ゴルフクラブ試打日記。          

エポン パーソナル アイアン

エポン パーソナル アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは エポン パーソナル アイアン の7番 です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは36度、クラブ長さは36.5インチ、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は455gです。
正面

エポンのイメージに合う、とてもシンプルでかっこいいアイアンです。
この、あまりものシンプルさに、『無垢』といった言葉を連想しました。
先日試打した、スリクソンのZ925も、かなり美しいミラー仕上げでしたが、こちらもすごく美しいです。
何と言いますか、この独特な雰囲気に圧倒されてしまいそうです。
これからアイアンは、ミラー仕上げが流行っていくのでしょうか?
トゥ側のエポンマーク
 
トゥ側の控えめな大きさであるエポンマークが、とてもオシャレです。
普通、メーカー名であったり、モデル名が彫られていることが多いのですが、このアイアンは小さなエポンマークひとつだけです。
それだけ、このアイアンが特別な存在なのでしょうか?
側面

全体的に、すごく薄くてシャープな印象のあるアイアンですが、ヒッティングポイントの後ろ側が肉厚になっているところに、見た目だけでなく、フィーリングにもこだわっているのが感じられます。
いつも思うことですが、こういった美しいクラブを目にするだけで、いい目の保養ができますし、気持ちが昂ります。
日頃の疲れなど、どこかへ吹っ飛んでいきます。
慢性的な疲れ目や肩の凝りに悩まされているのですが、このアイアンを見ているときは、そんなことを忘れてしまいました。
独特な形状

この独特な形状が、よく目立ちます。
とてもセンスのあるデザインだな・・・。と思いました。
今は多くのメーカーが機能性をもたせたりする為に、ヘッドを色々な形状にしたりしていますが、このアイアンは『打ちやすさ』などよりも、『機能美』に重点が置かれているように思われます。
『クラブは、まず美しくあるべき』だと、私はずっと思っているのですが、このアイアンはまさにその言葉通りだと思いました。
やはり『やる気』にさせてくれるクラブでないと、ボールを打っていても楽しさが半減してしまいます。
クラブに『惚れる』からこそ、ゴルフがより楽しくなるのだと思いますし、ナイスショットの確率が高まるような気がします。
私の記事を読んでくださっている方から頂くコメントの中に、時々「どのクラブがいいか?」というご質問を頂戴することがあります。
勿論、どのクラブが易しいか?球があがりやすいか?などといったことが気になられる方が多いような気もするのですが、そういったことも大切ですが、まずはプレイヤー自身が『クラブに惚れる』ということが大切なのではないでしょうか?
ある程度ゴルフを永くやっていると、時にはこれまでの思いや考え方がブレたりすることもあると思うのですが、このことだけはずっとブレたことがありません。
好きなクラブを使うからゴルフは楽しいし、上達意欲も湧いてくるのだと思います。
いくら易しくて飛ぶと評判のクラブでも、プレイヤー自身がそのクラブを好きになれなければ、プレイヤーのスキルも上がらないと思いますし、クラブがもつポテンシャルも充分に発揮されないと思います。
物理的に易しいはずのアイアンをたくさん試打してきて、数多くのミスショットを打ってしまった私は特にそう実感します。
肉厚マッスルバック

どこからどう見ても『美しい』という言葉が当てはまるアイアンです。
何故、こんなに美しいのでしょうか?
エポンだからでしょうか?
いや、おそらくエポンでなくても、この形状の美しさには魅了されていたと思います。
この美しいアイアンで球を打つのも嬉しいのですが、むしろ部屋に飾っておいて、目で楽しむ為のアイアンではないかな?と思えるほどでした。
アイアンはドライバーと違い、地面のあるボールを打つので、どうしてもソールに傷が付きやすくなりますが、この圧倒的な美しさを目にしていると、傷つけたくない・・・。という思いが強くなってしまいます。
ただ、クラブは『ボールを打ってナンボ』のところがあると思いますし、それが本来の姿なのだと思うのですが、このアイアンはゴルフクラブであると同時に、匠の技によって完成された『伝統工芸品』という感じがします。
昔のホンマやMPアイアンに共通するところだと思います。
シャープな形状

こうして見ていても、やはり『薄さ』を感じますし、シャープな形状になっています。
肉厚になっているところと、そうでないところがはっきりとしています。
『超・ワイドソール』のアイアンを使い慣れておられる方には、この『薄さ』は馴染みにくく感じられるかもしれません。
しかし、ある程度『ボールを押していける』アイアンというのは、こういったアイアンが多いような気がします。
手の感覚をボールに伝えていきやすそうな薄さです。
厚ぼったいアイアンには、こういったことはなかなか感じられません。
何でもオートマチックであればいいというのではないのだと思います。
ソール幅

ソール幅は、やや狭い感じがします。
極端に狭くなっている感じはしませんが、やはり今の7番アイアンの中で狭いほうだと思います。
この角度から見ても、このアイアンがとても角張っていてシャープなアイアンであるということがよく解ります。
今はマッスルバックでも、ウェイトなどの異材が組み込まれていることも珍しくありませんが、こうして見る限り、このアイアンには見られません。
本来の姿である、『単一構造』なのでしょうか?
ネック長さ

ネックは思っていたよりも、長くありません。
むしろ短めな印象を受けます。
こういったところは昔のアイアンとは大きく異なる『現代的』な部分といえるのでしょうか?
ロングネックに苦手意識をもっておられる方にも、これくらいの長さであれば、親しみやすく感じられるのではないでしょうか?
このアイアンは、他のメーカーのアイアンを寄せ付けないほどの圧倒的な美しさをもっているのですが、こういったネックの長さは、他のメーカーのアイアンと共通するところだと思いました。
やはり、今はあまりロングネック過ぎるものは流行らないのでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えたときに、その圧倒的な美しさにため息が出ました。
この完璧なまでのフォルムは何だろう・・・?と思ってしまいました。
エポンですし、マッスルバックなので、構えやすいということはある程度予想していたのですが、他を圧倒する美しさがあります。
マッスルバックで構えづらかったり、『異型』に感じるアイアンに出会ったことはないですが、そんな美しいマッスルバックの中でも、このアイアンは『王様』といっていいくらい、整った顔をしています。
『アイアンの顔』というのは、本来こういう顔であるべきではないか?ということをメーカーが私たちゴルファーに提案しているような気がします。
『メーカーの主張』が感じられました。
同じエポンの マッスルバックAF-Tour アイアン もいい顔をしていますが、こちらの『パーソナル』のほうが、断然いい顔をしています。
やはり『マッスルバックの顔』にも色々とあるものだな・・・。と改めて思いました。
グースネックを好まれる方にとって、あまりいい顔とはいえないのかもしれませんが、ストレートを好む私にはたまらない魅力的な顔です。
すごくいいイメージが湧きましたし、すぐにでも打ってみたくなる反面、もう少し見つめていたい・・・。という思いと、やはり『見るだけ』にしておいたほうがいいのかな?と思ってしまうところもありました。
打つことに対して少し迷いがありながらも、自分自身の心をすごくクリアにしてくれているように感じられました。
こういった素晴らしいアイアンに出会えたことを感謝しなくてはいけない・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

まず、この極上の打感にシビレてしまいました。
何ともいえない、心地良い感触にテンションがMAXにまで達してしまいました。
軟鉄の素晴らしさが充分に感じられると共に、『厚み』のある打感です。
『球のくっつき感』が半端じゃないです。
フォローでコントロールできる・・・。といったらいいでしょうか?
軟鉄で厚みのあるアイアンの大きな特長だと思います。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、ある意味『ナチュラル』といいますか、昔ながらのあがりやすさだと思います。
今、こういったタイプのアイアンを見かけるのはとても珍しくなったように思います。
球は拾いやすいですし、イメージした高さにボールを送り出していけます。
『ストロングロフト』でありながら、『ワイドソール』『タングステン充填』・・・。などといった技術や工夫が施されていない、『ピュアなあがりやすさ』といったらいいでしょうか?
『スピンの効いた自然な高さ』だと思いました。
まさに、このアイアンの美しい外観に見合った球のあがりやすさだと思います。
ただ、ある程度のショートネックというところや、昔のアイアンほどソールも狭くないことなどからも、ある程度低重心であがりやすくなっているのかもしれません。
バックフェース

『安定性』という点では、やはりマッスルバックらしい、シビアさは充分に感じられます。
スイートスポットも『点』といっていいように思います。
寛容さを求めておられる方には、合いづらいアイアンだと思います。
昔はともかく、今はこういったミスにシビアなアイアンは、それほど多くの支持を得られないかもしれません。
だからでしょうか?
このアイアンは『限定発売』なのだそうです。
たくさん作り過ぎて在庫をたくさん抱えてしまうよりも、ある程度生産数を限定しておいたほうがいい・・・。というのは、賢明な策だと思います。
しかし購入しようと、せっかくお金をコツコツ貯めていたのに、いざ貯まって購入しようとしたら、売り切れというのは残念でなりません。
私はこれまでそういった思いをたくさんしてきました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、本来の7番アイアンらしいところだと思います。
今のハイテクアイアンと比べると、全く飛ばないと感じられる方は多いのではないでしょうか?
ロフトが立てば、それだけ飛距離も望めますが、その代わり球が浮きづらくなったり、サイドスピンが掛かりやすくなるので、球が曲がってしまう・・・。などといったマイナスな面も出てくるように思います。
そういったことを今の多くのハイテクアイアンは上手に克服していると思うのですが、このアイアンはそういった創意工夫が見られずに、いたってシンプルです。
アイアンは『飛ばす』よりも『狙う』クラブであるということを、メーカーが主張しているようです。
飛ばすということは、ロフトを立てるよりも、プレイヤーの技量が大切だといっているのかもしれません。
勿論、エポンも飛距離に長けたアイアンを発表していますが、本来はこういったアイアンを作りたかったのではないかな?と勝手に思い込んでしまいました。
操作性

『操作性』という点では、打感と同様に『最高レベル』で、『球を操る楽しさ』を充分に味わうことができました。
構えやすくて美しいアイアンというのは、こちらの意思に、こうも敏感に反応してくれるものなのか・・・。ということを改めて感じました。
車に例えたら、間違いなく『F1タイプ』といっていいほどの、レスポンスの良さがあります。
『ハンドルの遊び』も、かなり小さく、微妙な変化にも鋭い反応が返ってきそうです。
『セダンタイプ』のアイアンとは全く性質が異なります。
ただ、この圧倒的な美しさから、少し親しみづらい部分もあるのかな?と思ったのですが、それほど敷居が高すぎるとは思いませんでした。
普段、マッスルバックを愛用しておられる方には、何ら支障はないと思われます。
改めて、本来のアイアンの『ショットの精度に対する反応』は、これくらいがいいのかな?と思ってしまいました。
ヒール側

今日はずっと、このアイアンの魅力に引き込まれてしまいました。
つい先日、スリクソンの素晴らしいマッスルバックZ925を試打したばかりですが、私はこちらのエポンのアイアンのほうが強い印象が残りました。
勿論、後に出会ったほうが強い印象が残りやすいということはあるのですが、もし順序が逆であっても、結果は同じであったように思います。
Z925に不満はないですし、むしろすごく気に入っているアイアンではありますが、このエポンパーソナルには何かこう、他のアイアンにはない雰囲気が感じられました。
まさに『王者の貫録』といったらいいでしょうか?
『原点』という言葉を思い出すほど、このアイアンの完成度の高さを感じました。
完成度の高さ=『ミスに対する寛容さ』や『飛距離性能』ではなくて、『余分な物が含まていないナチュラルさ』や『プレイヤーの技量を高めてくれる懐の深さ』といったものではないかな?と、このアイアンで試打をしていたら思いました。
エポン Personal アイアン

エポンの量産型マッスルバックである『AF-Tour』も、すごく好きなアイアンですが、このアイアンと比べてみると、見劣るということはないのですが、その『オーラの大きさ』が全く違うように思われました。
同じシビアさがあるのであれば、私は即決で、このパーソナルを選びます。
それは、このアイアンが『限定品』だからというのではなく、もし量産型であったとしても、このパーソナルを私は選びたいと思います。
その一番の大きな違いは『顔の良さ』です。
私はこれまでたくさんの『美顔アイアン』に出会ってきましたが、これほどまでに完璧な美しさをもったアイアンはなかったような気がします。
それくらい、このアイアンの顔に魅了されてしまいました。
EPON パーソナル アイアン

AF-Tourを初めて試打したときにも感じていたのですが、これくらいナチュラルにロフトが付いていて、ボールが上がってくれると、『パラシュート』のようにボールを落としていける感覚がもてます。
狙ったラインにボールを出して、弾道の頂点をイメージして、そこからボールを落下させていけるイメージがもてます。
今の多くのストロングロフトアイアンも、距離がでるのは素晴らしいと思うのですが、こういった感覚はなかなかもてません。
易しい反面、こちらのイメージがなかなか伝わらずに、『結果オーライ』で打ってしまっている私がいます。
エポン パーソナル アイアン

このエポンの限定アイアンに出会えたことをすごく幸運だと思う反面、またなかなか眠れなくなってしまうな・・・。と思いました。
初めて目にしたときに、その圧倒的な美しさに心を奪われてしまったのですが、実際に球を打ってみると、その魅力は倍増してしまいました。
あまりにも美しいので、球を打ってしまうことに対して、躊躇してしまうところもありましたが、実際に球を打ってしまうと、その心地よい感触や反応の良さなどから、どんどん球を打ちたくなりました。
最近は時々テンションがあがりきらないこともあるなかで、今日は最初から『テンション全開』になってしまいました。
こういったところをもっと抑えていくことができれば、スコアメイクにも役立つのではないか?と思うのですが、やはりいいクラブに出会ったときには抑えきれない喜びというものがあります。
エポン パーソナル アイアン

このアイアンがキャディバッグに入っているだけで、すごく嬉しくなりますし、球を打つことの楽しさに加え、使用後の手入れの時間がいつも以上に楽しくなるのは間違いないな・・・。と思いました。
あくまでも気のせいですが、このような美しいアイアンに触れているだけで、こちらのショットも美しくなるような気もしますし、心の曇りも消え、晴れやかな気分にさせてくれます。
自分を高めていくには、常に一流の物に接することが大切・・・。という言葉を以前聞いたことがあるのでしょうが、今日はまさにその言葉の意味を痛感しました。
こういったところは『絵画の鑑賞』や『美しい音楽』を耳することなどにもつながるのかもしれません。
それくらい、このアイアンの美しさに魅了されてしまいました。
まさに『芸術的作品』といってもいいのではないでしょうか?
EPON Personal IRON

基本的性能は、あくまでも昔ながらの『ナチュラル』な感じで、今のアイアンと比較しても『物理的性能』という意味では秀でているところはないのかもしれません。
ミスにはシビアですし、球は曲がりやすいです。
ボールがフェース面に触れさえすれば、自然とあげてくれるタイプのアイアンではありません。
スイングの内容は勿論、そこに至るまでのルーティーンまでも問われるような気がします。
『限定品』ということが残念ではありますが、まだ軟鉄鍛造の本格的なマッスルバックに接したことがない・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。
『易しいアイアン』に触れ、ゴルフが易しくなったことも事実だと思いますが、こういったアイアンの魅力にも触れていただきたいと思いました。
EPON Personal IRON

今年は『アイアンの当たり年』なのかな?と思いました。
勿論、昨年も ヤマハ インプレスX V FORGED TOURMODEL アイアン を筆頭に、いいアイアンにたくさん出会ってきたのですが、今年は何となく雰囲気が違っているような気がします。
このアイアンが久々のエポンのマッスルバックということもありますし、先日試打したスリクソンZ925のように珍しいマッスルバックに出会うことができました。
マッスルバックは難しくて親しみづらいアイアンであることは、殆どのゴルファーが知っているところだと思います。
しかし、その難しさがありながらも、決して無くなることのない大きな魅力もあるから、今でも存在し続けているのだと思います。
おそらく、もう少しすれば『MPアイアン』のニューモデルもラインアップされるだろうと思いますし、今からとても楽しみです。
しかし、それでも今日はこの『エポン パーソナル』という美しいアイアンの魅力をずっと感じていました。
これからもずっと、私の心に生き続けることは間違いないと思います。