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2012年09月12日
ダンロップ スリクソン Z725 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z725 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド D.S.T. です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は122g、トルクは2.1、バランスはD2、キックポイントは中手元調子、クラブ総重量は438gです。

スリクソンのとてもカッコいいキャビティアイアンです。
先日試打した 925 がマッスルバックだったのに対し、この725はキャビティアイアンになっています。
まだ出会っていないのですが、もうひとつ『525』というのもあるようで、ドライバーと同じく『三兄弟制』になっているようです。
数字が小さくなるにつれ、難易度も下がっているようです。
『ZR-600』とか『ZR-30』『ZR-800』などもありますが、どちらかというとスリクソンは奇数のイメージが強いです。
私は2つに割り切れる偶数よりも、割り切れない奇数に何故か魅力を感じてしまいます。

とても美しいアイアンですが、こうして見ても、それほど目新しい感じはしません。
形状に微妙な変化は見られても、大筋の形状にはあまり変化は見られません。
スリクソンらしい、カッコ良さとシャープさが感じられるアイアンだと思いました。

『フェース高』も、それほど高いようには見えず、Z925と比べると、おそらく少し低くなっているのではないかな?と思いました。
低すぎるアイアンには、あまり美しさを感じませんが、このアイアンは低すぎることなく、程よいバランスが保たれているので、とてもカッコいいと思いました。
カッコ良さを損なうことなく、目に見えない『敷居の低さ』を演出しているのでしょうか?

彫りは比較的浅く、ハーフキャビティといっていいように思います。
ヒッティングポイント後方が肉厚になっているのは、前のモデルの NEW Z-TX アイアン とイメージが被ります。
NEW Z-TX アイアンは一昨年前のモデルですが、スリクソンの歴史の中でも『名器』と呼べる素晴らしいアイアンだと思います。
今回のZ725は光沢感が増したように感じます。
私はサテン仕上げのほうが好きですが、Z925も含め、今年のモデルは『ミラー仕上げ』がひとつのテーマとなっているのでしょうか?

ソール幅は、今のキャビティアイアンの中では、明らかに狭いほうだと思います。
こういったところは、925とあまり変わらないような気がします。
今日は925に出会えなかったので、今度機会があれば、見比べてみたいと思います。

ネックの長さも、しっかりとキープされています。
長すぎず、短すぎず・・・。といった感じで、ごくノーマルな長さだと思います。
アイアンは、あまり低重心過ぎると『アバウトさ』が増してしまうように感じることもあるのですが、これくらいの長さがキープされていれば、ターゲットに対してしっかりと狙いを定めていけそうな感じがします。

このアイアンにもZ925同様、ミーリングが施されていました。
波型のミーリングなので、やはりクリーブランドのウェッジを思い出しますし、そのスコアラインの両端には『LASER MILLED』と記されていました。
やはりクリーブランドの技術が組み込まれているのでしょうか?
今は色々なタイプのミーリングを目にするようになりましたが、いったいどれが一番効果があるのでしょうか?
私はそういったところにすごく興味があります。
『激スピン』でありながら、スピンが掛かるときとそうでないときの差が激しいクラブよりも、安定したスピン性能をもっていて欲しいと思っています。
上限と下限の差が大きいクラブよりも、誤差の少ないクラブに魅力を感じます。
クリーブランドの優れたノウハウが、このアイアンにも活かされているのだと思いますし、おそらくこの『波型』のミーリングには高い効果が期待できるのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみても、予想通り、とてもいい感じでした。
『本格派』といいますか、クセのないオーソドックスな形状です。
ボールを運んでいきたいラインに正対しやすいアイアンです。
ただ、Z925の印象が今でも強く残っているせいか、このアイアンが少しだけ『面長』に見えてしまいました。
違和感を感じるほどの長さではないのですが、少しだけ長いような気がします。
この長さに安心感をもたれる方はとても多いと思いますが、私はできればもう少し小顔なほうが好みです。
『構え感』という点では、私はZ925に魅力を感じました。
『フェースローテーション』は、意識するしないに関わらず、自然と行われるものだと思いますが、あまりフェースローテーションのイメージを持ちたくない方には、少し面長なほうが構えやすく感じられるのかもしれません。
ただ、グースも小さく、トップラインも厚過ぎず、全体的な形が整っているので、すごくいいイメージが出せました。
『今風(いまふう)の男前』のアイアンだな・・・。と思いました。
イメージラインがすごく鮮明に頭に浮かんできました。
ミスショットのイメージは全く浮かんできませんでした。
試打を開始しました。

『打感』は軟鉄アイアンらしい、とても心地いい感じでした。
芯を喰った感触はたまりません。
このフィーリングだけで、ボールの行く先を目で追わなくても、だいたい予想できます。
ヘッドアップしないで済みますし、ショットの成功率を高めてくれるアイアンだと思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、やはりヒッター向けだと思いますし、誰にでも打ちやすいように敷居を低くしてはいないのかもしれません。
ある程度のヘッドスピードなども要求してくるのかもしれません。
先日試打したZ925は『マッスルバック』というカテゴリーで判断しましたが、このZ725はキャビティなので、今のキャビティのなかでは、結構タフなほうかもしれません。
『アスリートモデル』といっていいアイアンだと思いますが、このアイアンも最近のアイアンらしく『一番手』ロフトが立っているようです。
今はそういったことが大半だと思いますし、それらの多くがかなり低重心になっていたりしてボールを上げやすくなっています。
しかし、このアイアンはそれらのアイアンほど極端には設計されていないようですし、難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、今回試打した『ダイナミックゴールド D.S.T.』以外にも軽量スチールやカーボンシャフトもラインアップされているということなので、そちらを選べばまた選択肢は広がってくるのかもしれません。

『安定性』という点では、こういったキャビティ形状ではありますが、それほど易しさが全面に感じられるタイプではないように思います、
ある程度の正確性も求めてきているように思います。
やはり『ハーフキャビティ』という認識でいいのだと思います。
マッスルバックほどのシビアさはないものの、アイアンにミスヒットに対する寛容性を求めておられる方には、やや敷居の高いアイアンと言わざるを得ないのかもしれません。
かなり好みがはっきりするような気がします。

『飛距離性能』という点では、まずまずだと思います。
今はストロングロフト全盛ですし、それらと比べるとあまり飛ぶほうではないのかもしれません。
しかし、スリクソンに限らず、今ではこういったタイプのアイアンもロフトが立ってきていますし、私の感覚では少し飛ぶ感じがします。
アイアンによっても異なりますが、今はこういった『番手ズラし』が当たり前になってきています。
『6番アイアン』くらいに、このアイアンのことを感じるので、『1番手ずらし』といっていいのだと思いますが、他のアイアンでは『2番手』以上ズレているアイアンも珍しくありません。
キャリーが全く合わなくなってしまいました。
それによって、短い番手でのズレも大きくなってきているように思います。
このアイアンはアスリートモデルではありますが、ユーザーのニーズにしっかりと応えているのだと思います。
アイアンにも『飛び性能』が必要な時代になったのかもしれません。

『操作性』という点では抜群で、とても感覚が合いやすいと思いました。
左右どちらにも対応してくれます。
先ほども書きましたが、このアイアンはトゥ側にウェイトが組み込まれているようですが、あくまでも私の感覚では、もしこのウェイトが無くても、すごく扱いやすいアイアンなのではないかな?と思いました。
顔の良さが、そのまま扱いやすさにつながっているように感じました。

スリクソンらしい、とてもカッコ良くて高機能なアイアンだと思います。
マッスルバック(Z925)のときにも感じていたことですが、昔ながらの伝統を継承していきながらも、最新の技術を上手く取り入れているような気がします。
まさに『温故知新』といったところでしょうか?

スリクソン三兄弟の中で、おそらく『中間的な』性能をもっているのだと思いますが、どちらかというと『Z925寄り』なのではないかな?と思いました。
日頃マッスルバックを使い慣れておられる方には易しく感じられる部分が大きいように思うのですが、フルキャビティなどを使っておられる方には、シビアに感じられる要素は強いように思われます。

すごくいいアイアンだと思いましたし、球を打っていて楽しかったのですが、何故か少し冷めている自分がいました。
それは、このアイアンに不満があるというのではないのですが、テンションが上がりきることがありませんでした。
『脳が揺さぶられる』ということでもなく、淡々とショットしていたように思います。
テンションのMAXを『100』だとすると、今日は『70くらい』かな?と思いました。

何故、こう感じるのだろう?と思い、原因を探っていったのですが、どうやら少し『面長』に見えたことも影響しているのかな?と思いました。
これくらいの面長は決して珍しくはないですし、むしろ普通だと思うのですが、このスリクソンのニューアイアンにすごく高い期待をしていて、それが少し違った感じだったのでテンションも上がりきらなかったのかもしれません。
あまり馴染みのない、他のメーカーのアイアンだったら、こうまで期待はしなかったのかもしれませんが、馴染みの深いスリクソンということで、より期待値が高かったせいかもしれません。
求めるものも大きかったのかもしれません。

勿論、大きな不満はないですし、試打していて楽しいアイアンでしたが、今日は予定の球数を打って、すぐに返却しました。
最近少しずつ、涼しくなりましたし、暑さのピークはとっくに過ぎたように思いますが、今頃になって夏の疲れがどっと出てしまったのかもしれません。
そういえば、今日は朝から少し調子が出なかったように思います。
こんなコンディションでは、このアイアンに失礼だと思いましたし、また日を改めて試打してみたいと思いました。
もしできればZ925と比較してみたいと思いました。

まだZ525を試打していないので、よく解りませんが、おそらくこの『Z725』と『Z525』が主力商品となるのではないでしょうか?
このアイアンはキャビティですが、やや敷居が高めの部類に属すると思いますし、そこに親しみづらさを感じられる方には、Z525のほうがいいのかもしれません。
今日はあまり気持ちが昂ることがなかったのですが、また日を改め、コンディションを整えて、このアイアンに臨んでみたいです。
コメント
スリクソン
ノーマルロフトのZーTXが素晴らしいと思っていた人には多少違和感があるかもしれないということですね。
私はヤマハのインプレスXをツアーモデルと同じかと思ってVフォージドを買ったら32度でビックリした経験があります。しばらくは非常に難しく感じ7番をZーTXに交換していました。
しかし、32度の7番も最近はようやく軽く降って安心して使えるようになりました。
今朝も早朝練習に出かけロフトの立ったVフォージドで主に練習しました。さすがヤマハだけに正しく打てれば、ほぼ狙った周辺に球が集まり、ノーマルロフトとは違いますが、これはこれで良いのかな?と思いました。Vフォージドと一緒に31度のJPX E600フォージドも練習しました。
数年前にgolfdaisuki様が酷評されていた7番です。私はいつかはちゃんと飛ぶだろうと思い、このアイアンをかなり練習に使ってきました。
苦労してゴルフを覚えてきた相棒なのですが、どうしてもVフォージドに飛距離も安定性もかないません。
私も自分の技術の問題と考えて、あまりクラブのせいにはしない主義ですが、やはり優劣はあるのかな?と感じます。
次のクラブは、ミズノも考えています。やはり、本格的なMPにした方が、今後の向上にも良いのではないか?と思います。
2012-09-15 09:20 たかし URL 編集
MPアイアンが待ち遠しいですね!
いつもありがとうございます。
また、返信が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
色々なアイアンを試しておられるようですね。
やはり、たくさんのクラブに接することによって、カタログや本などでは解らない細かな違いなども見えてくるものですね。
自分の感覚が一番大切なのだと、私は思います。
新しいMPアイアンも楽しみですね。
いったいいつ出会えるのか解りませんが、今からとても待ち遠しいです。
もし、試打する機会に恵まれましたら、是非記事に書かせていただきたいと思います。
それでは失礼いたします。
2012-09-20 22:54 golfdaisuki URL 編集
No title
私は本格的にゴルフを始めてからまだ3年足らずの未熟者ですが、ゴルフに対する情熱は人一倍強く日々練習&実践に励んでいます、、、結果はなかなか思うようになりませんが、全て自己責任!反省点ばかりです。
こんな未熟者が道具のことを語れるとは思いませんが、最近アイアンのシャフトについて自分なりに考えた結果を聞いてもらいく思い書かせてもらいました。
私が最初に選んだアイアンはキャロウェイのX Forged 09 でシャフトは NS PRO 950GH のS でつい最近まで使用していました、購入当時は超初心者で右も左もわからないまま見た目だけ(一目ぼれ)で購入しました、購入後色々調べてみると上級者向けとわかり非常に後悔しましたが、前向きに”このクラブを使いこなせるようになることが上達への道”と思い使用してきました、golfdaisukiさんもよく書かれていますが芯に当てる技術を身に着けるにはことようなクラブが最適だと私も実感しました。
前置きが長くなりましたが、アイアンに今年の夏くらいから少し違和感を感じるようになってきました、というのもウエッジのシャフトはDGを使用していています、(この辺は初心者のクラブ選び的な発想で今となっては恥ずかしい限りです)アイアンショットで少し力を抜いて打つコツみたいなものが、自分なりですがつかめてきたらウエッジに比べてピッチングより上のクラブは頼りないというか、重みみたいなものが感じられないとう言う表現が正しいかどうかわかりませんが、そんな感じがして9月頃よりDGシャフトのアイアンをし始めたところにスリクソンからZシリーズは発売され、また一目ぼれをしてしまいました、ただ今回は少し慎重に選びたいと思い練習場&コースでも試打をし最後にgolfdaisukiさんのコメントを読み後押しをしてもらい購入しました、購入後ホームコースを含め3ラウンド使用した感想は、
9番以降ロフトが少したっているためか、シャフトがDGになったためか?以前のアイアンに比べ5ヤードちょっと飛ぶように感じられます。
ぼんやりですがクラブの重みを感じるようにスイングを心がけるようになり、力みがあまりでなくなった。
ほんの少しですが面長な分精神的な安心がある、、、かな。
まだまだ初心者に毛の生えたような内容になりましたが、これからも日々努力してうまくなりたいと思います、これからもgolfdaisukiさんのコメント楽しみに読ませてもらい、私のゴルフライフに役立てていきたいと思います。
2012-10-17 18:33 Golf_baka URL 編集
Golf_baka様。初めまして
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいまして誠にありがとうございます。
とても詳しいレポートありがとうございます。
ご自身のことを未熟者で恥ずかしいと仰っていますが、とんでもありません。
かなり感性の鋭い方だとお見受けしました。
私はビギナーの頃から、色々なクラブに接してきて、プロモデルと呼ばれるようなクラブでも臆せずに購入してきました。
ゴルフは難しいものだと最初から思っていましたし、いいクラブを使うことによって、スイングを完成させていこうと思っていたからです。
周りからは、もっと易しいクラブを使ったほうが・・・。と定番のアドバイスをもらったこともありますが、私は自分が決めたことには後悔しないですし、ブレることもありません。
今振り返ってみても、正しい選択だったと思います。
確かに易しいクラブを使うのは合理的だとは思いますが、自分がどのようなゴルファーになりたいのか?によって、選ぶクラブも必然的に決まってくるものかもしれないですね。
クラブの重みを感じるようになられたのは、とても素晴らしいことだと思います。
プロは勿論、上級者と呼ばれる人も、みんなこのクラブの重さを利用しています。
普通のショットは勿論ですが、アプローチなど小技でもとても有効ですね。
Golf_baka様は、まだキャリアが短いかもしれませんが、これから確実にレベルアップしていかれると思います。
スコアもどんどん良くなっていかれると思います。
お互い、上達を目指しながら、ゴルフをエンジョイしていきましょう!
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いでございます。
それでは失礼いたします。
2012-10-23 23:50 golfdaisuki URL 編集