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2014年03月13日
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プロギア egg1 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはプロギア egg1 ドライバー です。

シャフトは M-43 です。
ロフトは7.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはM-43、シャフト重量は63g、トルクは2.7、バランスはD2.5、クラブ総重量は307gです。

プロギアエッグシリーズの新しいドライバーです。
この独特な形状が印象的です。
プロギアはいつも独自の発想でクラブ開発をしていて、私たちゴルファーを楽しませてくれていますが、特にエッグシリーズには、いい意味での『冒険』が感じられます。
こういったことのできるメーカーは数少ないと思います。
今度はどんな発想でクラブを作っているんだろう・・・?と、PRGRのクラブを試打するときは、いつもワクワクします。

ソールにある、『egg1』のマークも、とてもカッコいいです。
これまでのエッグシリーズの中で、『ナンバー1の飛び』ということなのでしょうか?

厚みがあって、コンパクトにまとまっている・・・。というタイプではなく、その真逆といっていいと思います。
シャロー感がすごく感じられます。
シャープさは感じませんが、プロギアのたくさんの新しい工夫がたくさん詰まっているんだろうな・・・。と思いました。
独特な雰囲気のあるドライバーです。
いい意味で個性的です。
プロギアはいつも何かをしてくれそうな期待感があります。
他のメーカーとは違う、独自の路線を走っているように見えます。
私はこういったメーカーが大好きです。
試打をしていても、楽しく感じることがとても多いです。

バックフェースのところには、『ZIRCONIUM』と表示されていて、何やら異材のようなものが組み込まれているようです。
この位置に配置されているということは、おそらく『ウェイト』の役目を果たしているのだろうと思うのですが、これまでは『タングステン』が普通だと思います。
このジルコニウムにするメリットには、どういったものがあるのでしょうか?
いわゆる『お尻(バックフェース側)の重たいヘッド』ということでいいのでしょうか?

ヒール側の丸いもの

トゥ側の丸いもの
ヒールとトゥ側に、大きな丸いものがあります。
これも重量配分などを計算してのことでしょうか?
プロギアのクラブなので、おそらく『見た目だけ』ではなく、何らかの効果が期待できるのではないかな?と思いました。

このeggマークも、すっかりお馴染みです。
このマークは単なる『飾り』なのでしょうか?
それともウェイトの役目を果たしているのでしょうか?

ネックの長さは、かなり短めです。
これもeggらしい特徴だと思います。
ロングネックの美しいドライバーは『iDシリーズ』におまかせ・・・。といったところでしょうか?
こうして見ていて、調整システムが搭載されていないことに気づきました。
今は多くのメーカーが調整システムを搭載していますが、このドライバーには見られません。
調整機能が付いていても、私たち『ラストユーザー』が上手く使いこなせなかったり、思っていた以上に『不要感』を感じ始めているのかもしれません。
調整することによって、新たな『迷い』が生じてしまうこともあるのかもしれません。
メーカーとしては『流行』などに乗っていったほうが売れやすいのかもしれませんが、敢えてそういったことをしないところにプロギアのプライドのようなものを感じます。
プロギアは、その名の通り、『プロ用のギア』ということでいいのかもしれませんが、とても易しいクラブも多いですし、革命的なクラブもたくさん開発してきたので、私は『開拓者』に近いイメージも持っています。
『後追い』ではなく、『先駆者』タイプのメーカーです。
そこにメーカーとしての『力』を感じます。

フェース面のデザインも独特です。
これまで、見たことが無いように思います。
これにも何らかの理由があるのではないでしょうか?
こうして見ても、結構なディープフェースだということが解りました。
叩けそうな雰囲気があります。

シャローバック形状です。
これは、これまでのeggシリーズと共通するところだと思います。
『ディープフェース&シャローバック』という組み合わせは、これまでも何度も見てきました。

特徴的な顔をしています。
ヘッド全体の丸っこさも目立ちますが、それ以上によく目立っているのが、『ヘッド後方の長さ』です。
ゴルフ規則には、
『ヘッドのトゥからヒールまでの長さは、フェースから背面までの長さよりも長くなければならない』
というのがありますが、それに違反しているのではないか?と思えるほどでした。
しかし、それは私の目の錯覚で、このドライバーもルールに適合しているのは間違いないと思います。
そうでないと、メーカーも発売しないと思います。
数年前は、こう感じるドライバーにも数多く出会ってきましたが、最近はとても少なくなりました。
すごく不思議な気分になりました。
このような形状のドライバーは、これまでの経験上、直進性が高そうなイメージがあります。
多少、フェースが被っているのかな?と思い、よく見てみましたが、こうして見る限り、被っているようには見えませんでした。
最近は極端なフックフェースも少なくなりました。
私は極端なフックフェースは苦手なので、嬉しく思っています。

素振りをしてみた感じは、まずまずなのですが、シャフトが物足りないな・・・。と思いました。
タイミングがズレやすい感じがしました。
あまり振りにいってしまうと、かなり『誤差』が生まれてしまうような感じがしました。
このような振り感も、eggならではでしょうか?
しかし、このドライバーには、もうちょっとしっかりとしたタイプのシャフトもラインアップされているそうなので、次回はそちらを試してみたいと思いました。

ボールを前にして構えてみると、独特な顔に意識が行ったせいか、『46インチ』という長さをあまり感じませんでした。
ヘッド自体もシャロー感が強く、投影面積が大きいので、長さを感じさせなかったのかもしれません。
長尺にはなかなか馴染めないところもあるのですが、46インチは既にたくさん出回っていますし、私もたくさん試打してきたので、昔ほどの苦手意識はないように思います。
ただ、それは『使いこなす』ということとは、また別の話なのですが・・・。
構えながらフェースの向きを確認していたのですが、この『絶壁感』がいいな・・・。と思いました。
強い球が打てそうな雰囲気が伝わってきました。
表示ロフトよりも極端に上を向きすぎているドライバーには、親しみづらいと感じることが多いです。
今の多くのドライバーが『表示ロフト』よりも『リアルロフト』のほうが寝ているので、違和感があることも多いのですが、このドライバーにはそういったことは感じませんでした。
最近では『7.5度』というドライバーは殆ど見かけなくなりました。
むしろ、『寝かせる』方向に向かっているのかもしれません。
それは『ボールの進化』によるところも大きいのかもしれません。
ロフトは立っているように見えますが、ヘッドの大きさや後方の伸びなどを見て、安心感を得られる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
顔を見たときも感じていましたが、フェースも被っているようには見えなかったので、『ライン出し』も易しそうな印象を受けました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その高い飛距離性能です。
予想していた以上に飛んでいったので、少し驚きました。
球も強く、確実に前に進んでいきました。
しっかりとキャリーも出て、ボールがあっという間に飛び去っていきました。
期待以上の飛距離です。
『長尺効果』と『スタンディングロフト』が、威力を発揮しているのでしょうか?
この飛距離性能の高さは、今年出会った、そしてこれから出会うドライバーの中でも、間違いなくトップクラスに位置するのではないかな?と思いました。
かなりポテンシャルの高いドライバーです。
おそらくegg史上、最も飛距離性能に優れているドライバーなのではないでしょうか?
必ずしも『最新=最高』ではないと、私は常々書いてきましたが、このドライバーにはとても優れたものを感じました。
弾きもいいですし、初速も速いです。

『打感』はマイルドで、いい感じでした。
嫌な衝撃が伝わってくることはありませんでした。

『音』も、とても静かでいいです。
これならば、インパクトが緩んでしまうこともないですし、躊躇なく振り抜いていけます。
叩きにいっても、安心してインパクトを迎えることができます。
周りを気にせず集中できます。

『球のあがりやすさ』という点では、7.5度というロフトから想像していた弾道よりも、かなり高めでした。
ライナー系でもなく、はっきりとした高さを出していくことができました。
叩きにいくとスピンがより増えるのか、やや吹き上がり気味の高い弾道で飛んでいきました。
『お尻のジルコニウム』が、よく効いているのでしょうか?
今流行の『低スピン系』だとは思いませんでした。
スピンも、結構あるように感じました。
いわゆる『棒球』という感じではありませんでした。
『7.5度』というロフトのイメージよりも、このシャローヘッドのイメージそのままの弾道の高さでした。
この弾道の高さも、高い飛距離性能の理由のひとつのように感じました。
マイドライバー(ロフト9.5度)とも打ち比べてみたのですが、このプロギアのドライバーのほうが弾道が高くなりやすいと感じました。
このドライバーのロフトがもっと寝ていたら、確実に距離をロスするだろう・・・。と思いました。
これほど弾道の高い『7.5度』は、ちょっと記憶にありません。

『安定性』という点では、まずまずです。
1球目から、すごくいい球が打てたことや、ヘッドの形状などから、かなり安定感の高いドライバーではないか?と思っていたのですが、実際はちょっと違いました。
タイミングがすごく合ったときは驚くようないい球が出るのですが、その確率はあまり高くありませんでした。
ヘッド自体は寛容さもあるように感じたのですが、シャフトが難しく感じました。
このヘッドは、おそらくヘッドスピードが『40後半以上』の方に合いやすいだろうと思うのですが、シャフトとのマッチングはもうひとつのように感じました。
装着されているシャフトは『M-43』ということで、だいたい『43前後』のヘッドスピードを想定して作られているように思うのですが、もう少ししっかりとしているほうが、ヘッドのポテンシャルを活かせるのではないかな?と思いました。
時々、予想以上に大きなミスも出てしまいました。
しかし、これはこのドライバーの性能というよりも、私自身のスイングの粗さが出てしまったのかもしれません。

『操作性』という点では、こういった長尺軽量タイプで曲げてみるのには、少し勇気がいるのですが、今日は練習場だったので、チャレンジしてみました。
とりあえず左右に曲げてみたのですが、あまり実戦で使えそうなものは、なかなか打てませんでした。
シャフトの『当たり負け感』『振り負け感』を感じました。
ヘッド自体も、それほど操作するタイプではないと思いますが、シャフトがそれ以上に難しく感じました。
こちらの意思が、なかなか伝わりづらい感じがしました。

『7.5度』という今では珍しいロフトのドライバーですが、予想以上に敷居の低いドライバーだと思います。
『9度未満』のロフトのドライバーを敬遠される方もたくさんいらっしゃるかもしれませんが、それほどハードさは感じさせないドライバーなので、多くの方に試していただきたいと思いました。
ある程度ヘッドスピードのあるヒッター向けのドライバーであることに違いありませんが、敷居が高すぎる感じはしませんでした。

他のメーカーのドライバーで、かなりの浅重心設計にして、ロフトを寝かせて飛ばしていくタイプが今、大人気で、その流れが他のメーカーにも波及していきそうですが、このドライバーはそれらと真逆のタイプといえるのではないでしょうか?
いわゆる『頭(フェース寄り)』が重いタイプと、『お尻(バックフェース寄り)』が重いタイプの2つに分けられるのかもしれません。
このドライバーは後者のほうだと思います。
どちらがいいか?はメーカーなどによっても見解が分かれるところだと思いますし、『浅重心設計』が一番いい・・・。というところもあると思います。

しかし、『易しさ』を考えると、重心が深いほうがメリットも大きいのではないかな?と思いました。
このドライバーは重心が深い分、スピンを抑える為に、思い切ってロフトを立てているのではないでしょうか?
他のロフトもラインアップされているのかと思ったのですが、この『7.5度だけ』なのだそうです。
それだけメーカーが、この『ロフトがベスト』だという自信があるからではないでしょうか?

プロギアの『7度台のロフト』といえば、2年前に試打したegg sevenを思い出しますが、それよりも、かなり球があがりやすいですし、親しみやすいドライバーだと思います。
敷居が高すぎないので、ユーザーの幅が広いと思います。
浅い重心のドライバーは確かにメリットも大きいですが、『寛容さ』という点では、ある程度深い重心のほうが大きいような気もします。

スピンが少なくなりすぎて、逆に飛ばなくなってしまった・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このドライバーは、かなりロフトが立っているので、幅広い層に対応しているとはいえないのかもしれません。
ロフトをひとつだけに設定しているのも、メーカーが最初から使えるユーザー層を絞り込んでいるからではないでしょうか?

今は、フェースアングルだけでなく、ロフトも変えられるドライバーも登場してきましたが、プロギアが敢えてそのようにしなかったのは、『このロフトがベスト』という自信があるからではないでしょうか?
違うロフトにすると、このドライバーのもつポテンシャルは最大限に発揮できないのかもしれません。
『スタンディングロフト』による弾道の力強さや程良い高さに加え、長尺と弾きの良さが上手くマッチしたドライバーだと思います。
スピンは結構多いようですし、ドロップ感は全く感じませんでした。
研究を重ねていくと、まだまだアイデアひとつで、また発想を変えることによって、飛距離も伸ばしていけるんだな・・・。と思いました。
『深重心設計』は飛ばない・・・。と思っておられる方がひょっとしたらいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
このドライバーのもつポテンシャルの高さは、相当なものです。

『一発の飛び』の魅力は、私たちゴルファーにとっては永遠の夢なのかもしれません。
しかし、コースに出て『スコアメイク』ということを考えると、少し切り離していかなくてはならないのかもしれません。
『安定したハイレベルな飛び』を追求していくことが求められるのかもしれません。
そういったときに、このドライバーはとても魅力的な存在になるのではないかな?と思いました。
先ほども書きました通り、私には装着されているシャフトが難しく感じられ、やや安定感に欠けてしまいましたが、それでもいいタイミングで打てたときの弾道の力強さは忘れることができません。
できれば違うシャフトでもう一度試してみたいと思いますし、長さもはたして『46インチ』がベストなのかどうか解らないので、違う長さでも試してみたいと思いました。

プロギアの、そしてeggシリーズらしい、豊かなアイデアと深い研究の末に生み出されたドライバーといってもいいのではないでしょうか?
見た目は、正直それほど美しいとは思わなかったですし、見とれてしまうようなことは、今日は一度も無かったのですが、ヘッド自体のもつポテンシャルの高さを充分感じ取ることができました。
eggシリーズは、あまり多く接することはないのですが、おそらく一番印象に残るんじゃないかな?と思いました。
これまでのeggシリーズのドライバーに物足りなさを感じておられた方。
飛距離は追求していきたいけど、ある程度の易しさも欲しい・・・。という方にピッタリなのではないでしょうか?
浅重心設計は確かにハイポテンシャルですが、『ミスしたときのケガの小ささ』ということで考えると、深重心設計には大きなメリットがあるような気がしてなりません。
独自の発想と、深い研究によってクラブを開発する、プロギアらしいドライバーだと思いました。
また何度でも試打してみたいと思わせてくれるドライバーでした。
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