Post
≪ホンマ アメージングスペック パーフェクトスイッチ 460 ドライバー | HOME | ミズノ JPX 800 アイアン≫
2011年02月05日
PR
KAMUI 420 ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI 420 ドライバー です。

シャフトは ダブルキック です。
ロフトは9度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.8、シャフト重量は50g、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は299gです。

久しぶりに出会った『KAMUI』のドライバーです。
私はまだキャリアの浅い頃から、ずっと『KAMUI』のクラブには憧れ続けていました。
『ホンマ』や『ミズノ』『マグレガー』『ブリヂストン』など、大手有名メーカーのクラブを使いながらも、『KAMUI』のクラブのことは知っていましたし、いつかは購入したい・・・。と思っていました。
昔のKAMUIのドライバーを実際に試打をしたことがあるのですが、その性能の高さは今でもよく覚えています。
有名なメーカーでなくても優れたクラブはたくさんあるのだと、その時から『地クラブ』と呼ばれるクラブには興味を持ち始めていました。
何より、周りに持っている人があまりいない・・・。というのも魅力でした。
『カムイプロ(中条)』と、この『KAMUI ワークス』は別会社のようですが、どちらも歴史のあるメーカーです。
『KAMUI』のチタンドライバーは、まだメタル全盛期の頃からありましたし、私が『地クラブメーカー』という存在を初めて知ったのも、KAMUIがきっかけでした。
すごく欲しいドライバーだったのですが、かなり高価(たしか8万8千円)で、手が出ませんでした。
今でこそドライバーのヘッド体積は『400㎤』を超えているのが当たり前ですが、当時の大きさは『300㎤』だったにもかかわらず、とても大きく見えていました。
一般的なドライバーのヘッド体積がまだ『200㎤前後』の頃です。
これくらいヘッドが大きいと、どこに当たっても飛ぶなあ・・・。と思ったことをよく覚えています。
しかし、今では『400㎤前後』のヘッドだと『小振り』と呼ばれるようになったので、時代と共に人の感覚も変わってくるのだと思いました。
あの頃、あまりにもヘッドが大きすぎると、いわゆる『大味』な感じがしたものも少なくなかったですが、今では『400㎤』以上のヘッドでも、すごく繊細なフィーリングが楽しめるようになりました。
それだけ、技術が進んできたのだと思います。

このドライバーは初めてでしたが、こうして見ているだけで、昔の懐かしい記憶が蘇ってきそうです。
『メタル肘』に苦しんでいたのも、ちょうどこの頃だったような気がします。
今ではチタンドライバーのおかげで、右ひじの痛みから解放されました。
その頃は、まだあまりチタンドライバーを使う風潮ではなかったせいか、私もメタルドライバーを使い続けていて、右ひじの痛みにずっと悩まされ続けていました。
チタンドライバーはメタルドライバーに比べて、比重が軽く、しかも強度が高いので、ヘッドを大きくすることができ、それにより長尺化することができたり、『スイートエリアの拡大』につながったりと、かなり大きな進歩につながりましたが、身体にも優しい素材なのだと私は思います。
チタンという素材のおかげで、私は今でもゴルフを楽しむことができます。

ヘッドの後方には、ウェイトのような物が2つ見えます。
取り外せるのかな?と思って見ていたのですが、どうやら自分で交換できるタイプではないようです。
このウェイトも『安定性』を増すために取り付けられているのでしょうか?
もし、自分でウェイトを簡単に交換できるタイプだったら、もっとバリエーションが増えて面白そうだと思いました。
しかし、あまりにも便利すぎてしまうと何だかつまらなくなってしまいますし、ある程度は不自由さがあったのほうがいいのかもしれない・・・。と思いました。
シンプルな構造だから、興味が湧いてくるということもあると思います。
このドライバーを見ていたら、そんなことを感じていました。
『美しさ』と『風格』が感じられます。

とてもオーソドックスで美しい顔をしています。
『420』という名前の通り、やや『小顔』な感じが好感を持てます。
『MADE IN JAPANの美しさ』といったらいいでしょうか?
技術の確かさと安心感を感じさせる『面構え』です。
すごくいい雰囲気が伝わってきます。
このドライバーに出会った瞬間から、一気にテンションが上がっていきましたが、こうして見ているだけでも、更に上がり続けていく感じがしました。
今日は10球や20球では終わらないぞ・・・。と思いました。

素振りをしてみた感じは、適度にしっかりとしていて振りやすく感じました。
シャフトは比較的しっかりとしている印象がありましたが、硬すぎる感じはありませんでした。
ただ、重量的に少し軽い感じがしました。
こういったタイプのドライバーなので、もっと『どっしり感』が感じられるのかと思っていたのですが、少し意外でした。
しかし、これも装着するシャフトを選んだり、自分自身の好みで色々な注文をメーカーが聞いてくれる・・・。ということなので、心配はないと思いました。
『カスタムドライバー』というのは、本当にいいものです。
このドライバーを振っていて、私はもう少し重量が欲しい感じがしましたが、しっかり感があって、あまり重すぎないドライバーを好まれる方には、かなり振りやすく感じられるのではないでしょうか?
シャフトがグラついたり、ヘッドが暴れたりする感じがなかったので、比較的タイミングが取りやすく感じられました。

ボールを前にして構えてみても、さすがの『構え感』です。
KAMUIの品質の高さを感じますし、『地クラブ』と呼ばれるクラブの中で、大きな違和感を感じたものは、これまでありません。
確かに大手有名メーカーと比べると、それほど目にする機会もないですし、知名度もないのかもしれませんが、『地クラブ』こそがスタンダードといってもいいのではないかな?と思いました。
すごくフィーリングに訴えかけるものがあります。
これまで色々なドライバーに出会ってきて、構えづらくない物でも何となく伝わってくるものが少ない・・・。といいますか、どこか『無機質』に感じられる物もありましたが、このドライバーは違います。
いいインスピレーションが湧いてきますし、何か問いかけてくれているようでした。
会話できるタイプのドライバーだと思いました。
こうして構えているだけで、色々な雑念が洗い流されて、ただ軌道のイメージだけが頭に残っていったように感じました。
呼吸が整い、身体全体の余分な力は全て抜け落ちていったようでした。
『丸型』か『洋梨型』かといえば、どちらかというと『洋梨型』といえるでしょうか?
少し『面長』な感じがします。
左へつかまり過ぎない感じがすごく伝わってきました。
すぐにセットアップが完了しました。
試打を開始しました。

一球目から、すごくいい感じで飛距離を稼いでいくことが出来ました。
『カムイ』のドライバーはよく飛ぶ・・・。という印象が昔からありましたが、そのいい印象のまま力強い打球を打つことが出来ました。
素振りをした時に、少し軽いのが不安に感じていたのですが、実際に打ってみると意外と打ちやすくて、いい印象を持ちました。
叩いていけるので、すごく気持ちいいです。
躊躇することなく、どんどん振っていけます。
シャフトも結構走ってくれるので、それも飛距離にいい影響を与えてくれているようです。
この弾道の力強さは、なかなかイージードライバーでは出せないような気がしました。

『打感』も、すごく好印象をもちました。
わりとしっかりとしている感じで、球の感触を味わうことができました。
『硬い』という感じはしなかったですし、手に嫌な感触も残りませんでした。
こういった感触は昔からあるので、とても馴染みやすい感じがしました。
すごく『クリアな打感』といったらいいでしょうか?
ボヤける感じは一切ありませんでした。

『音』という点でも、すごく好感が持てました。
この静かめな音が、いいインパクトを迎えさせてくれます。
どんどん振っていっていけます。
気分も落ち着いていけましたし、集中力が途切れてしまうようなこともありませんでした。
こういった音ならば、すごくミスが軽減されるような気がしました。

『安定性』という点では、最近のドライバーを試打し慣れていると、かなり『シビア』な感じがします。
昔のドライバーと比べると、決してシビア過ぎる感じはしませんが、やはりそれでも『イージー』とはいえない部分が大きいような気がします。
普通に打っていく分には、それほど気を使いすぎることはないと思いますが、大きなミスは容認してくれないタイプのドライバーだと思います。
しかし、このようなタイプのドライバーを求めておられる方は、スキルもしっかりとしていると思いますし、それほど難しくは感じられないのではないでしょうか?
決して誰にでも打ちやすく感じられるドライバーではないですし、ある程度敷居も高い感じがします。
それと、先ほども書きましたが、もう少し重量感が感じられると、私はもっと易しく感じられたと思いますし、弾道を安定させていくことができたような気がします。
最初のうちは、少し揃えづらい感じがしました。
しかし、何球か打っていくうちに、すぐに慣れていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、これもはっきりと『ヒッター限定』といっていいような気がします。
このスペックは、やや『軽量感』を感じましたが、それでもスインガータイプの方には合いづらいドライバーだと思います。
ある程度叩いていかないと、球が浮いてくれないように思います。
このドライバーのロフトは『9度』ということなのですが、いわゆる『リアルロフト』ということなので、日頃実際と異なる『表示ロフト』に慣れておられる方には、かなりタフに感じられるかもしれません。
国内の大手有名メーカーのドライバーの多くが、リアルロフトと表示ロフトの差が大きい物も決して少なくないですし、中には『2度以上』異なる物もあります。
私もこれまで、かなり信じられないようなドライバーに出会ったことがあります。
なので、今ではあまりロフト表示は気にしないようにしています。
しかし、このドライバーは『本来の9度』なのだと思います。
ヘッド形状も、いわゆる『ディープ』ですし、かなり敷居が高く感じられる方も多いかもしれません。
そういった意味でも、このドライバーは決して多くのゴルファーの支持を受けるとはいえないのかもしれませんが、このようなタイプのドライバーを好まれる方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?
私は叩いていきたいタイプなので、こういったドライバーにはすごく魅力を感じます。

『操作性』という点では、とても好印象でした。
こちらの思いにすごく敏感に反応してくれます。
左右にも比較的楽に対応してくれました。
球がつかまり過ぎないので、安心して叩いていけましたが、球もつかまりが弱いとは感じなかったですし、滑る感じもしなかったので、しっかりとつかまえていくことができました。
『フック系』と『スライス系』でいえば、どちらかというと『スライス』が打ちやすいといえるのかもしれません。
私はこのドライバーのつかまり過ぎないところに安心感を感じましたが、ヒッタータイプの方でもスライスに悩んでおられる方には、やや難しく感じられるかもしれません。
しかし、このドライバーはいわゆる『カスタムドライバー』ということなので、自分の好みに作ってもらえば、かなりフィットするのではないでしょうか?
ここに大量生産にはない、良さがあると思います。
『世界にひとつだけの自分の為だけに作られたクラブ』というのは、その愛着の強さが全く違います。

近頃は大手有名メーカーでも、このような『コンパクトサイズ』で叩いていけるタイプのドライバーが増えていったような気がします。
最近、特に印象深いのが、『ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE 705 Type415』や『ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー』などです。
この2本は私の大のお気に入りです。
メタルドライバーの最初の頃はヘッド体積がだいたい『180㎤』くらいだったと思うのですが、それがいつの間にか200㎤を超え、300㎤をオーバーし、『400㎤』という大台を迎えることになりました。
いったいどれくらいまで大きくなるのだろう?
と思っていたのですが、ルールで『460㎤』というように定められて、一応落ち着くことができました。
ルールで決められるまでには『500㎤』を超えるものもあったので、そのドライバーを作ったメーカーは大変だっただろうと思います。

なので、このドライバーのように『400㎤』を少し超えるくらいの大きさというのは、決して初めてのことではないですし、2007年くらいはたくさんあったような気もします。
そういった意味では、『昔に戻った』といえるのでしょうか?
何度も書きますが、『ルールギリギリの大きさ』が必ずしも最高ではないと思いますし、ある程度小さ目なほうが易しく感じる部分もあると思います。
特にセッティングという点で考えてみると、アイアンは小振りなのに、ドライバーだけ大きければそのセットのマッチングは合っていないように思います。
なので大きくても、『400㎤』をちょっと超えたくらいまで・・・。というのが、私なりの限界値です。
そういった意味でも、このドライバーにはすごく好感を持ちました。
アイアンなどでもそうですが、『小顔』のクラブにはすごく惹かれるものがあります。
構えたときに、いいイメージが出しやすいので、そこが易しさにもつながっていると思いますし、打点も揃えやすいです。
今日はすごく楽しい試打ができました。

色々なクラブを試打していて、気に入ったクラブがあると、私はそれを仲間たちにすぐに勧めたくなるので、このドライバーのことも明日早速みんなに勧めてみようと思いました。
『エポン』や『JBEAM』『MIRAI』『ロマロ』『ミステリー』などが『地クラブ』といえるかどうか、私には分かりませんし、その存在を知ったのも、つい最近です。
しかし、この『KAMUI』は、間こそあいていますが、私がまだキャリアが浅かった頃から知っていたので、今日はすごく懐かしい気分のまま試打を終えることが出来ました。
予定よりも、かなり多く球数を打ってしまいました。
楽しい時間というのはとても早く過ぎてしまうもので、もう帰らなくてはいけないのかと思うとすごく残念でした。
またこのドライバーを試打する機会を是非持ちたいと思いましたし、他のメーカーとの比較もしてみたいです。
コメント