ミズノ MP-37 アイアン - ゴルフクラブ試打日記。

その練習に目的を ローンチモニターの可能性

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2009年09月02日
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ミズノ MP-37 アイアン

                 
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今日は、このゴルフクラブ試打しました。

試打クラブは ミズノ MP-37 アイアン の6番です。



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シャフトはダイナミックゴールドです。

ロフトは31度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはS200、トルクは1.7、シャフト重量は122g、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。



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『ミズノ』を代表とする『マッスルバックアイアン』です。


以前も書きましたが、ミズノの『MPアイアン』は、『本間』と並んで私の中では『キング・オブ・アイアン』だと思っているのですが、そのMPアイアンの中でも『MP-37』は『MP-33』と並んで『キング・オブ・MP』だと思っております。


『憧れ』に似た感情を私は持っています。


この『MP-37』を試打するのは初めてではありませんし何度も目にしていますが、やはりいつ見ても美しいなあ・・・。と思ってしまいます。


私も一応、ミズノのアイアンを所有しているのですが、そのアイアンを選ぶ時に、この『MP-37』も参考にしました。


全く妥協を許さない『いでたち』ですが、魅了されてしまうものがあります。


いつかはこういったアイアンを自在に扱ってみたい・・・・・。とずっと思っております。


『ナイスショット』はどのアイアンでも、とても気持ちよいものですが、同じナイスショットでも、こういったアイアンで打てると、その『満足度』といいますか、『達成感』が違います。


ちょっと大袈裟かもしれませんが、『5キロのランニング』をするのと、『フルマラソン』を完走するくらいの達成感の違いがあるのかもしれません。


誰でもナイスショットが打てるアイアンというのも、それはそれで素晴らしいものですが、豊富な練習量が要求される、この『MP-37』のようなアイアンで実現できたら、少しは自分も成長したのかな・・・・?と思います。


『教科書的な存在』であると同時に、自分の上達具合を測る『物差し』のような役目を担っているような雰囲気が『MPアイアン』にはあります。


今のモデルはデザインが一新されて、『Mマーク』が『ランバードマーク』に変わっています。


今日試打した、このアイアンは古いデザインのものです。


どちらもすごくカッコいいデザインです。



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素振りをしてみても、やはりすごくいい感じがします。


適度な『重量感』が『安定性』を高めてくれると思いますし、やはりこのようなヘッドには『ダイナミックゴールド』が似合いますし、相性がよいと思います。


他のシャフトだと却って難易度が上がってしまうような気がします。


『シビア』なヘッドには、『重量感』『粘り感』『手元調子』のシャフトの方が、安定したショットを打てるような気がします。


こうして振っていても、すごく自然な感じがしますし、これがもし『軽量スチール』や、考えられないことですが『カーボンシャフト』だと、私にはかなり難しいだろう・・・・・。と思いました。



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ボールを前にして構えてみても、このヘッドの『小振りな感じ』と『薄さ』を感じさせる形状がたまりません。


全く余分なもの無く、『必要最低限』のものしかついていない感じです。


数年前からTVなどで盛んに『メタボ(メタボリックシンドローム)』という言葉が使われだし、ともすれば今流通しているアイアンの中にも『メタボ気味』と思えるようなものを見かけることがありますが、このアイアンには全くそういった感じがしません。


細く締まった身体が『身体能力』の高さを感じさせ、あらゆる場面で活躍してくれそうな雰囲気が漂ってきます。


ボールの大きさとの相性もちょうどいい感じがします。


こうして構えていても背筋が、『ピッ』と伸びて、『崇高な』というか『神聖』な気持ちになってきました。


余計なことは考えず、ボールをターゲットに運ぶだけ・・・・。といったシンプルな発想ができます。


最近はとても構えやすいアイアンが増えてきて、すごく嬉しく感じていたのですが、やはり『MPアイアン』は『ひと味違う』感じがしました。


『美しい』『構えやすい』といったことは勿論ですが、それ以外にも『伝統的』というか『正統派』といった感じがしますし、『迫力感』があります。


これから球を打つ前に、私自身がクラブにテストされているような気がします。


「上手く打てるかな・・・・?」と、このアイアンに問われているような気がしました。




試打を開始しました。

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『球のあがりやすさ』という点では、ある意味とても『自然』といいますか、人間の手が加えられすぎていない・・・・。といいますか、『ロフト通り』の高さで飛んでいく感じがしました。


今は距離をだす為に『ロフト』が立って、それを補う為に限界ギリギリまで『低重心』 『深重心』化したアイアンを目にすることも多く、それはそれでゴルファーのニーズに合った素晴らしいクラブ開発をしているのだとは思うのですが、ちょっと『人工的過ぎる』といいますか、『人間の手が加えられすぎている』と感じられることも正直あります。


他の『MPアイアン』にもいえることなのですが、この『MP-37』も必要最小限のものしか与えられていない感じがします。


そしてゴルファー自身が持つ『スキル』と、日頃の練習内容が問われている感じがします。


きちんとした『ヘッドの入射角』が要求されるんだなあ・・・・・。などと考えていました。


このヘッドと、このシャフトなので、『タフ』に感じられる方もたくさんいらっしゃると思いますし、『易しさ』が多く求められている今では、やはり主流とはいえないのかもしれません。


この『常識的なあがりやすさ』に私は自然な感じがしますし想像に違わないところが、ある意味『安心感』を与えてくれるような気がしました。


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『ソールの幅』も『ワイドソール』全盛の今とあっては、かなり『細身』だと思いますし、今の優れた『軟鉄鍛造アイアン』の中でも比較的『ソール幅』が薄めの方ではないかな・・・・?と思いました。


どの角度から見ても、『シャープ』な印象が伝わってきます。


『ワイドソール』過ぎるアイアンを見ると、私はどう打っていいのかが解らず、打つ前から失敗のイメージが湧いてくることがあるのですが、このアイアンにはそれが感じられません。


すごく鋭い球が打てる印象がしますし、たとえミスショットしても、それは自分のスイングが悪いからだ・・・・・。と納得させられます。



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『打感』は勿論、いうことがありません。


『運良く』といいますか、このアイアンが打たせてくれたと思うのですが、1球目から『ナイスショット』が打てたのですが、すごくいい感触を味わうことができました。


『軟鉄鍛造』が持つ『柔らかさ』と、『マッスルバック』が持つ『打感の厚み』が上手く融合されている感じです。


どのようなクラブでも『芯』で打った時の感触には素晴らしいものがありますが、このような『シビア』な『マッスルバック』では、それが『プラスアルファ』される感じがします。


この心地良い感触がなかなか身体から抜けない感じがしますし、この感触を体中の筋肉の繊維一本一本に染みこませていきたい感じがします。


『スイートエリア』ではなく、明らかに『スイートスポット』という表現の方が正しい気がしますし、『エリア』というよりは『点』です。


決して広くはないですしミスヒットすると、さっきまでの好感触はどこへいったんだろう・・・・?と思ってしまうほど大きく違ってきます。


この大きな『落差』が『マッスルバック』の難しいところでもあり、面白いところなのかもしれません。



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『安定性』という点でも、やはり『シビア』な感じがしますし、決してミスを許容してくれるアイアンではありません。


今の『ラージサイズアイアン』は、どことなく『直線的な弾道イメージ』を抱きやすいものが多いですが、このアイアンには『曲線的』なイメージの方が色濃くでてくる感じがしました。


『真っ直ぐ』というよりも、『自分の持ち球』で、又、場合によってはその『逆球』で・・・・・。といった感じの方が成功率がアップするような気がします。


『大きな慣性モーメント』『ワイドスイートエリア』『ストロングロフト』『超低重心』『深重心』といったアイアンとは全く正対する、昔ながらのアイアンだと思います。


アイアンに『易しさ』を求めておられる方には、やはりあまり向かないような気がします。


ミスにはすぐに反応してくるので、『難しい』とは感じながらも、そのミスの原因を分析しやすくなると思うので、スイングのレベルアップにはとても適している感じがしました。



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『操作性』という点では、やはりかなり秀でている感じがしました。


このようなアイアンは殆ど『シャンク』する心配がないので、かなり思い切って『ヒール側』で攻めていける感じがしますし、そこから力強い球が打てる感じがします。


昔は『ヒール寄り』のアイアンが多かったですが、今は『真ん中』が過半数だと思います。


やや『トゥ寄り』のアイアンも多いと思います。


そういった中で、このアイアンは『少数派』といえるのかもしれませんが、こういったアイアンに『扱いやすさ』を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?


ある意味『直進性』がそれほど大きくないので、ちょっとイメージを変えるだけで、それが弾道にも表れやすい感じがします。



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『飛距離』という点でも、やはり想像通りの『飛距離性能』といいますか、『昔ながらの6番アイアンの距離』だと思いました。


アイアンにも『飛距離性能』を求めておられる方には向かない感じがしますし、やはりこういったアイアンは『1ミリでも多く飛ばす』というよりも、狙ったところにボールを『運ぶ』『落とす』といったアイアン本来の役目を担っているのだと思います。


『飛ばないアイアン』というと、何だか損をしたように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はとても実戦的で、『スコアメイク』には欠かせないところなのだと思います。


以前も書きましたが、飛び過ぎるアイアンというのは、ものすごく難しく感じることも多いのですが、『これ以上は絶対に飛ばない』『自分のイメージよりもはみ出さない』というアイアンは安心して『アグレッシブ』に攻めていくことができます。


グリーン上のパッティングに例えると、『上りのライン』と『下りのライン』に近い感じでしょうか?


上りのラインは思い切ってアグレッシブにカップを狙っていけますが、下りのラインはそうはいきません。


『入れる』というよりも、『距離を合わせる』ということだけに意識を変えざるを得ないことが多いです。


ちょっと油断すると『3パット』の危険性があります。


飛び過ぎるクラブは飛ばしたくないときに、どうしてもスイングが緩んでしまうこともありますが、このような『適正なアイアン』では、『スパッ』と気持ちよく振り抜いていけるので気分的にすごく楽だと私は思います。



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選手にもよりますが、今はプロでも易しいアイアンを使う時代です。


今でも『マッスルバック』を使っている選手はいますが、圧倒的に『キャビティ』が多くなりました。


昔はその反対で、『キャビティ』を使うプロは、ごく少数だったと思うのですが、今はプロでも『易しさ』が求められているのだと思います。


私も競技に出ていて色々なクラブを見かけても、やはり『キャビティ』が殆どだと思いますし、今はキャビティアイアンの性能が上がってきたのも大きな要因のひとつだと思います。


何も難しいアイアンを使えばいい・・・・。というものではありません。


そういった中でこのような『タフ』なアイアンは、今では『主流』とはいえないのかもしれません。



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昔はキャビティを使いたくても、ある種の『見栄』や『仲間達の冷やかし』のようなものもあり、なかなかシフトしていくことはできないところもあったのですが、今は状況が全く違います。


逆に『マッスルバック』を使っていると、


「今時珍しいね・・・。」


と言われることもありますし、難しいクラブを使うのは良くない・・・・・。といった風潮があるようにも思います。


昔は『キャビティ』を使っていたら恥ずかしい・・・・。といった感じが少なからずあったように思うのですが、今はそういったことはありません。


逆に珍しがられますし、それだけ今は『キャビティアイアン』が進歩したのだと思います。


実際に、今年もたくさんの素晴らしい『キャビティアイアン』に出会ってきました。



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私は『マッスルバック』を普段『メイン』で使っているのですが、自分に合うように『ライ角』や『ロフト角』やシャフトの『振動数調整』『バランス調整』『重量調整』などを一本一本全てにカスタマイズしてあるので、実は人が思うほど難しくはないのですが・・・・・。


『既製品』のまま、自分に合うように全く調整せずにそのまま使うと、どのクラブでも難しく感じることは実際多いと思います。


自分の『体格』や『スイングタイプ』などに合っていないクラブを使っているのですから・・・・。


そしてその『値』がバラバラなクラブを使っているのだから、感覚が合わなくて当然です。


マッスルバック=『芯』が小さくて難しい

キャビティ=『芯』が大きくて易しい


と、ヘッド形状の違いで大きく分類されるとは思いますが、実は自分に合うように『ライ角』を調整したり『シャフト』を調整すると驚くほど打ちやすくなるのですが・・・・・。


こういった『軟鉄鍛造アイアン』は、そういった自分流にカスタマイズすることのできる、数少ない『調整機能』を持ち合わせているアイアンなので、より長く付き合っていけるアイアンなのだと思います。



今日は改めて、こういった『リアルアイアン』といいますか、『キング・オブ・アイアン』に触れてみて、やっぱりいいなあ・・・・。と思いました。


こういったアイアンを敬遠される方は、正直多いと思いますし、先ほども書きましたが、今は易しい高性能なアイアンがたくさんあるので、敢えて難しいアイアンを選択する必要がないのだと思います。


しかし、上達志向の強い方で、今まで一度もマッスルバックを使ったことがない方や、マッスルバックの『打感の厚み』を体感されたい方は、是非一度試してみられるのもいいのではないでしょうか?


『マッスルバック』の、そして『MPアイアン』の虜になってしまう方もいらっしゃるような気がします。

                         
        

                         

コメント

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MIZUNO MPアイアン
golfdaisuki様

大阪kojiです。こんにちは。
今回のレポートも楽しく拝見させて頂きました。

写真を見て一瞬、この秋にリリースされると言われている『MP-68』(MP-37のカットマッスル版)かと思いました。

このMP-37はミズノの現行マッスルバックアイアンの中で確か最も難易度が高いと言われているモデルですね。それを試打で苦もなく使いこなされるとは、さすがgolfdaisuki様だ、と大変感心いたしました。
また同時に、私自身もっと精進しなければ!と身の引き締まる思いです。

golfdaisuki様はよく素振りの重要性を説かれておられますね。私も同意見で、毎日やっています。今年の夏は雨が多かったので、部屋で(洋服の)ハンガーを使ったアームローテーション&フェースポジションのチェックもよくやっていました。

アイアンマスター目指してこれからもがんばっていくつもりです。

では失礼します。
MP-68は知りませんでした
大阪koji様。こんばんは。
いつも楽しいコメントを寄せて頂きまして、誠にありがとうございます。

『MP-68』というアイアンがリリースされる・・・。というのは初耳でした。

どのようなアイアンなのか、早く目にしてみたいですね。
私はそういった新商品の情報に疎く、勉強不足なところがとても多いのですが、教えて頂きありがとうございます。

色々な所に精通されている大阪koji様はさすがだな・・・。と思いました。

今年はもうミズノの新製品は発売されないのかと思っていましたが、とての待ち遠しいですね。

MPアイアンは、やはりとても興味をもってしまいます。

すごく美しいアイアンなのだろうとは容易に想像がつくのですが・・・。

素振りはやはりとても大切ですね。

私自身の経験から、またそれを後輩達にも薦め、その成果がとても高いことから、私の記事を読んで下さってる方から質問を頂いたときに、この「超・効果的」な練習方法である、素振りを薦めています。

シンプルな練習方法でありながら、お金も時間にも束縛されずに自分のペースで出来る効果抜群の練習方法ですね。

やはりこれは基本中の基本だと思います。

ゴルフに限らず、野球・テニス・バドミントン・剣道・卓球など『物を振るスポーツ』には素振りは切っても切れない関係にあると思います。

大阪koji様はハイセンスな方なので、素振りの重要性についてご理解頂けていると思っておりました。

私もこれからもどんどん素振りを繰り返したいと思います。

この度は貴重な情報を、そして素振りの重要性について同意見であることをお知らせくださいまして、どうもありがとうございました。

これからもよろしくお付き合い頂きたいと存じます。

それでは失礼致します。