ミズノ JPX 800 アイアン - ゴルフクラブ試打日記。


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2011年02月04日
  

ミズノ JPX 800 アイアン

                 
MIZUNO JPX800 IRON 
今日はこのゴルフクラブ試打しました。

試打クラブは ミズノ JPX 800 アイアン の7番です。



NSPRO 950GH HT

シャフトは NS PRO950GH HT です。

ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は94.5g、キックポイントは中調子、バランスはD0です。



正面

ミズノJPXシリーズの新しいアイアンです。


先日フォージドアイアンを試打したばかりですが、今日はこのレギュラータイプのアイアンです。


私は軟鉄鍛造アイアンを好むのですが、そうでない方もたくさんいらっしゃると思うので、色々なタイプのアイアンを同時発売してくれていることは、ユーザーの選択肢が増えてとてもいいことだと思います。


普段日本にいると気づきませんが、海外にいらっしゃる方のコメントを拝見すると、日本に住んでいてとても恵まれていることをつくづく感じます。


便利さに慣れきっているのかもしれません。


色々なゴルフクラブに出会えている私たちはとても幸せなことなのだと思いました。



ミズノ JPX 800 アイアン

このアイアンは新しいアイアンではありますが、特別変わった感じはしませんでした。


JPXらしいデザインだと思います。


すっかりJPXのイメージが出来上がってきました。


派手さはありませんが、色使いがとてもきれいで、いかにもミズノらしい感じがします。



彫りの深さ

『彫の深さ』は、標準的といったところでしょうか?


もっと深い感じを予想していましたが、思っていたほどでもありませんでした。


かなり定着してきたアンダーカットキャビティといえると思います。


これからもこういった形状のアイアンはたくさん登場してくるのではないでしょうか?



ソール幅

『ソール幅』は、割と広い感じがしました。


かなり低重心を感じさせますが、打ちづらさを感じるほどでもありませんでした。


こういったところがミズノらしい感じがしますし、同じミズノでも『MPアイアン』との線引きがはっきりとされていて、好感が持てます。


はっきりとセダンタイプのアイアンだと思います。



ホーゼル長さ

『ホーゼル』も、しっかりと長さがキープされていて、好感がもてます。


低重心過ぎて、操作性が犠牲になることを防いでいるのではないでしょうか?


昔は重心が低すぎて扱いづらく感じるアイアンがたくさんありました。


このアイアンは、とてもいい塩梅に仕上がっているので、この角度から見てもすごく打ちやすそうな雰囲気が伝わってきます。



構え感

ボールを前にして構えてみても、特に違和感を感じることなく、普通に構えることができました。


見とれてしまうような顔でもないかもしれませんが、苦手意識が芽生えてしまうことはありませんでした。


ある程度想像していた通りの『顔』でした。


JPXのアイアンらしいと思いました。


『易しさ』が充分に感じられ、それでいながら、その顔が全く嫌味に感じられない、いい顔をしていると思いました。


『グース』がついていたほうが安心して構えられる・・・。という方には、かなりいい顔といっていいのではないでしょうか?




試打を開始しました。

フェース面

『打感』は、打つ前から予想していた感じのフィーリングでした。


鍛造アイアンとは異なる打感を予想していましたし、実際にもそんな感じでした。


特別に何か違ったフィーリングを感じるほどでもなく、これまでも何度も味わってきた打感なので、うまく感覚の中に取り込めたような気がします。


ある意味『中間位置』に属するタイプのアイアンだと思いました。



トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、よく研究されていて、かなり楽に感じられる方も多いのではないでしょうか?


スインガータイプの方に、すごくマッチしたアイアンだと思います。


この『NS PRO 950GH HT』というシャフトが、かなり球を上げやすくしてくれているのではないでしょうか?


これまでの主流とも言える『NS PRO 950GH』も私の感覚では、かなり球があがりやすい印象がありますが、それでもタフに感じておられる方もたくさんいらっしゃるのだと思います。


だから、このようなシャフトが装着されているのかもしれません。


ロフトが立っている・・・。ということを忘れさせてくれる『球の浮きやすさ』が感じられます。


このアイアンは、かなりの低重心アイアンだと思いますが、『ワイドソール過ぎない』といいますか、『限度いっぱい』までに抑えられているので、球も割と拾いやすい感じがしました。


『切る』というイメージよりは、明らかに『乗せる』といったほうがイメージしやすいアイアンだと思いました。


そういった意味でも、『MPアイアン』とは、かなり異なる部分もありますが、いわゆる『住み分け』が出来ているので、ゴルファーが迷うことがないのがいいところだと思いました。



バックフェース

『安定性』という点でも、かなり優れていると思いました。


シビアな感じが全くしません。


私がやや苦手としている軽量スチールではありますが、今日は上手く打っていくことが出来ました。


こういった軽量アイアンを振るときは、思っている以上にスイングがオーバー気味になってしまうことがあるので、『7割』くらいのイメージで振っていてちょうどいいように思いました。


日頃使い慣れているアイアンのシャフトだと、かなりシャフトに『任せっきり』にしているところがあり、それは長年の信頼関係で築きあげられている部分が大きいのですが、こういったあまり使い慣れていないで、しかも重量の軽いシャフトでは、こちらがもっとコントロールしていかなければならない部分が大きいと思いました。


NS PRO950GHが出始めの頃、かなり軽いシャフトだな・・・。と思ったことをよく覚えているのですが、今はこのシャフトのようにさらに軽くなっているものが増えてきました。


それだけニーズがあるからなのでしょうか?


これからもこういった流れは続くような気もしますが、あまりにも『軽い』という方向に流れ過ぎてしまうのは、必ずしもいいことではないような気もしました。



飛距離性能

『飛距離性能』という点では、とても『JPX』らしい感じがします。


これまで、いくつかのJPXのアイアンを試打してきて、私の中ではすっかり『飛距離系のアイアン』という認識が出来上がっているのですが、このアイアンもそのイメージにぴったりと合う、高性能なアイアンです。


アイアンで飛距離を稼いでいきたい方はもちろんですが、最近飛距離が落ちてきたので、飛距離を落とさないで済むアイアンが欲しい・・・。と思っておられる方にも、とても心強く感じられるのではないでしょうか?


かなり『キャリー』が稼げますし、『ラン』も増えそうなので、『狙う』という感覚にはなかなかなりにくい一面もあるとは思いますが、やはり何かを得れば、何かを失わなければならない・・・。という『世の中の縮図』のようにも思えてきました。


ここ数年、飛距離系アイアンが圧倒的に多いので、そういった意味でも、このアイアンはとても現代風のアイアンといっていいように思います。


昔は『ロフト』からクラブを選ぶ・・・。という考え方もありましたが、今では殆どなくなったように思います。


『番手』と『ロフト』の相互関係も、あまり意味をなさなくなったような気がします。



操作性

『操作性』という点では、特に不具合は感じませんでした。


左右に曲げていくことも特別難しく感じることはありませんでした。


ただ、直進性が高いアイアンなので、マッスルバックなどの敏感に反応してくれるアイアンのようにはいきませんでしたが、扱いづらい感じはしませんでした。


それほど大きく曲げていくタイプだとは思いませんでしたが、こういった感じは最近のアイアンの特徴だと思いますし、特に変わったところは見当たりませんでした。



ヒール側

このアイアンの試打を終えて全体的に感じたことは、すごく『標準的』といいますか、驚くことが全く無かったということです。


それは、このアイアンの性能が低いのではなく、『高いレベルでの平均感』といいますか、他のメーカーの同様のアイアンに近い雰囲気が伝わってきました。


最近『出会い慣れ』している感じがしていて、新鮮さに欠ける感じがしたのも事実です。


奇をてらったところがないので、ある意味『正統派』といえる感じもしますが、これまで出会った数多くの同様のアイアンの中に埋もれてしまうような気もしました。


最近は、メーカーやそのブランドの個性などが感じにくくなっているように思いますし、それは今の技術がかなり高いところまで上り詰めていっていて、各メーカーのレベルがある程度『横一線』に近い形になっているからなのかもしれない・・・。と思いました。


それはゴルフクラブに限らず、他の業界にも言えることなのかもしれませんが、『メーカーのオリジナリティ』や『独特の強み』などが希薄になっているのかもしれません。


『ミズノ』というクラブメーカーは、私にとっては特別なメーカーのひとつであり、様々な思い出などもありますが、少なくともこのアイアンには、それほど大きなインパクトは感じませんでした。


特に大きな不満もない代わりに、特別に大きないい印象が残る感じでもありませんでした。


性能的にも、決して低いレベルのアイアンではないので、こういったことを感じる自分自身を贅沢だと思った反面、もう一つ心に訴えかけるものが欲しい・・・。と思ってしまいました。


最初にこのアイアンを見て、だいたいこういったフィーリングで、飛び性能はこれくらいで、安定性なども・・・。


などと、打つ前から考えていた感じと大きく異なる部分は見当たりませんでした。


かなりユーザーの好みを分析して作られているとは思いますが、『コアなファン』はつきにくいような気もします。


メーカーとしては、とにかく売らなくてはいけないので、どのメーカーも同じようなクラブになる傾向は、ある程度仕方のないことだとは思いますが、また新たな流れを感じてみたいです。


今日はテンションがそれほど上がりすぎることはなく、ずっと一定のラインをキープし続けることができました。

                         
        

                         

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