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2013年07月12日
藤本技工 Believer アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 藤本技工 Believer アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは元調子、クラブ総重量は422gです。

藤本技工の美しいニューアイアンです。
光沢感はありますが、あまりピカピカしていないのがいいと思いました。
独特の風合いが感じられ、気持ちを和ませてくれます。

『Believer』というと私は、モンキーズの大ヒット曲『デイ・ドリーム・ビリーバー』を思い出しました。
意味は、『信じる人』ということでいいのでしょうか?

形状的にシャープではありますが、エッジが尖っていなくて、丸っこくて、親しみやすい雰囲気があります。
ハードトップタイプというよりは、明らかにセダンタイプの寛ぎ(くつろぎ)感のあるタイプのアイアンだな・・・。と思いました。

彫りの深さもしっかりとあって、伝統的なフルキャビティです。

ヒッティングポイント後方がしっかりと肉厚になっています。
打感にも配慮されているのでしょうか?

はっきりとしたワイドソールです。

ネックも短めで、ある程度の低重心設計になっているように見えました。
今は、これくらいの長さのアイアンがとても多いと思います。
短すぎると、私は難しそうな印象をもってしまうのですが、これくらいの長さであれば何の問題もありません。

ホーゼルには『FUJIMOTO GIKOH』の文字が刻まれていました。
藤本技工ファンの方にはたまらないのではないでしょうか?
私は藤本技工のクラブに接した経験はそれほど多くないのですが、とても存在感のあるメーカーです。

フェース面にミーリングが刻まれているのかな?と思い、よく見てみましたが、刻まれてはいませんでした。
ごくノーマルなフェース面です。

素振りをしても、いい感じです。
適度な重量感がリズムを良くさせてくれました。
信頼のおけるシャフトと、このアイアン(ヘッド)の醸し出す、いい雰囲気が上手くマッチしています。
やはりクラブは、ヘッドとシャフトのハーモニーが大切だな・・・。と改めて実感しました。

ボールを前にして構えてみると、セミラージ感があって、それほど小顔には見えませんでしたが、とてもいい印象をもつことができました。
整った顔立ちではありますが、シャープというよりは『丸っこさ』があります。
グースも少し効いてはいますが、苦手に感じるほどではありませんでした。
これくらいであれば、ターゲットに対して、きちんと構えることができます。
ミスショットのイメージは全く湧いてきません。
落ち着いた気分で構えることができました。
何の雑味も無い、クリアな気分です。
試打を開始しました。

この素晴らしい打感に魅了されてしまいました。
とても心地いいフィーリングです。
適度な柔らかさと球の質感が感じられて満足できました。
ヒッティングポイント後方だけが肉厚になっているのもいいのかもしれません。
こういった打感を味わえるからこそ、軟鉄アイアンに魅力を感じますし、練習が楽しくなるので、必然的に上達スピードが速まるような気がします。
『練習』というと、歯を食いしばって苦しい思いをして・・・。と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、本来練習は楽しいものであるべきだと私は思っています。
楽しいからこそ、色々なアイデアも浮かんできます。
苦しくて『やらされている感』が強くなりすぎると、何のアイデアも浮かばないですし、続けていくのはとても大きなストレスが掛かってしまいます。
そのスポーツ自体が嫌いになってしまいかねません。
私はコースに行ってラウンドするのも好きですが、それ以上に練習が好きです。
基本の反復練習もしますが、それよりも「こう打ったらどうなるかな?」とか「ちょっと立ち方を変えてみよう」・・・。などと色々なことを試しています。

『音』もとても良かったです。
私のようなアイアン好きには、この音はたまりません。
「ピシィッ、ピシィッ」という小気味いい音が耳を伝って脳を揺さぶってきました。
『耳でも楽しめる』アイアンです。
最近はアイアンも一時期に比べ、すごくカッコよくなっていますし、高フィーリングの物が増えてきましたが、ここまで耳でも魅力を感じたアイアンはちょっと珍しいです。
この音だけで、このアイアンの存在感が、より大きくなりました。
打感というのは、その打った本人にしか解りませんが、音は周りにいる人たちにも伝わります。
この音を耳にするだけで他の人も、そのショットの成否が解りやすいのではないでしょうか?
コースだけでなく練習場でも、いい音をさせるクラブだと、ちょっと打ってみたいな・・・。と思うこともあるのですが、このアイアンはまさにそんなタイプです。
私はいつも『左耳』で音を聞く習慣がついています。
ドライバーからパターまで左耳で聞いています。
それは球を打つ時だけでなく、毎日行っている素振りでも変わりません。
もちろん、実際は両方の耳で音を聞いているのですが、今日は左耳がすごく喜んでいるように感じました。
そう思えるくらい、このアイアンの発する音が魅力的です。
時間の許す限り、いくらでも打っていたくなります。

球はあがりやすいです。
タフな感じは一切しません。
親しみやすいアイアンだと思います。
私はこの装着されているシャフトが好きですが、このアイアンはいわゆる『パーツ販売』されているそうなので、自分の好きなシャフトに組めることも魅力です。
量販店で売られている有名メーカーのアイアンは最初からシャフトも組まれていますが、必ずしも自分の好きなシャフトでないこともあると思います。
そういったときには『リシャフト』ということになると思いますが、このように最初から自分が好きなシャフトを組めることはメリットも大きいと思います。
フィッティングをして、自分に合うように組んでもらえば、あとはずっと使い続けていくことができます。
購入した後に『リシャフト』をしなくていいので、費用の面でも大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか?

『安定性』という点では、キャビティらしい高い性能が感じられました。
外見的にとてもカッコいいアイアンですが、シビアな感じは全くしません。
むしろ寛容さのほうが強く感じられます。
少々の打点のズレにも、寛大なアイアンです。
ラインも出しやすく、易しさと美しさの両立ができているアイアンだと思いました。

『飛距離性能』という点でも、最近のアイアンらしい、優れた性能をもっています。
『激飛び』とは思わなかったですが、コンスタントに距離を稼いでくれるアイアンです。
あくまでも私の感覚では『だいたい一番手』くらい飛ぶ感じがしますが、今はこれくらいが当たり前といえますし、『多数派』といえるのではないでしょうか?
もし私が使うとすると、少しロフトを寝かしたいと思いますが、そういった要求にもきちんと応えてくれるのも、軟鉄アイアンのいいところです。
『飛び最優先』というわけではないけれど、アイアンにもある程度の飛びを求めていきたい・・・。という方には、このアイアンはとても魅力的に感じられるのではないでしょうか?
この試打クラブにはダイナミックゴールドが挿してありましたが、違うシャフトだともっと距離を稼いでいけるように思います。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じです。
左右に曲げるのも難しくなく、素直に反応してくれました。
こういったタイプのアイアンらしい性能だと思うのですが、ある程度の『ハンドルの遊び』があります。
ちょっとの動作で過敏に反応するのではなく、『ある程度の遊びの中』で操作していけるアイアンです。
こういったところも、このアイアンが『セダンタイプ』であるといえるのだと思います。

とても楽しいアイアンでした。
一球一球、球を打つ度に笑顔にしてくれるアイアンだと思いました。

先ほども書きましたが、時間が許す限り、何球でも打っていたくなるアイアンです。
バックフェースのデザインを見ると、ヒッティングポイントはそれほど大きくないようにも見えますが、実際はとても広いと思います。
そして何より、『芯を外しにくい』です。
球がいつもいいところに集中してくれました。
これは、装着されている高性能シャフトの力もあるのは間違いありません。
ブレないのがいい・・・。と思いました。

とても優しくプレイヤーの上達を促してくれそうなアイアンだと思いました。
マッスルバックはすごくいいですが、ある程度の敷居の高さは否めません。
カッコいいけど、シビア過ぎて親しみがもてない・・・。という方もいらっしゃると思います。
しかし、このアイアンは『親のような優しさ』といいますか、遠くで優しく見守っていてくれそうな感じがしました。
『親』という字は『木の上に立って子どもを見守る』というのを聞いたことがあるのですが、今日はそんな親のような優しさを感じました。
ゴルファーにとってクラブは大切な『相棒』ですが、今日はそれだけでなく親のような存在感もありました。
いい方向に促してくれることはあっても、悪い方向にはいかないだろうと思いました。

使い続けても全く飽きのこないタイプのアイアンです。
アイアンはドライバーに比べ、比較的流行といったものや、大きな性能の進化は出にくいところがあります。
そういったときに大切なのが『飽きが来ない』『信頼できる』・・・。というところです。
使い続けていけばいくほど、そのクラブに信頼を寄せていける・・・。ということが大切なのではないでしょうか?
そういった意味でも、このアイアンはとても優れています。
アイアンもドライバーなどと同じで、何か月かしたら新しい物に買い替えるのが好きだ・・・。という方にはあまりお勧めできないような気もするのですが、じっくりと永く大切に使っていきたい・・・。という方には是非お勧めしたいアイアンです。

毎年、素晴らしいアイアンに出会えるので、とてもありがたいことだと思っているのですが、このアイアンはそれらの中でも、ごく一部に限られる『極上』という言葉に相応しいアイアンだと思いました。
まさに『トップ中のトップ』といえるような気がしました。
誰もが知っている有名メーカーのクラブしか使いたくない・・・。という方には、やや合いづらいところがあるのかもしれませんが、日本製で、しかも信頼のおける実績のあるメーカーのアイアンを使っていきたい・・・。という方にはとても魅力的な存在といえるのではないでしょうか?
私は今年、『Adject』という藤本技工のアイアンを試打しましたが、この『Believer』のほうが気に入りました。
球を打ちながら、じっくりと語り合っていきたい・・・。と思えるアイアンです
年に数本しか出会えない極上で、しかも希少性の高いアイアンなのは間違いありません。
私の購買意欲が強く強く刺激されました。
コメント
比較
ルーティンの時はコメントの返事ありがとうございました。
さっそくですが、BelieverのヘッドとMP-63と比較したら、どちらが打感の良さの余韻にひたれますか?
私はアイアンがMP-63にMCI100Sなんですが、ヘッドは打感の良さだけで発売当初から使っています。最初は手に負えなかったですが、使いこなしたい一心でMP63から浮気することなく、練習したおかげで、スイングのレベルが上がりました。
でも最近、練習をすると年を取ったのか手首が痛くなる(交通事故の後遺症で手首の可動範囲が狭い)頻度が多くなりました。
で、MP63よりもう少し優しいクラブを最近ずっと検討していて、こちらのブログをチェックしてました。golfdaisukiさんの「極上」とか「いつまでも打っていたい」のコメントがこちらのヘッドで出ましたので、お伺いしました(笑)
何回か優しいクラブを使ったら、すごいスコアメイクが楽で良かったのですが、どうもスッキリこない自分がいて………やっぱり63の打感とクラブを使いこなしたい自分がいるんだな~と思いました。
しかし、「練習が思うように出来ない」、「打感は譲れない」けど「やさしさがほしい」というのが現状で、なかなか気にいるクラブがないです。MP-53にしようかなと考えたんですが……MP-63に慣れると中々気に入ったクラブには……
このクラブにチェンジしても、妥協点が出るでしょうか?色々クラブを見てきたgolfdaisukiさんのご意見をお伺いと思います。
2013-07-13 20:14 ももシス URL 編集
MP63をそのまま使い続けられてはいかがでしょうか?
再びコメントを寄せてくださいまして、ありがとうございます。
さて、今回はアイアンについてのご質問を頂戴していますが、BelieverとMP-63の打感の良さの余韻は同時に打ち比べてみないとよく解らないというのが、正直なところです。
ただ、ひとついえるのは、Believerは易しさの中のマイルドさ・・・。といいますか、MPアイアンの絶妙なソリッド感とはちょっと違うような気もしています。
どちらにも共通していえるのは、『極上』という言葉が似合うアイアンだということです。
ももシス様はMP63で練習され、レベルアップしておられるので、そのまま使い続けていかれるのがいいのではないでしょうか?
使い慣れた相棒はなかなか変えない・・・。というのはとても大切なことだと私は思っています。
慣れ親しんだクラブを変えると、どうしてもフィーリングが合いづらくなってしまいますね。
何回か優しいクラブを使ったら、すごいスコアメイクが楽で良かったのですが、どうもスッキリこない自分がいて・・・。と書いておられますが、私も全くの同感です。
クラブが難しくても、スコアは作れるものだと実感しております。
私の場合、自己ベストを更新したり、試合でいい成績が残せたときは、いつもマッスルバックを使っていました。
やはり、難しいとか易しいというよりも、『自分に合っている』ということが大切なのかもしれないですね。
記事にも書きました通り、Believerはとてもいいアイアンですが、ももシス様はそのままMP63を使い続けられたほうがいいのではないでしょうか?
毎年、素晴らしいクラブがたくさんのメーカーから発売されますが、MP63は間違いなく、極上のアイアンです。
年月が経っても、色褪せることは決してありません。
むしろ、輝きを増していくことだと思います。
以上が私の考えなのですが、参考にしていただけましたでしょうか?
これからもよろしくお願いします。
それでは失礼いたします。
2013-07-20 00:18 golfdaisuki URL 編集
感謝します
2013-11-15 18:02 銀五郎 URL 編集
銀五郎様。はじめまして
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいまして、まことにありがとうございます。
この藤本技工のアイアンはすごくいいですね。
私も大好きなアイアンです。
どうかずっと大切にしてあげてください。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2013-11-22 22:56 golfdaisuki URL 編集
私の師匠が使ってエージシュート
こんにちは。
このアイアン、私の師匠が使って72前後を連発しています。68歳の師匠ですが年明け早々エージシュートをしたそうです。このアイアンはキャビティなのにマッスル並に球筋がコントロールでき、ラインが出しやすいとのことでした。通常はアイアンは6番からのセッティングですが、このアイアンに限っては4番から入れてるそうです。またア距離も計算できいいスコアを連発しているようです。私も試打しましたが、キャビティなのにマッスル並の柔らかい打感、一見ワイドソールですがエッジを落としてあるので抜けが非常によいです。
買いたいのは山々ですがインプレスのマッスルを使っているのでもう少し考えてみようと思います。
2014-02-01 20:39 AJ7 URL 編集
私もこのアイアンが大好きです!
いつも楽しいコメントを寄せてくださいまして、ありがとうございます。
この藤本技工のアイアンはとてもいいですね。
私は藤本技工のアイアンにあまり接したことは無いのですが、このアイアンはすごく気に入りました。
昨年の私の中での『アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝きました。
このアイアンを試打した後、おそらくこのアイアンがMVPなんじゃないかな?と思ったことをよく覚えています。
仰る通り、打感なども素晴らしいですね。
AJ7様の師匠の方がとても羨ましいです。
私もこのアイアンを購入したいと思いました。
やはり、日本にはまだまだ素晴らしいメーカーがたくさんあるものですね。
この度はどうもありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
それでは失礼いたします。
2014-02-03 00:42 golfdaisuki URL 編集
参考になりました
ドライバーもアイアンもとってもとっても気に入っています。相棒とよべるまでまだまだまだつかいこなせてませんが、いつかつかいこなせるよになりたいと思います。今後もガンバッテくださいね
2014-04-04 15:01 greenred URL 編集
greenred様。初めまして
golfdaisukiと申します。
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいまして、まことにありがとうございます。
グランプリのドライバーと、この藤本技工のアイアンを使っておられるということで、とても羨ましく思います。
どちらも極上と呼べるクラブですね。
すごくいいクラブなので、これからも大切に使ってあげてください。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2014-04-09 01:52 golfdaisuki URL 編集
大事にします
2014-05-07 22:35 tokyo7 URL 編集
tokyo7様。はじめまして
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいまして、まことにありがとうございます。
この藤本技工のアイアンはいいですね。
私も購買意欲が刺激されているのですが、なかなか購入できずにいます。
このアイアンを所有しておられることがすごく羨ましく思います。
とてもいいアイアンなので、ずっと大切に使い続けていただけたらと思います。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2014-05-10 01:37 golfdaisuki URL 編集