今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ONOFF FAIRWAY ARMS KURO のR3 です。
シャフトは LABOSPEC SHAFT SHINARI:f60K です。
ロフトは15度、クラブ長さは43.25インチ、シャフト重量は61g、シャフトフレックスはS、トルクは3.5、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は317g です。
ONOFFのカッコいいフェアウェイウッドです。
とはいっても、オノフの場合はフェアウェイアームズという名前がすっかり定着しています。
木でもないのに、『ウッド』というのはさすがに抵抗があるのかもしれないですし、今はパーシモンを経験したことがない人のほうが多いのではないでしょうか?
このクラブの場合は、『FW(フェアウェイウッド)』ではなく『FA(フェアウェイアームズ)』といったらいいでしょうか?
『FA』というと、私はプロ野球のフリーエージェントを連想します。
全体的に『黒』を基調とした、センスのいいデザインです。
オノフには美しくてハイセンスなイメージがあります。
大きさは標準的ですが、こうして見ても、かなりシャロー感があります。
ソール形状も『丸くて平ら』といったらいいでしょうか?
ちょっと相反する感じもしますが、実戦において逆目のライでも、かなり芝の抵抗を軽減できそうです。
ネックの長さは適度にあります。
今はショートタイプが多いですが、このクラブはいい感じで、ネックの長さはキープされていました。
このように、ある程度のネックがあったほうが、操作性が良さそうな印象を受けます。
ソールには一本の赤い溝がありました。
これはオノフではお馴染みです。
一本の太い血管(動脈)が通っている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
溝は太くなく、深さもそれほどありません。
これまで、『溝』とはいえず『段差』といったほうがいいようなクラブもありましたが、このクラブの場合は明らかに『溝』といえます。
やはり、こうすることのメリットは大きいのでしょうか?
ソールのフェース寄りにある、この複数の凹みが目立っていました。
これは他のクラブでも見られない、オノフ独自の工夫のようです。
抜けが良くなる為の工夫のような気がするのですが、実際のところはどうなのでしょうか?
フェアウェイウッドで直打ちするときのイメージは人それぞれだと思います。
人によってはソールの中央を地面にコンタクトさせて振り抜くイメージをもたれる方もいらっしゃると思います。
また、そうではなくて、ソールの後ろの部分を滑らせるイメージをもたれる方もいらっしゃると思います。
私の場合はフェースの底の部分から地面に入れたいタイプなので、この凹みは効果的な気がしました。
ソールを水平に滑らせるイメージの方もいらっしゃると思いますが、私は地面にあるボールは常に『ダウンブロー』のイメージで打っています。
ソールの後方には『POWER TRENCH』の文字がありました。
これもオノフではお馴染みです。
『力の溝』ということで、ソールにある溝を表しているのでしょうか?
フェース面にはミーリングがありました。
ドライバーやウェッジにはミーリングが採用されることも多いですが、フェアウェイウッドではあまり無いような気がします。
この溝にも、おそらく大きな意味があるのだと思います。
すごく綺麗なミーリングです。
チープさは全く無く、丁寧に造られているのが分かります。
いくら最新のクラブでも、フェース面がチープに見えるクラブはFWに限らず、ドライバーやUT・アイアン・ウェッジにも見られます。
しかし、このクラブはとても綺麗です。
このフェース面を見ているだけでも、やる気がどんどん上がってきます。
やはり、見た目も大切ですね。
フェース面はボールとの唯一の接点なので、もっと手を掛けるといいますか、気を配ってもいいと思うのですが、そうは思えないクラブは今でもたくさんあります。
そういったところにも、そのメーカーの印象といいますかイメージが定着してきますが、このクラブはオノフというブランドイメージを上げています。
これまでも書きましたが、私はクラブをまずは目で楽しみたいと思っているので、そういった意味でも、このクラブは『合格』で、『先』をイメージできます。
『先』というのは、これから打つときのグッドフィーリングであったり、綺麗な球筋であったり・・・。といったプラスなことです。
かなりシャローなFWです。
今どきの『超シャロー』といっていいと思います。
この薄さを見ると、『スプーン』とは思えないですが、今はこのようなシャロー系のスプーンのほうが多くなりました。
オーソドックスな、いい顔をしています。
シャロー感があって、ヘッド後方が膨らんでいますが、それほど目立ちません。
光沢感の無い、艶消しブラックがいい雰囲気を醸し出しています。
ソールだけでなく、クラウンにも溝があります。
これはオノフらしい特徴といっていいように思います。
この『上下の溝』が、大きな効果を発揮してくれるのでしょうか?
クラウンの溝はとても浅いです。
装着されているグリップは、これまでも出会ってきました。
ソフトなフィーリングで効果が持てます。
ONOFFのロゴもカッコいいです。
素振りをしてみると、適度なしっかり感もあって、タイミングが取りやすいです。
シャフトはよくしなりますが、『ヤワ』なタイプではありません。
しっかりと大きく振っていっても、遅れてくることはありませんでした。
ヘッドが、かなりシャローなのでソフトスペックに仕上がっているのかな?と思っていましたが、それほどではありません。
ボールを前にして構えてみても、すごくいい感じです。
クセが無く整っていて、安心できる構え感です。
絶妙なバルジがいい感じだな・・・。と思いました。
真っ直ぐに近いですが、微妙にカーブを描いていて、いいイメージが出せます。
方向性に対する不安は全くありません。
この落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるのが、さすがオノフといった感じです。
試打を開始しました。
『打感』はソフトでありながらボヤけたところは無く、しっかりと『芯』を感じ取ることができました。
『当たりの良い』打感といったところでしょうか?
好感の持てる打感です。
『音』は、はっきりしていますが、高すぎず大きすぎず、ちょうどいいです。
品のある音で、リズムが整いやすいです。
『球のあがりやすさ』という点では、見た目(シャロー感)よりは、しっかりした印象をもちましたが、タフであがりにくいということはありませんでした。
今日も直打ちで試してみたのですが、しっかりとあがってくれました。
スプーンらしく、直打ちでも強い球が打てます。
『安定性』という点では、標準的といっていいように思います。
ラインも出しやすくて気難しい感じはしませんが、高い直進力があって、曲がりにくいというタイプではありません。
『易しすぎない』FWです。
『飛距離性能』は高く、実戦でもかなり攻めていけそうです。
球はしっかりあがってくれるので、パー5のセカンドで積極的に使っていきたいクラブです。
キャリーもしっかり出せますが、高~く浮いてすぐに失速してしまうような弱々しい弾道ではなく、鋭い当たりで強く進んでくれました。
打感もいいし、よく飛ぶな・・・。と思っていたのですが、後からこのFWがチタンなのだと聞きました。
このような高性能なFWを何度か経験すると、ドライバーだけでなく、FWやUTもチタンが有効なのかもしれないと思いました。
易しく飛ばしていけるFWですが、どちらかというとヒッタータイプの方に合いやすいFWのような気がします。
『操作性』は、なかなかいい感じでした。
ヘッドもシャフトも、特にクセは無いので、左右同じように反応してくれました。
球もつかまりやすいので、私はドロー系の球が打ちやすかったのですが、球を強制的につかまえてくれないので、スライス撲滅タイプではありません。
しっかりとつかまえないと、右にコスる球も出てしまうような気がします。
カッコいい外見がまずは目を引きましたが、シャロー感もあってよくあがりますし、飛距離の出る『アグレッシブタイプ』のFWです。
『守り』というよりは、攻めていって『イケイケ』でいきたいクラブのような気がします。
今日は練習場のマットの上からでしたが、ソールがしっかりと滑ってくれて、直打ちでも球を拾いやすく、乗せて運ぶ感覚をもてました。
是非コースでも試してみたいです。
先ほども書きましたが、打感や音もいいので、これからはチタンがもっと増えていくような気がします。
チタンということで、普通のFWよりは少し価格が高めに設定されているようですが、全体的なバランスもいいですし、コスパは決して悪くないような気がします。
ヒッタータイプの方にとって、易しく飛距離の稼げるFWです。
オシャレなデザインだけでなく、しっかりとした実力をもった、ハイレベルなFWです。
ONOFF FAIRWAY ARMS KURO
- 2019年11月16日
- グローブライド(オノフ)
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ピン GLIDE 3.0 ウェッジ