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2012年10月24日
ブリヂストン NEW PHYZ ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストン NEW PHYZ ドライバー です。

シャフトは PZ-503W です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は47g、トルクは5.2、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は282gです。

PHYZのニュードライバーです。
高級感があり、易しさを追求した形状など、PHYZ独特の雰囲気があります。
私はPHYZのクラブには、少し縁遠いせいか、ニューモデルだと言われても、どこが変わったのか、よく解りませんでした。
前のモデルのデザインと、すごく酷似しているように感じられました。


変わったところといえば、このヘッド後方のアクセサリーのようなものでしょうか?
これらは単にビジュアル的な物に過ぎないのでしょうか?
それとも、性能的に大きな役割を果たしているのでしょうか?
クラブ開発と研究の深さに定評のあるブリヂストンのクラブなので、おそらく何か意味があるのだと思います。

それと、もうひとつ変わったところといえば、『TOURSTAGE』の文字が無くなったことです。
前のモデルには、しっかりと表示されていて、私は疑問に感じたのをよく憶えているのですが、今回のニューモデルには見当たりません。
TOURSTAGEというブランドの中に入れるのではなく、PHYZ独自のブランドに確立させたのでしょうか?
私個人的には、このほうが合っているような気がします。

ネックも短く、かなり平べったい感じのヘッドです。
このドライバーのヘッド体積はおそらく『460㎤』だと思うのですが、今は投影面積があまり大きくなり過ぎないように工夫されているドライバーもありますが、このドライバーはそれらとは全く異なります。
やはり、大きく見えたほうが安心感を得られる方が多いからでしょうか?

こうして見ていても、かなりのシャロー形状です。
見比べてみないと、詳しいことは解りませんが、おそらく前のモデルよりも、さらにシャローになったのではないでしょうか?
数年前には、よく見られましたが、最近も少しずつ、こういった『円盤状』のドライバーが増えてきたように思います。
やはり、こういった形状にニーズがたくさんあるからなのでしょうか?

このPHYZオリジナルグリップも特徴的です。
バックラインがしっかりと入っていました。
最近はバックライン有りでも、それほどきつ過ぎない物もありますが、このPHYZオリジナルグリップは、かなりはっきりと感じられました。
バックラインというよりも、一種の山の頂点に近い感じだな・・・。と思いました。
私はバックライン無しが好きなのですが、バックライン有りが好きな方もたくさんいらっしゃると思うので、好感をもたれる方も多いのではないでしょうか?

顔は想像通り、とても大きくてある意味『扁平感』を感じます。
フェースが被っているのも、前のモデル同様継承されていました。
今はフックフェースに安心感をもたれる方も増えてきたのかもしれません。
前のモデルの顔と、よく似ているような印象を受けました。
昨年から白いヘッドが流行っていますし、メーカーによっては、白いヘッドを『追加発売』しているところもあるようですが、PHYZはしないのでしょうか?
それほどニーズが無いのかもしれません。

素振りをしてみても、さすがに軽すぎるのと、長すぎる感じが強く感じられました。
PHYZは、このモデルで2作目だと思いますが、これからもこういったスペックでいくのでしょうか?
ヘッドもあまり効いていなくて、シャフトもかなり軟らかいです。
一応フレックスは『R』ということでしたが、かなり『軟らかめのR』だと思いました。

ボールを前にして構えてみても、独特の雰囲気があります。
ヘッドが大きく見えるので、それほど強くは感じなかったのですが、やはり『長さ』を少し感じてしまいました。
これからは、こういった『46インチオーバー』が主流になってくるのでしょうか?
フェースも被っていましたが、それ以上にロフトが寝ているように見えました。
これは完全に『10.5度』ではないな・・・。と思いました。
『リアル』は、おそらく『12度以上』はあるのではないでしょうか?
フックフェースだと、多少ロフトが立って見えることも多いのですが、このドライバーは明らかに寝ているように見えました。
以前、ゴルフ中継をTV観戦していたときに、PHYZのCMを観たのですが、その時のイメージはもう少しアスリートっぽい印象を受けたのですが、このドライバーのスペックを見ると、かなりベテランゴルファーの方を対象にしているような気がします。
それは前のモデルよりも、今回のニューモデルのほうが強く感じられます。
設定年齢をメーカー側が上げたのでしょうか?
フッカーの私には、球が左へ巻き込んでしまうイメージが強く出ましたし、苦手意識が強く芽生え緊張したのですが、とりあえずボールを打ってみることにしました。
試打を開始しました。

『打感』は硬すぎず、まずまずだな・・・。と思いました。
打つ前はもっとソフトな感じかと思っていたのですが、結構しっかりとしたフィーリングでした。

『音』も適度にはっきりとしていて、好感がもてました。
あまり叩かなくても、しっかりとインパクトを感じられる音だと思いました。
この音にも、このドライバーの高級さが伝わってきます。
やはり音というのは、そのクラブの品(ひん)を表すものだと、改めて感じました。

球は、かなり高くあがり、予想通りでした。
『ハイドロー』を超えて、私の場合は『ハイフック』になってしまいました。
かなり高くあがるのですが、なかなか揃えることができませんでした。

『安定性』という点でも、私は苦労してしまいました。
左への打球ばかり打ってしまいました。
タイミングも合いづらく、散らばってしまいました。
打つ前から、苦手意識をもっていたので、メンタルな部分も大きく影響していたのだと思いますし、気分が乗りきらかなったところもあるように思います。
今日はずっと両肩に力が入りっぱなしで、呼吸も浅いまま打っていたような気がします。
左方向にしか行かない・・・。ということを考えれば、ある意味『安定』しているといえるのかもしれませんが、それにしても私が打つ打球は残念なものばかりでした。
ただ、それはこのドライバーが最初から私のような者の為に開発されたわけではないからですし、私自身のスイングの未熟さも充分に感じられました。
これまでの経験から、このような『大型ヘッド』『長尺』『軽量』ドライバーは、『フックフェース』がいわば『お約束』のようなところがありました。
それはヘッドを大きくすることによって生じる『球のつかまりにくさ』をカバーする為だと思うのですが、このドライバーはちょっと違った印象をもちました。
球のつかまりにくさをカバーするのではなく、『最初から強めにつかまえていくこと』を狙っているように感じられました。
スライサーの方をカバーする意味もあると思うのですが、それ以上に最初から『フック系の球筋』が出やすいように設計されているような気がしました。

『飛距離性能』という点では、年月を重ねて多少体力が低下してきたと感じられるベテランゴルファーの方にメリットがあるのかもしれません。
反発力も感じましたし、このドライバーの長尺を使いこなしていける方には、大きなメリットがあるのではないでしょうか?
そして、それ以上に『球のつかまりやすさ』で飛距離アップを狙っていけるのではないでしょうか?
私の未熟な技量では、このドライバーのもつポテンシャルを全く引き出すことが出来なかったのですが、性能自体はとても高いと思います。

『操作性』という点でも、明らかに操るタイプではないと思います。
フックはいくらでも打つことができましたが、スライス系はなかなか大きく曲げることができました。
かなりカットに打って、とりあえず右に少しだけ曲げてみたのですが、その曲がり幅はとても小さかったです。
なかなか右へ曲げることが難しいドライバーなので、右へ絶対に曲げたくない・・・。という方には、とても親しみやすさを感じられるのではないでしょうか?
シャフトも、まるで不自然に感じられるほど、強くしなる(しなるというよりは曲がると感じた)ので、なかなか操る感じが出せませんでした。
この強いしなりについていくのがやっとでした。

今日は、ヘッドにもシャフトにも、かなりの難しさを感じてしまいました。
練習場で良かったな・・・。と思えるような球を何発も打ってしまいました。
親近感が私は全く芽生えず、ずっと縁遠いクラブだな・・・。と思いました。
それと同時に、未だにこういったクラブで苦労する、自分自身の対応能力の低さにがっかりしました。

私はPHYZのクラブを手にすることは全くといっていいほど無く、かなり久しぶりだったのですが、昨年からとてもたくさん売れてヒットしたのだと聞いたことがあります。
これもやはり、メーカーがターゲットとなるユーザーを絞り込んで、そのユーザーの嗜好を理解してクラブ作りをしたからだと思います。
そして、高級感が感じられ、PHYZというブランドイメージが確立されたのも大きいのだと思います。
老舗メーカーとしての、ブリヂストンの信頼感が高いのも大きな理由のひとつだと思います。

シャフトに貼られていたシールには『80000』と記されていたので、やはり高価なドライバーなのだと思いましたし、この価格帯だからこそセレブリティゴルファーの方の購買意欲を刺激するのだと思います。
同じ品質・性能で、もし2~3万円だったとしたら、購買意欲はあまり刺激されないのかもしれません。
化粧品などと同じで、ある程度高いから購買意欲を刺激されたり、所有感も生まれ、信用も生まれるのだと思います。
今は低価格でも、高性能なクラブがたくさんありますが、やはりある程度高価なほうが、消費者心理として、高い効果が期待できるというのがあるのかもしれません。
勿論、このPHYZは品質も高いですし、開発までの研究費用もすごいと思います。
なので、この価格設定は妥当なのだと思います。

試打を終えて全体的な感想としては、前のモデルから、それほど大きく性能が変わった感じがしない・・・。ということです。
もちろん、メーカーも色々な工夫を継ぎ足しているだろうと思うのですが、あくまでもそれは『マイナーチェンジ』に過ぎない感じがしました。
聞くところによると、前のモデルよりも少し反発エリアが増大したのだそうですが、前のモデルもかなり広大だった印象があるので、このニューモデルが特別大きくなった・・・。という感じはしませんでした。
それよりも、それだけ大きくできるのであれば、前のモデルでもできただろうに・・・。と思ってしまいました。
ただ、『技術』や『改善』は、あくまでも『小出し』にしていくのがいいのかもしれません。
シャフトも前のモデルよりも少し長くなっているようですが、特に大きく飛距離が伸びた・・・。とは正直思いませんでした。
PHYZファンの方は、注目のモデルだと思いますし、おそらくこのドライバーも前のモデル同様、ビッグセールスを記録するのだと思います。
私の周りはPHYZよりもゼクシオ7を多く見かけるのですが、これからPHYZの逆襲も始まるのかもしれません。
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