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2013年11月04日
THREE LUCK D-TOUR Type CFI PRO.SPEC

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは THREE LUCK D-TOUR Type CFI PRO.SPEC の5番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは25度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は430gです。

初めて手にしたスリーラックのアイアンです。
スリーラックはウェッジのイメージが強いのですが、このアイアンも、なかなかいい雰囲気を醸し出しています。

アイアンでは珍しい褐色系の色がとてもシブいです。
昔は結構あったように思うのですが、最近はあまり見かけなくなりました。
形状的にもシャープで整っています。
正統派の匂いがプンプンしてきました。

かなり彫りの浅い、ポケットキャビティといったところでしょうか?
厚ぼったい感じがしないので、好感が持てます。
ポケキャビとハーフキャビティの性能を持ち合わせているアイアンなのかな?と思いました。

『ソール幅』は、今のアイアンの中でも狭いほうだと思いますが、この角張ったシャープな形状が、いいイメージを与えてくれました。
使っていけばいくほど味の出るアイアンなんだろうな・・・。と思いました。
クラブと永くつきあっていきたい・・・。と、いつも思っている私は、こういった雰囲気のあるクラブには惹かれてしまいます。

ネックの長さは、やや長めです。
とてもクラシカルな感じがします。
スリーラックのアイアンは初めてでしたが、とてもオーソドックスで本格的なアイアンを造るメーカーなんだな・・・。と思いました。
ウェッジ同様、とてもいい印象をもちました。

バックフェースには『CNC FORGED』と記されていました。
ただの鍛造ではないようです。
どんな製法なのでしょうか?

素振りをしてみても、適度な重量があり、振りやすく感じます。
初めて手にしたスリーラックのアイアンではありますが、この振り感はいつも通りの感覚で振っていけるので親しみをもつことができます。

ボールを前にして構えて見ても、とても好感がもてました。
かなりの男前です。
とてもシンプルな形状です。
コーヒーに例えると『余計な雑味のないすっきりとした味わい』といったところかな?と思いました。
最近コンビニに行くと、コーヒーのとてもいい香りがお店の中に充満していて、私もついつい買ってしまうのですが、この褐色のアイアンを見たら、ふとコーヒーに例えてみたくなりました。
適度に小顔で、しかも『濃い色』なので、ボールが余計に大きく、また浮き立って見えます。
こちらのいうことを何でも聞いてくれそうだな・・・。と思いました。
すごくいいイメージが頭の中を駆け巡りました。
試打を開始しました。

『打感』はいい感じでした。
ボールがフェースに乗っかってくれているのがよく解りました。
打感も硬くなく、軟鉄のソフトな打感を楽しむことができました。
ただ、ちょっと『厚み感』が足りないような気もしました。
こういった形状なので、仕方のないところなのかもしれませんが、少し物足りない感じがしました。
普通のアイアンならば、この打感でも充分合格点が出るところなのかもしれないのですが、とても美しくて本格的なアイアンなので、こちらのハードルも上がってしまったようです。
大きな不満はありませんが、もう少し厚みで押していける感じが欲しいな・・・。などと贅沢なことを望んでしまいました。

『球のあがりやすさ』という点では、まずまずだな・・・。と思いました。
ポケットキャビティではありますが、極端ともいえるような加工はされていないようです。
タフな感じはしませんが、不自然に思えるほど、あがりすぎる感じもしませんでした。
最近は色々なアイアンを試打していて、いったい何番のアイアンを打っているんだろう?と、思ってしまうこともあるのですが、このアイアンはきっちりとした『5番アイアン』らしい高さだと思いました。
ロフトは5番アイアンとしては、多少立っているようですが、球があがりにくいとか、弾道が低いという感じはしませんでした。

『安定性』という点では、ポケットタイプのアイアンではありますが易しすぎず、印象的にはノーマルなハーフキャビティといったところだな・・・。と思いました。
しかしシビア過ぎず、ある程度の寛容さも感じられました。
難しすぎず易しすぎず、練習していて楽しいアイアンです。

『飛距離性能』という点では、まずまずだな・・・。と思いました。
多少ロフトが立っているタイプのアイアンではありますが、上がりやすくなるような大きな工夫は施されていないように感じましたし、このアイアンで高さを出しづらい方は、あまり距離のアドバンテージは感じにくいところがあるのかもしれません。
『スタンディングロフト』による飛距離は、あくまでも『球のあがりやすさ』と『寛容さ』に上に成り立っているように思います。

『操作性』という点では、構えたときの印象のまま、とても好印象でした。
左右どちらにもまんべんなく反応してくれました。
意思の疎通がしやすいアイアンです。

初めて出会ったスリーラックのアイアンでしたが、いい印象のまま試打を終えることができました。
いつもは7番アイアンを試打することが多いのですが、今日はこの5番を試打することができて、違う楽しさがありました。

最近の7番アイアンは、まるで5番アイアンか、それ以上・・・。に思えるような『超飛距離系』が多くなりました。
いったい、アイアンの番手の基準って何だろう?と思ってしまうことがあります。
『距離の階段』が大き過ぎるように感じることも多いです。
『アバウト感』を強く感じるようになりました。

そういった意味では、このアイアンは『5番らしい5番』という印象をもつことができました。
形状的にもそうですが、奇をてらったところが全く無いので、すぐに馴染むことが出来ました。
ポケットタイプのアイアンではありますが、それほど『易しさ』に特化している感じはしません。
普通の『ハーフキャビティタイプ』というイメージで打っていったほうがいいように思いました。

大手有名メーカーのアイアンもいいですが、改めて『地クラブメーカー』のアイアンもいいな・・・。と、今年は特に思っています。
スリーラックというメーカーが地クラブメーカーなのか、私にはよく分かりませんが、やはりいいメーカーだな・・・。と思いました。

品質管理などにもすごくこだわっているようですし、とても丁寧に造られているような印象を受けました。
ウェッジ同様、スチールシャフトが装着されていても、かなり高価なアイアンのようですが、一本一本丁寧に製造され、検品などもしっかりとしているのであれば、決して高価とはいえないのかもしれません。
海外の工場で大量生産されたコストパフォーマンスの高いアイアンとは、またちょっと違うタイプのアイアンではありますが、こういったアイアンもいいものです。
改めて、日本メーカーの良さを感じた一日でした。
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