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2023年05月01日
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cobra AEROJET アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは cobra AEROJET アイアン の7番 です。

シャフトは TRUE TEMPER ELEVATE MPH 95 です。
ロフトは26.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は101g、バランスはD1、トルクは1.7、キックポイントは先調子、クラブ総重量は413g です。

コブラ AEROJET シリーズのアイアンです。
先日ドライバーを試打しましたが、今日はアイアンを試打することができました。

オーソドックスなキャビティアイアンです。
ポケキャビのような『易しい』雰囲気が伝わってきます。
いろいろな工夫がされているようですが、ゴチャゴチャしていないところがいいな・・・。と思いました。
コブラのアイアンはラージサイズのイメージがありますが、このアイアンは違っていてノーマルサイズです。
海外メーカーアイアンによく見られる特徴ですが、輪郭の丸っこさが目立ちます。
私はもっとシャープなアイアンが好きですが、このようなアイアンもたくさん経験しているので、特に不満はありません。
このような工夫(丸っこい輪郭)はコブラやテーラーメイドのアイアンにはよく見られますし、ステンレスっぽい質感も共通しています。
私はアイアンの素材は軟鉄が一番好きなのですが、ステンレスも昔からありますし、耐久性という点でも優れた素材なので、使っておられる方はたくさんいらっしゃいます。
昔のPINGのアイアンなど、名器と呼ばれるアイアンはステンレスが多いのも事実です。

トゥ側に何か工夫がされているようです。
ウェイトか何か組み込まれているのでしょうか?

小さいので、よく見えませんが、バックフェースには『PWR BRIDGE』という文字があります。
どのような工夫がされていて、どのような効果が期待できるのでしょうか?
試打する前に、こうして想像力を働かせるのも、試打する楽しみのひとつでもあります。
最初は想像力を働かせながら試打しているのですが、試打しているうちに楽しくなって、そんなことを忘れてしまっていることも多いです。
もっと『試打モード』にならなければ・・・。と思うのですが、球を打つのが楽しくて、ついつい夢中になってしまいます。

彫りの深さはたっぷりありますが、通常のキャビティと変わりません。
バックフェース部分がボテッと膨れていないので、構えやすそうです。

トップラインは厚くて丸みを帯びていて、私の好みからは外れていますが、苦手意識が芽生えるほどではありません。


ソールの、この独特な形状が目立っていたので写真を撮りました。
この角度から見ると、ポケキャビのような雰囲気もありますし、コブラ独自の技術が注ぎ込まれているのだと思います。

ネックは、やや短めですが、今のアイアンではよく見られます。
グースが利いているのも分かりました。
私はこの角度から見て、そのアイアンの『色気』といいますか『艶っぽさ』を感じ、テンションがあがることがあるのですが、今日はそれが全くありません。
何の感情の起伏も無く、淡々と見つめていました。
しかし、それはこのアイアンに魅力が無いのではなく、私がこのアイアンの魅力に気づけないだけです。
ステンレスのアイアンでも、その見せ方によってはとても魅力的に感じますが、このアイアンにはそれがありません。
もちろん、これがスタンダードなのかもしれませんが、このような質感は海外メーカーらしいな・・・。と思いました。
近くでよく見ると、仕上げが少し雑でムラがあり、そこが不満です。
こういったところがよく見え、あまり気にしすぎないほうがいいのかもしれません。

ソールは全体的に丸みを帯びています。
抜けは良さそうですが、やや大味な感じで、細かな心配りというよりは、より効率的で大量生産っぽい特徴をもつアイアンです。
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、『大味』な印象を受けました。
私はアイアン好きのゴルファーですが、今日はその私のセンサーがなかなか反応しません。
ただ単に、平坦な精神状態です。

ソール幅は標準的です。
もっとワイドなソールを予想していましたが、違います。
最近はこのように『広すぎない』ソールが多いような気がするのですが、これが今のトレンドなのでしょうか?
私はワイドソールのアイアンが苦手なので、このソール幅には好感が持てます。
ただ、この角度から見ると、ソールの削りが見られるものの、魅力的ではありません。

フェース面には細かなミーリングがありました。
ミーリングにもいろいろな種類がありますが、このアイアンのミーリングは円を描くようなタイプです。

トゥ側には『H.O.T.FACE』の文字があります。
これはドライバーにも見られ、特別な意味があるようです。

一番下のスコアラインが白く塗られています。
この目的はもう誰もが知るところだと思いますが、他のアイアンと違い、一番短くなっています。
この短さにも何か意味があるのかな?と思ったのですが、おそらく特に意味は無いのだと思います。

素振りをしてみると、やや軽量感はあるものの、シャフトはしっかりしていて、頼りなさはありません。
試打クラブにはカーボンシャフト装着モデルと、このスチールシャフト装着モデルの二種類があったのですが、こちらを選んで正解だったような気がします。
とはいっても、最近のカーボンシャフトの進化は凄まじいので、良い結果が得られそうな予感もしますが、私はスチールシャフトのほうが、何故か安心感があるので、なるべくスチールを選ぶようにしています。
昔、カーボンシャフト装着アイアンでラウンドして、大失敗をしたトラウマがまだ消えずに残っているのかもしれません。
あのときは、ボールがまるで『糸の切れた凧』のように、全くコントロールできず、すごく苦戦し、ラウンド後は疲労困憊でした。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
見とれるようなことは無いですが、かといって苦手意識も芽生えません。
輪郭が丸っこくてグース。
おまけにステンレスの質感・・・。
よく見る海外メーカーらしい顔で、『洋顔』といっていいと思います。
フェース面のミーリングはとても細かいので、こうして構えた時に全く目立ちません。
グースネックではありますが、極端ではないので、普通に打っていけそうです。
試打を開始しました

まずは、この『飛距離性能』の高さに心が揺さぶられました。
これは明らかに飛びを狙ったモデルです。
コブラは『飛ぶ』というイメージが昔からあり、その流れがアイアンにもあるので、ディスタンス系だとは予想していましたが、その少し上を行く飛距離性能です。
いろいろな技術が今はアイアンに注ぎ込まれていますが、改めてアイアンの飛びは『ロフト』と『長さ』だな・・・。と感じました。
ロフトが26.5度の7番アイアンなんて、ちょっと前までは全く考えられなかったことです。
昔はきちんとロフト通りにアイアンが作られていましたが、今はそれが完全に崩壊してしまいました。
2番手どころか、3番手上の飛びです。
しかも、それが易しく飛ばしていけるのだから、多くのゴルファーに恩恵を与えるアイアンといっていいと思います。
1球目はちょっとミスをしたのが自分でも分かっていたので、飛んでいないだろうな・・・。と思いながら弾道を目で追っていたのですが、その私のミスを帳消しにするかのような飛びに、クラブの進化を感じずにはいられません。
しかし、その進化・易しさが本当にゴルファーの為になっているかは、また別問題ですが・・・。

『打感』は硬めで、正直好みではありません。
大体外観から予想した通りの打感でした。
ソフトさとか、球持ちの良さもなく、やや大味な打感です。

『球の上がりやすさ』という点では、普通ですが、かなりロフトも立っているということもあり、ある程度HSが無いと、球が浮ききらないかもしれません。
ディスタンス系アイアンには二種類があり、それは緩めのHSでも簡単にあがるタイプと、ある程度のHSを必要とするタイプで、このアイアンは後者のほうだと思います。
ヒッターが、より飛ばしたいというときに活躍してくれるアイアンといっていいのではないでしょうか?

『安定性』は高く、打った本人がミスしたと分かっていても、それを感じさせない大らかさがあります。
パッと見た感じでは通常のノーマルキャビティのようですが、見えないところに様々な工夫がされているのかもしれません。
繊細さ・シビアさとは無縁のアイアンで、この大らかさは多くのゴルファーから支持されるのではないでしょうか?
飛ばすために開発されたアイアンは寛容さも同じレベルに達していないと人気が出ないと思いますが、このアイアンはその両立が出来ているようです。

『操作性』は、まずまずです。
基本的にはオートマ系だと思いますが、少しだけ左右にも曲げることができました。
ミスには寛容で、曲げようとすると、少しだけ反応してくれる対応の良さがあります。
これが大顔タイプだと、かなり反応は鈍いだろうな・・・。と思いました。
安定性を求めるうえでも、そしてインテンショナルなショットを打つときも、できるだけ打感や音で、その球筋をイメージしたいですが、このアイアンにはそれが少し難しいです。
しかし、それは私がこのアイアンを扱いきれていないというのが一番に理由なのは間違いありません。
試打後の感想

いい意味で、海外メーカーらしい『合理的』なアイアンだと思います。
それは外見であったり、フィーリングであったり、飛びであったり・・・。

アイアンに求めるものは人それぞれ違いますし、このアイアンは今の流れに乗っているので、高い支持を集めるのではないでしょうか?
同じ海外メーカーのキャロウェイやテーラーメイド、タイトリスト、PINGなどと比べると、なかなか出会う機会が無いですが、性能的に決して負けていません。

充分な易しさと飛距離性能がありながら、これだけすっきりしたデザインにまとめているというのは、大きな魅力といえるのではないでしょうか?
ヘッドが大きすぎたり、妙に分厚すぎたり、ゴチャゴチャし過ぎていたり・・・。
そんなアイアンに出会うと、こちらも身構えてしまうことがありますが、今日はそれが無く、普通に打つことができました。

試打していて、難しいと感じるところはありませんでした。
強いてあげるとするなら、これだけの飛距離性能があるので、やはり『縦のコントロール』が上手くいきません。
普通にフルショットしているときはそれでいいのですが、刻みたいときに刻めないと、コースでは怖くて使えません。
実際のコースではフルショットできる場面よりも、コントロールショットしなければならない場面のほうが圧倒的に多いです。
そういったときに、このような飛びに特化したアイアンは難しく、かなり高い技術が要求されます。
ゴルフは『飛ばす』技術も重要ですが、『飛ばさない』技術はもっと重要かもしれません。

長所は短所でもあり、短所は長所でもあるということです。
飛距離を追求していくか、それとも距離感を大切にしていくか・・・?
人によって選択肢が分かれるところですが、私は後者のほうなので、このアイアンの飛びは凄いな・・・。と思いつつも、相棒に迎え入れることはありません。
ただそれは、このアイアンが良くないのではなく、あくまでも私のアイアンに対して求めるものが違うということに過ぎません。
飛距離や安定性を求めておられる方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

『飛びのコブラ』に相応しいアイアンです。
大きすぎず、ボテッとしていなくて、すっきりしているところに好感を持ちました。
これからのコブラも期待大です。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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