NEXGEN 6 ドライバー

NEXGEN 6 ドライバー
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは NEXGEN 6 ドライバー です。
E.I.F
シャフトは E.I.F です。
ロフトは11.5度、クラブ長さは45.75インチ、クラブ総重量は270gです。
正面
久しぶりに出会った、ネクスジェンのドライバーです。
これまであまり試打したことがなくて、ネクスジェンのことは正直よく知りません。
また以前試打してから、かなりの年数が経っているので、印象が薄くなっているところもありますが、久しぶりに試打する機会に恵まれて嬉しく思っています。
側面
ラージサイズでシャロー感のあるヘッドです。
こういったところは、今の主流といえます。
420cc前後の小顔タイプはもう生産されないのでしょうか?
ネック長さ
ネックは、やや短めですが、今では見慣れた長さですし、このシャロー感にはマッチしているように感じます。
大顔シャロータイプにロングネックのドライバーを、今は全くといっていいほど見かけなくなりました。
調整機能は搭載されていませんでした。
比較的シンプルなヘッド構造です。
ヒール側のウェイト
ヒール側にはウェイトがあり、よく目立っています。
数字が刻印されていなかったので重さは分かりませんが、専用の工具を使えば簡単に取り外しできそうです。
ウェイトの近くには『WEIGHT DISTRIBUTION TECHNOLOGY』と表記されています。
ウェイトを分布させる技術ということでいいのでしょうか?
ソールのウェイト
ソールの中央から少しフェース寄りにもウェイトがあります。
ヒール側同様、この位置もよく見かけます。
ブリヂストンやキャロウェイのドライバーを思い出しました。
このウェイトにも数字は刻印されていませんでした。
ウェイトを交換するタイプではないのかもしれません。
11.5
ヒール側には『11.5』という数字があり、ロフトが表記されていました。
11.5度というと、ドライバーというよりはブラッシーといったほうがいいような気もしますが、ロフトが11度前後のドライバーは昔からよく見られます。
11度前後もあるのに、9度とか9.5度などと表記するよりも、このほうが潔い感じがします。
昔なら10度未満の一桁ロフトでないと飛ばないしカッコ悪いから使いたくない・・・。という方もいらっしゃったかもしれませんが、実際にはロフトが寝ていても飛ぶドライバーはたくさんありますし、今はむしろそのようなドライバーのほうが多いような気もします。
そのことを多くの方が知っておられると思いますし、実はドライバーよりもスプーンのほうが飛ばせる・・・。という方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
調整機能によってロフトも変えられるようになってきているので、あえてロフトが表示されていないドライバーも見られるようになりました。
そういったことからも、このドライバーが11.5と表記されているのが意外でしたし、新鮮でした。
シャローバック
シャローバックタイプですが、今は殆どこの形ですし、超シャローとくらべると、結構厚みのあるヘッドです。
シャロータイプではありますが、今のドライバーの中ではディープに近いほうだといえるのかもしれません。
フェース面のデザイン
フェース面のデザインはシンプルで、特別変わったところは見られませんでした。
テーラーメイドのフェース面を思い出しました。
顔
顔はまずまずでした。
思わず見とれてしまうような美顔ではなかったのですが、苦手意識などは芽生えませんでした。
気持ちが動くことなく、淡々と見ていました。
オリジナルグリップ
装着されているグリップは、独特なデザインで珍しい感じはします。
グリップ力があって滑りにくく、雨の日には頼もしそうですが、耐久性はそれほど高くないかもしれません。
それはラバーなので仕方ないことですが、別売りで同じグリップが用意されているのでしょうか?
それとも、グリップは摩耗すれば全く別のタイプを挿すしか方法がないのでしょうか?
グリップは消耗品なので、常にそのようなことを考えてしまいます。
振り感
素振りをしてみると、その独特な振り感に少し驚きました。
今はラージサイズのドライバーでつかまりをよくする為に、先が動くタイプが圧倒的に多いですが、このシャフトは違います。
かなり手前(上)にある感じがします。
昔は普通にありましたが、大型化が進んで殆ど見かけなくなりました。
今の流れとは逆行している感じもしますが、これもメーカーの計算によるところが大きいのではないでしょうか?
『丸く振る』タイプではなく、『線で振っていく』タイプだな・・・。と思いました。
あくまでも感覚的なことなので上手く説明はできないのですが、素振りをしていて、そのように感じました。
ただ、かなり軽量感があったので、そこに苦手意識が生まれました。
ヘッドだけ見ると、結構重量感があって『骨太』な感じなのかな?と思ってしまいますが、実際はそうではありませんでした。
かなりの軽量で、対象としているゴルファー層が見えてきました。
見た目の印象と実際の振り感とのギャップがあるドライバーです。
長さは『45.75インチ』ということで、今では『標準の範囲内』といっていいと思うのですが、かなり軽く感じたせいか、それよりも長く感じられました。
体感的には『46~46.5インチ』くらいの振り感です。
シャフトの硬さなどもそうですが、軽量感なども私にはやや親しみづらいところがありました。
できればもう少し短くして重量があったほうが、タイミングが合いやすくなるな・・・。と思いました。
シャフト自体は硬いタイプではありませんが、かなり手前(上)にキックポイントがあるので、先調子に慣れておられる方は硬く感じられるかもしれません。
構え感
ボールを前にして構えてみた感じは、まずまず・・・。でした。
独特の丸っこさがあり、最近では珍しいような気もします。
11.5度ということもあり、フェースがかなり上を向いているように見えました。
私は打ち出しを低く抑えたライナー系の球が好きなので、このフェースの見え具合は好みからは外れているのですが、おそらく違うロフトも用意されていると思いますし、このフェースの見え具合だと球があがりやすそうで楽に感じられる・・・。という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
できれば違うロフトの試打クラブを・・・。と思い、探してみたのですが、この一本しかなかったので、このまま試打を続けることにしました。
今はバルジが真っ直ぐに近い物が多いですが、このドライバーはちょっと違っていて適度に丸みがあって美しいです。
バルジはあまり意識しない・・・。という方もいらっしゃると思いますが、パーシモンでゴルフを覚えた私はバルジの丸みを見ると懐かしく感じますし、その重要性も少しは理解しているつもりです。
球筋を安定させたり操作したりすることを考えても、パーシモンほどではないですが、適度なバルジは重要だと思います。
今の人気メーカーでバルジというと、私は真っ先にダンロップを思い浮かべます。
このドライバーが抜群の構え感とか、絶妙なボールとのバランス・・・。ということはなく、やや離れた感じで淡々と見ていたのですが、緊張したり意識にブレーキが掛かったりすることはありませんでした。
すぐにテークバックを開始できました。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』は良いです。
こもったりボヤけたりすることもなく、しっかりしています。
ソフトというよりは、しっかりめなのですが硬すぎず、心地よいフィーリングを楽しむことができました。
打球音
『音』はとても良いです。
大きすぎず高すぎずちょうどいいです。
打っていて爽快感がありました。
最近ではあまり耳にしなかったような気がしますが、この音はとても魅力的です。
打つ前は、この打感や音は期待していなかったのですが、いい意味で予想を裏切られて好感度があがりました。
一口に『音』といっても色々とあって、インパクトが緩んだりスイングが縮こまってしまったりする音もあれば、逆に伸び伸びと振らせてくれる音もあります。
このドライバーは完全に後者で、気持ちよくインパクトを迎えることができました。
飛びを求めるクラブであるドライバーは、こうでなければいけません。
飛距離性能
そして何より飛距離性能がかなり優れています。
この飛びも予想していなかったので、自分で打っていて驚きました。
初球から『エグイ球』だな・・・。と思いながら見ていました。
弾道は力強く、押しの利いた強い球が打てます。
飛んでいく球を見ながら、『スピン』といいますか『竜巻』を何故か思い出しました。
まるで『らせん状』に球が空気を切り裂いて飛んでいくように見えました。
球に魂が乗っかっている・・・。といったらいいでしょうか?
普通のパンチよりも強い、ホセ・メンドーサの『コークスクリューパンチ』も思い出しました。
そんな色々なことを思い出させてくれる力強くて頼もしい弾道でした。
トゥ側
球はあがりやすいですが、11.5度ということを考えると、普通なのかな?と思いました。
特別球があがりやすくなっている感じはしませんが、このロフト(11.5度)ならば、ハードルの高さは感じられないので、幅広い層に対応できているのではないでしょうか?
どちらかといえばヒッター向けだとは思いますが、ある程度の『受け皿の広さ』のようなものは感じられます。
バックフェース
『安定性』も普通といった感じで、特別曲がりづらいとか、大きな寛容さがあるというタイプではありませんが、最初から普通に真っ直ぐ打てましたし、シビアさは感じませんでした。
ただヘッドというよりも、シャフトがかなり個性的なので、そこに難しさを感じる方はいらっしゃるかもしれません。
かなりの軽量感と長尺感があったせいか、私は何球かに一回は少しダフり気味にヘッドが入ってしまいました。
こういうタイプはあまり振りすぎず、少し抑えて打つに限るな・・・。と思いました。
少し抑え気味に打っていきましたが、ボールはかなり遠くまで飛んで行ってくれました。
操作性
『操作性』は、なかなかいい感じです。
球はつかまりやすいので、私はフック系のほうが易しく感じました。
つかまりのいいドライバーですが、決してスライスを『抑制』あるいは『撲滅』してくれるドライバーではないので、スライスに悩んでおられる方にとって、お助けドライバー的な活躍はしてくれないのかもしれません。
クラブでスライスを抑えるのではなく、あくまでもスイングを良くしていって抑えていく・・・。という考えを持っておられる方には合いやすいのではないでしょうか?
ただ、先ほども書きましたが、かなり手元にキックポイントがあるので、今の先調子のシャフトに慣れておられる方は難しいといいますか、違和感をもちやすいかもしれません。
それくらい、独特なシャフトです。
他にも色々なカスタムシャフトが用意されているのでしょうか?
ヒール側
数年ぶりに出会ったネクスジェンのドライバーですし、どういうタイプなのか全く想像がつかなかったのですが、とてもいいドライバーだと思いました。
打つ前よりも打った後のほうが、印象が良くなりました。
特に飛びの性能が優れています。
シャフトにも秘密があると思いますし、ヘッドにも色々な工夫がされているのだと思います。
ネクスジェン 6 ドライバー
比較的シンプルなヘッドですが、持っているポテンシャルはとても高いです。
最近は、個性を感じさせてくれるクラブはそれほど多くないですが、このドライバーは個性を強く感じさせてくれましたし、印象に強く残りました。
NEXGENのドライバーを試打した回数は他のメーカーと比べるとかなり少ないですが、これまで試打したNEXGENのドライバーで一番好感を持ちました。
ネクスジェン 6 ドライバー
シャフトが独特で、この振り感も印象に残りました。
今は46インチ以上のドライバーを試打することも多く、それほど長さを感じさせない物が多くなってきているのですが、このドライバーは長く感じました。
全体的な軽さなどもありますし、かなりシャフトが主張しているようです。
ネクスジェン 6 ドライバー
飛びの性能の高さに加え、打感や音といったフィーリング性能が高いことも印象に残りました。
飛ばしていくにはクラブの性能だけでなく、プレイヤー自身が気持ちよく振っていけることがすごく大切です。
マシンテストだけでいいのであれば、打感や音・構え感などは全く無視していいのかもしれませんが、実際にゴルフ場や練習場で打つのは人間自身です。
その人間のもつ感性に訴えかけることができるクラブが優秀なクラブといえるのではないでしょうか?
私はいくら飛距離性能や直進性が高くでも、フィーリングが良くないと使いたくはないですし、試打していてもすぐにやめることがあります。
これまでほんの数球で試打を止めたことがいくつかあります。
そういったことを考えてみても、このドライバーはとても好感が持てました。
元々持っている飛距離性能の高さに加え、フィーリングがいいので、気持ちよく振っていけますし、その相乗効果によって、さらに距離が望めるようになります。
ただ、『構え感』は打感や音と比べると、少し低かったのですが・・・。
ネクスジェン 6 ドライバー
率直に、いいドライバーだな・・・。と思いました。
ウェイトが2つ目立っていますが、それ以外は特に見られない比較的シンプルな構造のドライバーです。
以前も書きましたが、ゴチャゴチャしているよりも、シンプルなタイプのほうが、飛距離性能などポテンシャルが高いことが多いです。
このドライバーを試打しても、そのように感じました。
ロフトが11.5度もあるので(実際は構えた時にもうちょっと寝ているように見えたのですが・・・)、私にはあがりすぎなところがあったのですが、是非違うロフトでも試してみたいと思いましたし、コースでも試してみたいと思える優秀なドライバーです。
あまり出会うことはないですが、これからもネクスジェンには期待していきたいです。