Zodia カイマン アイアン を試打しました。
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Zodia カイマン アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は444gです。
外観
見た目にとてもインパクトのある、ゾディアのアイアンです。
どこのメーカーのアイアンなのか、教えてもらうまで知りませんでした。
他のメーカーの普通のアイアンは、メーカー名やモデル名などが刻印されていることが多いですが、このアイアンにはそれが見られません。
形状自体はとてもシンプルなマッスルバックアイアンですが、何よりこのバックフェース全体の模様が気になります。
私はワニ皮のハンドバッグを連想したのですが、『カイマン』という名前を聞いて納得しました。
カイマンワニを近くで見たことが無いのでよく解らないのですが、カイマンワニの皮は、このようになっているのでしょうか?
今度図鑑などで調べてみたいと思います。
キャビティ構造は全く無く、純粋なマッスルバックです。
このバックフェースのデザインは、はっきりと好き嫌いが分かれるような気がします。
私は特に気にはなりませんが、爬虫類が嫌いな方は、ちょっと馴染みにくいかもしれません。
手で触れてみると、当然ながら金属の『硬さ』『冷たさ』があるのですが、独特な凹凸感がリアルに表現されていて印象的です。
ソール幅はノーマルです。
ヒール側が絞られていて、結構テーパーが効いている感じがします。
ネック部分の長さは標準的で、この位置から見ても、美しさが際立っています。
このゾディアオリジナルグリップも、ツアーベルベットタイプで、手に馴染みやすいです。
方向性はもとより、距離感を大切にしたいアイアンやウェッジには、このようなグリップは最適だと私は思っています。
このしっとり感がたまりません。
以前試打したゾディアのウェッジのミーリングが印象的だったので、このアイアンにも刻まれているのかな?と思い、よく見てみたのですが、刻まれていませんでした。
素振りをしてみても、これまでの感覚を活かしていけるので易しく感じます。
外見はとても個性的ですが、アイアン本来の性能は失っていません。
構え感
ボールを前にして構えてみると、クラシカルな感じがしました。
適度に小顔なのがちょうどいいです。
ヒール部分に少し特徴があるように見えましたが、これまで何度も目にしてきた顔です。
初めて手にしたアイアンであっても、こういったこれまでの経験が活かせるアイアンだと、すごく楽に構えることができます。
『ワニ皮』のことなど、全く感じさせません。
いいイメージが自然と浮かんできました。
試打を開始しました。
『打感』はとてもいいです。
『乾いた打感』といったらいいでしょうか?
手に何ともいえない感触が伝わりました。
『球のあがりやすさ』という点ではノーマルで、予想通りでした。
球があがりやすくなるような大きな工夫は施されてはいないようですし、そういった意味ではハイテクアイアンとはいえないのかもしれません。
異材のような物も混入していないようなので、『ピュア』な感じです。
タフ過ぎない、ノーマルなアイアンだと思いました。
『安定性』という点では、マッスルバックらしいシビアさは感じられます。
易しさが優先されているアイアンではないと思います。
キャビティに慣れておられる方には難しく感じられるかもしれません。
クラブがプレイヤーに求めるものは結構大きいような気がします。
『飛距離性能』という点では、それほど飛ぶようには感じなかったので、距離を最優先しておられる方には物足りなさがあるのかもしれません。
アイアン本来の性能である、正確に刻んでいくべきタイプのアイアンです。
距離に特化していないぶん、『縦の誤差』を極力抑えていけるのではないでしょうか?
『操作性』は抜群で、かなり敏感に反応してくれました。
『ハンドルさばき』が楽しいので、ついつい球数を打ってしまいました。
左右に大きく曲げたり、曲げ幅を調整していく練習は本当に楽しいものです。
初対面ではあっても、すごく気持ちが伝わりやすいアイアンで親近感が湧きました。
まだまだ、私の知らないクラブがたくさんあることに気づかされます。
このアイアンは性能的にはノーマルですが、外見のインパクトは今年出会ったアイアンの中でもナンバーワンなのは間違いありません。
性能やフィーリングなどが重要なのはもちろんですが、私はこういった個性的なデザインのクラブが大好きです。
まずは『第一印象』で決まる部分もあると思います。
他のメーカーには見られないような、個性的なデザインは尊いと感じます。
どういった意図で、メーカーがこのようなデザインにしたのか、私は知りませんが、とても個性的でいいデザインだと思いました。
なかなか出会うことがないメーカーのアイアンですが、もし店頭に並べられていれば、おそらく殆どの方が一度手に取ってみられるのではないでしょうか?
そう思えるほど、このアイアンの見た目はインパクト大です。
普通の軟鉄アイアンで、DGが挿してあるということは、価格的にもそれほど高くはないんだろう・・・。と思っていました。
しかし、このアイアンの価格を聞いて驚きました。
『セット』ではなく、『ひとつのヘッド』だけで、かなり高価です。
聞き間違えたのかと、一瞬耳を疑いましたが、やはり聞き間違えではありませんでした。
驚くほど高価なアイアンなので、コストパフォーマンスという点で考えてみれば、あまり高いとはいえないのかもしれません。
価格や機能というよりも、『所有感』を満たしてくれるアイアンといえるかもしれません。
『構えやすさ』や『打感』『操作性』など、性能的にはとても親しみやすい部分を感じたのですが、肝心の価格が私にとって、とてもハードルが高いものだということが分かりました。
試打するのは楽しかったのですが、私がこのアイアンを購入することは無いです。
フィーリングなどではなく『価格』が私にとって、手の届かないいうことです。
どういったところに、このアイアンがそれほどまでに高価なのか私は解らなかったのですが、おそらくかなりのこだわりをもって製作されているのだと思いますし、大手有名メーカーのように機械で『大量生産』されていないのも理由のひとつだと思います。
これほどまでに高価なアイアンを日本中で、一体どれだけの方が所有しておられるのかは解りませんが、私はこのアイアンはコースで使うよりも、部屋で飾って眺めておきたいです。
『カイマン』ということは、いずれ『クロコダイル』とか『アリゲーター』なども発売されるのかな?と、ふと思ってしまいました。
ワニとヘビの違いはありますが、『パイソン』なども面白いかもしれません。
また機会があれば、是非試打してみたいです。
独特な外観や、敷居の高い価格が印象に残りましたが、性能的にはとても親しみやすいアイアンです。
難し過ぎないので、近寄りがたい雰囲気もありませんでした。
このアイアンのデザインを忘れないよう、目にしっかりと焼きつけて、練習場を後にしました。
※追記 このクラブの紹介文(記事を書いた後、このクラブについて、調べてみました)
ゾディア カイマンマッスル アイアン 詳細レビュー
圧倒的な存在感を放つ、ゾディア カイマンマッスル アイアン。 千葉文雄氏による研磨技術と、ゾディアならではのデザインが融合した、まさに究極の逸品です。持つ者を選ぶ、その洗練された美しさと、卓越した性能について、徹底的に解説します。
製品概要
ゾディア カイマンマッスル アイアンは、ゾディアが誇るマッスルバックアイアンです。ヘッド素材にはS20C軟鉄を使用し、ベタ型+3D CNC加工を施すことで、極上の打感と正確なコントロール性能を実現しています。ブラックボロン仕上げが、その精悍なフォルムを一層際立たせています。
- ヘッド素材: S20C
- ヘッド製法: 軟鉄鍛造(ベタ型+3D CNC加工)
- 仕上げ: ブラックボロン
スペック
口コミ
- 「デザインが奇抜だが、ヘッドのポテンシャルは高く、評価も良い。」 (my caddie(マイキャディ))
- 「ゾディアの中では芸術的なデザイン。ワニの腹側の模様をモチーフにしている。」 (One2One)
- 「千葉文雄氏による研磨。」 (名古屋のゴルフショップ)
長所・短所
長所:
- 卓越した打感: 軟鉄鍛造ならではの、ボールが吸い付くような打感。
- 正確なコントロール性能: 緻密な設計により、意図したラインへ正確に打ち出すことが可能。
- 美しいデザイン: 所有感を満たす、洗練されたデザイン。
- 番手ごとの絶妙な流れ: 重量フローがしっかりしており、各番手で最適なパフォーマンスを発揮。
- 緻密な作り: 組む際に誤差がないほどの精度。
短所:
- 上級者向け: ミスヒットへの許容度が低く、ある程度の技術が必要。
- 価格: ヘッド単体でも高価であり、セットで揃えると高額になる。
- 入手困難: 受注生産のため、納期が長い場合がある。
このクラブが合うゴルファー・合わないゴルファー
合うゴルファー:
- 上級者: 正確なインパクトで、意図した球筋を打ち分けたいゴルファー。
- ダウンブローで打つゴルファー: 切れ味鋭い抜けで、ボールをコントロールしたいゴルファー。
- 打感を重視するゴルファー: 軟鉄鍛造ならではの、極上の打感を求めるゴルファー。
- デザイン性を重視するゴルファー: 美しいアイアンを所有したいゴルファー。
合わないゴルファー:
- 初心者・アベレージゴルファー: ミスヒットへの許容度が低いため、扱いが難しい。
- 飛距離性能を重視するゴルファー: マッスルバックのため、キャビティバックに比べて飛距離性能は劣る。
まとめ
ゾディア カイマンマッスル アイアンは、卓越した性能と美しいデザインを兼ね備えた、まさに「持つ者を選ぶ」アイアンです。上級者ゴルファーにとっては、最高の武器となるでしょう。