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2023年06月19日
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ONOFF LABOSPEC FF247 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ONOFF LABOSPEC FF247 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO ZELOS 7 です。
ロフトは24度、シャフト重量は74g、シャフトフレックスはR、トルクは2.8、キックポイントは先調子、クラブ総重量は384g です。

オノフの新しいアイアンです。
とても質感が良くカッコいいので、思わず手に取ってしまいました。
『黒染め』のアイアンは少ないということもあり、希少性もありますが、改めてクラブには適している色だな・・・。と思いました。
私の目が喜んでいます。
たくさんゴルフクラブが流通していますが、『まずは手に取ってみる』ことがスタートです。
手に取って見られないと、そのクラブとは出会っていないことになってしまいます。
そういった意味でも、このアイアンの質感・デザインは素晴らしいです。
以前も書きましたが、『オンオフ』で『ONOFF』と読ませるセンスは抜群だな・・・。と思っています。
オノフのクラブはオシャレで、現代的な雰囲気があります。
ONOFFというブランドが誕生してからずっと、私は『大学のキャンパス』のような華やかさを感じていました。

面長タイプで、『薄さ』を感じさせる形状です。
黒は『重量感』を感じさせる色ですが、このアイアンには重さを感じません。
それは中空のようにプクッと膨れていなくて、フルキャビティらしく、薄い形状だからだと思います。

艶消しブラックの質感がとてもいいですね。
柔らかく、穏やかそうな雰囲気があります。
こうして見ると、このアイアンが単一素材ではなく、違う素材が組み込まれているのが分かります。
重心を深くするために、比重の重い素材が使われているのでしょうか?

彫りの深さはたっぷりあって、通常のフルキャビティといっていいと思います。
ちょっと前まで、『ポケキャビ』が流行っていましたが、今は少なくなりました。
しかし、これも流行のようなもので、いずれまた流行るのではないでしょうか?
アイアンの直接的な性能とは関係ないですが、私はアイアンを見るときに『掃除しやすさ』をひとつのポイントにしています。
クラブを使用後、そのままにしておけず、ラウンド後はもちろん、練習場から帰った後も、クラブを綺麗に清掃したいからです。
クラブは常に綺麗な状態に保っておきたいという思いがあります。
なので、ポケキャビは難しそうだな・・・。と思っていて、その点では中空のほうが楽です。
このアイアンは通常のフルキャビティですが、内部にいろいろとあるので、結構掃除が大変そうに見えます。
私が普段から愛用しているマッスルバックやハーフキャビティは掃除が簡単で、その簡単さに慣れました。


内部にある、この青いアクセサリーのようなものが、よく目立っています。
これはどのような意味があるのでしょうか?
配置されている場所から、おそらくウェイトの類いではないか?と思ったのですが、実際のところは分かりません。
金属というよりも、合成樹脂のような質感です。
黒ではなく、青い色にしているということで、メーカーのアピールポイントでもあるのではないでしょうか?
黒と青の組み合わせがとても美しいです。

トップラインは、やや厚めですが、極端ではありません。

ソール幅は少し広く見えましたが、これくらいであれば標準的といっていいように思います。
このソール形状は昔からよくあるタイプで、『半月型』に近いタイプです。
私が好む形状とはちょっと違いますが、たくさん経験しているので、特に不安はありません。

ソールは平らに近い形状ですが、少しだけ丸みを帯びています。

リーディングエッジは削られていません。
今は削られているものが多いですが、昔はこのようなタイプばかりでした。

逆にトレーリングエッジは大きく削られていて、抜けが良さそうです。
アイアンをダウンブローではなく、『レベルブロー』で振っていきたい方には好感のもてる形状といえるのではないでしょうか?
私がビギナーの頃、
「フェースが寝ているぞ!アイアンのフェースを立ててインパクトしろ!フェースが下を向くイメージを持て!」
と、何度も言われましたが、それが正しいインパクトであり、アイアンのロフトが寝ていたからだと思います。
しかし今のアイアンはロフトが立ちすぎてしまっているので、少し『寝かせ気味』にするくらいがちょうどいいのかもしれません。
ボールの変化(進化)によってクラブは変化しますし、そのボールやクラブの変化(進化)によって、スイングや技術も変化します。
なので、常に一定の理論は存在しないのかもしれません。
例えば『軸』に対する考え方も、人それぞれです。

ネックの長さは標準的です。

ホーゼルには『LABOSPEC』の文字があります。
私はONOFFのクラブについて詳しくないのですが、このラボスペックというのは特別なカテゴリーに入っているのでしょうか?
それともオノフのなかのブランドのひとつという存在なのでしょうか?
よく分かりませんが、これまで何度か試打してきて、良い印象をもっています。

顔は、まずまずです。
やや面長でグースの利きも強めなので、私の中のストライクゾーンからは外れるのですが、苦手意識や違和感などはありません。
これまでもたくさん出会ってきた顔です。
むしろ、小ぶりでストレートネックを苦手にしておられる方には、親しみやすい顔といえるのではないでしょうか?
人の数だけ好みが違ってくるので、各メーカー様々なタイプのクラブを発表してくれていて、感謝の気持ちでいっぱいです。

フェース面にはとても美しいミーリングが施されていました。
他のメーカーではまず見られないミーリングですが、過去に一度も無かったわけではありません。
アイアンのソールやバックフェースにいろいろなものを付けておきながら、肝心のフェース面は手間が掛かっていないな・・・。と思えるものが多いなか、このアイアンはすごく手間が掛かっているのが分かります。
フェース面は厳しいルールに縛られていて、とてもデリケートな部分ではありますが、このアイアンはもちろん『新溝ルール適合』なのだそうです。
なので競技でも使えます。
これまでたくさんのアイアンを試打したなかで、フェース面を見て物足りなさを感じたり、残念に思ったりすることはたくさんありますが、この美しく手間の掛かったフェース面を見て、とても嬉しくなりましたし、目尻も下がりました。
こういうクラブを試打できることが、すごく贅沢に思えてきて、私は恵まれているなぁ・・・。幸せだなぁ・・・。と思いました。
私は美しいクラブが大好きです。

一番下のスコアラインが白く塗られています。
これは昔からある工夫で、これによりアライメントがとりやすい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
練習場やコースで、先にスタンスをとって、後からフェース面をターゲットに合わせる方を見かけることがあります。
もちろん、その方がそれで上手く方向性がとれているのであれば問題ないと思うのですが、私は『フェース面が先派』です。
まずフェース面を右手だけで合わせて、その後にスタンスをとります。
どちらが正解か私には分かりませんが、自分に合う方法を見つけて極めていきたいですね。

装着されている、オノフオリジナルグリップは、私の大好きなツアーベルベットタイプで、さらに好感度がアップしました。

グリップエンドにもONOFFのロゴが入っていて、とてもオシャレです。
グリップ部分だけ、そのメーカーのロゴがあって、グリップエンドには『製造元』のロゴが入っていることも多いですが、このグリップはグリップエンドにまで気を遣っているようです。
グリップエンドはあまり気にしない・・・。という方がいらっしゃるかもしれませんが、実はとても重要な部分で、ここにウェイトを組み込ませることによって、振りやすくなることもあります。
昔『カウンターバランス』というのが流行って、一時グリップエンドに鉛を取り付けるということがよく見られるようになりました。
プレー(競技)中は故意に脱着ませんが、練習場で自分に合うように調整することはとても大切です。
昔も今も、上級者の方はクラブ調整で必ずといっていいほど『自分なりのこだわり』をもっておられます。
『golf matters』ということで、そのまま『ゴルフの案件』という意味で良いのでしょうか?
意味がよく分かりませんが、メーカーのゴルフに対する深いこだわりがうかがえます。

ボールを前にして構えた感じは、正直あまり好きではないのですが、これまでたくさん経験していますし、特に問題はありません。
少し面長でグースもよく利いています。
小ぶりだとストレートネックとの相性がいいようですが、ヘッドを大きくすればするほど、フェースが返りづらくなるので、グースにする必要があるのかもしれません。
ドライバーでいえば、フックフェースにするのと同じ理屈です。
ただ、グースネックは昔からあるのに対し、フックフェースはチタンになって、ヘッドが大型化してから誕生しました。
とはいっても、パーシモンの頃はヤスリで削って加工することができたのですが・・・。
黒という色はドライバーだけでなく、アイアンにも適した色だな・・・。と改めて思いました。
ヘッドが大きく見えたほうがいい・・・。という方には黒よりは白など膨張色のほうが安心感もあっていいかもしれません。
私は初心者の頃から、ヘッドが大きく見えるよりも、なぜか小ぶりなものが好きでした。
ホンマのパーシモン(LBシリーズ)を愛用していましたが、BIG LBという当時としては巨大なパーシモンヘッドが登場して、すごく違和感があったのを覚えています。
それと今に始まったことではないですが、このアイアンは、かなりフェースが立って見えます。
今は『スタンディングロフト』が当たり前なので、ウェッジのように出球をイメージしないようにしているのですが、今日は立ち過ぎていて、まるでロングアイアンを見ているかのようです。
私以外にも、7番アイアンを構えているとは思えない・・・。という方は多いのではないでしょうか?
『7』という刻印があれば安心でき、構えたときのフェース面の見え方なんて気にしないよ・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
私には5番アイアンどころか4番アイアンくらいに見えます。
これで7番なら、5番や4番・3番はどうなってしまうのだろう?と思いましたが、今は4番アイアンどころか、5番アイアンすら無いことも普通になっているので、考えなくてもいいのかもしれません。

素振りをしてみると、かなり軽く感じて、正直物足りないです。
ある程度の重さがあると、ヘッドとシャフトのバランスがとれて『一体感』が生まれるのですが、今日は少し違っていました。
ヘッドよりもシャフトの存在感が大きく感じられ、少し『浮く』イメージが湧きました。
それはあくまでもイメージ・感覚的なものであって、実際に浮くわけではないのですが、発泡スチロールを水に浮かべたような感覚でした。
初めて試打するシャフトではないですが、今日はちょっといつもと感覚が違ったようです。
ヘッドとの相性もあるのかもしれません。
軽量タイプであっても、スチールシャフトには『骨(甲殻類のような外側の骨)』を感じるものですが、今日はそれがありませんでした。
軽量タイプは苦手なので素振りを繰り返し、タイミングを整えました。
試打を開始しました

まず感じたのが、その『圧倒的な飛距離性能』です。
一球目から凄いな・・・。と、度肝を抜かれました。
少し薄めに当たって自分でもミスしたのが分かっていたのですが、それでもボールは『200Y』の看板をキャリーで超えていきました。
打つ前の私のイメージとしては、170Yくらいで収まるはずだったのですが・・・。
これはいったい何なんだろう・・・?と呟いてしまうくらい、すごい飛びの性能です。
明らかに飛距離性能を最優先したアイアンであることが分かります。
この凄い飛びに、以前試打したことのある ONOFF LABOSPEC FF-247Ⅱ というアイアンを思い出しました。
あのアイアンも凄い飛距離性能で、未だに脳裏に焼き付いて離れないのですが、このアイアンはそれと同等かそれ以上の飛びです。
素振りをしたときも感じましたが、かなり『軽量化』されていますし、この軽量感も飛距離を追求するためなのかもしれません。
今はアイアンにも飛距離性能が求められています。
アイアンも飛距離を最優先して選びたい・・・。という方には、かなり魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?

『打感』は予想していた通り、といいますか、薄くて弾き感がありました。
私がアイアンに求めたい打感とは大きくかけ離れているのですが、これも飛距離のためなら仕方ないのかもしれません。
フェースの厚み感も無く、薄めで弾き感のあるフィーリングです。
『球持ちの良さ』もありませんが、最初からそのようなものはメーカーも狙っていないのだと思います。
あくまでも『飛距離のため』に作られたアイアンというのがひしひしと伝わってきました。

『球のあがりやすさ』という点では、基本イージー系のアイアンだとは思いますが、これだけロフトが立っているので、ある程度のHS(できればだいたい43以上)が無いと、球が浮ききらないかもしれないですし、このアイアンの特性を活かしきれないかもしれません。
優しく、ゆっくり振って飛ばしていけるアイアンではないと思います。
ハードヒッター向けのアイアンとは思いませんが、ヒッタータイプの方のほうが、このアイアンとの相性はいいのではないでしょうか?

『安定性』は抜群で、フルキャビティの良さが充分堪能できます。
先ほども書きましたが、一球目は少しミスしたのが自分でも分かっていて、球が曲がることを予想していたのですが、実際は違っていて、ボールはほぼ真っ直ぐ飛んでいって、狙っていたラインに乗っていました。
普段の感覚(マッスルバックやハーフキャビティ)なら確実に曲がっていて、それが自分の感覚とマッチしていたのに、今日は良い意味で『ミスマッチ』です。
打った本人は曲げてしまった・・・。と思っていても、球はそれを否定するかのように、『糸を引くような』ストレートで、なんだか『球とのつながり』が無いように感じました。

素早い反応をするタイプではないので、『操作性』はあまり秀でていません。
一応、左右に曲げることはできましたが、思うようにはいきませんでした。
いい意味での鈍感さがあり、それが飛ばすクラブに必須とされる条件だと思います。
昔のクラブのように『飛ぶけど曲がるときは大きく曲がる』ということになりにくいのが、今のクラブの特徴です。
だから『弾き』だけでなく、『直進性』も高くて効率の良い飛びが今のクラブは実現できていて、各メーカーの企業努力には頭が下がります。
試打後の感想

かなり特徴のはっきりしたアイアンです。
あらゆる面をバランス良く・・・。というのではなく、最初から『飛距離ありき』で開発されたアイアンといって間違いないと思います。

飛距離を出すにはロフトを立てたり、弾きを良くしたりだけでなく・・・。
という感じで、後から付属の機能が追加されたような印象を受けました。
それが、この青いアクセサリーなのではないでしょうか?

いくら飛ぶクラブでも、ボールがあがりにくかったり、曲がりやすかったりすると、大きな支持は得られません。
『気難しく尖った飛び』ではなく、『易しく親しみやすい飛び』が今は求められています。
そういった点で、このアイアンはかなり高いパフォーマンスを発揮してくれるので、魅力的に感じられる方は多いのではないでしょうか?

『打感』など、フィーリングに関するところは一旦目をつむっておいて、とにかく飛び最優先というタイプだと思います。
そのはっきりした、性格に好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?
縦の距離感よりも、飛距離。
打感よりも飛距離。
自在にインテンショナルなショットでコースを攻めるのではなく、飛ばしながら縦の距離感を詰めていく・・・。といったところでしょうか?
私は『飛ばさない(飛ばしすぎない)ことも性能の一部』だと思っていますし、アイアンに飛距離性能を求めていませんが、今のニーズにはピッタリと合致しています。

今回試打したのはスチールシャフトでしたが、カーボンシャフトもラインアップされているようで、さらなる飛距離が期待できます。
アイアンに求めるものとして、
1.飛距離性能が一番だという方。
2.ストレートネックではなく、グースネックが好きな方。
3.小顔タイプではなく、大顔を好まれる方。
4.安定性があって、ミスにも寛容なアイアンが好きだという方。
5.オシャレでハイセンスなアイアンを使いたいという方。
6.黒いヘッドが好きな方。
そういう方には、かなり魅力的なアイアンだと思うので、是非試していただきたいです。

オノフらしいセンス溢れる高いデザイン性があり、飛びに特化したアイアンです。
今は飛び系のアイアンがたくさんありますが、そのハイレベルな争いのなかで、大きな存在感があります。
顔や打感、距離感などあらゆる面で、私がアイアンに求めたいものと違っているので、私がこのアイアンを購入することはありません。
しかし、それはこのアイアンが良くないということではなく、あくまでも私の好むタイプではないということです。
むしろ、このアイアンの性能を好まれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
アイアンの飛びといえば、キャロウェイやテーラーメイドなどが浮かびますが、日本のメーカーも負けてはいません。
オノフを筆頭に高い次元での争いが続いています。
飛ばないアイアンで飛ばすことは、打ち方を工夫すればある程度可能ですが、逆に飛ぶアイアンで飛ばさないように打つのはとても難しいです。
短く持って『スイング弧』を小さくしても飛んじゃいます。
飛ばそうとしなくても飛んでしまうアイアンです。
こういうアイアンで距離感をしっかり出せる人は凄いと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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