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2011年02月27日
リンクス AIT ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは リンクス AIT ドライバー です。

シャフトは AIT カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.4、キックポイントは先中調子、バランスはD1、クラブ総重量は311gです。

リンクスのとても変わったドライバーです。
このようなドライバーは初めて目にしました。
どこが変わっているかといいますと、

このクラウン部分にある独特な『白い線』です。
この線はいったい何だろう?と思いました。

シャフトやソール部分には『After Image Track』と記されています。
聞くところによると、『残像』ということを意味しているのだそうです。
この白い線を見て、おおよその見当はつきましたが、この白い線があることによって、視覚効果による『真っ直ぐ引く』ということがしやすくなるのではないでしょうか?
『ヘッドを真っ直ぐ引く』という言葉は、ある意味正解だと思うのですが、ヘッドが上がっていくにつれ、自然と開いていき、下りてくるにしたがって、自然と閉じてくるようになってくると思いますし、あまり『真っ直ぐ』ということにとらわれ過ぎないほうがいいのではないかな?とも思ってしまいます。
ゴルフクラブやグローブなどの用具には、スイングを手助けするような目印などがあってはいけないことになっていて、何年か前も、時々『ルールに抵触する』という理由で、発売が中止になったものもありますが、最近はあまり聞かなくなりました。
それだけメーカー側も気を付けているのだと思いますが、このルールのこともあまり言われなくなりました。
ゴルフボールに矢印が入っているのも、今では決して珍しくはないですし、ルールにおける『セーフ』と『アウト』の境界線が少しグレーな感じがします。
しかし、このドライバーにおいても、こうして発売されているのですから、ルールはきちんとクリアされているのだと思います。
私はドライバーを構えたときに、『クラウンマーク』はあっても無くても一向に構わないのですが、このようにはっきりとしたラインが入っていると、かなり違和感を感じます。
これまで色々な練習方法を試してきましたが、ヘッドにこのような白いテープを貼って練習をしたことはありません。

素振りをした感じは、正直あまりしっくりきませんでした。
何となくいいインスピレーションが湧いてきませんでした。
どちらかというと『ソフトスペック』なドライバーだと思いますが、親しみやすい感じはあまりしませんでした。

ボールを前にして構えてみても、やはり独特な感じがします。
これまでたくさんのドライバーに出会ってきましたが、このような雰囲気は初めてです。
一瞬固まってしまいそうでした。
真っ直ぐヘッドを引きたい・・・。と考えておられる方には、かなり有利に働くのかもしれません。
この線による視覚効果はとても大きいものがあると思いました。
しかし、実際は真っ直ぐ引いているつもりでも、かなりアウトに上がっておられる方も多いですし、逆にインに上がっておられる方もいらっしゃいます。
そこにスイングの個性が生まれてくるのだと思いますし、スイングを矯正するには、このようなドライバーも素晴らしいですが、それよりもビデオカメラなどで自身のスイングを撮影して、それをチェックしていったほうが効果的ではないか?と思ってしまいます。
『客観的に見る』ということがすごく大切だと思っています。
『構えやすさ』という点では、あくまでも私の感想としては、この白い線が無いほうが構えやすい感じがしました。
先日、テーラーメイドの白いヘッドのドライバーに出会ったばかりですが、そういった意味で考えてみると、全て白いほうが私は構えやすく感じました。
ヘッドの形状も悪くないですし、何だか惜しい気がしました。
ボールの軌道もイメージすることが難しく感じられました。
いつもはいいイメージを頭に描いてからテークバックを開始するのですが、今日はなかなか上手くいかないので『出たとこ勝負』でいくよりほかはありませんでした。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その独特の打感です。
正直馴染めませんでした。
決して硬い感じでもないのですが、何と言いますか『しっくりこない』感じです。
程よい『抵抗感』も感じられませんでした。
打っていて爽快感を味わうこともできませんでした。

『音』という点でも、私はいいフィーリングをつかむことができませんでした。
『ポコン』といった感じの独特な音がとても特徴的だと思いました。
決して甲高い感じでもないですし、周りに迷惑をかけてしまいそうな音でもないのですが、打っていて楽しく感じることはありませんでした。
正直、何球でも球を打っていたい・・・。とは思いませんでした。

『球のあがりやすさ』という点では、まずまず、想像していた感じでした。
球がよく上がってくれますし、タフな印象は全く感じませんでした。
ロフト9.5度とは思えないほどの、弾道の高さです。
シャフトもすごくよくしなってくれますし、いわゆる『表示スペック』と『リアルスペック』との差が感じられるドライバーだと思いました。
今は、こういったタイプのドライバーが殆どではないか?と思います。

『安定性』という点では、少し乱れてしまう感じがして、思っていたよりも難しく感じました。
決してミスに対してシビアなドライバーだとは思わなかったのですが、フィーリングが合いづらかったり、スペック的にも、ややソフトな感じが難しく感じたのではないか?と思いました。
見た目は結構『直進性』が高そうですし、実際の性能もそんなハイレベルなドライバーだと思うのですが、私の未熟なスイングでは少し粗さが目立ってしまいました。

『飛距離性能』という点でも、私ではこのドライバーの持つ高い性能を上手く発揮させてあげることができませんでした。
弾道にも力強さが欠け、自分でも情けなく思ってしまいました。
本来ならば、もっといい結果が得られると思うのですが、なんといいますか今日は、自分自身にもあまりエネルギーが満ち溢れてくる感じはしませんでした。
『気持ちよく振れなかった』のが大きな要因のひとつだと思います。
打っていて楽しくなかったので、心にブレーキが掛かったような気がしました。
自然と自分自身に『リミッター』をかけていたような気がします。
普段ならば、少しくらいフィーリングが合わなくても、球数をこなしていきながら、少しでもレベルアップさせていこうと心掛けるのですが、今日はそういった気分にもなれませんでした。
何だかテンションも上がることがありませんでした。

『操作性』という点でも、私はあまりいい結果が得られませんでした。
こういった『真っ直ぐ』をテーマにしているドライバーですし、それほど『曲げる』ということを主体として開発はされていないと思うのですが、『曲げる楽しさ』をいつも味わっていたい私はつい曲げてみたくなります。
しかし、今日は球を左右に曲げて楽しんでみよう・・・。という気持ちが起こりませんでした。
勿論、球が曲がらないドライバーではありませんが、この『視覚効果』がかなり影響しているような気がしました。

このドライバーのデザインは奇抜ではありますが、とても画期的なことだと思います。
私にはやや苦手に感じられる部分もありましたが、『没個性』といわれる今の世の中で、このドライバーはとても個性的で、そういった意味でもとても素晴らしいことだと思います。
私には構えづらいドライバーでしたが、このドライバーで構えやすく感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
とてもいいアイデアだと思います。
普段の練習場でのフィーリングをそのままコースへ持っていきやすいドライバーといえるのかもしれません。

そういえば、私の友人のひとりに、練習場ではボールが真っ直ぐ飛びながら、コースでは信じられないくらいに曲げてしまう人がいます。
まるで別人のような球筋です。
私は彼に、練習場のようなフィーリングで打てるよう、色々なアイデアを出してみたのですが、一番効果があったのが、練習場と同じ『ゴムティ』で打つことでした。
今は、ティショット用のゴムティが量販店などで打っているので、とても手に入りやすいです。
そのティを使い始めてから、彼は球筋が安定してきましたし、飛距離も伸びてきました。
あくまでも彼の感じ方なのですが、
『ボールを打つ』というよりも、ボールが乗っている『ゴムティの先を思いっきり速く揺らす』いうイメージで打つと、いい結果が得られやすいのだそうです。
彼はそれ以来、木やプラスチックのティを使わなくなりました。
ちょっとしたことで、こんなに変わってしまうのだから、改めてゴルフというスポーツは奥が深くて面白いスポーツだな・・・。と思いました。
この独特なドライバーを見ていたら、ふとそんなことを思い出していました。
今回試打した、この『AITドライバー』は、私にとってかなり手ごわいドライバーでしたが、これからもリンクスのクラブには注目していきたいです。
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