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2010年05月12日
アキラプロダクツ PROTOTYPE DRIVER H-109

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは アキラプロダクツ PROTOTYPE DRIVER H-109 です。

シャフトは USTMamiya ATTAS です。
ロフトは9度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は68g、トルクは3.7、バランスはD3、キックポイントは中調子です。

久し振りに出会った、『アキラ』のニュードライバーです。
このタイプは、いわゆる『プロトタイプ』なのだそうで、あまり出回ってはいないのだそうです。
私はあまりアキラプロダクツのドライバーに出会う機会がないので、どのドライバーもすごく新鮮な感じがしますが、この『H-109』というドライバーは、それ以上に『希少価値』があるといってもいいのかもしれません。
私は今日、こうして手にするまで、このドライバーの存在を全く知らなかったのですが、このドライバーは契約プロの久保谷健一選手が使用しているのだそうです。
そういえば、先週『ザ・レジェンド・チャリティプロアマゴルフトーナメント』のプロの部で久保谷選手が優勝しましたが、このドライバーを使っていたのでしょうか?

このドライバーには4つのウェイトがとても特徴的です。
ウェイトが配置されているポジションを見ていると、この位置に重心を持ってくると、クラブが易しくなるんだな・・・。と思ってしまいます。
適度な『低重心』と『深重心』が実現できていそうです。
この4つのウェイトは全て同じ重さではないらしく、それぞれ『2g』と『4g』が取り付けられているのだそうです。
これらのウェイトは、容易に交換が出来るそうです。
今は多くのメーカーが、このような『ウェイトシステム』を採用しています。
こういったシステムのおかげで、プレーヤー個人個人に合わせて調整できるのが、とても大きなメリットだと思いますし、昔のように鉛を大量に貼る必要がなくなりました。
クラブがとてもスマートに見えます。

ソールのヒール側に、『FOR TOURNAMENT PLAYERS』と記されています。
かなり敷居が高そうです。
私は初心者の頃から自分の腕前も顧みず、いわゆる『プロモデル』と呼ばれるクラブに数多く接してきましたし、同じ人間が使うものだから、自分にも使えないはずがない・・・。という、かなりの『プラス思考』でした。
勿論、数え切れないほどのミスショットを打ってきましたが、不思議と心は晴れ晴れとしていました。
なので、このように書かれていても特に臆するところはないのですが、こういったタイプのクラブを敬遠される方もたくさんいらっしゃると思います。
クラブに『易しさ』を求めておられる方が手にされるようなクラブではないのかもしれません。
私はどんなクラブでも、とりあえずは打ってみないと詳しいことは解らない・・・・。という考えでいますし、たとえ難しすぎてミスを連発したとしても、別にそれで損をするわけでもないのだから、どんどんチャレンジしてみよう!という気でいつもいます。
あまりにも構えづらかったり、違和感が強すぎるクラブは、これまでたくさん『スルー』してきたのですが、最近はそれではいけない・・・。と思い、なるべく手にとってみるようにしています。
なので、構えやすいクラブは、たとえどんなにハードスペックであったとしても、いつも『ウェルカム』な気持ちでいます。
クラブにスイングを教えて貰おう・・・。という発想になれます。

昨日試打した『バルド』や先日試打した『JBEAM』『テーラーメイド』『クレイジー』などのドライバーも、このような『ウェイトビス』が特徴的ですし、デザイン的にかなり美しい印象が残っているのですが、この『アキラプロダクツ PROTOTYPE DRIVER H-109』は美しさよりも『機能性』を追求しているような気がします。
勿論、決して美しくない訳ではないのですが、あまり凝ったデザインになっていません。
ドライバーやフェアウェイウッドなどは、この『ソールの部分』が『クラブを見るときの第一印象』でもあり『顔』でもあるので、出来れば美しいに越したことはないのですが、構えた時に違和感を感じたりしなければ、特に問題はないと私は思っております。
要はいかに
構えやすさを邪魔しないで機能を充実させていくか・・・?
ということだと思います。

素振りをしてみても、なかなか好印象でした。
装着されている、この『アッタス』は、かなり高い人気を博している素晴らしい高性能シャフトではあるのですが、私はどことなく苦手な感じがしていて、どちらかというと同じ『オレンジシャフト』では『DI?6』や『DI?7』のほうが扱いやすい印象が残っています。
もし、そのシャフトを装着したモデルがあれば、是非そちらを試してみたかったのですが、このクラブ一本しか試打クラブが無かったので、このモデルで試してみることにしました。
しかし、今日はそんな苦手意識を殆ど感じることなく、いい感じで素振りを繰り返すことが出来ました。

ボールを前にして構えてみると、この『小顔』なところがたまりません。
ヘッド後方が少し伸びているような感じがしますが、比較的オーソドックスな感じですごく構えやすく感じました。
このドライバーのヘッド体積は、『420㎤』ということなのだそうですが、これくらいの大きさがすごくいい感じです。
最近は、本当にこういった『小顔ドライバー』が増えてきてくれているような気がします。
これからもこのような動きは加速していくのではないでしょうか?
すごく扱いやすそうな感じがしました。
色々と球を曲げてみて、楽しんでやろう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、割と『しっかりめ』な感じがしました。
最近は、結構柔らかめのものに出会う機会が増えたような気がするのですが、このドライバーはそれらとは、やや異なった感触のように感じられました。
少し硬い感じもしたのですが、打っていて全く嫌な感じはしませんでした。
昔からよくある感触です。
この感触がすごく手にフィットしやすい方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『音』は、大きめな感じでした。
ただ、ストレスを感じるような不快な音ではなかったですし、大きな不満はありませんでした。
私の好みでいうと、もっと違った感じの音がいいのですが、これくらいはっきりとした音を好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『珠のあがりやすさ』という点では、予想通りな感じがしました。
かなり叩いていけるタイプです。
最近のドライバーの中でも、はっきりとした『浮きづらいタイプ』のドライバーだと思いますし、完全に『ヒッター向け』のドライバーといっていいような気がします。
これくらいが本来の『9度』のあがりやすさだな・・・・。と思いました。
今は『9度』のロフトのドライバーでも、球が高く上がりすぎるものがあまりにも多すぎるような気がします。
それは勿論、メーカーが球を上がりやすくする為に色々な工夫を施しているところもあると思いますし、シャフトの高性能もあると思います。
しかし、やはり『ロフト表示』にも大きな原因があるような気がします。
殆どのメーカーのドライバーのロフト表示が『甘め』といいますか、実際は『10度以上』のロフトがあっても『9度』や『9.5度』といった表示で売られているものが多いです。
そういったドライバーに慣れてしまうと、今回のこのドライバーを試打してみると、かなり異なったタイプのドライバーであることが強く実感されます。
かなり『タフ』に感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
普段使い慣れているドライバーが『9度』だったとすると、このドライバーは『7度』にも『8度』にも感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
球はそれほど高く上がりすぎない感じがしましたが、決して浮きづらくてドロップする感じはしませんでした。
『ハーフライナー性』の打球で、とてもいい感じをつかむことが出来ました。
やはりソールに装着されている『4つのウェイト』がよく効いているのでしょうか?
決してタフ過ぎて、手が出しづらいドライバーでもないような気がしました。

『安定性』という点では、結構『シビア』な感じがしました。
最近のドライバーの中でも、決して『スイートエリア』が広いほうではないですし、ミスはミスとして、はっきりと教えてくれるクラブだと思います。
決して大きなミスを容認してくれる感じはしません。
私がやや苦手としているシャフトだったからか、最初の数発は少しミスが目立ちましたが、次第に慣れていくことが出来ました。
初めてではないですし、何度か出会っているシャフトですが、今日はいつもよりも少ない球数で慣れていくことが出来ました。

『大きな慣性モーメント』を求めるならば、やはり『トゥ側』や『ヒール側』にウェイトを配置するだろうと思いますし、この位置に配置されているということは、ある程度プレーヤーの『ミート率の高さ』を要求しているのではないでしょうか?
高いミート率があるのを前提として、このような配置になっているのではないでしょうか?
決して『ミスに対する許容度』が高いわけでもないと思うのですが、クラブが求めるところでヒットすると、その弾道の力強さはかなりのものだと思いました。
このウェイトを自分自身に合うようにカスタマイズすることによって、難易度はかなり下がってくるような気がします。
ある程度のシビアさを持っているドライバーではありますし、『スライス』や『フック』を半ば自動的に修正してくれるタイプでもありません。
見た目通りの性能だと思います。
しかし、ウェイトを色々と調整できるところが、昔のドライバーと大きく違うところです。
私はこの初期設定のままが、すごくいい感じがしたのですが、今度機会があれば色々と試してみたいと思いました。
昔の『叩けるドライバー』は、球が暴れやすいものが圧倒的に多かったのですが、今はかなり安定性が高くなっているような気がします。
それは、このような色々な『調整機能』が付いたものが多くなったからだと思いますし、適度な『低重心』『深重心』がメーカー側もはっきりと解ってきているからではないでしょうか?
ミスをすれば、大きく曲がってしまうこともありますが、このようなタイプのドライバーを経験してみるのもすごくいいのではないでしょうか?
むしろ打つ前に思っていた印象よりも、いい印象を持たれる方もたくさんいらっしゃるような気がします。

『操作性』という点では、なかなかいい感じがしました。
打つ前はもっと敏感に反応しやすいタイプだろうと思っていたのですが、結構『直進力』もありますし、まとめていきやすい感じがしました。
左右に打っていく練習も楽しく行えましたし、打っていて飽きることがありませんでした。
ただ、あまり細工をし過ぎないほうがいいドライバーだと思いました。
調子に乗って色々とやりすぎてしまうと、予想以上に球が暴れてしまいました。
普段を『10』とすると、このドライバーは『6』くらいに抑えておいたほうがいいような気がしました。
ただ、思っていた以上に球がつかまりすぎないところに、すごく好感を持つことが出来ました。
そこが安心して叩いていけたところだと思います。

『飛距離性能』という点では、かなり高いと思いました。
先ほども書きましたが、『ヒッター限定ドライバー』といってもいいのだと思いますが、叩いていきたい方には、かなり大きな飛距離が望めるのではないでしょうか?
弾道も高く上がりすぎないで、確実に前へと進んでいってくれるので、すごく効率がいいような気がします。
『直進力』も、まずまずありますが、『前進力』の強いドライバーといっていいのではないでしょうか?

最近では少しずつ、こういった『ディープヘッド』のドライバーを見かけるようになってきましたが、そのおかげで飛距離が戻ってきた・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
正直言って、全く『一般受け』は、しないドライバーといえるのかもしれません。
世間一般的に『易しいクラブ』が求められているような時代だと思うのですが、そういった意味で考えてみても、このドライバーは、かなり違ったタイプだと思います。
しかし、このようなドライバーを発表してくれたメーカーには、私はとても感謝したいと思いました。
『アキラプロダクツ』というメーカーは、それほど多くは知りませんが、これまでの印象でいうと、どちらかというと『イージードライバー』をイメージしやすいのですが、このような『骨太なドライバー』も作るメーカーなのだと思いました。
少し認識を変えなければならないのかもしれません。

先日も書きましたが、最近はすごくドライバーが面白くなっているような気がします。
色々なメーカーのドライバーを試打するのがとても楽しいです。
それは昨年まで『シャローヘッド全盛』だったと思うのですが、ここに来て『ディープヘッド』が、かなり盛り返してきたからです。
全てがシャローでもディープでもなくてもいいと思うのですが、ある程度はゴルファーに『選択の余地』を与えて欲しい・・・。と思っていました。
どうもゴルフクラブというのは、ひとつの同じ方向に流れてしまう傾向にあるような気がします。
全てがそうだとは思いませんが、メーカーは違えど同じようなタイプのクラブに出会うことが多いです。
たくさんのクラブに出会ってきて、最近は特にそのように感じます。
今日は思いも掛けず、このようないいドライバーに出会うことが出来たのが、とてもラッキーだと思いました。
また出会うことが出来たら、再び『叩く喜び』を味わいたいです。
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