
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは muziik On The Screw I.C.E の4番 です。
シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは24度、シャフトフレックスはS、キックポイントは元調子、クラブ総重量は392gです。
初めて手にした、ムジークのユーティリティです。
ムジークのクラブを試打したことはまだ少ないのですが、ドライバーの印象は強く残っています。
ムジークはクラブもいいですが、グリップの印象も強いです。
オーソドックスなタイプのアイアン型ユーティリティです。
ヘッドの大きさと膨らみから、中空タイプであることが分かります。
アイアン型ユーティリティにも色々とありますが、このクラブは『大型』です。
かなりのワイドソールです。
よく見るソール幅ですが、こういうところを見ると、やはりこれくらいワイドにしないと球が浮いてこないのかな?と思いました。
アイアン型ユーティリティが発売されて、かなりの年月が経ちますが、こういったところはあまり変わっていないようです。
ソールには2つのウェイトが組み込まれていました。
よく目立っています。
専用の工具を使えば取り外せそうです。
何gなのかな?と思い、近くで見てみましたが、数字は刻印されていませんでした。
ネックの長さは普通でした。
ヘッドの大きさから、もっとショートタイプを予想していましたが、違っていました。
ただ、こうして見ていても、かなりグースが利いているのが分かります。
こういったところも、昔と変わりません。
これだけロフトが立った番手だと、グースを強くしないと球がつかまりきらないのかな?と思いました。
トップラインも厚めでした。
これも、よく見られます。
アイアン型ユーティリティでは、よく見られますし、こういったところも変わっていないな・・・。と思いました。
最新モデルですし、きっといいところもたくさんあるだろう・・・。とは思っていたのですが、だんだんと気持ちの盛り上がりが下がっていきました。
それは、このクラブの外見が良くないというのではなく、あくまでも私の好みとか、期待する形状でないところからくるものです。
アイアン型ユーティリティにも色々とありますが、私は以前試打した、スリクソンやタイトリストのクラブが好きです。
ヒール側には、I・C・E TITANIUMの文字がありました。
チタンを使っているんだ。珍しいな・・・。と思いました。
ドライバーやフェアウェイウッドではよく使われますが、アイアン型ユーティリティでは珍しいです。
これからはドライバーやフェアウェイウッドだけでなく、ユーティリティやアイアン・ウェッジにもチタンが使われるようになるのかな?と思いました。
フェースにはミーリングはありませんでした。
ごく普通の見慣れたフェース面です。
ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
全体的な形状を見ていて、このような構え感を予想していました。
これまでも出会ったことのある構え感です。
見とれることはありませんでしたが、アイアン感覚で構えることができました。
ユーティリティブームを作ったのはPRGRですが、そのPRGRのZOOMを思い出しました。
大顔タイプでグースもよく利いています。
飛距離を出すには重心距離をある程度長めにしたほうがいいのかもしれませんが、そうすると球がつかまりにくくなるので、グースをきつめにしているのかな?と思いました。
もしそうだとすると、多少飛距離を抑えても、もう少し小振りにしてグースの利きを弱めてくれたほうが構えやすくなるな・・・。と思いました。
しかしチタンを使っていることなどからも、かなり飛距離にこだわっているのが伝わってきますし、このようなタイプを好まれる方もたくさんいらっしゃると思います。
好みの顔ではありませんが、これまでもたくさん経験しているので、特に不安に感じることはありませんでした。
試打を開始しました。
『打感』はしっかりめでした。
外見から予想していたフィーリングと合致していました。
チタンということで、少し柔らかいのかな?と思うところもありましたが、しっかりしていました。
『球のあがりやすさ』は、まずまずでした。
特別あがりやすくなっているようには感じませんでした。
これまで出会ってきた同型モデルと同じような印象をもちました。
特別上がりやすくなっているようには感じませんでしたが、タフ過ぎることもなく、予想通りでした。
ソールにある2つのウェイトも利いているのだとは思いますが、特別球が浮きやすいとは思いませんでした。
この2つのウェイトはただ単に重心を低くするというだけでなく、この位置から、慣性モーメントを大きくすることに役立っているのかな?と思いました。
昔、横田真一選手がZOOMを使って活躍し、ZOOMが大人気になりました。
今注文しても納期が数ヶ月待ちという状態がしばらく続きました。
そして、ようやく手にした方も、思っていたよりも球があがりにくくて難しい・・・。と感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アイアン型ユーティリティを使うよりも、FWのほうが易しい・・・。と感じられた方も多いように思います。
このクラブを試打していて、そんな昔のことを思い出しました。
『安定性』という点では、なかなかいい感じでした。
大らかさがあり、球筋がブレにくいです。
いい意味での、『鈍感さ』のようなものを感じました。
ラージサイズタイプの特長といっていいのかもしれません。
『飛距離性能』は、なかなかいい感じでした。
これくらいは飛んでくれるだろう・・・。というところまで、しっかりとキャリーで運んでくれました。
同じ番手(ロフト24度のクラブ)で、もっと飛距離を出そうとするのであれば、やはりFWのほうが有利なのかもしれない・・・。と思いました。
地面にあるボールは、できればウッド型ではなくてアイアン型で打っていきたい・・・。という方も多くいらっしゃると思います。
そういった方々には、有効なクラブといえるのかもしれません。
しかし、特別あがりやすさが特化している感じはしなかったので、あがりやすさを求めるのであれば、違う型のUTかFWを使うほうがいいのかな?と思いました。
『操作性』という点では、もうひとつだと思いました。
あまり操作するタイプではないように感じました。
左右にも曲げることはできましたが、大きく曲げづらい感じがしました。
どうしても『大らかさ』『鈍感さ』が勝ってしまいました。
ムジークのクラブを手にした経験はまだ少ないですし、ユーティリティは初めてでした。
ムジークのクラブは個性的で、色々な工夫がされている印象がありますが、このクラブにもそのようなことを感じました。
このクラブにはICEという名前がつけられているので、どういったところからつけられているのかな?と思いながら試打しましたが、最後まで分かりませんでした。
氷は冷たいですが、このクラブに冷たい感じはしませんでした。
このクラブは最新モデルなのだそうですが、今のアイアン型ユーティリティというよりは、昔のアイアン型ユーティリティのほうが近いような印象をもちました。
あくまでも構え感や見ためにこだわるのでなく、物理的な有利性(飛距離やあがりやすさ・安定性)を求めて作られているのではないかな?と思いました。
アイアン型ユーティリティですが、純粋なアイアンというよりは、『中間型UT』や『FW型UT』の特徴も混ざり合っているように感じました。
クラブセッティングの中で、『ユーティリティだけは別物』という意識をもっておられる方もいらっしゃるのかもしれません。
今は様々なUTがあり、『流れ』とは違う一本をバッグに入れておられる方も見かけることがあります。
今は昔に比べ、UTの重要度は高まっていますし、使う場面が多くなっています。
いいUTを入れているかどうかで、スコアが決まってしまう・・・。というのも言い過ぎではないような気がします。
それくらい、今のゴルフにはUTが大きなカギを握っています。
私が好むタイプとは違うところも多かったので、正直それほど魅力を感じることはなかったのですが、色々な工夫がされていますし、かなり研究されていると思いました。
アイアンでは球が浮ききらないけど、ユーティリティでは浮きやすくなって易しい・・・。と感じる方もいらっしゃると思います。
最新ボールの低スピン化が進み、このような状況が続いているのかもしれません。
これからもクラブは、ゴルファーのニーズを感じながら、『ボールに合わせて』進化していくのかもしれません。
ムジークのクラブはそれほど多く接していませんが、これからもたくさん試打していきたいと思っています。
muziik On The Screw I.C.E ユーティリティ
- 2017年5月21日
- muziik
