ゴルフクラブ試打日記。          

Zodia WMF 52 02 ウェッジ

Zodia WMF 52 02 ウェッジ 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは Zodia WMF 52 02 ウェッジ です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは52度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は464gです。
正面

ゾディアのとてもカッコいいウェッジです。
ひと目見て、ホーッとため息が出てしまうほど、このクラブが持つ美しさに魅了されてしまいました。
何と表現したらいいのでしょうか?
『プレーンな美しさ』といったらいいでしょうか?
余計な物は何も足さない、シンプルさに魅了されてしまいました。
シンプルということは『飽きない』ということにつながります。
シンプルであるが故の気持ちの高ぶり・・・。といったらいいでしょうか?
クラブに初めて出会うときの、あの『一瞬のひらめき』がとても大切だと思います。
私はクラブ(特にウェッジ)では、あまりごちゃごちゃしたタイプは好みません。
高機能過ぎずシンプルなウェッジを、自分色に染めていきたい・・・。と思っています。
Zodia WMF 52 02 ウェッジ

第一印象が、そのままずっとそのクラブの印象を決定させるものだと私は思っています。
曲でいえば、『イントロ』の部分に当たるでしょうか?
その美しくて、個性あふれるイントロを耳にすると、曲の終わりまで思わず聞き入ってしまうのと似ています。
例えば、
1.クリストファー・クロス ニューヨークシティ・セレナーデ(原題「Arthur’s Theme (Best That You Can Do)」
2.ハート ALONE
3.エリック・クラプトン いとしのレイラ
4.シャーリーン 愛はかげろうのように(原題「I’ve Never Been To Me」)
などのように、そのイントロに魅了されて最後まで聞き入ってしまうところと似ています。
その時代時代のヒット曲には、色々な思い出がリンクしていることもあると思いますが、私たちゴルファーは、やはりいいクラブ、美しいクラブにたくさんの思い出が詰まっているものだと思います。
私はこれまで、たくさんの素晴らしいクラブに出会うことができたので、ゴルファーとして、とても幸せ者だな・・・。と思っております。
このあまりにも美しいウェッジを見ていたら、そんなことを考えてしまいました。
ここまで美しさで圧倒するウェッジはあるでしょうか?
顔

この顔の美しさに惚れてしまいました。
何ともいえない、いい雰囲気をもっています。
思わず見入ってしまい、打つ前から、じゅうぶん目で楽しませてくれました。
この形状美は、何なのでしょうか?
ボールを早く打ってみたい・・・。という思いと、もうしばらく、このまま見つめていたい・・・。という思いが私の中でずっと交錯していました。
こういった美しいクラブを目にすると、やはりゴルフクラブは単にボールを打つ道具ではなくて、工芸品としての一面も持ち合わせているのだということを実感させられます。
機能ばかりが前面に押し出されたクラブよりも、私はどうしてもこのようなウェッジに魅力を感じます。
『自分の目線の高さ』よりも低いクラブはあまり興味をもちませんが、このようなちょっと上の位置にあるクラブには憧れに似た感情が湧いてきますし、使ってみたくなります。
フラットバック

このフラットバック構造がたまりません。
打感が弱くなるので、バックフェースにはあまり彫刻しない・・・。というのは、昔からよく耳にしていましたが、このウェッジはまさに、そのことをとても大切にしているように思います。
打感が関係するところは、あくまでもシンプルで余計なことをしないほうがいいのかもしれません。
今はウェッジでも、いわゆる『キャビティ構造』の物も、よく見かけるようになりましたが、私はこういったシンプルな形状の物に憧れを抱きます。
このウェッジを見ているだけで、気持ちが高まってきましたし、私のような未熟者が、このウェッジで球を打ってもいいのだろうか・・・?という思いが頭をよぎりました。
Zodia WMF 52 02 ウェッジ
 
この『ワンピース感』といったらいいでしょうか?
『単体構造』といいますか、異材が組み込まれていない感じがすごくいいです。
私が今愛用しているパターは、いわゆる『削り出しタイプ』なのですが、購入するときは多少高価でした。
しかし、使いだすとやめられません。
極上の打感を楽しむことができますし、そのおかげで距離感(ボールの転がるスピード感)をすごく出しやすいです。
私は日頃、パターにずいぶん助けられているのですが、このウェッジをもし使い始めたら、ずいぶんと助けられるんだろうな・・・。と思いました。
側面

今は美しいウェッジがたくさんありますが、このウェッジはそれらの中でも最たる物といっていいくらい、シャープです。
輪郭が丸みを帯びていなくて、とてもシャープです。
いわゆる『エッジが効いている』といった感じがします。
この角が尖っている感じが、いかにも『ハンドメイド感』がありますし、スキー板のエッジを磨いている感覚を思い出しました。
量販店で購入できる大手有名メーカーのウェッジでは、このように感じられる物はなかなか見当たりません。
ソール幅

ソール幅は、結構ワイドだと思いましたが、今はこれくらいが多くなったように思います。
こうして見ていてもエッジの鋭さと、丸みを帯びている部分の滑らかさの両立が上手くできていると思いました。
そのバランスの良さと、言葉にできないほどの美しさに、気持ちの高揚が抑えきれません。
初めて飛行機に乗って、海外旅行に行ったときのワクワク感と似ているでしょうか?
ネック長さ

ネックの長さも、しっかりとあるので安心できます。
程よいネックの長さと、適度なソール幅になっているので、いわゆる『頭でっかち』になっていません。
『至れり尽くせり』だと思いましたし、あらゆる角度から見ても、美しいウェッジだと思いました。
ハァー・・・。とため息ばかりが出てしまいました。
この美しさに圧倒されてしまいました。
トゥ側のマーク

トゥ側には、ゾディアのマークと『CHIBA MASTERPIECE JAPAN』と記されていました。
先日試打したアイアン同様、研磨師として有名な千葉文雄さんの作品なのだと解りました。
このようなウェッジが似合うゴルファーになりたい・・・。と思いました。
フェース面のミーリング

フェース面にはミーリングが、かなりはっきりと彫られていました。
指で触れてみても、かなりザラつき感があります。
この何ともいえない『凹凸感』がたまりません。
外見はシンプルで美しいウェッジですが、こういった工夫を見ると、やはり『最新のウェッジ』なんだな・・・。と思います。
ミーリングも『あまり目立たないタイプ』と、『よく目立つタイプ』があるのですが、このウェッジは完全に後者です。
すごく主張しているように思えました。
私はウェッジを購入するとき、ミーリング自体がそれほど大きなウェイトを占めているわけではないのですが、このウェッジを手にしただけで、ミーリングもいいな・・・。と思いました。
このウェッジのように、すごく主張しているウェッジもいいものだな・・・。と思うほど、すっかり魅了されてしまいました。
Zodia オリジナルグリップ

このゾディアオリジナルグリップも、すごくいい感じです。
私が大好きなツアーベルベットタイプです。
とてもソフトで、心地いいフィーリングです。
ウェッジは微妙な距離感を出していきたいクラブなので、やはりこのようなグリップがすごく合うと私は思います。
何から何まで至れり尽くせりだなあ・・・。と思いました。
構え感

ボールを前にして構えてみて、改めてその美しさに魅了されてしまいました。
しばらく見入ってしまいました。
形状の美しいクラブでも、時には何となくボールとのバランス感が取れていないと感じるクラブもあるのですが、このウェッジは違います。
すごくピッタリとフィットしています。
『クラブの芯』と『ボールの芯』が、まるで磁石の『N極』と『S極』が引き合うように、一球目からいいインパクトを迎えられるのが強く感じられました。
ナイスショットのイメージしか浮かんできません。
ミスする感じは全くしませんでした。
いいイメージが温泉の源泉のように、次から次へと溢れ出すようでした。
ボールを打つ前から、こんなにテンションがあがることはとても珍しいので、今日はいいクラブに出会うことができたな・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はとてもいい感じでした。
柔らかさもありますが、ミーリングがよく効いているのが強く感じられました。
ボールへの喰いつきがとてもいいウェッジです。
ボールをホールドしていけるのでインパクトだけでなく、フォローでイメージを出しやすい感じがしました。
トゥ側

球は適度に上がってくれますし、易しく感じました。
ロフトが52度ということで、アプローチウェッジやピッチングサンドという認識でいいのだと思います。
その『A』や『PS』らしい、球のあがりやすさがあります。
ほんの少しグースも効いていると思ったのですが、球を拾いやすいですし、とても好印象です。
見るからに高級感溢れるウェッジではありますが、『球のあがりやすさ』という点では、とても親しみやすい印象をもちました。
バックフェース

抜群の美しさがあるせいか、安定性も高いと思いました。
ボールの落とし場所を決めたら、すぐに構えが決まる感じです。
ボールの位置は・・・?とか、テークバックの大きさは・・・?などといったことは考えなくても良くて、あくまでも感覚的にメカニカルな動きができる・・・。といったらいいでしょうか?
車を運転するときに例えると、シートに腰掛けたら無意識で自然とシートベルトを締める癖がついているのと似たような感覚でしょうか?
乗せたいラインにボールをしっかりと乗せていくことができました。
今はウェッジでもアイアンのように『ミスに寛容』な感じのウェッジも見かけるようになりましたが、そういった意味でいうと、このウェッジはそこまで寛容さはないのかもしれません。
しかし、この『構えやすさ』『全体的な美しさ』などがそれを余るほど補っているように感じます。
物理的な性能を『感覚』や『美』というものが凌駕している・・・。といったところでしょうか?
『易しいクラブ』というのは、確かに『ミスヒットに寛容』というところがあると思うのですが、それと同等か、それ以上に『芯に当たっちゃう』クラブが易しいということにつながるんじゃないかな?と思いました。
スピン性能

『スピン性能』は、とても優れています。
やはり、ミーリングがよく効いているのでしょうか?
ボールがピタピタ止まりました。
『52度』は、ちょうどいい感じでスピンを掛けていけるロフトです。
やや被せ気味で抑えにいっても、開いて抜きにいっても、ボールにしっかりとスピンを掛けてくれました。
ある程度『ラン』を抑えて打っていけるウェッジです。
ウェッジには『スピン性能』を求めておられる方はとても多いと思いますが、そういった方々にも、是非このウェッジを試していただきたいと思いました。
飛距離性能

『飛距離性能』というよりは、やはり『距離感重視』のクラブです。
落とし場所に集中することができました。
マニュアル感が強く感じられるウェッジではありますが、落とし場所を見ながらアドレスに入っただけで、自然と握る長さやスタンスなども決まりますし、高さもイメージできます。
そういった意味では『オートマチック感』もあります。
アプローチウェッジではピッチショットでも、ピッチエンドランでも、時にはランニングアプローチでも活躍してくれる守備範囲の広いクラブですが、このウェッジは距離感がとても合いやすいと感じました。
実戦でも頼りになるだろうな・・・。と思いました。
操作性

『操作性』という点でも、すごく良くて、色々な球で遊ぶことができました。
すごくシンプルな形状ですが、ソールの抜けもいいですし、高い球や低い球も簡単に打たせてくれます。
普段は、52度のウェッジではあまりやらないのですが、ロブショットなども易しく打つことができました。
ボールと戯れるのを楽しませてくれるウェッジです。
最初からテンションが上がりっぱなしだったのですが、球数をこなしていけばいくほど、楽しさが倍増していきました。
Zodia WMF 52 02 WEDGE

とても楽しくて、なかなか止めるきっかけがつかめません。
時間と球数だけがどんどん膨らんできました。
元々、ウェッジの練習が好きな私は、このような極上のウェッジに出会ってしまうと、その楽しみ方がエスカレートしてしまいます。
子供の頃、補助輪のついていない自転車に初めて乗れたときに、自転車に乗るのが楽しくて楽しくて、歩いていける距離でも自転車で行ったり、買い物などにも積極的に行っていたのと似ているかな?と思うほど、このウェッジを楽しむことができました。
ヒール側

すごくいいクラブですし、購買意欲が強く刺激されたので、一応値段を聞いてみたのですが、やはり高価なクラブでした。
有名な研磨師の方が作っておられるということもあると思いますし、シンプルさの中に、すごく丁寧な作業を感じ取ることができました。
機械で大量に生産されるのではなく、人間の手でひとつひとつ丁寧に造られているのだろう・・・。ということが手にしただけで伝わってきます。
スチールシャフトを装着しただけでも、2万数千円以上はするのだそうです。
もちろん、一本の価格です。
やはり高価なクラブだったんだな・・・。とは思いましたが、このクラブに関して言えば、それほど高いとは思いませんでした。
それくらいの価値は十分あるクラブだと思いましたし、このウェッジがキャディバッグの中に入っているだけで、楽しさが倍増します。
Zodia WMF 52 02 ウェッジ

今年に入ってから、色々なウェッジに出会うことができ、秀作揃いだと思うのですが、私の中で一番強烈にインパクトを残したウェッジです。
頭の中から離れません。
このウェッジのことが頭から離れず、ずっと思い続けるんだろうな・・・。と思いました。
このウェッジを返却するときも、『後ろ髪が惹かれる思い』でしたし、できれば少しでも時間を共有したいな・・・。と思いました。
Zodia WMF 52 02 ウェッジ

今日はあいにく、練習場のマットの上からだけの試打だったのですが、もし機会があれば練習グリーンは勿論、コースでもその性能を確かめてみたいと思いました。
すごく気に入りましたが、このウェッジを私が使うことは、とても贅沢なことのように思えてなりませんでした。
もし、私がこのウェッジを購入することができたら、このウェッジに笑われないよう、もっと小技の練習を重ねるだろう・・・。と思いました。
今はだいたい『8割強くらい』がウェッジなどの小技の練習なのですが、このウェッジを購入することができたら、軽く『9割』はいってしまうんじゃないかな?と思いました。
Zodia WMF 52 02 ウェッジ

かなり気に入ったので、明日早速友人たちにも勧めてみようと思いました。
私の友人の中には小技の練習が嫌いで、ドライバーばかり練習する人がいるのですが、彼にも早速このウェッジを勧めてみようと思いました。
やはり、いいクラブに出会うと、そのクラブで練習するのが楽しくなるので、自ずと上達するような気がします。
彼はスコアメイクよりも『一発の飛び』を楽しみにコースに来るような人なのですが、この極上のウェッジを手にすると、ショートゲームの楽しさを知ることができるんじゃないかな?と思いました。
このウェッジのことがなかなか頭から離れずに、今夜も多少寝不足になってしまいそうですが、明日友人たちの喜ぶ顔を想像するだけで嬉しくなってきました。
今日は、いいクラブに出会うことができた素敵な一日でした。