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2010年11月23日
ダンロップ スリクソン NEW Z-TX ツアードライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン NEW Z-TX ツアードライバー です。

シャフトは Miyazaki Kusala Black 72 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.3、シャフト重量は66g、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は320g です。

先日試打したばかりの、『NEW Z-TX』と同シリーズのドライバーです。
どちらもスリクソンらしい、とてもカッコいいデザインのドライバーですが、スペックが違うようです。
それとウェイトのポジションも異なっています。
先日試打したモデルはヒール側とヘッド後方に位置されていましたが、今回のこのツアードライバーは、ヒール側とトゥ側に付いています。
この位置を見ても、そのドライバーに対する特徴のようなものが見て取れるような気がします。
トゥ側とヒール側に取り付けられているドライバーを見ると、私はすぐに『jBEAM』のドライバーを思い出すのですが、こうして思い出しているだけで、jBEAMのドライバーを試打したくなります。
しかし、今日はこのスリクソンのとてもカッコいいドライバーを手にできているので、こちらを楽しんでみようと思いました。

スリクソンらしい、『質感』のあるデザインです。
スリクソンのドライバーには、いい思い出がたくさんあるからでしょうか?
見るからに高性能な感じがします。
スリクソンファンならずとも、たまらないデザインだと思います。

素振りをしてみても、かなりしっかりしていて好感がもてます。
このシャフトのフレックスは『S』ということですが、これまでの他のクラブの『S』とは明らかに違う感じがします。
これまで、いろいろなドライバーを試打してきて、首を傾げたくなるほど軟らかく感じる『S』もあったりしますが、同じ『S』でも、このドライバーのシャフトはフィーリングが大きく異なります。
おそらく、今の『軟らかいS』に慣れておられる方には、このドライバーは同じ『S』でも、『X』か『XX』くらいに感じられるのではないでしょうか?
このフレックス表示はメーカーによって、また同じメーカーでもモデルによってかなり違いがありますが、統一されることは、なかなか難しいことなのかもしれません。
今は『S』が標準と思っておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『R』は軟らかい・・・。と最初から思っておられる方も多いのではないでしょうか?
『R』はレギュラーで、あくまでも『標準』であり、『S』はスティッフで『硬い』という意味ですが、今は昔ほど、この表示が意味をなさなくなっているようにいつも感じます。
私は『S』というのは、『スティッフ』の『硬い』というイメージよりも『しっかりしている』の『S』だと思っているので、そういった意味では、このドライバーは『正統派のS』だと思いました。
これこそは『本来のS』だな・・・。と思いながら振っていました。
ゴルファー心理や購買欲など、様々な要因があるとは思うのですが、『昔のS』と『今のS』は、かなり違うような感じがします。

私はいつも、あくまでも目安として『振動数』で表示してくれたほうが、はっきりしていて解りやすいと思っているのですが、一般的にはあまりピンとこない数値だと思いますし、誤差などもあるので、現実的には難しいことなのかもしれません。
店員さんの説明によると、この『Miyazaki』というシャフトは、『インターナショナル・フレックス・コード』というものを採用していて、フレックスを『数値化』しているのだそうです。
私はこうした『数値化』には大賛成です。
『S』や『R』といった表示よりも、具体的に数値で表してくれたほうが、よりはっきりとした感じがするので、好感がもてます。
この『インターナショナル・フレックス・コード』というのは、『0』から『9』まであるそうで、数字が大きくなるほど硬くなるのだそうです。
ちなみに『S』は『5』くらいになるそうです。
とてもわかりやすいな・・・。と思いました。
これから、このシステムが全てのメーカーに採用されるかどうかは解りませんが、どこかで『統一感』を出していかないと、いつまで経っても進歩がないような気がします。
適度な重量感もありますが、決して重すぎる感じはしなかったですし、暴れる感じがしないので、安心して振っていけました。

ボールを前にして構えた感じは、スリクソンらしい『美』と『逞しさ』が同居しているような印象を持ちました。
このドライバーのヘッド体積は『430㎤』ということで、少しコンパクトになっているのだそうですが、こうして構えたときはヘッドも大きく見えましたし、それほど『コンパクト感』は感じませんでした。
何となくですが、少し右へ逃がしていきやすい顔をしているように見えました。
こういったタイプのヘッドは大好きなので、すごくいいイメージが湧いてきました。
美しいヘッドですが、どことなく『攻撃性』といいますか『アグレッシブさ』を感じさせてくれます。
直進性よりも、どちらかというと『インテンショナル』なショットを打っていきたい方や、昔のパーシモンをつかってこられた方は、このダンロップ独特の『バルジ』に好感を持たれる方も多いのではないでしょうか?
『スリクソン』というブランドが誕生してから、またそれ以前から、ダンロップはこの『バルジ』にこだわっているように思いますし、美しいドライバーがたくさんありました。
左へ引っ掛けるイメージも湧かないですし、このしっかりしたシャフトのおかげで、思いっきり振り切っていけそうな気がしました。
色々なドライバーを試打していて、かなり遠慮がちに振っていることも、これまでたくさんありましたが、このドライバーに限ってはそんな心配は全くの無用だと思いました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その素晴らしい『打感』です。
『爽快感』さえ感じます。
とてもクリアな感じがします。
何と言いますか、一切の不純物が含まれていない感じ・・・。といいますか、『透明さ』すら感じさせます。
気持ちよく叩いていっても、打点がブレにくいところが、またいいです。
『合わせ』にいかずに、一気にフィニッシュまでもっていくことが出来ました。
あくまでもクラブが主体でなく、プレイヤー主体でスイングさせてくれるドライバーのように思いました。
いいスイングが出来ているときは、全くといっていいほど『インパクト』を気にしませんが、今日は久し振りにそんな感覚を味わうことが出来たような気がします。
先日の『NEW Z-TX ドライバー』でも、すごくいい感触を味わうことが出来たのですが、このドライバーのほうが少しいい感じがしました。
『重心距離』や『重心深度』が影響しているのでしょうか?
かなりハードなドライバーであることに違いはないのですが、打感はとてもソフトです。
最近はこういった高フィーリングのドライバーが増えてきましたが、このドライバーは、それに加え『透明感』を感じました。
つまり、この『透明感』を維持していって、もっと輝きを増していくことも、あるいは『にごり』を出してしまうのも、プレーヤー自身に委ねられている感じがしました。
この『Miyaxzaki』というシャフトが、すごくいいインパクトを迎えさせてくれているようで、打点がブレる感じがしません。
何球でも打っていたくなる感触です。

音も、すごく耳に優しい感じです。
こういった音は、プレーヤーに『やる気』を与えてくれながら、常に『平常心』でいさせてくれるような感じがします。
この音を聞いているだけで、どんどんショットの精度も増してくるような気さえしてきます。
こういった音で飛び出していったボールは、きっと気持ちいいんだろうなあ・・・。などと弾道を追いながら考えていました。
当てにいった時の音と、フィニッシュまで一気に振り切ったときの音では、同じドライバーでも違う・・・。ということをこれまでも経験しているので、そういった要素も大きいように思いました。
音でアドバンテージをとれるドライバーといえるのではないでしょうか?
『構え感』『打感』『音』の、『フィーリング三要素』が、かなりハイレベルなドライバーだと思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、はっきりとかなり『タフ』な部類に入ると思います。
明らかに『ヒッター向け』のドライバーだと思いますし、『スインガータイプ』の方には、なかなか合いづらい部分があるかもしれません。
最近は、ずいぶんと敷居が低くなって、より幅広い層に受け入れられるようなドライバーも目立ちますが、このドライバーは明らかにターゲットを絞っているように思います。
店員さんの話によると、このドライバーはいわゆる『数量限定』なのだそうで、うなずける気がしました。
それほどディープヘッドだとは思いませんが、明らかに『ヒッタータイプ』向けのドライバーだと思います。
叩いていける方には、弾道も高すぎず、いい感じが得られやすいのではないでしょうか?
『ZR-30』と同様、『ビッグキャリー』というよりは、『ライナー性』で攻めていけるタイプのドライバーだと思いました。

『安定性』という点では、スライサーの方には、やや厳しいかもしれません。
決して球がつかまりやすい感じはしなかったですし、スライスを抑制してくれるドライバーではありません。
私のように左へ打ちたくないタイプには、すごく楽に振っていけるドライバーですが、いつも右方向へ打ってしまう方には、やや合いづらい部分があるのかもしれません。
しかし、このドライバーも『ウェイト』で、色々と調整できるようなので、決して敬遠すべきではないと思いました。
その効果がどれくらい高いのかは、実際に試してみないと解りませんが、かなり効果が期待できるそうです。
私は今のままか、もう少し逃がし気味でもいいかな?と思ったのですが、これも色々と試してみることが大切だと思いました。
このような優れたドライバーで、色々と楽に調整できることは、とても素晴らしいことだと思います。
スイートエリアも、それほど広いタイプのドライバーだとは思いませんでしたが、シビア過ぎる感じもしませんでした。
安定性もヘッドの性能に加え、シャフトの性能が大きく関わっているので、今日はとても高いポテンシャルを感じました。

『飛距離性能』という点では、とてもハイレベルだと思いました。
ボールが吹き上がりづらく、また左へ行きやすいドライバーではないので、安心して叩けるところも大きな要因なのではないでしょうか?
あくまでも『直進性』を求めているドライバーではないですし、ある程度自分自身の『持ち球』が活かしやすいドライバーだと思います。
適度な重量感としっかり感があるので、いわゆる『体重を乗せていきやすい』感じがしますし、『当たり負け』しない感じがします。
『勢いが長く続く、重い球』が打ちやすいタイプのドライバーだと思います。
このドライバーも、おそらく飛距離が出るように色々な工夫が施されているとは思うのですが、私はそういったことよりも『メンタル的な部分』がすごく大きいような気がしました。
日頃、『球の吹き上がり』に悩んでおられる方や、叩きに行くと必要以上に球が捕まってしまう方には、すごくマッチしているドライバーといえるのではないでしょうか?
決して『敷居の低さ』をウリにしているドライバーではありませんが、こういったタイプのドライバーでないと、ご自身の持つ、高いポテンシャルを発揮しづらい方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
これまで、スリクソンらしくないドライバーにも出会ったことがあるのですが、このドライバーはまさにスリクソンのイメージにピッタリと合致したドライバーだと思います。
『イメージ戦略』にピッタリと合っているような気がします。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
左へ行きづらいので、フェード系の球も打ちやすく感じましたし、持ち球のフック系も楽に打っていくことが出来ました。
『ZR-30』ように、左右に大きなカーブを描いていく感じではなかったのですが、このドライバーもイメージラインに乗せていきやすいドライバーだと思いました。
持ち球がフェード系の方は、ウェイトのポジションを変えてみたほうが、より打ちやすくなるような気がします。
ノーマルなままでは、決して球がつかまりやすいドライバーではないと思うので、色々と試してみられたほうがいいのかもしれません。
普通の感じだと、このドライバーは、私のような『フッカー』に優しいドライバーだと思うのですが、『フェードヒッター』の方も、決して敬遠すべきドライバーではないと思います。
しかし、ある程度の『ヘッドスピード』や『ミート率』、そして日頃の『練習密度の濃さ』を要求してくるドライバーと言えるのかも知れません。

今日は、このスリクソンの素晴らしいドライバーを試打することができて、とてもいい一日でした。
基本性能の高さを持ちながら、ウェイト調整できるのがとても大きな長所だと思います。
今日は、このノーマルなままの状態での試打だったのですが交換すると、どのような感じになるのか、とても興味があります。
今は明らかにつかまりのいいドライバーが多いと思うのですが、このように『逃がしていける』ドライバーはとても新鮮な感じがします。
かなり挑戦し甲斐のあるドライバーですが、このようなドライバーで感性を磨いていかれるのもいいのではないでしょうか?
また、このドライバーを見かけたら是非試打したいと思いましたし、他のメーカーの高性能ドライバーと色々と比較してみたいです。
このドライバーも私の購入意欲を強く刺激しましたし、とても印象深いドライバーでした。
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