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2013年08月17日
WINBIRD Vertex UT

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは WINBIRD Vertex UT の U4番 です。

シャフトは フジクラ MCI80 です。
ロフトは23度、シャフトフレックスはS、シャフト重量は86g、トルクは2.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は368g です。

初めて手にするWINBIRDのユーティリティクラブです。
これまでドライバーとアイアンしか手にしたことがないのですが、今日は運良く、このユーティリティを試打する機会に恵まれました。
WINBIRDのクラブは、これまであまり多く接していないのでワクワクしました。

こうして見ても、適度に厚みがあるので、初めてマレット型パターを手にした頃を何故か思い出していました。
ニック・プライス選手が使ったことで人気が爆発したボビー・グレースの『ファットレディ』というマレット型パターがあるのですが、私は姉妹モデルの『キュートキッド』というパターを一時期使っていたことがあります。
そのパターの形に何となく似ているな・・・。と思いました。

真ん中の丸い物は、おそらくウェイトの役目を果たしていると思うのですが、その両隣りの葉っぱのような形をしたものも、そうなのでしょうか?

ネックは明らかに長めで、扱いやすそうです。
あくまでも私の感覚的なことなのですが、インパクトの時にフェース面が上を向き過ぎないような印象を受けるので、ロングネックのクラブは好きです。
右の手のひらの感覚が活かしやすく、いい感じで球をコントロールしていけそうな感じがするので、とても好感がもてます。

セミディープ形状といっていいでしょうか?
適度な厚みがあって、とてもいい感じです。
ドライバーやフェアウェイウッドはシャロー化がかなり進んでいますが、ユーティリティはまだそこまでいっていないように思います。
あまりシャローにする必要がないからなのでしょうか?

『顔』はまずまずだと思いました。
オフセットが多少効いていますが、それをあまり感じさせないのがいいと思いました。
これくらいであれば、視覚による『変な細工』をしなくて済みそうだと思いました。

素振りをしてみても、いい感じです。
装着されている『MCI』がすごくいいです。
私はこれまで何度か試しているシャフトですが、とてもいい印象をもっています。
タイミングも取りやすく、スチールシャフトを愛用している私でも、何の難しさも感じません。
カーボンシャフトでありながら、かなり『スチールテイスト』で振っていけるシャフトです。
私はゴルフを始めてからずっと、アイアンにはスチールシャフトを愛用してきましたし、ドライバーも最初はスチールシャフトでした。
アイアンは、これからも『軽量』ではなく『ノーマルウェイト』のスチールシャフトを使っていくだろうと思います。
しかし、もしカーボンシャフトを挿すとするならば、この『MCI』が第一候補になるだろう・・・。と、ずっと思ってきました。
これまで、アイアン用のカーボンシャフトをいくつも試打してきましたが、このMCIが一番振りやすく感じます。
カーボンシャフトだから・・・。と構えることなく、楽な気分で振っていくことができます。
カーボンシャフトが出始めの頃は、その独特の『暴れ感』や『頼りなさ』『感覚の伝わりづらさ』などがありましたが、最近はすごく進化しています。
このMCIを振っていたら、特に感じます。
藤倉もそうですが、他のメーカーのカーボンシャフトもすごく高性能になってきました。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じです。
ラインも出しやすそうですし、ボールを押さえこんでいけそうな感じがすごく伝わってきました。
高~くあがりそう・・・。というよりは、ライナー系のイメージのほうが出しやすいと感じました。
必要以上の弾道の高さはマイナスに作用することも多いので、このUTの構え感は好感がもてました。
構えたときに『平べったさ』が強く感じられると、私はどうしても細工をしてしまう悪いクセがあるのですが、このようにある程度の厚み感があって、まとまった形をしていると、そのような心配をしないでいいので、楽に感じます。
ウィンバードのUTは初めてでしたが、初めてとは思えないような親しみやすさがありました。
構えやすさとシャフトの振りやすさが、いい相乗効果を発揮してくれ、ナイスショットが約束されているように思えてきました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトです。
球の抵抗感を殆ど感じさせません。
暑さは厳しいですが、これならば疲れることなく、たくさん球を打っても平気だな・・・。と思いました。
『インパクトによるストレス』を感じるクラブも、これまでたくさん出会ってきましたが、このクラブにはそういったマイナス的なことは全く感じられませんでした。

『音』は静かでいいです。
周りを気にすることなく、いくらでも打っていけるな・・・。と思いました。
ただ、暑さが厳しいせいか、練習場は土曜日でも、少し空いていました。

球はあがりやすいと思いました。
23度というロフトもありますが、ヘッド後方に見られたウェイトもよく効いているのではないでしょうか?
タフな感じは全くしませんでした。
やや出っ歯だったせいか、球を拾いやすいと感じましたが、グースを好まれる方には、やや難しく感じられるかもしれません。
私はグースがきついタイプはやや苦手にしているので、このほうが易しく感じました。
これはやはり、好みによるところが大きいのかもしれません。

『安定性』という点でも、いい印象をもちました。
ラインを出しやすく、大暴れしないので、ターゲットを絞り込んで打っていけます。
私はUTよりもアイアンのほうが好きなので、できればアイアンを使っていきたい・・・。と考えているのですが、UTもアイアン同様、『狙っていくべき』クラブだと思います。
そういった意味では、このクラブはグリーンを果敢に攻めていけそうに感じました。
『練習場とコースでは全く別物』とは、昔からよく言われてきましたが、私はそれでもこのクラブはすぐにでも実戦で試してみたい・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、UTの4番としては標準的な部類かな?と思いました。
『激飛び』だとは思いませんでしたが、ある程度コンスタントに距離を稼いでいける感じがしました。
ユーティリティは、ドライバーや3Wのように距離をシビアに求めていくクラブではないので、『計算しやすい飛び』のほうがスコアメイクでも役に立つような気がします。
しかし、ドライバーや3W同様、ユーティリティなど全ての番手で、飛距離を追求したい・・・。という方もいらっしゃると思います。
そういった方には、ちょっと合いづらいかな?と思いました。
このUTは『飛び』というよりも、『扱いやすさ』を感じました。

『操作性』という点で、私は一番魅力を感じました。
打感や音も良かったのですが、この扱いやすさがとても気に入りました。
インテンショナルなショットにも対応してくれましたし、球はあがりやすいですが、あがりすぎず低めに抑えていきやすいところに魅力を感じました。
初対面とは思えないほどの親近感を憶えました。
構えた印象のまま、ショットすることができました。

ヘッドの好印象もありましたが、シャフトもすごくいいと思いました。
いいマッチングだな・・・。と思いました。

変なクセがなく、とてもオーソドックスなUTでした。
目を見張るほどの大きな長所が無い代わりに、これといった欠点も見つかりません。
最近流行りの『飛び系FW』は、飛距離性能が長けている分、性格的に尖っている部分があると思いますし、ユーザーの幅は限られてくるのかもしれません。

しかし、このクラブは幅広い層に対応できていると思います。
先ほども書きましたが、強いグース形状を好まれる方以外は、とても親しみやすいクラブといえるのではないでしょうか?
MCI以外のシャフトでも面白そうだと思いましたが、私はこのシャフトとのマッチングがすごくいいと思いました。
さすがはアイアン用に開発された、カーボンシャフトだな・・・。と思いました。

ロフトが23度ということは、私の感覚では『4番アイアン』ということになるのですが、今のアイアンの多くはロフトが立っていることもあり、場合によっては『6番アイアン』と同等のロフトといえるのかもしれません。
アイアンの番手によるロフトが多様化しているので、全く計算が立たなくなりました。
私は今愛用している4番アイアンがすごく気に入っているので、このクラブを実戦で使うことは少ないような気もしたのですが、また違うロフトでも試してみたいと思いました。

全体的な印象として、主張し過ぎているところがない分、こちらの言い分が通りやすいように感じました。
クラブの性能を円グラフで示すとしたら、かなり円に近い形になるような気がします。
それくらい、全体的なバランスが取れているクラブです。
私は今、UTを購入する予定は無いのですが、このUTとシャフトは好感がもてました。
また何度でも試打を楽しみたいと思いましたし、友人たちにも勧めてみたいです。
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