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2010年04月19日
P-tune PG110 ドライバー(Tour AD DI-7)

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ピジョンゴルフ P-tune PG110 ドライバー です。

シャフトは グラファイトデザイン Tour AD DI-7 です。
ロフトは10度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は74g、トルクは3.2、キックポイントは中調子、バランスはD2です。

このドライバー(ヘッド)は以前試打したことがあるのですが、今日はこの高性能なオレンジ色のシャフト『DI-7』が装着されているモデルを運良く手にすることが出来たので、思わず試打してみました。
このシャフトは以前からずっと試打してみたい・・・。と思っていたシャフトです。
『DIー6』は以前試打したことがあり、その高性能は充分に感じているところではありますが、やはり『70g台』のシャフトを試してみたい・・・。と思っていました。
一般的には『70g台のシャフト』は店頭では販売されていなくて、『注文』という形になってしまうと思いますが、昔は結構目にすることがありました。
量販店などで売られているものは、あくまでも一般的に売れやすいスペックの物が殆どだとは思いますし、全ゴルファーの6~7割くらいはカバー出来ているのかもしれません。
しかし、残りの何割かの方は、自分に合ったスペックでない物を仕方なく使っておられることも多いと思います。
『60g台』のシャフトは、『重い』とか『ハードヒッター用』と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではなくて『70g台』、場合によっては『80g台』のシャフトのほうが合っている方もいらっしゃいます。
私の周りにも結構います。
『60g台』のシャフトでは軽すぎて、自身のスキルを発揮できない方も多いと思います。
自分に合ったスペックを手にすることなく、『アンダースペック』のクラブを使っておられる方が実に多い・・・。と、練習場などで見ていたらよく感じます。
それは決して『ハンディキャップ』ということでなく、自分の体力的に、もっと重量感のあるスペックにしたほうが、球が安定しやすくなったりするのに、それをご存じない方が実に多いと思います。
まだ経験の浅い方は、ゴルフは何て難しいスポーツなのだろう・・・。と思われる方もたくさんいらっしゃると思いますし、確かに難しくて楽しいスポーツです。
しかし、自分の『スキル』に合ったクラブを使うと、かなり打ちやすくなることをご存じない方が多いと思います。
先日も、私の左打席で練習していた、面識の無い若いカップルの男性の方から
「どうしたら、ドライバーが曲がらずに遠くへ飛ばすことができるのか?」
といったことを質問されました。
私は彼のスイングを拝見して、ひと目でクラブが合っていないことに気付きました。
彼は体格も立派で、かなり『振っていけるタイプ』なのですが、いかんせんクラブが、特にシャフトが『負けて』しまっていました。
これでは球が散らばってしまい、ゴルフが難しいだろうな・・・。と思いました。
すぐに私はクラブを変えたほうがいい・・・。とアドバイスをし、ドライバーを買い換えたいので練習後に付き合ってくれないか?と頼まれたので、一緒に、ある量販店を尋ねてみたのですが、とても彼に合うようなスペックのクラブが置かれてなかったので、私が日頃お世話になっているクラフトマンの工房へと案内しました。
彼は『クラブ選び』がこれほど奥深いものだとは、ご存じなかったようです。
と同時に色々なクラブを試しているのがとても楽しく感じておられるようでした。
これでまた一人、『アンダースペック』のクラブを使うゴルファーが減ったな・・・。などと考え、嬉しくなってきました。
きっと彼はこれから、今まで以上のゴルフの魅力にとりつかれてしまうだろう・・・。と思いました。

素振りをしてみても、すごくしっかりとしていい感じです。
『DI-6』も、いいシャフトではありますが、全く違った感じがします。
『しっかり感』がまるで違う感じがします。
とてもタイミングが取りやすく感じられました。
そういえば、今年の『マスターズ』を観ていて、タイガー・ウッズ選手が『オレンジ色の縞々のシャフト』をドライバーに挿していたのを何度も目撃したのですが、彼もこの『DI-7』あるいは『DIー8』を使っているのでしょうか?
彼はやはり『ディアマナ』のイメージが強いのですが、『グラファイトデザイン』に変更したのでしょうか?
それともよく似た違うメーカーのシャフトなのでしょうか?
TVを観ていて、その点がとても興味深く感じました。

ボールを前にして構えてみると、やはり何とも言えない美しい顔で魅了されてしまいました。
この『顔』とは初対面ではないとはいえ、思わず見とれてしまいます。
最近はとても構えやすい顔をしたドライバーによく出会えるようになり嬉しく感じているのですが、このドライバーを含め、一部のメーカーのドライバーは『格調高い』感じがします。
美しいのは勿論ですが、その美しさに『風格』すら漂います。
こうして構えていても、すごく気分がすっきりしてきます。
色々ないいイメージを頭に描いていくことが出来ました。
違和感を感じるクラブを構えた時は、ボールの行き先に霧が立ちこめてしまっているような気さえおきることがあるのですが、このように美しいクラブだと、進路がとても『クリア』です。
気持ちよくボールも飛んでいってくれるんだろうなあ・・・。などと考えていました。
試打を開始しました。

『球のあがりやすさ』という点では、前回のイメージとかなりダブる感じがしました。
一般的によく見られる、他のメーカーの『ロフト9.5度』ドライバーよりも、よっぽどしっかりしている感じがします。
このスペックということもあるのだとは思うのですが、決して誰にでもあがりやすいタイプのドライバーではないと思います。
明らかに『叩いていきたいタイプ』の方に合っているドライバーだと思います。
弾道の高さも決して高くあがり過ぎないですし、力強い『ハーフライナー系』といったらいいでしょうか?
私個人的にはとても好感の持てる弾道です。
最近は球があがりやすいタイプのドライバーの弾道を『高弾道』、そうでないタイプの『強弾道』と呼ぶようになっているそうですが、そういった意味では、このドライバーは明らかに『強弾道』タイプのドライバーだと思います。
しかも、かなりしっかりとした『骨のある』タイプです。
最近の主流である、『シャローヘッド』のドライバーを使っておられる方には、かなり『タフ』に感じられるかもしれません。
しかし裏を返せば、このドライバーが苦にならない方は、かなり『振れるタイプ』の方だと思います。
日頃、密度の濃い練習をされておられる方や、普段使っているドライバーに物足りなさを感じておられる方は、試してみる価値があるのではないでしょうか?
決して『タフ』過ぎるドライバーではないと思います。

『打感』は前回同様、とてもいいフィーリングをつかむことが出来ました。
決して柔らかすぎる感じではありませんが、すごくこちらのフィーリングを伝えていきやすい感じがします。
いい意味で『細工』をしていけるタイプのドライバーだと思います。
『当たり』『外れ』の時の打感の違いは、結構はっきりと感じられるので、このようなタイプのドライバーで練習を積まれるのもいいのではないでしょうか?
『ラウンド用』として使っていくのもいいのですが、『練習用ドライバー』という名目でこのドライバーを使用してみるのも面白いと思いました。
ゴルファーの技術を、かなり引き上げてくれるドライバーだと思います。

『音』という点でも、前回同様とてもいい感じでした。
すごく気持ちよく、また落ち着いて試打を楽しむことが出来ました。
強く叩いていっても、これだけ音がしっかりとしているのならば、安心して躊躇無く振り切ることが出来ます。
『スイングの質』を高めてくれる音だと思いました。

『安定性』という点では、前回同様どちらかというと『シビア』な部分を感じやすいドライバーだと思いました。
決して大きなミスを見逃してくれるようなタイプではありません。
ある意味、少し敷居が高い・・・。と言わざるを得ないのかもしれません。
しかし、このドライバーの持つ『しっかり感』に魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
シャフトだけでいえば『DI-6』よりも、この『DI-7』ほうが私には合っているような気がしましたし、かなり好感を持つことが出来たのですが、これはやはり好みが分かれるところだと思います。
『DI-6』のほうが、打ちやすい・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
『DI-6』も、とてもしっかりとしているシャフトなので、『重量』の面からいっても、一般的にはこちらのほうが人気が出るのかもしれません。
しかし、中には『DI-7』の重量感がちょうどいい・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
『適度な重量感』は、とても球を安定させてくれるので、振り切れる範囲で出来るだけ重い物を使ったほうがいいと私は常日頃思っています。
『70g』は重い。タフ過ぎる・・・。と思っておられる方もいらっしゃるとは思いますが、意外と打ちやすいな・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
最近はなかなか出会う機会に恵まれないかもしれませんが、これくらいの重量感がないと安定性を出していきづらい方も実は多いと思います。
とても球を逃がしていきやすく、ある意味『滑りやすい』感じがするので、『スライサー』の方には、やや厳しいドライバーといえるのかもしれません。

『操作性』という点では、すごくいい感じです。
『スライス系』が打ちやすいですし、左へつかまり過ぎないので、すごく安心して振り切っていくことが出来ます。
左右へ曲げる練習も、とても楽しく行うことが出来ました。
『安定性』よりも『操作性』が長けているドライバーだと思います。
今は『操作性』よりも『安定性』のほうが求められている時代だと思いますし、これからも続くような気がします。
そういった意味では、それほど『主流』とはいえないのかもしれませんが、『コアなファン』の方にはたまらないのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点でも、このヘッドとシャフトとのマッチングが素晴らしくて、かなりいい感じがしたのですが、これはかなり好みが分かれると思います。
明らかに『ヒッタータイプ』に合うドライバーだと思いますし、大手メーカーの宣伝文句のような魅力あるキャッチコピーは生まれづらいのかもしれません。
誰にでも飛ばしていけるドライバーではないですし、万人受けはしないと思います。
昔はこのようなタイプのドライバーがたくさんあったように思うのですが、今はこのような『硬派』なタイプのドライバーは少数派となっているのかもしれません。
しかし、このドライバーがジャストフィットする方は、かなり大きなパフォーマンスが期待できると思います。
クラブに気を使うことなく、『リミッター』を取り外して気持ちよく振り抜いていけると思います。
『吹き上がり』を気にすることなく、思い切って叩いていけるドライバーだと思いました。
球数をこなせばこなしていくほど、気持ちがスカッとしてきました。

今日は、この美しいヘッドと共に、この『DI-7』に出会うことが出来て、とてもラッキーな一日でした。
昨年からこのような『オレンジ色のシャフト』をよく見かけるようになりましたが、各メーカーから数種類がラインアップされている中で、私はこの『DIシリーズ』が一番好感を持てます。
その他のオレンジシャフトも素晴らしいですが、私には『DIシリーズ』が一番合っているような気がします。
昨年から今年にかけて、オレンジ色をよく目にしてきましたが、今年から来年にかけてどんな色が流行るのでしょうか?
性能さえしっかりとしていれば、私はどんな色でもいいと思うのですが、特に女性ゴルファーの方には『シャフトの色』というのも、大きな選択肢のひとつだと思います。
ゴルフウェアばかりがファッションではなくて、クラブやシャフトも『オシャレ』の中に組み込まれています。
そんなことを考えながら、このドライバーの試打を楽しむことが出来ました。
このヘッドも好印象でしたが『DI-7』には、とてもいい感じをつかむことが出来たので、また是非試打してみたいです。
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