今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは トルネード・ギア マンタ ES ドライバー です。
シャフトは 三菱レイヨン FUBUKI α 60 です。
ロフトは11度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.4、シャフト重量は63g、キックポイントは中調子 です。
初めて手にした『トルネードギア』のクラブです。
というより、今日まで、私はこのメーカーのクラブの存在を知りませんでした。
こうして初めて知ったメーカーのクラブを手にすると、これまで経験が無いので、すごくワクワクすると同時に、自分自身の無知さを恥ずかしく思います。
聞くところによると、このメーカーのクラブは、愛用者の方々からの評価が高いのだそうです。
『トルネード』といえば『竜巻』のことですし、私は元近鉄バッファローズの大投手で日本のプロ野球選手のメジャー挑戦の道を切り開いた『トルネード投法』の野茂英雄さんのことを思い出します。
近鉄バッファローズ入団1年目から、彼の活躍は目覚ましく、いつも試合がTVで放送されずにスポーツニュースでしか観ることができなかったのが、とても残念に思っていました。
今はCS放送で、ほとんどのプロ野球の試合を観戦することができますが、当時はまだできませんでした。
メジャーでノーヒット・ノーランを達成しましたし、オールスターにも出場し、彼は日本球界に名を残す大投手です。
いずれ、野球殿堂入りも間違いないのではないでしょうか?
そんなことを、この『Tornado』という単語を見て、思い出していました。
それと『マンタ』とあります。
これは海に泳ぐ、あの大きくてゆったりとした泳ぎのするエイの仲間の『マンタ』のことなのでしょうか?
そういえば、このドライバーも、そんな薄さと大きさを感じさせるヘッド形状だと思いました。
この2個のウェイトのような物も、戦闘機のジェットエンジンの噴射口のようで、とてもカッコいいです。
こういった工夫は、これまでもたくさん経験しているので、大よその意味がつかめる感じがしました。
それ以外は特に変わったところがなく、高品質な感じのするドライバーだと思いました。
この美しさから、おそらく日本製なのではないか?と思ったのですが、私はこのメーカーのことを全く知らないので、詳しいことは解りません。
『顔』は、少し大きさを感じさせますし、少し独特な形状だと思いました。
何と言いますか、『アウトサイドイン』のカットに入れていきやすそうな顔だな・・・。と思いました。
最近は『フェースアングル』に特徴のあるドライバーが多い中、このドライバーはフェースアングルというよりは、『ヘッド後方』に特徴があるように見えました。
素振りをした感じは、ややソフト目な感じがしましたが、特に難しく感じることもなく、気持ちよく振っていくことができました。
ボールを前にして構えてみると、やはり少し独特な感じがしました。
私の視線はヘッド後方に集まっていたような気がします。
構えづらい感じは全くしないですし、特に違和感などは感じなかったのですが、最近ではあまり見ない『顔』だと思いました。
『シャローさ』が、こうして構えていてもすごく感じられますし、球もよくあがりそうな感じがします。
反面、あまり叩いていけそうな感じはしなかったのですが、特に不満は感じませんでした。
顔を見た時にも感じていたのですが、やはりこうして構えていても、『カット目』にヘッドを入れていきやすそうな感じがしました。
『インサイドアウト』というよりは『アウトサイドイン』をイメージさせる顔をしたドライバーだと思いました。
左への恐怖心を持っている私にとっては、その恐怖心を和らげてくれる顔をしたドライバーだと思いましたが、スライス系の球筋の方には、ややつかまりづらそうに感じられるかもしれません。
それ以外には『立体感』というよりは『平面感』を感じさせるドライバーだと思いました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その『打感の良さ』です。
すごくいいです。
爽快感を感じることができました。
次から次へと打っていきたくなります。
構えた時には、少しボヤけた感じの打感を想像していたのですが、実際は全く違いました。
すごくクリアで心地よい感触を楽しむことができました。
『音』も、はっきりしている感じで好感が持てました。
気持ちよく最後まで振り抜いていくことができました。
『球のあがりやすさ』という点でも、かなり秀でています。
すごくよく上がる『高弾道ドライバー』です。
あまり叩いてしまうと、弾道が高くなりすぎる感じがしたので、少し抑えめな感じでいかないと、なかなかいいパフォーマンスは期待できないような気がしました。
いつも強めに叩いていきたい私にとっては、やや消化不良な感じも否めなかったのですが、これまでもこういったタイプのドライバーにはたくさん出会ってきているので、慣れた感じもしていました。
『安定性』という点では、高いものを感じましたが、決して曲がりにくくて『直進性』が最優先されているドライバーだとは思いませんでした。
ただ、普通に打っている限り、極端に曲がる感じもしなかったですし、シビアな感じはしませんでした。
スイートエリアも、結構広めな感じがしました。
『飛距離性能』という点では、私ではこのドライバーの持つ高い性能を上手く引き出してあげることができない感じがしたのですが、基本的な性能は充分に高いと思いました。
『球の飛び出し』も力強いですし、『弾き感』も感じられましたが、もっと弾道を低く抑えていかないと、このままでは『ロス』が大きいと感じました。
かなりキャリーが稼げるドライバーだと思いました。
『操作性』という点では、まずまず・・・。だと思いました。
球がつかまり過ぎないので、それほど左へ行きやすい感じはしませんでした。
こういったところは、フッカーである私にはとても易しく感じられた部分です。
『フック』『スライス』のどちらかといえば、私はスライス系が打ちやすいと感じたのですが、決してフックが打てないドライバーではないと思いました。
私の好みとしては、もっと『重心距離』が短く、『フェースターン』が自然と起こりやすいドライバーがいいのですが、重心距離が長めなほうが飛距離を稼いでいきやすい・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思うので、そういった方々には、かなりいいフィーリングをつかんでいかれるのではないでしょうか?
初めて出会った『トルネード』という名のクラブでしたが、私の中ではとてもいい印象が残りました。
前の方でも書きましたが、このメーカーが日本のメーカーなのか、海外のメーカーなのか、私には解りませんが、すごく興味が湧きました。
まだまだ知らない優れたメーカーがたくさんあるのだと、いつも感じますし、そういったメーカーのクラブに出会えた日は、何とも言えない充実感があります。
『地クラブ』とは原則として、日本のメーカーの大手有名メーカー以外のメーカーのクラブのことを言うのだと思いますが、もしこのクラブが日本のメーカーなのだとしたら、かなり優れた地クラブといっていいのではないでしょうか?
スペック的に、私には合いづらい部分もあったのですが、このドライバーの『打感』と『音』には、すごく魅力を感じました。
弾道を目で追ってしまうと、どうしても微調整したくなるのですが、今日はそんなことをせずに、このドライバーのフィーリングをずっと楽しんでいこうと思いました。
実戦では、なかなか現実的ではありませんが、練習場では充分にアリです。
『球筋調整』でなく、『フィーリングオンリー』で楽しめた一日でした。
初めて出会ったメーカーのクラブに魅力を感じると、また次のクラブを試したくなりますし、その逆だったら、そのメーカーへの興味は一気に潰えてしまいます。
この『トルネード』というメーカーは明らかに前者です。
スペック的に私には合いづらかったですが、また違うスペックを是非試してみたいと思いながら、練習場を後にしました。
トルネード・ギア マンタ ES ドライバー
- 2011年5月30日
- トルネード・ギア