ゴルフクラブ試打日記。          

BUCHI MT203WS アイアン

BUCHI MT203WS アイアン
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは BUCHI MT203WS アイアン の7番 です。
N.S.PRO MODUS3

シャフトは N.S.PRO MODUS3 です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS です。
正面

久しぶりに出会った、BUCHIのアイアンです。
なかなか出会うことができないので、いつか出会うことができればいいな・・・。と思っていました。
それが今日思いがけず出会うことができて、テンションが上がってしまいました。
BUCHIのクラブには、いい思い出しかありませんが、特に『BUCHI MT201 アイアン』は強烈なインパクトを残しました。
一目見て胸がときめいてしまいましたし、ずっとテンションが上がりっぱなしだったことを覚えています。
以前も書きましたが、ゴルフクラブは料理と同じように、まずは『目で楽しむ』ということをしたいと思っています。
目で楽しんで、料理だったらその香りや味を楽しみますが、ゴルフクラブは構え感や打感・音といったものを楽しむことができるようになると思います。
『パッと見た印象』といいますか、『本当の意味でのファーストインプレッション』がとても大切だと思います。
そういった意味でも、BUCHI MT201 は素晴らしいアイアンでした。
易しい・難しいということを超越したものがあったように思います。
今日はそのメーカーのアイアンに出会うことができて、とても嬉しく思いました。
側面

BUCHI MT201は研ぎ澄まされた感じのマッスルバックでしたが、このアイアンはオーソドックスなフルキャビティアイアンです。
色がついていないので、『プロトタイプ』っぽくてカッコいいです。
派手さのないところが興味をもたせます。
軟鉄の風合いも感じられ、好感度も増しました。
ひつじのマーク

バックフェースには、可愛らしい羊のマークがありました。
とても好感がもてます。
ラウンド中、シビアな場面や緊張したときなど、この羊を見たら心が和むのではないかな?と思いました。
ゴルフクラブ単体での『物理的な性能』を追求していくのもいいですし、ゴルフクラブを使うのはあくまでもプレイヤーといいますか『人間』なので、『人間の心理に優しい』『メンタル的に有利に展開できる』クラブ作りが進んでもいいのではないかな?と、この羊を見て思いました。
メンタルに訴えかけるクラブがもっとあっていいと思っています。
あくまでも私の経験でいいますと、これまで経験してきたミスの原因の全ては、私にあります。
使っているクラブに感じたことは、これまで一度もありません。
自分が惚れ抜いたクラブを購入し、いつもお世話になっているクラフトマンが私に合うように完璧に組み上げてくれます。
なので、クラブが悪いと思ったことは一度もありません。
使いこなせず下手な自分が恥ずかしいと思うだけです。
それは、ゴルフを始めてからずっと変わりません。
『物理』ではある程度のところまで、もう行き着いていると思いますが、『心理』『メンタル』という数字で表しにくい部分での開発はまだまだ発展途上のような気がします。
この可愛らしい羊を見ていたら、ふとそのようなことを考えてしまいました。
彫りの深さ

彫りの深さはたっぷりとありました。
しかし、厚く腫れぼったくなっていないところに好感がもてました。
これならば、おそらく構えづらくはないだろう・・・。と思いました。
今は『複合素材』が組み込まれたアイアンも多いですが、こうして見る限り、このアイアンは『軟鉄のみ』のようです。
異材がコンポジットされることの有利性などもあると思いますが、このシンプルなところに魅力を感じます。
このアイアンは、いかにも球があがりやすそうなので、異材をコンポジットする必要は無いのかもしれません。
アンダーカット

よく見ると、アンダーカットになっていました。
しかも、結構大きめに彫られています。
球のあがりやすさが、さらに向上していそうです。
トップラインは、やや厚めでした。
ソール幅

ソール幅は広めでした。
リーディングエッジが尖っていなくて、少し削られているのが分かりました。
しかし、それ以上にトレーリングエッジが大きく削られていて丸みを帯びていました。
絶妙な削り加減だな・・・。と思いました。
ネック長さ

ネックは、やや短めですが、今のアイアンの中ではスタンダードといえるような気もします。
ロングネックタイプは殆ど見なくなりました。
ネックの長さとソール形状(削りなど)が、今と昔の軟鉄アイアンの大きな違いではないでしょうか?
ミーリング無し

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通のフェース面です。
ハイテク過ぎず、ベーシックタイプで温かみのあるアイアンだな・・・。と思いました。
振り感

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
このようなイージー系軟鉄アイアンと、軽量スチールとの相性はいいと思いました。
私が使い慣れているDGもいいですが、このNSPROも好感がもてました。
構え感

ボールを前にしてみた感じは、まずまずでした。
ラージサイズで、グースも効いていますが、苦手意識はあまり芽生えませんでした。
見とれてしまうことはなかったのですが、球に優しくコンタクトしてくれそうな雰囲気がありました。
軟鉄アイアンの長所といっていいのかもしれません。
『柔らかさ』を感じさせます。
あくまでも私の好みでいいますと、もう少し小顔でグースの利きが弱いほうがいいのですが、このようなタイプが今の主流だと思いますし、このアイアンの構え感が好きだという方は多いのではないでしょうか?
球もあがりやすそうですし、つかまりも良さそうです。
『神経質』とは全く逆の『大らかさ』をもったアイアンだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、なかなかいい感じでした。
軟鉄らしい柔らかさがありますが、マッスルやハーフキャビティのような『厚みで押していける』タイプではありません。
それは最初から解っていたことなので、特に不満はありませんでした。
イージー系でありながら、『質感の良い』打感だな・・・。と思いました。
ボヤけた感じは全くありませんでした。
トゥ側

球はとてもあがりやすくてイージーでした。
弾道も高めでした。
ロフトは立っていますが、タフな感じはなく、あがりやすいです。
アンダーカットがよく効いているのかもしれません。
バックフェース

『安定性』は高いです。
フルキャビティらしい、易しさがすごく感じられました。
イージー系でしっかりした印象をもちました。
飛距離性能

『飛距離性能』も、結構高いな・・・。と思いましたが、今はかなりハイレベルな飛距離系アイアンがたくさんあります。
飛距離を最優先して開発されたようなアイアンも多くなりました。
なので、このアイアンが特別目立つ存在ではなかったのですが、私の中では飛ぶアイアンといえます。
一番手は違う飛びです。
高弾道でキャリーをしっかり稼いでいけるアイアンです。
操作性

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
思っていたよりも操ることができました。
基本的にはオートマチック系だと思うのですが、あまり細工をされすぎていないところがいいのかもしれません。
不自然さが無いな・・・。と思いました。
そういったところが操作性の良さにつながったのかもしれません。
ヒール側

軟鉄らしいフィーリングをもっていて、寛容なイージー系アイアンです。
落ち着きのあるデザインも魅力的ですし、使い続けても飽きないだろうな・・・。と思いました。
軟鉄なので、自分の体格に合わせてライ角を調整できるのも魅力のひとつです。
BUCHI MT203WS アイアン

軟鉄のアイアンを使ってみたいけど、どうしても難しそう・・・。上級者専用というイメージがある・・・。という方もいらっしゃると思います。
確かに昔はシビアなアイアンが多くありましたが、今は全く状況が違います。
このアイアンもそうですし、色々なメーカーから易しくて親しみやすい軟鉄アイアンがたくさん登場しています。
BUCHI MT203WS アイアン

なので、軟鉄アイアンを敬遠しておられる方にも、このような『イージー系軟鉄』を是非試していただきたいと思いました。
軟鉄アイアンを使い続けておられる方にも、勿論お勧めしたいですし、『軟鉄デビュー』をするときに、このアイアンを候補に入れられるのもいいのではないでしょうか?
打感が違えば、これまで見えなかったものが見えてくることもあるように思います。
クラブから伝わってくることも多くなるように思います。
BUCHI MT203WS アイアン

誰もが知っていて、多くの人が使っているアイアンしか使いたくない・・・。という方には、あまりお勧めはできないのかもしれませんが、逆にあまり人が使っていないアイアンをバッグに入れておきたい・・・。という方には、お勧めしたいと思いました。
いわゆる『企画物』ではなくて、しっかりとした性能をもったアイアンです。
BUCHI MT203WS アイアン

派手さが全くないアイアンですし、色々なパーツが組み合わさってゴチャゴチャしたタイプのアイアンではありません。
私はそういったシンプルなところも気に入りました。
構え感が私の中での『ストライクゾーン』から少し外れていたのですが、大きくズレているとは思いませんでした。
飛距離も私には『飛びすぎ』でしたが、今はこれくらいが普通なのかもしれません。
BUCHI MT203WS アイアン

久しぶりに出会ったBUCHIのアイアンに、すっかりテンションが上がってしまいました。
シンプルで、とても好感のもてるフルキャビティアイアンです。