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2010年05月14日
ホンマ BERES MG700 アイアン

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ホンマ BERES MG700 アイアン の7番 です。

シャフトは NEW ARMRQ UD49 です。
ロフトは28.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は55g、トルクは3.02、バランスはC8、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は373gです。

ホンマの新しいアイアンです。
デザインは、それほど派手ではありませんが、かなり色々なものが取り付けられているように見えます。
ちょっとゴツゴツした感じがします。
しかし、それほど嫌な感じはしません。
昔に比べ、ホンマはクラブの難易度をかなり下げてきているように思いますし、あの切れ味鋭いシャープな感じのするアイアンにはしばらく出会っていません。

このアイアンもそうですが、かなり『敷居』が低くなっているような気がします。
思い切った『路線変更』をしているのでしょうか?
もう20年前の、あの『PPシリーズ』のように全身に電気が走るようなアイアンに出会うことはないのでしょうか?
こういった易しそうなアイアンもすごくいいのですが、やはりあのシャープなアイアンを凄く懐かしく思ってしまいます。
これまで数々の傑作を世に生み出してきた『ホンマ』ならば、きっとカッコ良くて打ちやすいアイアンを作ることが出来ると思います。
私も含め、昔からの『ホンマファン』『ホンマユーザー』には、そう思っている方が多いのではないでしょうか?

ずいぶんと見慣れた形状です。
もうすっかり『定番』です。
これからもしばらくは、こういった形状が続くのでしょうか?
メーカー問わず、このようなアイアンがすごく増えてきました。
今は、殆どがそうではないと思いますが、昔の感覚でいうと『アイアンは単一素材』というのが、いわば『常識』のようなところがあったので、こういった『複合素材』のアイアンは初めて見た時は、かなり驚きました。
しかし、『易しさ』を追求するには、この『複合素材』でないと上手くいかないのかもしれません。
『低重心』=『易しい』とは、必ずしも思いませんが、こういった形状のアイアンを求めておられる方がたくさんいらっしゃるからなのだと思います。

低重心アイアンであることは、予め想像がついていたことではあるのですが、思っていたよりも『ソール幅』は広すぎる感じがしなかったのが好印象でした。
勿論、やや広めではあるのですが、『打ちづらさ』を感じてしまうような『ワイドソール』ではありませんでした。


『トゥ』と『ヒール』側には、はっきりとウェイトのような物が見えます。
これにより、適切な重量配置が行われ、高い慣性モーメントが実現されているのでしょうか?
『ソール幅』を広くし過ぎないで、低重心が図られているのも、このウェイトによるところが大きいのでしょうか?
これまでウェイトが取り付けられているアイアンにはたくさん出会ってきましたが、ここまで大きくはっきりと目にしたのは初めてのような気がします。
アイアンに『タングステン』などの『異材』が組み込まれ始めた頃は、今よりももっと目立たないくらいの大きさの物が多かったですし、見た目には全く解らないようにメーカーも工夫していたような気がします。
しかし最近は、このようにわざと目に入りやすくしているような気がします。
こういった『目に見える効果』を感じ取ることによって、打つ前から『安心感』を持たせる狙いなのでしょうか?

ホーゼルも、かなり短めです。
これくらい『ウェイト』が効いているので、重心が低いことがよく解るのですが、もっと低くすることにこだわっているのでしょうか?
『球の浮きやすさ』を求めているのでしょうか?
私は昔から、『上からつぶしていきたいタイプ』なので、ある程度ホーゼルが長いほうが扱いやすく感じますが、『横からはらう』イメージで打ちたい方には、こういった長さがちょうどいいのかもしれません。
やはりそれは、それぞれの好みによるところが大きいのだと思います。
装着されているシャフトが『カーボン』ということや、この『ロフト設定(28.5度)』という驚異的な数値を見ると、これくらいの長さがちょうどいいのかもしれません。

素振りをしてみると、かなり軽く感じてしまい、やや苦戦しそうだと思いました。
私にはなかなか馴染みづらい感じの軽量感ではありますが、こういった感じが振りやすく感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
軽いクラブを持つとよく出る、私の悪い癖の『手打ち』が出ないよう、しっかりと時間をかけて素振りを繰り返しました。
決して打ち急がないよう、ゆっくりゆっくり振っていくことを心掛けました。
なかなかタイミングが合わない感じがしましたし、ついつい身体が浮き上がってしまいそうになりましたが、下へ沈める気持ちで振っていくことにしました。

ボールを前にして構えてみると、まずまず・・・。だと思いました。
結構な『面長』ですし、『グース』も効いているので、正直いって惚れ惚れするような『美顔』でもないような感じがしたのですが、これはあくまでも私の好みでのことなので、このアイアンの顔に好感を持たれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
それほど鮮明に色々なイメージが出てくる感じではなかったのですが、あまり大きな違和感を感じることはありませんでした。
『構えづらさ』というよりも、今回の場合は『軽さ』と『軟らかさ』『ヘッドの効きの弱さ』に注意しながら、クラブを振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』という点では、まずまず・・・な感じがしました。
ある程度予想していた範囲内の感触でした。
すごく心地良い感触が味わえるほどでもないような気もしたのですが、それほど大きな不満はありませんでした。

『安定性』という点では、最初の数発は、やや苦戦してしまいました。
球があちこちに飛んでいってしまいました。
かなり慣性モーメントが高そうだったので、もっといい感じを予想していたのですが、思っていた以上に難しく感じてしまいました。
しかし、これは私がスイング中に、いらぬ動きをしてしまっていることが大きな原因だと思いました。
このアイアンの性能が高いのは、紛れもない事実だと思います。
どんなに優れたクラブでも、私のような下手なスイングをしてしまっては、その高性能を活かすことが出来ません。
私は反省をしながら、何とかこのアイアンを打てるように歩み寄っていこうと思いました。
そして、スイングはつくづく『タイミング』だな・・・・。と思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、やはりかなり優れている感じがしました。
『ロフト』は、かなり立っていますが、それを充分にカバーできるほどの技術が組み込まれているようです。
打つ前に目に入った、様々な『創意工夫』がよく効いている感じがします。
やや『パンチ』を入れていくと、かなりスピンが掛かる感じで、ちょっとコントロールしづらいところもありましたが、このアイアンはあまり強く打ちすぎずに、軽く振り抜いていく感じがちょうどいいのだと思いました。
『上から打っていく』というタイプのアイアンではありませんが、アイアンでもドライバーのように『ボールの右横』をひっぱたいていきたい方には、とても球があがりやすく感じられるのではないでしょうか?
この試打クラブのスペックを見ても、明らかに『スインガータイプ』の方を対象として開発されているのがよく解ります。

『操作性』という点では、正直かなり苦戦しました。
一番苦戦した分野かもしれません。
一応、左右に打ち分けてみたりもしたのですが、なかなか実戦で使えそうな感じの球を打つことが出来ませんでした。
普通に打っている限りでは、それほど暴れる感じはしなかったのですが、ちょっと細工をしてやろうと思うと、即座に予想もしていなかったような球が出てしまいましし、打点もバラついてしまいました。
私にとっては、かなり敷居が高いアイアンだと思いました。
いつもはドライバーでもアイアンでも、球を曲げて遊んでいる私ですが、今日はあまりそういった気にはなれませんでした。
とにかくもっと精度を上げていくことのほうが先決だと思いました。
しかし、このアイアンは物理的にもかなり優れていますし、いい内容のショットを打たれる方が大半だと思います。

『飛距離性能』という点では、明らかにずば抜けています。
このスペックから、予想はしていましたが、これくらい飛んでいくのは私の感覚では、もう『7番アイアン』ではありません。
明らかに『5番アイアン以上』だと思います。
これまでもたくさん『ストロングロフトアイアン』を試打してきましたが、『飛距離性能』という点では、間違いなく『トップクラス』です。
飛距離は『5番アイアン以上』、打ちやすさは『8番アイアン』といったところでしょうか?
クラブに色々な技術を組み込むことによって、これくらい性能が伸びるのだということを実証してくれているような気がします。
昔の『クラシカル』な感じのホンマのイメージは全くありません。
かなり『イメージチェンジ』しました。
アイアンにも飛距離性能を求めておられる方が大半だと思いますし、『飛ばす』というよりは、『昔の距離を取り戻したい』という気持ちを持っておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
このアイアンはむしろそういった方々が使われるようにメーカーが作っているのではないでしょうか?
私はこのような飛距離が出るタイプのアイアンには、やや苦手な感じを持っているのですが、このようなアイアンで昔のような『アグレッシブゴルフ』を取り戻される方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『易しさ』+『飛距離』を極めたアイアンといってもいいのではないでしょうか?

『これでもか』というくらい、様々な工夫や技術がこのクラブに組み込まれているのが解ります。
こうして見ているだけも解りますし、実際に打ってみても、かなりの高性能です。
第一印象に感じていたままの性能の高さを持ったアイアンだと思います。
正直いいまして、私はゴルフクラブ(特にアイアン)が『易しすぎたり』『飛びすぎたり』とするのはどうなのだろうか・・・?と疑問に思ってしまうところがあり、よく飛ぶからといって素直の喜べないところがあります。
やはりアイアンには『飛ばし性能』よりも『止め性能』や『距離感』を求めていきたいので、私は練習場ではこのようなアイアンで球を打てても、実際にコースでは打てないだろうと思います。

しかし、それは私の技術が未熟なところが多分にあるので、多くの方はこのアイアンでかなりの好成績を挙げられるのではないでしょうか?
かなり軽量感があるので、スチールシャフトが苦手な方でも、特に振りにくくはないと思います。
よく飛ぶので、ベテランゴルファーの方にも心強い味方になってくれるのではないでしょうか?
私にはやや合いづらい感じがしましたが、かなり高性能なアイアンだと思いました。
またホンマの次回作に大いに期待したいです。
コメント
さらに何にもまして・・・
ブログ、拝見しました。
とてもとても参考になりました!
今後ともよろしくお願いします。
一度遊びに来てください。
2010-05-15 21:34 フレッドペアー URL 編集
フレッドペアー様。初めまして
この度は私の記事を読んで下さり、またコメントを寄せて下さいまして誠にありがとうございます。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間のあります時は、またお付き合い頂けると幸いです。
それでは失礼致します。
2010-05-16 23:06 golfdaisuki URL 編集