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2013年05月20日
テーラーメイド ROCKETBALLZ STAGE2 ツアー フェアウェイウッド & キャロウェイ X HOT PRO フェアウェイウッド

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
今日は、この2本の人気フェアウェイウッドを打ち比べてみました。
試打クラブは テーラーメイド ROCKETBALLZ STAGE2 ツアー FW と キャロウェイ X HOT PRO フェアウェイウッド です。

<上>RBZ TOUR <下>X HOT PRO
<左>RBZ TOURのスペック
シャフトは TM1-213 です。
ロフトは13度、クラブ長さは43.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、トルクは3.8、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は320gです。
<右>X HOT PROのスペック
シャフトは X HOT 60W です。
ロフトは13.5度、クラブ長さは42.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は53g、トルクは5.4、バランスはD1、キックポイントは先調子、クラブ総重量は320gです。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
どちらも、『飛ぶ』と評判のフェアウェイウッドです。
テーラーメイドとキャロウェイは、『ウッド系のメーカー』という印象が強いです。
どちらもアイアンよりもウッドです。
テーラーメイドは『Vスチール』や『ツアープリファード』『V10』といったFWにお世話になってきましたし、キャロウェイは『ビッグバーサ スチールヘッドIII』にずいぶん助けられました。
なので、テーラーメイドとキャロウェイのFWを打ち比べてみること自体、私にとって特別なことのように思えてなりません。
これまでも飛ぶフェアウェイウッドは他のメーカーからも発売されてきましたが、『ブームの火付け役』といえば、テーラーメイドのRBZだと思います。
テーラーメイドは、その発想力の豊かさなどもすごいですが、宣伝がとても上手いと思います。
そして、キャロウェイも宣伝がとても上手です。
どちらも人気メーカーなので、宣伝費も多くかけられるのだと思います。
メーカーの中には優れたクラブを造りながらも、あまりたくさん認知されていない・・・。というところもあります。

TOUR TS
このテーラーメイドのFWのヒール部分に記されている『TS』とは、どういった意味なのでしょうか?
『ツアースプーン』ということでいいのでしょうか?
スプーンのロフトは、私は『15度』が標準だと思っているので、そういったことを考えると『13度』というのは、スプーンというよりはブラッシーに近い存在なのかもしれません。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
どちらもフェアウェイウッドの中では、ロフトが立っているのでタフそうな感じもしますが、こうして見る限りシャロー感もあるので、球があがりやすそうな印象を受けます。
今はドライバーなどでもそうですが、シャローで強い球の打てるクラブが増えてきました。
ディープだと球が浮ききらずに距離が稼げないところを、シャローにして球を浮きやすくしながらも、弾道が強い・・・。というクラブが増えてきたように思います。
ゴルフ場や練習場などでも、この2つのフェアウェイウッドをよく見かけるようになりました。
私は、今使っているスプーンがすごく気に入っているので、買い替える予定は今のところ無いですが、この2つのFWはとても人気が高いです。
それでいながら、価格が抑えられているところも魅力的です。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
ネックの長さは、X HOT PROのほうが長いです。
こうして見ると、X HOT PROのほうがタフそうな印象をもってしまいそうですが、先日試打しているので、そうは感じません。
逆にRBZ TOURの、このロフトは今日が初めてなので、多少タフな感じなのかな?と思いました。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
溝の深さの違いは、一目瞭然です。
しっかりとした溝が特徴的なRBZに比べ、X HOTはかなり控えめな感じがします。
X HOTのほうも、この溝がとても大切な役目を果たしていると思うのですが、あまり深くしていないということは、『RBZの二番煎じ』というイメージをもたれたくなかったからでしょうか?
それとも全く違う発想で造られているのでしょうか?
いずれにしても、キャロウェイはテーラーメイドのことをすごく意識しているような気がします。

<上>RBZ TOUR <下>X HOT PRO
グリップはかなり違います。
キャロウェイはFWに限らず他のクラブでも、このようなコンパウンド系のグリップが多くなりました。
このやや硬めのグリップを好まれる方はとても多いと思います。
ただ、私はもっとソフトなほうが好きなので、グリップだけでいうと、テーラーメイドのグリップのほうが好きです。
手にしっかりと馴染みます。
グリップはしっかりと引っかかってくれる感じの物もいいのですが、何と言いますか『手に吸い付く』とか『手に押されていい感じで凹んでくれる』感じのグリップが好きです。
自分の手と、クラブに装着されているグリップがお互い主張し合うのではなく、グリップが一旦引いてくれる感じのグリップが好きです。
そういった意味でも、ツアーベルベットタイプが大好きです。
3Wは微妙な距離感を出していくクラブではありませんが、アイアンやウェッジのように繊細に距離感を出していきたいときにはツアーベルベットの存在が欠かせません。
ゴルフクラブは日々進化していますし、移り変わりも激しいですが、これからも決して無くなって欲しくないのが、『ツアーベルベット』と『ダイナミックゴールド』です。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
素振りをしてみた感じは、正直どちらも物足りないです。
やはり、シャフトが頼りない感じがします。
せっかく『飛ぶスプーン』ということになっているのだから、もう少しシャフトがしっかりしていてもいいんじゃないかな?と思いました。
『50g台』では軽すぎます。
この軽量シャフトが、いわゆる『純正』であることが不思議に思えてなりません。
ただ、どちらも『日本仕様』ということなのだそうで、『海外仕様』であれば、もっとしっかりしたシャフトが装着されているのではないかな?と思いました。
海外仕様は日本仕様と違って、『保証』が付いていないものが多いそうですが、もしスペックがピッタリ合えば、価格も少し安いようですし、お買い得なのかもしれません。
日本仕様と海外仕様の大きな違いは、ヘッドよりはシャフトだと思います。
海外仕様の『Sフレックス』は、とてもしっかりしています。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
顔は『黒』と『白』というように色の違いもさることながら、大きさがかなり違って見えます。
RBZのヘッド体積は『166cm3』なのに対し、X HOTのほうが『160cm3』なのだそうです。
わずか『6cm3』の違いではありますが、それは形状によるところも大きいと思いますし、色も関係しているのかもしれません。
大きく見えるほうが安心できる・・・。という方は、やはりRBZのほうが好感をもちやすいのかもしれません。
ただ、小顔が好きで、これまで通り黒いヘッドに魅力を感じる私はX HOTのほうが魅力的に感じました。
これはどちらがいいというものではなく、あくまでも人それぞれの好みによるところが大きいのかもしれません。
ティアップして打つときは、多少ヘッドが大きくても打てますが、『直打ち』の時にはあまり大きすぎないほうが球を拾いやすく、ラインも出しやすいです。

X HOT PRO

RBZ TOUR
ボールを前にして構えてみても、どちらもなかなか・・・。といった感じですが、敢えていうならば私はX HOTのほうがイメージを出しやすく感じました。
RBZのほうも何度か試打していますし、この顔にもだいぶ慣れてはきましたが、こうして見比べてみると、私はやはりスタンダードなほうが楽に感じました。
ただ、白いヘッドを好まれる方はとても多いと思いますし、この独特な模様があるから、セットアップの精度が上がった・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
どちらかといえば、『曲線』をイメージしやすいX HOTと、『直線』をイメージしやすいRBZといった感じかな?と思いました。
今日は『直打ち』と『ティアップ』の両方で試してみることにしました。
試打を開始しました。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
『打感』は、どちらも柔らかい感じでいいのですが、どちらかというと『しっとり感』のある、X HOT PROのほうが少し好感度が高いかな?と思いました。
しかし、RBZのほうも悪くありません。
適度な柔らかさと、ボールを強く弾いてくれる感じがとてもいいです。
両方とも、球の弾きが強いFWではありますが、こうして打ち比べてみると、X HOT PROのほうが少しだけボールをキープしやすいかな?と思いました。
『フェース面とボールの接触』を意識しやすいのは、X HOT PROのような気がしました。
打感ではX HOT PROのほうが少しいいかな?と思いましたが、これがもしノーマルタイプの『X HOT』だったら、私はRBZに軍配を上げていたと思います。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
『球のあがりやすさ』という点では、ティアップした時にはどちらもとてもよくあがってくれるので、大きな違いは見られませんでしたが、『直打ち』の時では明らかにX HOT PROのほうが球を拾いやすくてあがりやすいと思いました。
普通に自然な感じで球を拾っていけます。
より『スイープ』な感じで拾っていける・・・。といったらいいでしょうか?
一方RBZのほうも、球を拾いづらい感じはしなかったのですが、少しだけ入射角をきつく入れる感じにしないと拾いづらいかな?と思いました。
しかし、どちらもかなりロフトが立っているFWなので、もっとロフトが寝ているクラブであれば、かなり球を拾いやすいように感じます。
スプーンはドライバーの代わりにティショットで使うことも多いですが、やはりFWである以上、『直打ち』に上手く対応してくれるほうがありがたいです。
そういった意味でも、あくまでもこのロフト(どちらも13度)であれば、キャロウェイのX HOT PROのほうがいい印象をもちました。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
『安定性』という点では、明らかにRBZ TOURだと思います。
かなり寛容さを感じます。
間違いなくX HOT PROよりも、スイートエリアも広いように感じます。
X HOT PROも、それほどシビアな感じはしませんが、こうして打ち比べてみると、ある程度のシビアさは持ち合わせているのかな?と思いました。
いい意味で『アバウト』に打っていけるのは、RBZ TOURだと思います。
オートマチック的に打っていけるタイプのFWだと思います。
こういったところも人気の理由かもしれません。

X HOT PRO 直打ち

RBZ TOUR 直打ち

X HOT PRO ティアップ

RBZ TOUR ティアップ
『飛距離性能』という点では、どちらもかなり優れているので、なかなか比較は難しいですが、敢えていうならば『安定した飛び』と『一発の飛び』という両方で『RBZ TOUR』ではないかな?と思いました。
X HOTもすごくいい感じですが、クラブのもつ寛容さがいいように作用したように思います。
X HOTはRBZに比べ、飛距離性能が使う人によって好みが分かれやすいような気がします。
敷居が低いのもRBZだと思いますし、何球か同じ数ずつ打ってみて、『平均飛距離』も『最長飛距離』もRBZのほうが少し先を行っているように感じました。
しかし、これはこれまで通り、シャフトが違うので、ただ単純にRBZのほうが飛ぶとは言い切れないところがあります。
どちらも全く同じシャフトで同じスペックで試してみないと正確なところは解りません。
ただ、今日試打した、このスペックであれば、私はRBZに軍配を上げたいと思います。
両方に共通していえるのは、どちらも『純正シャフト』が必ずしもベストではない・・・。ということです。
私は、この2つのシャフトを上手く打ちこなすことができませんでした。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
『操作性』という点では、X HOTだと思いました。
RBZは、やはりオートマチック感が強く感じられます。
意識的に強めに曲げてみたのですが、あまり上手くいきませんでした。
それに比べ、X HOTのほうが『球を操る』という点においては秀でているのかもしれません。
ただ、できればどちらもあまり極端なことはしたくないです。
できるだけ自然に打っていきたいと思いました。
操作性よりも安定性を求めていきたい方には、RBZのほうが好感をもたれるのではないでしょうか?

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
どちらも今、大人気なのだそうで、一時期『納品待ち』が続いていたそうです。
今は多少それが緩和されたそうですが、以前高い人気を誇っているのだそうです。
ただ、この2つのFWはどちらもある程度ヘッドスピードがある方のほうが、そのポテンシャルを発揮しやすいように思います。
飛ぶと評判のクラブだから、誰にでも飛ばせるというものではない・・・。ということは、多くの方が知っておられると思います。
『飛ぶクラブ』というのは、プロやトップアマが使っているから飛ぶのではなく、あくまでもその人にピッタリと合ったクラブが飛ぶクラブといえるのだと私は思います。
今は『浅重心』が流行っているのだそうですが、聞くところによると『PING』はずっと『深重心設計』にこだわっているのだそうです。
クラブは重心がある程度深いほうがいいのだというポリシーをもっているのだそうです。
私は、そういったメーカーのもつポリシーにすごく魅力を感じます。
あるメーカーがヒット作を出したら、他のメーカーもどんどんそれに倣って同じようなクラブを出していく・・・。ということがどうしても起こりやすくなってしまいます。
そういった点で、今回はPINGのクラブを試打していませんが、改めて最近のPINGの充実ぶりを感じることができました。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
『寛容さ』『一発の飛距離』『安定した飛距離』・・・。など、今回はテーラーメイドのRBZ TOURのほうが優位に感じられましたが、もし私がどちらかひとつを購入するとするならば、迷わず『X HOT PRO』を選びます。
ノーマルタイプの『X HOT』は購入したいとはあまり思いませんが、X HOT PROであれば、コースや練習場でも使ってみたい・・・。と思いました。
先ほども書きましたが、私は今愛用しているFWがすごく気に入っていて、しばらく買い替えるつもりはありませんが、もし『二者択一』だとするならば、X HOT PROを選びます。
これは、どちらにしようか・・・。と悩むこともなく『即決』でした。
それは『フィーリング』や『イメージの出しやすさ』などが大きく影響しているような気がしました。
『直打ち』での球の拾いやすさや、球を押していけるところも、大きなポイントでした。

<左>RBZ TOUR <右>X HOT PRO
もちろん、RBZに大きな不満はないのですが、私はX HOTのほうに親しみやすさを感じました。
両方とも、今は大人気のFWではありますが、果たして数年経ったときには、どれだけゴルファーに使い続けられているかな?と思いました。
『流行のクラブ』というのは、それだけ移り変わりも早いような気がします。
どちらもかなりの高性能なクラブではありますが、またすぐに違うクラブが発売されると、そちらに人気が移ってしまうように思いますし、それは仕方のないことかもしれません。
特にテーラーメイドは『クラブの買い替え』をどんどん行って欲しい・・・。というメッセージが感じられます。
ゼクシオのように『ロングセラー』になるのではなくて、『ベストセラー』を短いスパンで何度も出していく・・・。というスタンスが感じられます。
来年の今頃は『ステージ3』が発売されているのでしょうか?
今日は久しぶりにフェアウェイウッドの打ち比べをして楽しむことができました。
RBZもいいクラブだとは思いましたが、改めてX HOTはいいクラブだな・・・。と思いました。
今回は、かなりロフトが立っているモデルだったので、今度もし機会があれば『クリーク』あたりで打ち比べてみたいです。
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