ゴルフクラブ試打日記。          

エポン AF-503 アイアン

エポン AF-503 アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは エポン AF-503 アイアン の7番 です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は438gです。
正面

EPON AF-500シリーズのニューモデルです。
軟鉄独特の美しい風合いと、見るからに易しそうな形状が上手くドッキングしています。
私はどちらかというと『AF-300シリーズ』が好きなのですが、この500シリーズも何度か試打していて、いい印象をもっています。
今年は300シリーズは発売されないのでしょうか?
来年になるのでしょうか?
この503の前のモデルの502を初めて試打したのが2009年ということで、4年も経っていたのかと思うと、月日の流れがとても早く感じられます。
502の印象は今でも強く残っています。
大手有名メーカーではモデルチェンジがほぼ毎年のように行われていますが、エポンは4年ぶりということになります。
やはりOEMメーカーとして、他のブランドのアイアンを作るのに忙しいからでしょうか?
それと、昨年試打したパーソナルのことが忘れられません。
限定発売だったので、売り切れになったのは残念ですが、また私たちを魅了してくれるようなマッスルバックアイアンを発売して欲しいと思います。
マッスルバックは確かに一般的に親しみづらい部分があるかもしれませんが、マッスルバックを発売してくれるメーカーはアイアンに対して『本気』であるということが伺えますし、そういったメーカーのアイアンを使いたいと思っています。
『易しさ』だけに特化しているのではなく、常に自分自身を向上させてくれ、使っていて楽しい・・・。と思えるようなクラブを相棒に選んでいきたいと私は思います。
側面

全体的な形はとても整っていますが、尖がった感じはしません。
AF-500シリーズらしい、易しさが感じられます。
私の周りでもエポンのアイアンは人気が高いですが、この500シリーズは特に高いように思います。
マッスルバックや300シリーズのようなハードさは無く、かといって700シリーズよりもまとまっている感じのする500シリーズは、『ちょうといい頃合い』といったところでしょうか?
程よい『さじ加減』ができているのかもしれません。
バックフェースのデザイン

この独特のバックフェースのデザインに目が行きました。
基本的なコンセプトは、これまでの物と大きく変わらないような気がするのですが、ややメカニック的になったような気がします。
『慣性モーメント』が効いているんだろうな・・・。と思いながら見つめていました。
彫りの深さ

彫りも結構深く、いかにも『今風(いまふう)』のアイアンといった感じがします。
ポケットもしっかりとあり、重心も深そうな印象があります。
ソール幅

ソール幅は、はっきりと広いと思いました。
打ちづらそうに感じるほどのワイドソールではありませんが、今の他のアイアンと比べても、結構広いほうだと思います。
ソールにタングステンなどの異材がコンポジットされているのか、見回してみたのですが、こうして見る限り見当たりませんでした。
ネック長さ

ネックも短めです。
ネックが短くて、ソールが厚い、いわゆる『頭でっかち』タイプのアイアンです。
今はこういったタイプのアイアンが増えてきました。
重心も低そうです。
高重心のアイアンに苦手意識をもっておられる方には、こういったアイアンだと安心感を得られる方も多いのではないでしょうか?
EPON AF-503 IRON ミーリング無し
 
ミーリングは刻まれていませんでした。
フェース面だけを見ると、すごくノーマルな感じがします。
構え感

ボールを前にして構えてみて、すごくいいな・・・。と思いました。
おそらく、これまでの『AF-500シリーズ』の中で、一番顔がいいんじゃないかな?と思いました。
これまでの物よりも『面長感』が薄くなっています。
『小顔』とまではいきませんが、すごくまとまっている感じがしました。
グースもきつ過ぎないので、すごく構えやすいです。
イメージラインも出しやすいです。
グースが強いアイアンを好まれる方は、あまりいい印象をもたれないかもしれませんが、私はこのアイアンの顔がすごく気に入りました。
エポン AF-503 アイアン

できることならば、もう少し小顔でもいいかな?と思ったのですが、これくらいでも不具合は全く感じませんでした。
私がこれまで出会ってきたAF-500シリーズの中で、最高の構えやすさをもったアイアンだと思いました。
構えづらいアイアンを手にしたときは、頭が『キンキン』する感じがあるのですが、今日はそういったことも無く、すごく穏やかな気分で構えることができました。
脳がすごくリラックスしているように感じられました。
少しだけ『面長感』もあるので、そこが魅力的だ・・・。と感じられる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
顔は整ってはいますが、色々な曲線をイメージする感じではなく、どちらかというと真っ直ぐに近い線がイメージできたので、『オートマチック的』なアイアンなんだろうな・・・。と思いました。
両肩に力が入らず、呼吸も整い、すごく穏やかな気分で構えることができました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、とてもソフトで好感がもてました。
嫌な抵抗感などは全くありません。
ボールをフェースに乗せやすい感じがしました。
『ターゲットへ運ぶ』というシンプルな発想で打っていけるアイアンです。
『厚み』はそれほど感じないので、マッスルバックのように『厚みで押していく』感じではないのですが、この『乗せる感覚』は好感がもてました。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、とても秀でていると思いました。
ストロングロフトであることを感じさせない球のあがりやすさ・浮きやすさです。
アイアンで、『上から』打つのが苦手な方も、このアイアンはすごく易しく感じられるのではないでしょうか?
ボールを拾っていく感覚で、すごく自然にあがってくれます。
低重心アイアンらしい、敷居の低さです。
EPONのクラブはアスリートゴルファーからの支持も高いですし、美しさが際立っています。
そういったこともあって、『上級者用』とか『ハードヒッター用』というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、このアイアンはそんなことはありません。
すごく敷居の低いアイアンです。
エポンのアイアンを使ってみたいけど、球があがりやすくて、構えやすいアイアンがいい・・・。という方は、是非一度試してみられてはいかがでしょうか?
バックフェース

『安定性』という点でも、こういったキャビティ形状らしい易しさが充分に感じられます。
かなり寛容な感じがしました。
構えやすかったので、イメージラインも出しやすかったのですが、このアイアンの『物理的な易しさ』との相乗効果のおかげで、すごくまとめやすい感じがしました。
『シビアさ』という言葉とは無縁のアイアンだと思います。
球はいい感じで飛んでいってくれるのですが、どこでヒットしているかがちょっとつかみづらかったので、フェース面を確認したら、結構いいところでまとまってくれていました。
それはやはりこのアイアンの『顔の良さ』と『適度な重量感』に加え、『安定感抜群のシャフト』のおかげだと思いました。
しかし、聞くところによると、このアイアンはいわゆる『軽量スチール』で発売されるようです。
そうすると、またちょっと違う印象をもってしまうかもしれませんが、おそらく多くの方が軽量スチールを挿されるのではないか?と思っています。
ダイナミックゴールドは、やはり『AF-300シリーズ』や『マッスルバック』が自然なのかもしれません。
飛距離性能

『飛距離性能』も優れていて、今の多くのゴルファーのニーズに合っていると思います。
アイアンでも飛ばしたい、番手でライバルに負けたくない・・・。という方にも『もってこい』なのかもしれません。
軽く打っていっても、あんなに飛んでいくのか・・・。と、少し目を疑いました。
『ストロングロフト』という言葉が今は一般化したように思いますし、『ストロング(強い)』というと、いかにも聞こえはいいですが、要は『ロフトが立っている』ということです。
なので、これからは言い方を変えて『スタンディングロフト』という表現方法でもいいんじゃないかな?と思いました。
『飛ぶ』アイアンが強いのではなく、『狙ったところに落とせてボールを止められ距離感の出せる』アイアンが強いのだと私は思っています。
ロフトが立って距離も出やすくなり、球のあがりやすさも進化しているので、今のアイアンは昔に比べると、すごく印象も変わりました。
私の感覚では明らかに『1番手以上』飛んでしまうので、なかなかイメージと合いづらいところがありますが、今はこういったアイアンのほうが多いのかもしれません。
距離は『6番アイアン以上』で、球のあがりやすさは『8番アイアンくらいと同等』かな・・・?と思いました。
操作性

『操作性』という点では、まずまず・・・。だと思いました。
構えたときのいい印象があったので、色々と曲げてみよう・・・。と思ったのですが、思っていたように大きく曲げることができませんでした。
一応左右に曲げてみましたが、『曲げ幅』という点では、小さくまとまってしまいました。
かなり顔のいい『オートマチック系アイアン』だと思いました。
操作性よりも、直進性のほうが高く感じられます。
こういったところは、このようなアイアンの長所といえるのかもしれません。
ヒール側

エポンらしい、高性能なアイアンだと思いました。
打感や飛距離なども良かったですが、一番印象に強く残ったのは『顔の良さ』です。
本当に『500シリーズ』だろうか?と思えるほどの、まとまった顔をしています。
『300シリーズ』との境界線が無くなったように思います。
構え感という点で、『300シリーズ』にすごく近くなったような気がします。
EPON AF-503

数々のメーカーのクラブ製作を担っているメーカーのオリジナルブランドですし、かなりこだわった感じがします。
これまで『500シリーズ』はどちらかというと『300シリーズ』の陰に隠れていたような印象を私は持っていたのですが、このアイアンはとてもいい印象をもちました。
『物理的な易しさ』がかなり感じられるアイアンではありますが、『構え感』や『打感』などの重要項目が犠牲になっていません。
上手くバランスが取れていると思います。
エポン AF-503 アイアン

多くの方が気にされないと思いますが、私はこういった『溝の中』にゴミなどが入ったら、どうやって処理しようか・・・?などと考えてしまうことがあります。
これまでも何度か書きましたが、私はラウンド後はもちろん、練習場で使用した後も、『その日のうちに』完全に綺麗にしておかないと落ち着かない性分なので、どうしてもこういったことが気になってしまいます。
キャビティアイアンを所有していたこともありますが、普通のノーマルなアイアンだったので、掃除も楽でした。
しかし、私のように気にされる方はあまりいらっしゃらないだろうと思いますし、実際に使っている友人に聞いても、それほど気にしたことがない・・・。という人が殆どです。
ポケットの形状などにもよるとは思いますが、そんなにゴミなどの異物は入りにくいんじゃないかな?という思いもあります。
EPON AF-503 IRON

最近はFWから端を発してドライバーなどでも『浅重心』がブームになりつつあるように思いますが、そのメリットを感じられるのはある程度ヘッドスピードが速い方だけなのかもしれません。
好みがはっきりと分かれるような気がします。
アイアンは、こういった『深重心』がこれからも主流になっていくのではないでしょうか?
ドライバーやフェアウェイウッドなどよりも、もっと球を操作して『遊んでいきたい』クラブであるアイアンですが、今は『マニュアルタイプ』よりも『オートマチックタイプ』のほうが受け入れられやすいような気もします。
これまでは『オートマチック系』というと、顔が良くなかったり、グースがきつ過ぎたりしてダフリ易かったり、球を拾いづらかったり・・・。という難しい印象があったのですが、このアイアンは全然違っていました。
むしろ、『イージーなイメージ』だけが残りました。
ボールが思っていたよりも、かなり飛んでしまうので、私がコースで使うにはかなりの勇気がいるような気もするのですが、アイアンにも飛距離を求めておられる方はたくさんいらっしゃると思うので、そういった方々に是非試していただきたいアイアンです。
EPON AF-503 IRON

今日は思いもかけず、エポンのニューアイアンに出会うことが出来て、幸運な一日でした。
私の周りにはエポンのクラブが大好きな友人がたくさんいるので、明日早速このニューアイアンを勧めてみようと思いました。
このアイアンもいい印象を持ちましたが、私は次の『300シリーズ(おそらくAF-303?)』や、ニューマッスルバックを楽しみに待ちたいです。