今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは jBEAM FX BM-435R ドライバー です。
シャフトは クレイジー CB-50W です。
ロフトは10度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスは7.4、シャフト重量は75g、トルクは3.2、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は326gです。
JBEAMの新しいドライバーです。
JBEAMのクラブには、まだそれほどたくさん出会ってきたわけではないのですが、これまでもいい思い出があるので、こうしてニューモデルに出会えると、自然とテンションも上がってきます。
JBEAMらしい・・・。といいますか、3つのウェイトは健在です。
BM-435Rということで、おそらくクラブ史に名を残すであろう、あの名器中の名器 FX BM-435 ドライバー の後継機種であることは想像に難くありません。
『R』とは、どういった意味があるのでしょうか?
私にとって、BM-435がJBEAMで初めて手にしたドライバーだったのですが、ここまで飛距離性能に優れているのか・・・。と驚いたことをよく憶えています。
ライナー系の打球は改めて距離が延びるのだと実感しました。
私は叩いていくタイプなので、どうしても『スピン過多』になってしまい、これまで距離をロスしてしまうことが多かったのですが、BM-435が登場は私にとって衝撃的でした。
惚れこんでしまいました。
ヘッドの形状自体もBM-435と同じような形状です。
BM-435は名前で想像すると『435cc』かと思っていたのですが、実際は『445cc』ということで意外だったのですが、このニューモデル435Rのヘッド体積はどれくらいなのでしょうか?
大きさ的には、あまり大きな違いは無いような気がします。
ソール中央からトゥ側とヒール側に、それぞれ『溝』のようなものが見られます。
これにより、空気抵抗などが減るのでしょうか?
それとも『重量配分』などの意味があるのでしょうか?
こういった工夫は最近、他のメーカーでもよく見かけるようになりました。
BM-435やマイドライバーのCRZ435では見られなかった工夫です。
こういったところも『進化』なのでしょうか?
今日はショップの六角レンチを借りて、ウェイトビスを外してみました。
以前も書きましたが、こういったホームセンターなどで購入しやすい身近な工具で取り外しができるところに好感がもてます。
そのクラブ専用のレンチなどもいいのですが、大きくてかさばってしまうこともあるので、こういった小さな工具で交換できるのはユーザーにとって、とても便利なことです。
キャディバッグのポケットの中に入れていても、重くならないですし、邪魔になりません。
万が一紛失したとしても、購入しやすいので精神的ダメージも小さくて済みます。
ネジ山のところにグリスが塗ってあるのか?と思っていたのですが、このウェイトには塗られていませんでした。
ウェイトを取り外した後のヘッドも見てみました。
マイドライバーも、同様にウェイトが交換できるタイプなのですが、替える必要性を感じていないので、外したことがありません。
クレイジーのドライバーには、色々な重さのウェイトが別売りされているのですが、このJBEAMのドライバーも同様に別売りされているのでしょうか?
こういった調整機能はとてもポピュラーになってきましたが、今は様々な調整ができるので、このウェイトを交換するだけのシステムはとてもシンプルに感じられます。
今はプレイヤー自身がフェースアングルやロフト、ライ角・・・など自由に変えられるようになりました。
ちょっと前までは考えもつかなかったことでした。
フェースアングルやロフトなどを自由にチェンジできるのはとても画期的なことだと思いますが、自分に合ったヘッドとシャフトをチョイスすることは、それ以上に大切だと私は思います。
フェースアングルやロフトなどを変えるのは、あくまでも自分に合ったヘッドとシャフトであることが、まず前提になるような気がします。
今は選択肢が多すぎて、プレイヤー自身が迷ってしまうことも多いのではないでしょうか?
ネックの長さは、少し短く見えますが、特に変わった感じはしません。
見慣れた長さだと思います。
ヘッド後方も、しっかりと厚みがキープされてはいますが、それほど厚いとは思いませんでした。
私の感覚では『セミ・ディープバック』だと思いました。
顔も丸っこくて、とても好感がもてます。
JBEAMらしい丸さだと思います。
マイドライバーも含め、こういった形状にはいい思い出がたくさんあるので、このドライバーの顔を見ていただけで、どんどんパワーが蓄積されていくような感覚をおぼえました。
いかにも叩いていけそうな顔をしています。
高~いキャリーというよりも、鋭いライナー性の弾道をイメージさせてくれます。
こういった打球はとても『エネルギー効率』がいいように思います。
『高すぎる弾道』や『スピン過多』は、エネルギーロスが大きいことを、私自身の経験でよく解っているつもりです。
この顔を見ただけで、『飛距離』というアドバンテージを握っていけるように感じます。
ドライバーが是非持っていて欲しい『雰囲気』が、このドライバーにはしっかりと感じられます。
素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
見慣れた『顔』と、振り慣れたシャフトが自然とタイミングを揃えてくれます。
重く感じることはないですが、適度な重量感があるので、安心して振っていけます。
暴れる感じはしません。
いつも色々なクラブを試打していると、時にはヘッドを感じにくかったり、暴れるように感じたりすることも少なくないのですが、このドライバーはすごく楽な気分で振っていけます。
こうして連続素振りをしているだけで、どんどん弾道のイメージが蓄積されていきました。
ボールを前にして構えてみても、とてもいいです。
この独特の丸っこい形状とボールとの『位置関係』がすごくバランスがとれているな・・・。と思いました。
ボールが力強く強烈に飛んでいく姿が想像できます。
ニューモデルではあっても、これまでのいいところをしっかりと残しているところに好感がもてます。
メーカーによってはニューモデルになって、名前だけ似ていても、全く違うクラブになってしまうことも多いです。
前のモデルのほうが明らかに良かった・・・。と思えることが少なくありません。
その点、このドライバーはマイナス的な要素が見当たりません。
とてもいいイメージを頭に描かせてくれました。
すごく気持ちが落ち着いているのを感じました。
気分が落ち着かないときや必要以上に緊張しているときなどは、あくまでも私のイメージとしてですが、心が『柱時計の振り子』のように左右に振れてしまっているのですが、このドライバーだと中央に『停止』しているように感じます。
こういった構え感をもったドライバーだと、コースでも落ち着いて構えることができます。
構えただけでナイスショットの確率が高まるように感じました。
このドライバーのロフトは『10度』ということなのですが、10度らしいとても好感の持てる顔をしています。
フェース面が必要以上に見え過ぎることもありません。
いわゆる『リアル』なのではないでしょうか?
多くのメーカーのドライバーが『リアル』と『表示』のロフトに大きな違いがあって、表示ロフトが『9度』や『10度』であっても実際に構えてみると、フェース面が寝過ぎていると感じるクラブが多く、違和感があったり、苦手意識をもったりすることもあるのですが、このドライバーだとそれがありません。
ボールがドロップしてしまいそうな感じもしませんが、気持ちよく『効率のいい弾道』で飛んでいくんだろうな・・・。と思いました。
このイメージが濃いうちに打つことに決めました。
呼吸が深くとれたせいか、両肩など余計なところに力が入らず、すぐにテークバックをスタートさせることができました。
試打を開始しました。
『打感』は、まずますだと思いました。
すごく柔らかいというよりは、どちらかというと少しはっきりした感じでした。
硬すぎる感じはしませんでしたが、インパクトをしっかりと感じることができました。
それでいながら、弾く感じもありました。
『球の重さ』を感じる前に、ボールが飛んでいってしまっている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
『音』は少し高めだと思いました。
ただ、苦手意識が芽生えることはなかったですし、この音でも普通に打っていくことができました。
このドライバーの『質感』を感じられる音といったらいいでしょうか?
弾く力が充分に感じられるドライバーだと思います。
『球のあがりやすさ』という点では、明らかに『ヒッター向け』だと思います。
誰にでもあがりやすくなっている、いわゆる『敷居の低い』感じは全くしませんでした。
ただ、ロフトが10度ということもあると思うのですが、タフ過ぎて手も足も出ない・・・。という感じはしませんでした。
球のあがりやすさはロフトだけでなく、重心位置や重心深度、ヘッド形状、シャフト・・・。など様々な要素が絡み合っているものだと思いますが、私の感覚では、これが本来の『ロフト10度の弾道』だと、飛んでいくボールを目で追いながら感じていました。
ロフト10度ではありますが、結構『しっかりとした10度』なので、日頃『9度』や『9.5度』のドライバーを使っておられる方も、まずはこの10度を試してみられるのもいいのではないでしょうか?
弾道は高すぎることがないのですが、かといって高弾道が全く打てない・・・。という感じもしませんでした。
プレイヤーが工夫すれば、それにしっかりと応えてくれるドライバーだと思いました。
超・シャローフェースのドライバーでは難しい、『高低』もつけやすく感じました。
こういった点は、BM-435などと共通するところだと思います。
『安定性』という点では、シビア過ぎることはありませんが、いわゆる『ワイドスイートエリア』ではないと思います。
これまでJビームのドライバーに慣れ親しんだ方には、何の不自由さも感じられないと思いますが、ドライバーにはまず『ミスに対しての寛容さ』を求めておられる方には、合いづらいかもしれません。
こういったところも、敷居が低い感じはしませんが、それが逆に合う方にとってはたまらない魅力になるのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点では、高いと思いました。
さすがはJBEAMです。
前のモデルのBM-435よりも、弾き感を感じました。
その分、球質がやや軽く感じられたのですが、飛距離性能自体はすごく高いと思います。
『ボール初速の速さ』を感じました。
ボールがあっという間に遠くに飛び去っていきます。
『球離れ』も速いのですが、できればもう少し押していけるといいかな・・・。などと贅沢なことを感じていました。
聞くところによると、このドライバーはBM-435よりも飛距離性能がアップしている・・・。ということなのだそうですが、私は試打をしていて、その言葉通りはっきりと飛距離性能の違いを感じませんでした。
このニューモデルも凄いですが、やはりBM-435も改めて凄いと思います。
今日はBM-435を試打することができなかったので今度、できれば両方を同時に試打して、比較してみたいと思いました。
『操作性』という点でも、扱いやすくてすごくいい感じです。
それほど小顔には見えないのですが、フェースターンしやすくて、球をつかまえやすいです。
ヘッドの大きさという、見た目の印象以上に重心距離も短いのではないかな?と思いました。
今は重心距離が長めのドライバーが多いですが、私は昔から長すぎないほうが扱いやすく感じるので、このドライバーには安心感がありました。
フェースは被っているようには見えなかったのですが、私はフッカーのせいか、左へ曲げていくことがとても易しく感じられました。
逆に右に曲げていくことにも難しさを感じませんでした。
スライスに悩んでおられる方には、やや難しく感じられるかもしれませんが、あくまでも『直線』ではなく『曲線』でイメージしていきたい方には、とても扱いやすく感じられるのではないでしょうか?
JBEAMのイメージにピッタリと合う、かなりハイレベルなドライバーだと思いました。
BM-435のイメージは残しつつも、少し改良といいますか、変えている部分がある・・・。という感じです。
『フルモデルチェンジ』というよりも、あくまで『マイナーチェンジ』だと思いますが、変化が感じられるところがいいです。
一番違うと感じたのが、先ほども書きましたが、『フェースの弾き感』です。
BM-435には、ここまで弾く印象はありませんでした。
どちらかというと『弾く』というよりは、低スピンで弾道を抑えながら力強く飛ばしていける・・・。という感じでしたが、このドライバーには違う印象をもちました。
『弾きの強さ』で飛ばしていけるドライバーだと思います。
こういったところは、これまでの他のメーカーのドライバーと共通するところだと思いますし、いかにも『今風(いまふう)』といった感じがします。
それとロフトが10度ということもあると思うのですが、『球のあがりやすさ』という点でも、少し敷居が低くなっているのではないかな?と思いました。
もちろん、先ほども書きました通り、明らかにヒッターの方にメリットが大きいドライバーだとは思いますが、打つ前に想像していたよりも弾道が高くてキャリーをしっかりと稼げる感じがしました。
やはり反発力が高くなったからでしょうか?
BM-435が、あまりにも素晴らしいクラブなので、その後継モデルを造ることはメーカーにとって大変なことだと思います。
大手有名メーカーであれば、すぐに次のモデルが登場してきたりしますが、それは必ずしも『進化』しているとは思えないクラブが多いです。
正直いって、ゴルファーの『目先を変えているだけ』と思うことも、これまで何度もありました。
前のモデルのほうが良くて買いたかったのに、もうモデルチェンジしてしまった後なので、購入することができない・・・。ということもよくあります。
しかし、このJBEAMなどのように『地クラブ』と呼ばれるメーカーは、長く発売されているところも大きな長所だと思います。
勿論、大手有名メーカーなどとは販売戦略なども違っているのも大きな理由だと思いますが、前のモデルが『色あせ』しないところも大きな魅力のひとつだと思います。
いくら前のモデルでも、『いいものはいい』・・・。と素直に感じられるところがいいです。
私は、このニューモデルである『BM-435R』を試打していて、改めて『BM-435』の良さを思い出したような気がします。
今度チャンスがあれば同時に試打して、両方の良さを実感したいと思いました。
JBEAMは他の番手のクラブに比べ、特にドライバーに秀でたメーカーだと思いますが、今回のニューモデルも、JBEAMらしいハイレベルさを充分に感じ取ることができました。
前のモデルのBM-435はちょっと難しかったので、もう少し易しいモデルを使いたい・・・。もっと弾き感が感じられるドライバーを使いたい・・・。と考えておられる方は是非試してみられてはいかがでしょうか?
私はこのドライバーのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
jBEAM FX BM-435R ドライバー
- 2012年12月16日
- jBEAM
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