Post
≪EPON AF-906 | HOME | EPON AF-156S ドライバー≫
2023年04月09日
EPON AF-206 フェアウェイウッド

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-206 の5番 です。

シャフトは FUJIKURA Speeder NX 60 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は63.5g、バランスはD2、トルクは3.7、キックポイントは中調子、クラブ総重量は328g です。

シンプルでとてもカッコいいフェアウェイウッドです。
エポンといえば、やはりこのシンプルな美しさではないでしょうか?
名前から、そしてヘッドの形状から、先日試打したAF-106とセットで使うクラブのような気がします。
今はいろいろな工夫がされているクラブが多いですが、改めてこのようなシンプルなクラブはいいな・・・。と思いました。
まさに『シンプルイズベスト』です。

ソールの丸っこさと、シャロー感が目立ちます。
今はシャローなFWが多いので、目立ちませんが、昔と比べるとかなり薄くなっているように感じます。
かなり前のモデルのAF-201と比べると、明らかに違うと思いますが、これは時代の流れなので仕方ありません。
シャローだから良い。
ディープだから悪い。
またその逆ということもなく、人それぞれの好みで選ぶべきですが、今は圧倒的にシャローが多いので、ディープ系を好まれる方にとって、選択肢が少ない時代なのかもしれません。

ドライバーなど他の番手でもよく感じることですが、エポンのクラブはここの部分がとても美しいです。
チタンという素材を、まるで軟らかい紙を加工するかのように繊細に手が加えられています。
こういったところに私はエポンの凄さ・技術の高さを感じます。
以前、兵庫県は『刀鍛冶の文化』。
新潟県は『鍋釜加工の文化』。ということを人から聞いたことを書きましたが、そういった金属加工の巧みさが、今風にアレンジされて、クラブにも活かされているのではないでしょうか?
刀鍛冶とはまた違う、『叩き』という高等技術は日本に昔から受け継がれています。
日本にはたくさんの世界一がありますが、金属加工においても、間違いなく世界一だということを、このクラブを見れば実感できます。

シンプルで綺麗なソールです。
おそらくヘッド内部にもウェイトなど、特別な工夫はされていないと思います。
ヘッドのウェイトなど、『特別な付け足し』がされているほうが高性能でよく飛ぶ・・・。と思っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際は必ずしもそうだとはいいきれません。

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。

フェース面もシンプルでとても綺麗です。
ミーリングのような工夫は見られません。
何となくではありますが、以前試打したことのあるクレイジーのFWを思い出しました。

シャロータイプではありますが、すごく薄いというほどでもないので、『ノーマルシャロー』といったところでしょうか?
クリークはロフトが寝る分あがりやすくなっているので、もう少しディープでもいいのではないか?と、いつも思っているのですが、なかなか登場してきません。
それはやはり今のボールが『低スピン化』してきたからだと思います。

とてもいい顔をしています。
予想していたとはいえ、思わず顔がほころんでしまいましたし、期待を裏切らない美顔がさすがです。
この美しい顔は風格さえ感じさせます。
この顔の良さを何で表現したらいいんだろう?と思いながら見ていたのですが、ふと相撲の番付が浮かびました。
このクラブは間違いなく『東の横綱』です。

最近はカーボンクラウンが多くなっているので、このクラブも近くで見てみたのですが、カーボンの模様は見られませんでした。

このオリジナルグリップもカッコいいです。
EPONファンにはたまらないですね。
EPONの新しいグリップのようで、これまでと変わっています。
グリップのパターンが今風になっていて、滑りにくく、ソフトなフィーリングです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
最近、このシャフトによく出会うような気がするのですが、今年のトレンドはこれなのでしょうか?
FWにしては、やや軽量感がありますが、素振りを繰り返してタイミングをつかみました。

とても構えやすいです。
左右への不安は全く無く、ニュートラルに見えます。
クリークはロフトが寝ているのでフェース面も寝ていますし、どうしても『アゴ』が目立ってしまいますが、このクラブはその『アゴの見せ方』がとても上手です。
さすがはエポンだな・・・。と思いましたし、かなり『見え方(構え感)』にもこだわって作られているのではないでしょうか?
こういった細かいところまで気が回るのも、日本メーカーの細やかさといいますか、繊細さだと思います。
大雑把で大味な感じは全くしません。
試打を開始しました

『打感』はとてもいいです。
AF-106との相性が良く、違和感なく使っていけるFWだと思います。
ソフトさがありながら、ボヤけたところはなく、クリアに球の質感が伝わってきました。

『音』も心地よい金属音で、優しく心を揺さぶってきます。
何度でも聞いていたい音だな・・・。と、聞き惚れていました。
いくら真っ直ぐ遠くに飛んでも、肝心の音が良くなければ私は全く納得できませんが、この音なら納得というか、大満足です。
『安心させてくれる美音』といったらいいでしょうか?
心が安定し、穏やかにさせてくれる音です。

クリークらしく球はよくあがってくれますが、今のクラブの中では普通といったところでしょうか?
あがりやすくなるような特別な工夫はされていませんが、タフなタイプではないですし、必要な機能はじゅうぶん備わっています。
直打ちでも、充分高さを出していくことができるFWです。
今回は5番でしたが、いつか機会があれば3番も試してみたいです。

『安定性』は高く、いい感じです。
ハイテクタイプのFWのような『曲がりにくさ』のようなものはありませんが、このままで充分だと感じました。
カッコいいクラブでありながら、気難しさのようなものは全く感じません。
今のハイテクFWを試打していると、時々曲がりにくいのはいいけど、こちらの思いが伝わりにくいな・・・。と感じることがあるのですが、このクラブは違っていて、しっかりと意思疎通ができます。

『飛距離性能』は高く、高いポテンシャルが感じられます。
弾きの良さと高い弾道。
おまけに心地よい打感と音で、気持ちよく振り切っていけることで、さらに飛距離がアップしているようです。
以前、『飛ぶ』と話題になったAF-202を思い出しました。
あの名器をベースに開発されたのかもしれません。
ハイテクタイプの飛びとは違う、『ベーシックタイプの飛び』といっていいように思います。
まるで『至れり尽くせり』といった、極限まで飛びだけに特化したFWというのではなく、高いフィーリング性能をもっていて、気持ちよく打っていかせてくれる『自然な飛び』で、プレイヤーとクラブが五分五分で融合した感じ・・・。といったらいいでしょうか?
クラブの性能だけが先走りしていません。

『操作性』はなかなか良くて、左右へも対応してくれました。
安定感を感じさせるクラブでありながら、曲げたいときにはしっかりと対応してくれるクラブだと思います。
強いフックフェースを好まれる方は、このクラブの顔を見て、球がつかまらないんじゃないか?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
小ぶりでロフトが寝ているということで、じゅうぶんつかまえやすくなっています。
今は曲げにくいオートマ系のFWの人気も高いですが、元々ある、このようなベーシックなタイプで、自分の球筋を磨いていくこともアリなのではないでしょうか?
試打後の感想

美しくて所有欲を満たしてくれるFWです。
このクラブがバッグに入っているだけでテンションがあがります。

今のハイテククラブのようなお助け機能はあまり無いかもしれませんが、それがゴルファーにとってプラスになることも多いと思います。
先日も書きましたが、今のクラブは便利になりすぎて、バランスが崩れてしまっているものが多いように思います。
そして、それはプレイヤーの感性を鈍化させたり、迷走させたりするかもしれません。

クラブの個性が強すぎて、プレイヤーの仕事が減ってきていると感じることもあります。

そういったときに、このクラブのように最低限の機能は備えておいて、あとはプレイヤーの技量を高めてくれるクラブというものに脚光が当たるのではないでしょうか?

打感や音も素晴らしいので、そのグッドフィーリングを楽しみながら、さらにゴルフも上手くなるというおまけ付きです。
カッコいいクラブですが、球もよくあがってくれますしハードルは高すぎないので、上級者の方はもちろんですが、これからますますレベルアップしていきたい・・・。という方には是非試していただきたいクラブです。

このクラブのフィーリング性能の高さをじっくりと味わうことができ、密度の濃い試打ができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
コメント