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2023年10月27日
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YAMAHA RMX VD/M Driver

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは YAMAHA RMX VD/M Driver です。

シャフトは TENSEI TR です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は52g、キックポイントは中調子、バランスはD3、クラブ総重量は300gです。

YAMAHAの新しいドライバーです。
先日姉妹モデルのVD/Rを試打しましたが、今日はMです。
RやMには、どのような意味が込められているのでしょうか?

Rはウェイトが縦に移動できるタイプでしたが、このMは横です。
縦に移動させると『重心距離』。
横に移動させると『重心深度』が変えられるというのは、これまで同様のクラブを試打してきて、学んできました。
既にテーラーメイドがやっていることではありますが、それを踏襲しているのでしょうか?
最近はこのようにウェイトを移動させたり、調整システムが搭載されていたりすることで鉛を貼る機会が減りましたが、昔から意識的に重心距離や重心深度を変化させる為に、鉛を一枚ではなく何枚か重ね貼りすることもありました。
あくまでも私の経験ですが、重心距離を変えるよりも、重心深度を変えるほうが鉛を貼る枚数が多かったように思います。
昔は今よりも小顔が多かったので、重心距離を変えることはあまりしませんでしたが、鉛をソールのフェース寄りに貼ることが多かったので、感覚的に重心深度が浅いドライバーを好んでいたのかもしれません。

こうして見ても、かなり目立っていますし、大きな変化が期待できそうです。
いろいろなポジションで試してみたいですが、今回はこのセンターの状態で試打することにしました。
重心深度を変える場合はそうでもないと思いますが、重心距離をウェイトで変えてしまうと、『芯』も当然ながらズレてしまいます。
実際、フェースのセンターが芯ではないドライバーが結構あるものです。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されています。
最近はこういうタイプが再び多くなったような気がしますし、このシステムの有無で購入するかしないか判断材料にしておられる方も多いのではないでしょうか?

試打するのは、この『STD』ポジションです。

トゥ側にある、このヤマハのマークの存在感もバッチリです。
最近のヤマハクラブは、このマークが目立っているように思います。
以前も書きましたが、同じヤマハでも、楽器とは異なる、ゴルフブランドだけのマークがあってもいいのではないでしょうか?
しかし、このマークが採用され続けているということは、それだけ『音』にこだわっているという証なのかもしれません。

フェース面はとてもシンプルで綺麗です。
チープさは全くありません。
いかにも弾きが良さそうですし、『球の重さ』をイメージさせました。

見慣れたシャロー形状です。
シャローバックで『ハイクラウン(ディープフェース)』。
ヤマハシャローといっていいのかもしれません。
私はディープバックもシャローバックもどちらもあっていいと思いますが、フェース高はある程度欲しいので、このドライバーは好感が持てました。
先日も書きましたが、シャローフェースは意外と難しいですし、弾きを良くするのはディープフェースのほうが有利だと思います。

顔は、なかなかいい感じです。
ややトライアングルタイプに近いですが、形は崩れていません。
できるだけ形を崩さず、それでいて易しさを醸し出すにはどうしたらいいか・・・?ということを綿密に考えて設計されているのではないでしょうか?
こういったところはきめ細かな製品作りが得意な日本メーカーの良いところだと思います。

装着されているグリップはこれまで出会ってきたものと同じタイプです。

素振りをしてみると、今のクラブの平均的なスペックという印象をもちました。
軽量感があり、シャフトも軟らかく、よく動きますが、今はこういうタイプが多いです。
このシャフトがヘッドとベストマッチということなのでしょうか?
最近はTENSEIをよく見かけますし、今年のトレンドなのかもしれません。
こうして、いろいろなクラブを試打していると、シャフトの流行は各メーカー『持ち回り』のような気がしてきます。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じです。
整った顔をしていながら、気難しさのようなものは無く、親しみやすい顔をしています。
日本メーカーらしい、美しさと親しみやすさのバランスがとれた顔です。
ヘッド後方が少し膨らんで見えますが、これくらいは今の『スタンダード』といっていいような気もします。
バルジの見せ方もいいですし、ロフトが10.5度の割に、フェース面が見えすぎないのがいいな・・・。と思いました。
ヘッド後方のヒール側が膨らんでいたらフックのイメージが出やすいですが、このドライバーは違っていて、ややトゥ側に膨らみがあるので、逃がすイメージが出せたのも良いポイントで、方向性への不安は全く感じません。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じではありますが、やや硬めです。
先日試打したVD/Rとは明らかに違う打感で、直接打ち比べなくても分かるほど違います。
私はVD/Rの打感のほうが好きですが、このやや硬めの打感のほうがいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
ぼやけていなくて、球の重さをしっかりと味わえる、手応えのある打感です。

『音』も違いました。
こちらのほうが高音で大きいです。
少し左耳に響いてきました。
叩きたい私には、やや合いづらい音ではありますが、だからといって大きな不満は無く、このような音はたくさん経験していますし、『音作り』において世界のトップメーカーでもあるヤマハがあえてこのような音にしたのかもしれません。
打感だけでなく音も、私はVD/Rのほうが好きです。

『球のあがりやすさ』という点では、やや高めの強い弾道です。
打つ前はもっと高くあがって弱い感じの弾道かな・・・。と思っていたのですが、違いました。
打ち出しもしっかり出せていましたが、途中から少し浮き上がるような感じです。
弾き感もありますし、力強く、これまでたくさん出会ってきた10.5度の『高すぎる』『あがりすぎる』弾道とはちょっと違う印象をもちました。

試打しているのは、この真ん中のポジションですが、これをフェース寄りにしたら、低スピン性能が発揮され、VD/Rのような強い球が出るような気がします。

『安定性』は高く、顔の印象のまま大らかなタイプではありますが、今のドライバーはこういうタイプが多いので、そういう意味では普通といったところでしょうか?
普通というのは秀でていないということではなく、最新の優れた物のなかでの普通なので、優れているということです。
大らかでシビアさは全く感じません。
昔のオートマチック系は顔が良くなくて構えづらいものが多かったのですが、最近は整った顔が多くなり、精神的な不安も消え、さらに安定感が増しているような気がします。

『飛距離性能』も高く、かなり期待できるドライバーです。
VD/Rほど性格は尖った感じはしませんが、このドライバーも、いわゆる『アスリートモデル』ということになるのでしょうか?
叩いていってもしっかりと応えてくれ、ポテンシャルの高さを感じました。
ウェイトを前(フェース寄り)に移動させたら、さらに強い弾道が打てるような気がしたので、今度機会があれば試してみたいと思います。

『操作性』はまずまずです。
クセは小さく、親しみやすい顔をしていますが、どちらかといえば真っ直ぐ細工をせずに打っていきたいドライバーです。
一応左右に曲げることもトライしてみたのですが、私はフッカーだからなのか、右よりは左へ曲げるほうが易しく感じられました。
どちらにせよ、大きく曲げるタイプのドライバーではありません。
男前の曲がりにくいドライバーです。
試打後の感想

ヤマハらしい整った顔をしているところに好感が持てましたが、素振りをして少し頼りなさを感じていました。
しかし実際に打ってみると、強い球を打つことができ、いい意味で予想を裏切られました。

ウェイトを移動させたり、ネックに調整システムが搭載されていて、機能性を感じさせますが、必要以上にゴチャゴチャしていないのがいいです。
これがヤマハクラブのいいところだと思いますし、見えないところに、この弾道の強さの答えが隠されているのでしょうか?
試打しながら、かなり研究されているな・・・。と思いました。

このドライバーもいい感じではありますが、顔や打感・音・飛距離など総合して、私は先日試打したVD/Rのほうが好きです。
ただそれは、どちらが優れているかということではなく、あくまでもユーザーが好みのものを選べばいいのであって、メーカーの私たちユーザーの特性や好みに合わせて違うタイプのモデルを同時発売しているのだと思います。

このドライバーは『三兄弟』ということで、まだ試打していない、もうひとつのモデルも機会があれば試打してみたいと思います。
まだ2つしか試打していませんが、今年のヤマハのニュードライバーは『豊作』だな・・・。と、たくさん実がなっている柿の木を思い出しながら感じました。
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