですが、バランスの良さが最大の特長といえるのかもしれません。
『変なクセ』のようなものが無かったので、好感がもてました。
価格も結構抑えられているようで、コストパフォーマンスが高いことも魅力です。
今は高価なウェッジもたくさん見かけるようになりましたし、価格のバリエーションも増えてきました。
クラブにはコストパフォーマンスを一番求めていきたい・・・。という方には、とても魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
ナイキファンの方にも、お勧めしたいです。
購買意欲が強く刺激されることは無かったのですが、また試打してみたいと思いましたし、違うタイプのソールもラインアップされているそうなので、ぜひそちらも試してみたいと思いました。
これからもナイキのクラブには期待していきたいです。
ナイキVR X3X ウェッジ
- 2014年4月16日
- ナイキ