Post
≪テーラーメイド NEW P770 アイアン | HOME | PXG 0311 SGI アイアン≫
2023年02月05日
キャロウェイ PARADYM MAX FASTドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Callaway PARADYM MAX FASTドライバー です。

シャフトは SPEEDER NX 40 for Callaway です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は46g、トルクは5.6、キックポイントは中調子、クラブ総重量は276g です。

キャロウェイの新しいドライバーです。
先日、フェアウェイウッドを試打しましたが、今日はドライバーを試打することができました。

PARADYMという名前になってデザインが一新され、カッコ良くなりました。
EPICも良かったですが、このPARADYMもいい感じです。
キャロウェイのクラブはシンプルでベーシックな美しさというよりは、機械的でメカニカルな美しさがあります。
新しい名前のクラブですが、ヘッド自体はラージサイズでシャロー感があり、過去のモデルと変わったところは見られません。

バックフェースには大きなウェイトがあり、『5』という数字が見えたので、おそらく5gなのだと思います。
他にも、いろいろな重さが用意されているのでしょうか?

『MAX FAST』ということなので、最大の速さということでしょうか?
先日試打したFW同様、このドライバーにも『FORGED CARBON』という文字があります。
『JAIL BREAK AI』もFWと同じです。

ネックの長さは、やや短めですが、今のドライバーの中では標準的といっていいように思います。
ネックに調整システムが搭載されていないのがちょっと意外でした。

フェース面のデザインがとても変わっています。
とても細かく、綺麗なミーリングのような模様が刻まれていて、これにはどんな効果が期待できるのでしょうか?
殆どのメーカーが、ここの部分にはあまり手を加えていないなか、このような工夫がされているのはとても好感が持てます。

トゥ側には『FORGED Ti』という文字があり、フェース面が鍛造チタンということなのでしょうか?
ライバルメーカーのテーラーメイドがカーボンフェースなので、それに対抗しているのかもしれません。

見慣れたシャローヘッドです。
『薄い』というよりは、『垂れている』といったほうがいいかもしれません。

顔は正直、好きになれませんでした。
これまでも目にした顔であり、キャロウェイらしいところもあるのですが、私はあまり好きではありません。
一番目が行ったのはバックフェースの膨らみで、特にヒール側が目立ちます。
『垂れ目』といいますか、『タヌキ顔』といったらいいでしょうか?
フック系のイメージが出やすい顔です。
対して、トゥ側が膨らんでいればカットのイメージが出しやすく、『つり目』といいますか、『キツネ顔』といっていいように思います。
私はフックのイメージが出やすいのは苦手で、タヌキ顔よりはキツネ顔のほうがいいですが、それよりもニュートラルな顔が一番好きです。
ツートンタイプで、カーボンコンポジットなのが分かります。
カーボンコンポジットは最近よく見かけますが、とても綺麗で自然に見えるものと、その逆で不自然でチープに見えてしまうものがあります。
このクラブは残念ながら、後者です。

先日、フェアウェイウッドを試打したときも感じたのですが、今回も同じく残念に思いました。
それはカーボンクラウンの『接合部分』です。
接着のムラが見えます。
しかも、よく見なくても、普通に見ているだけで分かるほどはっきりしていて、それが残念でなりません。
こんな細かいところまで・・・。とおっしゃる方がいらっしゃるかもしれませんが、こういったところはとてもデリケートな部分なので、メーカーにはもっと力を入れて欲しいです。
手を抜いているということではないですが、『製造』『仕上げ』『検品』において、全力でないのが分かります。
私はゴルフクラブを生産している会社に勤めているわけではありませんが、結構精度が求められる仕事をしていて、これでは私の会社ではOKを出さないですし、クラブメーカーによっても、検品の差が見られます。
検品に行くまでの第一段階で『不可』です。
以前、私の友人がプレー中、あるメーカーのカーボンクラウンが飛んでいってしまい、慌てて拾って、プレー後ショップに行って修理を依頼しました。
しかし、メーカーの保証期間が過ぎていて有料修理になるということで、お金を出して修理するくらいなら違うドライバーを買い替えたほうがマシだと言って手放しました。
そのクラブに全く愛着がもてず、中古ショップに売りに行ったのですが、買い取ってもらえなかったそうです。
そういう光景を間近で見ているので、今大流行のカーボンコンポジットは少し冷めたといいますか、厳しい目で見ています。
このドライバーがそうなるとは限らないですし、おそらく大丈夫だとは思いますが、どうしても気になってしまいます。
ラウンド中、プレイヤーのミスでクラブが壊れたのなら、自分が悪いと諦めることができますが、プレイヤー側に全く落ち度が無く、クラブの品質が良くなくて、壊れてしまえばテンションは下がりますし、もうそのクラブを使いたくなくなります。
今は円安の影響もあると思いますし、円安が無くても、かなりクラブが高価になっています。
昔は海外製で価格を抑えるということがありましたが、今は国産でも海外製でも値段が変わりません。
安ければチープでもいいということにはなりませんが、せっかく何万円も出して購入するのだから、メーカーにはしっかりと対応して欲しいです。

装着されているグリップはキャロウェイのオリジナルロゴが入っていて、カッコ良くて好感が持てました。
以前も書きましたが、キャロウェイなのに『C』ではなく、『V』なので何故だろう?と思ってしまいます。
メーカーはゴルフプライドのようです。

ヘッドのデザインは大きさからすると、装着されているシャフトはとても軟らかくて軽く、『線が細い』感じがします。
40g台のシャフトでフレックスがRということで、かなりソフトスペックになっていて、このスペックがこのドライバーの標準スペックということになるのでしょうか?
クラブの軽量化・シャフトの軟化は、これからも続きそうです。

ボールを前にして構えてみても、やはりテンションがあがりませんが、動きが固まってしまうというほどではありません。
普通に、淡々と構えていました。
ロフトは10.5度ということですが、こうして構えているとフェース面がよく見えたので、12度以上はあるように見えます。
ちょっとロフトの立ったスプーンか、ブラッシーといったところです。
高弾道のドローというよりは、フックのイメージが湧いてきたので、少し右に向き直して構えました。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
ソフトではなく、ややしっかりめですが、硬すぎず特に嫌な感じはしません。
ただ、少し『雑』な打感だな・・・。と思いました。
ムラがあるようにも感じました。
弾きはいいのですが、何かこう五感に訴えてくるものがありません。
気持ちも盛り上がらず、今年のニューモデルはこんなものか・・・。と思ってしまいました。
実際に打ち比べてみないと詳しいことは分かりませんが、先日試打したフェアウェイウッドのほうが、打感が良かったように思います。
同じシリーズのクラブでも、番手が変われば、『別物』となってしまうのがゴルフクラブというものです。

『音』は、やや大きめですが、高すぎず大きすぎず、特に問題はありません。
キャロウェイは元々、高音をウリにしてきたところがあって、もっと高い音もありましたが、このドライバーはそれほどでもなく、『キャロウェイサウンド』の中では、比較的落ち着いた音といっていいような気もします。

球はよくあがってくれました。
あがりすぎるくらいあがってくれ、それが、このドライバーの特徴ではないでしょうか?
新しいデザインでカッコ良く、それでいて球はあがりやすくて親しみやすい・・・。
そんなクラブだと思います。
このようなクラブなので、叩きに行かず、むしろ『ドロップ気味』な球が打てないかな・・・。と何度かトライしたのですが、どうしても球は浮いちゃう感じです。
ドライバーでありながら、この球のあがりやすさ・弾道の高さは、やはりFWと同等・・・。といった印象をもちました。
ヘッドの大きなスプーン、あるいはブラッシーといったところでしょうか?

『安定性』は高く、ほぼ同じ球しか出ない、オートマチック系『一方通行』ドライバーです。
球もすごくよくつかまり、初球からフックを打ってしまいました。
構えたときに浮かんだイメージ通りで、フッカーの私には難しいドライバーです。
スイートエリアは広く、シビアさは感じません。
このドライバーのもつ、つかまりの良さを味方にできる方にとって、かなり頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、なかなかいい感じだとは思いますが、スインガータイプの方に合いやすいドライバーという印象をもちました。
ヒッタータイプの方には合いづらいドライバーだと思います。
キャロウェイのドライバーは飛距離性能に長けたものが多いので、その多くを経験している私はこのドライバーを試打して、特に驚くことはありませんでした。
それは、このドライバーが見劣りするというのではなく、その素晴らしいクラブたちと肩を並べるほどの性能をもっているということです。
私はこれまでキャロウェイのドライバーをたくさん試打してきて、飛びにおいて、特に印象深いのが、
1.HYPER ERC(高反発でしたが)。
2.BIG BERTHA ALPHA ドライバー
の2本です。
他にも素晴らしいドライバーはたくさんありますが、特にこの2本のドライバーの印象が強く残っています。
キャロウェイは世界トップクラスの『ハイテクメーカー』で、そのハイテクがピッタリと合致すれば、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれますが、そうでないクラブの時には、全く合わない・・・。といったことにもなりかねません。

『操作性』は難しいです。
どう打っても左にしか行かない感じですし、シャフトも軟らかく、なかなか思うように打てません。
見た目から、完全にオートマ系であることが分かっているのですが、それでも何とかトライしても、上手くコントロールすることができませんでした。
ヘッドもシャフトも、私にはハードルが高いように感じられました。
まだまだ修行が足りません。
とにかく練習あるのみです。
試打後の感想

最新モデルでデザインも一新されカッコ良くなっていますが、このクラブはかなり軽量で球もつかまりやすくてあがりやすいので、多くのゴルファー(特にシニア層や女性ゴルファー)にも支持されるのではないでしょうか?

つかまりの良さと弾きの良さで飛距離を稼いでいくタイプだと思います。
私にはつかまり過ぎるので、合いづらいところがありますが、スライサーの方には頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?
右に曲げようと思っても、なかなかそうさせてくれない頑固さがあります。

待望のキャロウェイニュードライバーでしたが、私には合いづらく残念でした。
ただ、姉妹モデルもラインアップされているということで、次回はそちらを試してみたいです。

最新モデルであり、様々な工夫がされていますが、『基本路線』は変わらず、過去のモデルと同じような特徴をもっているな・・・。と思いました。
しかし、それが今のニーズなのかもしれません。
球が右に逃げずつかまりやすくて、あがりやすい・・・。
これが今のドライバーのトレンドなのではないでしょうか?
同じようなタイプのドライバーがたくさんあるので、そう思います。
飛ばす為にシャフトを長くし、それによって下がってしまうミート率を補う為にヘッドを大きくし、ヘッドを大きくすると球がつかまりにくくなるので、つかまりを良くする・・・。
そういったことをひとつずつ解決していくと、このような形に行き着くような気がします。

クラブの軽さなども含め、今回は私にとって合いづらいドライバーでしたが、これからもキャロウェイには注目していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
音・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント