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2023年04月27日
EPON Tour Wedge type L

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON Tour Wedge type L です。

シャフトは 島田ゴルフ製作所 K's-wedge NW110 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は457.5g です。

EPONのシンプルで美しいウェッジです。
最近はウェッジもアイアンのようにデザインが複雑化したものが多くなりましたが、私はどちらかというとシンプルなデザインが好きなので、このウェッジは好感が持てます。
バックフェースが複雑なハイテクタイプも凄いな・・・。と思うのですが、このウェッジのようにシンプルなタイプは、プレイヤーの感覚を大切にしてくれているようで魅力を感じます。

トゥ側にある、この赤いEPONマークがとても可愛らしいです。
メーカーによっては中央付近にドーンと大きくマークを目立たせてあるものもありますが、このウェッジはすごく控えめで、それが逆にインパクトがあります。

シンプルなフラットバック構造です。
これ以上シンプルな形状はありません。

トップラインの厚みは標準です。

ソール幅は58度のウェッジとしては普通だと思いますが、ワイドソールを普段から使っておられる方は少し狭く見えるかもしれません。

ネックの長さも標準的で、少しグースです。
こうして見ると、バンスが結構利いていながらも、トレーリングエッジが大きく削られているのが分かります。

フェース面にミーリングは無く、普通ですが、こうして見ていて、とても綺麗だな・・・。と思いました。
今は殆どのウェッジやアイアンが『スタンプ式』で、このウェッジもそのようになっていますが、スコアラインのエッジがしっかり利いていてメリハリがあります。
ここの部分の手間を惜しめば、チープでみすぼらしいスコアラインになってしまいますが、このウェッジにはそれがありません。
こういうところが、さすがEPONだな・・・。と感心しました。
指で触ってみたのですが、それほどザラザラ感は無く、普通です。

標準的な『和風』の顔をしています。
グースが利いていて、私の感覚では『遅れて入ってくる』タイプです。
ストレートだと、ヘッドが入るタイミングをボールが浮き始めるタイミングがしっかりと合致しているのですが、グースはそれが少し遅れます。
そこがいいんだよ・・・。と、グースを愛用しておられる方はおっしゃると思うのですが、私はなかなか馴染めません。
なので、グースよりもストレートタイプのほうが易しく感じるのですが、これはどちらがいいというものではなく、自分に合ったほうを選択すべきだと思います。
このウェッジはグースが少し利いていますが、強いグースではないので、『セミグース』といっていいと思います。

EPONのロゴが入った、このグリップがとてもオシャレです。
これを見るだけで、自然とテンションがあがります。
EPONファンにはたまらないですね。

変なクセが無く、構えやすいです。
どちらかといえば、『マニュアル顔』ではなく、『オートマチック顔』で、大らかそうな雰囲気を醸し出しています。
小顔というよりは、セミラージといったほうがいいでしょうか?
少し大きく見えました。
トップラインの丸さが少し目立ちますが、これまでもよく見られましたし、オーソドックスタイプといっていいと思います。
あくまでも私の好みとしては、もう少し小ぶりでシャープな顔が好きですが、このようなタイプもたくさん経験していますし、苦手意識などはありません。
昔からこのような顔は多く見られましたが、特に印象深いのが『J’s』などのBSウェッジです。
今のBSはストレートタイプが多くなりましたが、BSは、このような顔がたくさんありました。
『J’s』や『MTN』はウェッジも大人気で、私の周りでも使っておられる方がたくさんいらっしゃいましたが、私は標準的なストレートタイプのほうが易しく感じていました。
グースネックを使いこなしておられる方は、低く出してキュキュッと止めるアプローチが上手で、特にソールの使い方が上手い印象があります。
私もかなり勉強させていただきました。
セミグースの美顔ウェッジで、トゥ側の見せ方が絶妙ですが、もう少しヒール側がキュッと絞られていると、さらに好感度があがります。

フェースを開いて構えてみた感じは、まずまずです。
少しバンスが利いている感じがし、私の好みでは、『やや利きすぎ』ではあるのですが、特に問題はありません。
バンスがよく滑ってくれそうです。
こうして大きく開いて構えたときに、いかにボールが『真上』にあがるイメージを出せるか?というのが、私のひとつの『判断材料』となるのですが、そういう点で、このウェッジは『まずまず』です。
真上というよりは、『ほぼ真上の少し前』といった印象を受けました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで良いです。
見た目からくるイメージとピッタリ合致していました。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といったところでしょうか?
特別何か大きな工夫があるわけではないですが、不自然さが無く、自分の感覚を活かして打っていけるのがいいです。
グースがきついウェッジだと、球を拾いづらい・・・。と感じることがあるのですが、このウェッジにはそれが無く、いつもと同じ感覚で拾っていくことができました。
それは、グースがきつすぎないからなのは間違いありません。

スピン性能も普通で、特別ハイスピンだとは思いませんが、これくらいのスピンのほうが計算がしやすい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
ハイスピンタイプのウェッジは、意外とスピンが掛かるときとそうでないときの差が大きく出てしまうことがあり、それがデメリットでもあるのですが、このウェッジはスピンが安定しているので、その感覚をつかみやすいように感じます。

クセの無い顔なので、ラインも出しやすいです。
オートマチック系のウェッジほどの寛容さは無いかもしれませんが、気難しさのようなものは一切感じません。
装着されているシャフト『K's-wedge NW110』もすごくいいです。
初めて手にしたシャフトなのですが、このウェッジとの相性もバッチリですし、安定感を出していくには最高のシャフトだな・・・。と思いました。
あくまでも私の感覚ですが、『ねじれない』といいますか、余計な動きをせず『無』になってくれるシャフトです。
別な言い方をすれば、『黒子』に徹することのできるシャフト・・・。といったらいいでしょうか?
いいシャフトというのは、時にその存在を忘れさせてくれるものです。
つまりヘッドの動きに集中させてくれるのが、いいシャフトの条件のひとつですが、このK's-wedge NW110』には、それがありました。
ドライバーのように『飛ばす』のが目的のクラブはスイング中、ヘッドよりもシャフト(の動き)に意識が向かいますが、ウェッジやパターは違います。
シャフトの存在よりもヘッドの存在感・意識のほうが高くなります。
そういったときに『出しゃばる』ようなシャフトだと実戦で使えないですが、このシャフトはそれが無く、とてもいい印象をもちました。
私はゴルフを始めたときから今まで、アイアンやウェッジのシャフトはずっとDGを愛用しているのですが、今はたくさんの高性能なシャフトがあり、モーダスも魅力的で、次に使う候補に入れていますし、この島田ゴルフ製作所のシャフトにも魅力を感じています。
今度ウェッジを新しく組み直すときは、このシャフトも候補に入れよう・・・。と思えるほど、気に入りました。
やはり『MADE IN JAPAN』はいいですね。

球はしっかりあがりますが、転がすときに出球を少し低く出していけるので、距離感をつかみやすいという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
グースタイプ(セミグースタイプ)のウェッジは、一本で色々な球を打ち分けやすく、それで好んで使っている・・・。という方は多いと思います。
フェースに球がしっかり乗ってくれ、その『接触時間』が長い分、距離感も出しやすいです。
弾く感じの『薄い打感』では、この微妙な距離感は出せません。

『操作性』という点では、ストレートタイプを好む私の中では普通で、大らかさもあるので、どちらかといえば『大らか系』といいますか、『オートマチックタイプ』に感じられるのですが、けっして融通が利かないタイプではありません。
バンスが結構利いているので、それを利用してバンスを滑らせて使いたい方には、かなり魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

セミグース&セミラージの大らかなウェッジです。
シンプルなデザインで、いかにも上級者用という雰囲気を醸し出しているようにも見えますが、実際はそんなことはなく、とても親しみやすい性質があります。

シンプルでカッコいいウェッジを使いたいけど、気難しいタイプは嫌だ。
大らかで安定した性能をもつウェッジを使いたい・・・。という方にはお勧めしたいウェッジです。

逆にお勧めできないのが、
1.セミグースは絶対嫌だ。
2.もっと小ぶりなタイプでないと使いたくない。
3.逆に、もっと大顔でグースが強く、キャビティタイプのウェッジしか嫌だ・・・。
4.軟鉄独特の柔らかくて球持ちのいい打感は嫌だ・・・。
5.アイアンもウェッジもステンレスしか使いたくない・・・。
6。ウェッジもドライバーやアイアンと同じく、とにかく遠くに飛ばしたい・・・。『飛距離最優先』。
という方です。

特別な『お助け機能』のようなものはありませんが、このシンプルなタイプだからこそ、感性を高められて、結果的に技術もあがり、プレイヤーのスキルを高めてくれるということがいえるのではないでしょうか?

プレイヤーの感覚を邪魔せず、むしろ大きく伸ばしてくれるウェッジです。
先ほども書きました通り、私はストレートタイプが好きですし、もう少し小ぶりなほうが好きなのですが、それはあくまでも私の好みであって、逆にこの顔が大好きだ・・・。という方は多いと思われます。
今は主流といってもいいほど、よく見かける顔です。

EPONのウェッジだけでなく、ドライバーやアイアンなどでも言えることですが、『感覚を邪魔しない』のがすごくいいな・・・。と思いました。
プレイヤーに長く付き添ってくれ、飽きが来ません。
ウェッジを替えることは、ある意味ドライバーを替えることよりも大きなことで、上手く馴染んでいかなければスコアメイクは厳しくなります。
それくらいウェッジはスコアメイクに大きな役割を果たしています。
誤解が無いようにいえばドライバーはだいたい、いい場所に置いておければいい・・・。という考えが成り立ちますが、ウェッジではそうはいきません。
よりシビアで厳しい場面で使うことが多いですし、18ホールで使う頻度はドライバーの比ではありません。
なので、ウェッジ選びは、より慎重になるべきですが、そういった意味でも、このウェッジは『セミグース&セミラージ』を好まれるプレイヤーにとって、良き相棒となってくれるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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