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2013年03月19日
ナイキ VR_S コバート アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ナイキ VR_S コバート アイアン の7番 です。

シャフトは VR_S 513 i です。
ロフトは31度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は59g、トルクは3.8、バランスはC9、キックポイントは中調子 です。

ナイキらしいデザインのアイアンです。
もう、どういっていいのか解りません。
色々な機能が詰まっていそうなのですが、感覚的に合いづらそうな感じがしました。
人によって、好みが分かれるところだとは思いますが、『見た目のインパクト』という点では、群を抜いているような気がします。
私は一瞬手に取るのをためらったのですが、やはり手に取って試してみないと詳しいことは解らないので、試打してみることにしました。
少し勇気が必要でした。
私には敷居の高さを感じさせるアイアンです。

こういった思い切ったデザインは、ナイキ特有のものだと思います。
先月、同じシリーズのドライバーを試打したのですが、そのドライバーと同様の『キャビティバック』構造になっているように思います。
ナイキのアイアンは個性的なものが多いですが、中には親しみやすい感じがするものと、そうでないものとに私の中で分かれます。
このアイアンはどちらかというと後者のような気がしました。

彫りの深さもピカイチです。
やはりナイキのアイアンなんだな・・・。と思いました。
この中に色々なものが入れられそうです。
私はこの中に、高温で真っ赤になった鉄を流し込んで、マッスルバック形状にしたいな・・・。と、ふと思ってしまいました。
『アイアンは叩かれて強くなる』というのを昔から感じているので、このような『機能性重視』のアイアンには馴染みづらいところがあります。
こういった形状だと、『易しさ』を感じられる方もいらっしゃると思いますが、私はすっきりしたデザインのほうが好きなので、あまり馴染めません。
あとは実際に構えてみてどうか・・・。といったところが大切になってきます。

ナイキのアイアンらしい、ワイドソールです。
7番アイアンというよりは、ユーティリティアイアンに近い印象をもちました。
ソール幅が広いのを目で見てしまうと、私はダフってしまいやすくなる悪いクセがあるのですが、今日はそうならないように気をつけなければならない・・・。と思いました。

ネックの長さは、しっかりとありますが、それほど長いとは思いません。
ごくノーマルな長さだと思います。
私は、この角度から見るクラブに『美しさ』とか『艶っぽさ』を感じることがあるのですが、このクラブには感じませんでした。
『人の温もり』とか『アイアン職人さんの熱意』などは感じられず、『機械的な冷たさ』を感じてしまいました。
何と言いますか、『無機質』な感じがしました。
こちらが問いかけても、応答が無いように感じられました。
私は試打をしながら、そのクラブにフィーリングが合ったりすると、思わず笑みがこぼれたり、『スゴイ』とか『いいなあ』などと独り言をつぶやいてしまうことも多いのですが、今日はずっと無口だろうな・・・。と思いました。

素振りをしてみても、かなり軽く感じたので、苦手意識をもちました。
このアイアンには軽量スチールもラインアップされているのだそうで、できればそちらを試打してみたかったのですが、見つかりませんでした。
これだけ軽いと、なかなかコントロールするのは大変だと感じました。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりは構えづらくなかったので、安心しました。
グースは効いていますし、トップラインも厚めではありますが、手におえないほどの難しさは感じませんでした。
これまでも何度も出会ってきた構え感です。
見惚れてしまうような美顔ではないことは最初から想像できていましたし、気持ちもそれほど昂ることはないのですが、不安に感じることはありませんでした。
まあ、こんな感じだな・・・。と思いながら見つめていました。
いいイメージが鮮明に浮かんでくることはなかったのですが、無難にこなしていければいいかな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

最初の1球目は、ちょっとトップしてしまいました。
ミスするとしたら、ダフリかな?と思っていたのですが、薄く当たってしまいました。
これだけ軽いと、クラブとボールとの距離感がとりづらいです。
手打ちにならないよう気を付けていたつもりですが、なかなか上手くいきません。
適度な重さのあるクラブだと重力を味方にできるので、トップからの切り返しがスムーズにいくのですが、今日はちょっと難しく感じました。
しかし、これは『慣れ』というものも大きく影響しているのだろうと思います。
気を取り直して、試打を続けることにしました。

『打感』は正直、もうひとつ・・・。でした。
あまり馴染めませんでした。
もちろん、このアイアンの打感に好感をもたれる方もたくさんいらっしゃるとは思うのですが、私は好感がもてませんでした。
このアイアンの打感は手に伝わるのですが、どこでヒットしているのかも、よく解りませんでした。
普段、手にし慣れている軟鉄アイアンだったら、その打感でボールがどの方向に向かっていったか?が把握できるのですが、今日はそういったことが上手くいきませんでした。
どこに飛んでいっているのかが打感だけでは、よく解りませんでした。
こういったことを続けていると、私のビギナーの頃からの悪いクセである、ヘッドアップが出てしまいそうです。

球はとてもあがりやすくて、イージーな感じがします。
見た目通り、タフなアイアンではありません。
ダウンブローが苦手な方、ボールを横から払って打ちたい方にも、ボールがあがりやすくて易しく感じられる方は多いのではないでしょうか?

『安定性』という点でも、かなり易しくなっていると思うのですが、私は少し難しく感じました。
それは主に『重量不足』からくるものでしたし、それ以外にも『イメージの出しづらさ』と『気持ちの伝わりづらさ』が大きな要因かもしれません。
構えたときにテンションが上がらなかったことも、関係しているような気がします。
日頃、色々なアイアンを試打していて、まるで初対面とは思えないような『意思の疎通』がとりやすいアイアンに出会うことがあります。
頭で描いたイメージが手からグリップ、そしてシャフトに伝わって、最後はヘッドにまで、電気が走っているような感じで伝達していくように感じられます。
そういったアイアンは間違いなく、いいショットを打たせてくれるのですが、今日は難しく感じてしまいました。
物理的な性能がきっと高いのだろうと思うのですが、それを上手く使いこなせていない私がいました。

『飛距離性能』という点では優れていますが、これまでもたくさん同じようなタイプのアイアンに出会っているので、特に驚くようなことはありませんでした。
『軽量』『球のあがりやすさ』『寛容性』『飛距離』の4つが大きな特徴だと思います。

『操作性』という点では、まずまずでしたが、今日はあまり色々な球にトライしてみたいとは思いませんでした。
どうもテンションがあがらず、気持ちがノッていきませんでした。
見た目通り、『鋭い操作性』というよりは、明らかに安定性のほうが長けているアイアンなのだと思います。
ボールを操るよりも、ミスをあまり感じさせないタイプの大らかなアイアンだと思います。

ナイキのクラブはドライバーやFWなどのウッドよりも、アイアンのほうが親しみやすい印象もあるのですが、正直このアイアンにはそれほど魅力を感じませんでした。
もちろん、このアイアンの性能や品質が良くないということではありません。
研究を幾度も重ねて生み出されたアイアンなのだと思います。
ただ、私が使いこなせていなかったり、興味が持てなかったに過ぎません。

ドライバーの印象も重ねてみて、今回のアイアンにもいえることですが、私にはナイキのコバートという名のクラブには少し距離感を感じてしまいました。
よく目にするクラブではあるのですが、あまりたくさん試打はしないだろうな・・・。と思いました。
といいますか、おそらく次のモデルが出るまで、このアイアンやドライバーは手にしないような気もします。

ちょっと表現は良くないかもしれませんが、あまりにもごちゃごちゃし過ぎてしまって、こちらのイメージが少し曇ってしまったような気がします。
テンションがあがらず、淡々と試打をしていました。
何とか、このアイアンのいいところを・・・。と思ったのですが、打感などもあまり好感がもてなかったですし、ナイキのこれまでの同様のタイプのアイアンとのイメージが被りました。
形状はやや斬新ではありますが、性能的にそれほど大きく変わった感じはしませんでした。

ナイキらしいといえばナイキらしいといえるアイアンです。
私はこのアイアンには馴染めなかったのですが、ナイキファンの方、軽量で飛びと寛容さをアイアンに求めておられる方は試してみられる価値があるのかもしれません。
このアイアンにはあまり好印象が残らなかったのですが、これからのモデルに期待していきたいです。
コメント
ナイキのアイアン
コバートアイアンは、非常に特徴的で私も興味を持って眺めておりました。私はヤマハと合わせてナイキのMBアイアンを愛用していますが、趣が全く異なり、ナイキのアイアンのラインナップの幅の広さに驚きます。確かにナイキのMBアイアンはちゃんと振れないときは、飛びもしませんので、優しさ優先のアイアンも必要でしょう。
これまで、ナイキの鍛造アイアンはタイ製、鋳造アイアンは中国製でしたが、このアイアンは中国製ヘッドを輸入して日本で組み立てているものでした。
2013-03-20 06:38 たかし URL 編集
ナイキのクラブは独特ですね
いつもありがとうございます。
ナイキのアイアンも好感がもてるものと、そうでないものの差が大きいように思います。
今回試打したアイアンは、ちょっと私には合いづらかったですし、おそらくもう手にすることはないと思いますが、これからのナイキのクラブに期待していきたいと思っております。
それでは失礼いたします。
2013-03-28 22:08 golfdaisuki URL 編集
だいたい
フルキャビティー シャフトだとNS PROはほとんど酷評ですね^ ^
アメリカ人に愛用されるキャビティー
日本人は軟鉄賞賛の傾向ありますね
2013-12-20 19:46 山城 URL 編集
山城様。初めまして
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいまして、まことにありがとうございます。
さて、今回はアイアンについてご質問を頂戴しておりますが、酷評しているつもりはないのですが、そのように受け取られたのでしたら、私の書き方が悪いのかもしれないですね。
ただ、私が感じたことをそのままストレートに書かせて頂いておりますし、これからもそのようにしていくつもりです。
アメリカ人はキャビティ。
日本人は軟鉄鍛造。
と書いておられますが、確かにそのような傾向はあるのかもしれませんが、正直申しまして、それが全てではないと思っております。
アメリカ人の方でも軟鉄鍛造を好まれる方もおられますし、日本人の方でも軟鉄鍛造をまだ試したことが無い・・・。という方も多くいらっしゃるのを私は知っているからです。
アイアンの顔や大きさなどには、私はやはりこだわりがあります。
必要以上に大きすぎたり、構えたときにいいイメージが出せないアイアンは苦手に感じます。
NSPROも、ただ私には難しいというだけで、性能が劣っているとは全く思いません。
多くのゴルファーに人気のあるシャフトですし、むしろ素晴らしいシャフトだと思っております。
ただ、私には合いづらいところがあるので、これからも使う予定が無いというだけです。
軟鉄鍛造の良さは、打感の素晴らしさなどもありますが、『微調整ができる』というところが、他の素材にはなかなか無い、いいところだと思います。
既にご存じだとは思いますが、一般的にセット販売されているアイアンセットはロフトピッチやライ角ピッチも、バラバラなのが多い・・・。といいますか、それが当たり前のようになっています。
『カタログ値』になっていないことが多く、距離感が合いづらいのは『ロフトピッチ』がバラバラだから・・・。ということも多いですね。
メーカー名は申し上げられませんが、私が日頃お世話になっているクラフトマンに、色々なメーカーのアイアンの正確に計測してもらったことがあります。
そのときに、かなりバラつきが多くて、これでは『セット』としては使えないな・・・。と思ったことをよく覚えています。
そうしたときに、もし軟鉄アイアンでしたら、自分に合うように調整できるのがいいですね。
もちろん、それほど大きな調整はできないですし、強度の関係もあるので、何度もできないですが、一度自分に合うように調整すれば、あとは変える必要はないですね。
数値に、それほどこだわる必要があるのか?と思われるかもしれませんが、私はこだわる必要があると思いますし、こだわっていきたいと思っております。
クラブに不安要素を残しておきたくはありません。
あくまでもクラブは自分に合うように『ベストマッチ』したものを常に使っていきたいと考えております。
ミスショットの原因をクラブでなく、私自身に求めていきたいと、いつも思っております。
クラブに対する好みは、人それぞれですし、すぐに買い換える方もいらっしゃれば、ずっと使い続ける方もいらっしゃいますね。
私は後者のほうです。
気に入ったクラブは、なかなか替えることができません。
私は対応能力が乏しいので、苦手なタイプのクラブに出会ってしまうと、いい内容に試打ができないこともあるのですが、山城様はおそらく対応能力の高い方だと思われますし、とても柔軟な方なのだと思います。
私と山城様とでは、クラブに対する好みなども大きく違っているようですが、お互い、好みにあったクラブを使っていきたいですね。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2013-12-21 00:48 golfdaisuki URL 編集