ゴルフクラブ試打日記。          

EMILLID BAHAMA EB-901 ドライバー

EMILLID BAHAMA EB-901 ドライバー
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは EMILLID BAHAMA EB-901 ドライバー です。
CRAZY 9 Dia
シャフトは CRAZY 9 Dia です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、トルクは4.2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は307g です。
正面
とてもカッコいいエミリッドバハマのドライバーです。
エミリッドバハマのドライバーを試打した経験はまだ少ないのですが、いいドライバーに出会ったせいか、とても魅了されていますし、心に生き続けています。
数多く試打していても、それほど印象に残らないクラブもあれば、逆に試打した回数は少なくても、しっかりと心に焼き付いているクラブもあります。
エミリッドバハマは後者です。
ラージサイズのヘッドですが、形が崩れていなくて精悍さもあります。
アスリートモデルっぽい雰囲気がありながら、尖っていなくて大らかな印象もあります。
ヘッドの黒がマッチしているので、『黒ヘッドの雄』といったところでしょうか?
側面
ディープではなく、シャロータイプのヘッドです。
ヘッドも大きくて、機能性を感じさせるデザインです。
機能的な感じはしますが、それが邪魔になっていなくて、センスのいいデザインです。
ソールのライオンマーク
ソールにある、このライオンの横顔のようなトレードマークが目立っています。
エミリッドバハマといえば、このマークです。
美しさと丁寧な仕上がりが魅力的なドライバーです。
打つ前に目で楽しむことができました。
早く打ちたくて逸る気持ちもありますが、しばらくこうして見ていたいという思いもありました。
美しいクラブというのは、本当にいいものです。
日頃の疲れも、どこかへ飛んでいきます。
ソールの溝
ソールには溝がありました。
今はドライバーやFWに多く見られる溝ですが、この溝もエミリッドバハマ独自の工夫が見られます。
普通、溝は真っ直ぐなものが多いですが、このドライバーの溝は稲妻のようにギザギザになっています。
こうすることによって、また大きな効果が得られるのかもしれませんし、ただ単にデザイン上のことだけなのかもしれません。
溝の深さ
溝は深くなく、やや浅めですが、これくらいが深さとしての標準といえるかもしれません。
メーカーによって溝の深さや幅に大きな違いがあるので、面白いです。
ネック長さ
ネックは適度な長さがありました。
一時期はショートタイプが圧倒的に多かったように思うのですが、最近は少しずつ長くなってきているような気がします。
これくらいの長さを多く見かけるようになりました。
必ずしもショートネックがいいというわけでもないのだと思います。
ネックに調整機能は搭載されていませんでした。
ヒール側のウェイト
ヒール側
トゥ側のウェイト
トゥ側
バックフェースには4つのウェイトが搭載されていました。
数字が刻印されていなかったので、重さは分かりません。
こうしてウェイトひとつ見ていても、センスのいいデザインだということが分かります。
ウェイトがきちんと『デザインの一部』になっています。
ウェイトではありながら、それが『ウェイトウェイト』していないところがいいです。
ウェイトの役目をきちんと果たしながら、見た目も優れているところに魅力を感じます。
チープな感じでもなく、ウェイトがデザインの中で浮いていなくて、しっかりと溶け込んでいるのがすごくいいです。
機能的なデザインですが、ゴチャゴチャした感じがありません。
さすがはエミリッドバハマだな・・・。と思いました。
『金属感』はあまり無く、どこか『プラスチック感』がありました。
専用の工具を使えば、簡単に取り外せそうです。
フェースのデザイン
フェースのデザインもオシャレです。
派手さはないですが、いかにも弾きが良さそうな感じがします。
フェース中央にも、エミリッドバハマのトレードマークがあります。
性能とは直接関係ないと思いますが、とてもオシャレです。
派手さのあるオシャレではなく、落ち着いた感じのオシャレ感といったらいいでしょうか?
『目がチカチカ』しないカッコ良さといってもいいのかもしれません。
ライオンマーク
トゥ側にある『FORGED』の文字もオシャレです。
グランプリのドライバーを思い出します。
スコアラインを指で触ってみたのですが、全て凹んでいて『溝』になっていました。
今は『溝の無いドライバー』も多くなりましたが、このドライバーはしっかりとした溝があります。
このドライバーは『ルール適合モデル』ということですが、これがもし『高反発モデル』ということになれば、フェース面の溝も無くなるのかな?と思いました。
シャロータイプ
シャロータイプのヘッドです。
今はディープタイプも少しずつ増えてきましたが、まだまだこのようなタイプが主流だと思います。
ディープバックタイプを敬遠しておられる方も、このドライバーのシャロー感を見たら、親近感をもたれやすいのではないでしょうか?
昔のシャローは頼りない物が多かったですが、今は高性能で頼れるものが多くなりました。
ヒール側にある『MADE IN JAPAN』の文字を見たからというわけではないのですが、『和の美しさ』といいますか、『日本製の居心地の良さ』のようなものを感じました。
先日、ある庭園に行って、そのあまりの美しさに心が洗われたような気がしたのですが、それに通ずるところがあるような気がしました。
そこでお茶を頂いたのですが、とても美味しくて何杯もおかわりをしてしまいました。
自然の美しさというのもありますが、それだけではダメで、その自然を壊さないように人が毎日掃除をしたり整備をしたりして、きちんと維持されています。
『人の手の掛かった美しさ』といったらいいでしょうか?
人が手を加えるからこそ、美が保たれているのだと思います。
その美しさを、このドライバーを見ながら思い出していました。
顔
いい顔をしています。
バルジが真っ直ぐに近いので、エミリッドバハマやグランプリに共通しているところだと思います。
パーシモンからゴルフを始めた私は、バルジが微妙にカーブしている物が好きなのですが、素材が木から金属に変わって真っ直ぐな物も多くなりました。
そういった物に高性能な物が多いので、このバルジも好感がもてます。
今はクラウンにも色々な工夫がされている物が多くなりましたが、このドライバーはシンプルでした。
振り感
素振りをしてみると、やや軽量タイプで、見た目ほどハードな感じはしませんでしたが、今はこれくらいが『標準的なスペック』といえるでしょうか?
シャフトも『50g台』ということで、クレイジーの中では、かなり軽量タイプだと思いますが、今は50g台のシャフトも多くなりました。
私には物足りない重さなのですが、こういったタイプも多く試打しているので、特に不満はありませんでした。
エミリッドバハマのヘッドに、クレイジーのシャフトが装着されているというだけで、すごく贅沢に思えてきます。
私のエースドライバーにはクレイジーのシャフトが挿してあるので、このドライバーに親近感をもちました。
クレイジーも、色々なシャフトが用意されているようです。
構え感
ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
すごく自然な感じです。
感覚を邪魔しない構え感といったらいいでしょうか?
不安なところが全くありませんでした。
『逃がし系』『つかまえ系』でいえば、やや『つかまえ系』に見えましたが、ほぼ中立的な感じがしました。
方向性への不安は無いですし、ロフト(10.5度)もあるので、球があがりやすそうです。
『マニュアル感』というよりは『オートマチック感』のある構え感ですが、マイナスイメージは浮かんでこず、いいイメージばかりが浮かんできました。
リラックスできましたし、大きく呼吸をひとつしました。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』は良いです。
一瞬、ボールがグッと乗ってくれる感じがあって、そこから一気に解放されて弾き飛ばしてくれるようなフィーリングです。
『飛ばせるドライバー』の打感です。
後味も良くて、打っているのが楽しくなってきます。
何と言っていいのか解りませんが、ボールをフェース面でギュッと包み込んで、『かめはめ波』のようなイメージで一気に強く飛び出すような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
打感も硬くなく、適度な柔らかさもあるのがいいです。
打球音
『音』も良いです。
はっきりしているのですが、どこか『マイルド』な音です。
この音は、これまでも耳にしてきていて好感がもてます。
インパクトをしっかりと感じとれる音です。
音だけで、スイングが縮こまったり、逆に伸び伸びしたりしますが、この音は後者で気持ち良く振り切ることができました。
インパクトが緩んだり詰まったりすることもありませんでした。
物理的な性能(飛びのポテンシャル)は高いのに、音が邪魔しているな・・・。と感じるドライバーに出会うことは昔も今もあるのですが、このドライバーの音はそういったことがなく爽快でした。
トゥ側
『球のあがりやすさ』という点でも、いい感じです。
タフなドライバーではありません。
ロフト(10.5度)なりのあがりやすさがあります。
全体的なブラックで精悍な感じがしますし、いかにもアスリート向けな感じがしますが、実際に打ってみると、そんなことはなく、かなり幅広い層に対応できる懐の深いドライバーだと思います。
タフな印象は全くありませんでした。
バックフェース
『安定性』も高いです。
バックフェースに装着されているウェイトがよく効いているのかもしれません。
カッコいいドライバーですが、気難しさは全くありませんでした。
スイートエリアも広めで、大らかさがありました。
この大らかさも、今のドライバーの特長といっていいと思います。
一時期、『浅重心』のドライバーが流行りましたが、やはり私たち日本人にはある程度深さがあったほうが親しみやすさが増すような気がします。
いつでもナイスショットするわけではなく、どうしてもミスショットは出てしまいますが、重心が深いほうが、距離のバラつきも抑えられるように思います。
『安定した飛び』も、魅力です。
飛距離性能
『飛距離性能』は、かなり優れていました。
エミリッドバハマのドライバーなので、打つ前から期待をしていましたが、その期待を裏切ることなく、高いパフォーマンスを発揮してくれました。
かなり弾きが良くて初速も速いです。
高さも充分だせて、ボールがピンポン球のように飛んでいきました。
ちょっと当たりが悪いかな?と思うような球を打ってしまうこともあったのですが、それをあまり感じさせない弾道の強さがあります。
ドライバーのもつポテンシャルの高さを感じずにはいられませんでした。
ヘッドと共に、シャフトの威力も大きいような気がします。
今は高性能なドライバーがたくさんありますが、このドライバーは間違いなく、それらの中でも『トップクラス』に入るドライバーです。
操作性
『操作性』という点では、まずまずでした。
左右に曲げることもできましたが、『オートマ性』が強いので、あまり細工をしたくないタイプです。
今はこういうタイプのドライバーを好まれる方が多いのではないでしょうか?
ほぼ真っ直ぐな球筋で、その中でも自分の持ち球を活かしながら勝負していけるドライバーといっていいように思います。
『昔の大型ドライバー』は、確かにスイートエリアは広いけど、球がつかまりきらずに右にプッシュしてしまう・・・。ということも少なくありませんでした。
ドライバーが460ccになって苦手になった・・・。という方も多いのではないでしょうか?
しかし最近の多くのドライバーは、そういった弱点が克服されています。
このドライバーも大型ではありますが、球をしっかりとキャッチして飛ばしてくれました。
ヒール側
かなり楽しくて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
予定の球数もオーバーしてしまうくらい、このドライバーを楽しんでいました。
久し振りに出会ったエミリッドバハマのドライバーということで、気持ちも高ぶってはいたと思うのですが、その私の楽しい思いを、このドライバーがしっかりと受け止めてくれました。
試打している間、ずっと笑顔でした。
エミリッドバハマ EB-901 ドライバー
エミリッドバハマやグランプリのドライバーをたくさん試打してきたわけではないのですが、強烈な印象が私にはあります。
遊び心のあるデザインが個性的ですが、それを上回るポテンシャルの高さを秘めています。
野球で例えると『地肩の強い選手』といったらいいでしょうか?
野球選手でいえば、『内野手型』ではなく、『外野手型』の肩の強さのようなものを感じます。
10m20mの距離でキャッチボールをするのではなく、センターバックスクリーンからホームベースまでの距離を遠投しながらキャッチボールするような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ちょっと極端な例えかもしれませんが、そう思わせるほどの地肩の強さ・ポテンシャルの高さを感じています。
EMILLID BAHAMA EB-901 DRIVER
『飛びの性能』がとても高いですが、ナイスショットとミスショットの差が小さいのも、このドライバーのいいところだと思いました。
『性格の丸い飛び』あるいは、『大らかな飛び』といってもいいのかもしれません。
エミリッドバハマ EB-901 ドライバー
白いヘッドしか使いたくない・・・。という方。
大手有名メーカーのクラブしか使いたくない・・・。という方。
シャロータイプは苦手で、ディープなヘッドを求めている・・・。という方。
調整機能付きでないと嫌だという方。
そういった方には合いづらいかもしれませんが、それ以外の方には、とても優れたドライバーであることは間違いないので、多くの方に試していただきたいと思いました。
ヒッター向けだとは思いますが、そのハードルは高くないように感じました。
エミリッドバハマ EB-901 ドライバー
私が使うならば、もっとしっかりとしたシャフトにして重量を増すのは間違いないですが、このドライバーは『やや軽量タイプ』ではありながらも、頼りなさのようなものは感じませんでした。
軽さの中にも、しっかりとした『芯』のようなものがあります。
カッコ良さと性能の高さの両立ができているドライバーです。
また何度でも試打したいですし、コースでも試してみたいです。
いいクラブに出会うことができて、気分良く練習場を後にすることができました。