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2023年02月02日
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PXG 0311 SGI アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PXG 0311 SGI アイアン の7番 です。

シャフトは BASSARA です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ です。

PXGのアイアンです。
PXGはあまり手にしたことが無いので、まだ馴染みが薄いですが、『高価』だという印象があります。
しかし高価だからといって、PXGのクラブが特別『高性能』だとか『高品質』だとは思っていなくて、あくまでも他のメーカーと同等です。
ただ、私が感じられていない、PXGが高価な理由というものがあるのかもしれません。
例えば、特別希少な材料を使っているとか・・・。
値段とクラブの性能や品質が必ずしも一致しないですが、それもゴルフの面白さの一部といえるのではないでしょうか?

ドライバーであれ、アイアンであれ、たくさんのウェイトが組み込まれているのがPXGの特徴です。
これがあるからPXGだと、ひと目で分かります。
そういう意味では、ロイコレのキャビティソールも同じでしょうか?

ヒール側に『0311 SGI』とモデル名が大きく刻印されています。
最近はこのようにはっきりと目立つように表示されることが少なくなってきているような気がするので、少し珍しい感じがしました。

面長で全体的に大きいアイアンです。
ノーマルなアイアンというよりは、『ユーティリティアイアン』といったほうがいいかもしれません。
普通、ユーティリティアイアンといえば、3番や4番が多いですが、7番やその下の番手まで、このような形状ということで、それだけこだわりがあるのではないでしょうか?
こういったところは国内メーカーではなかなか見られず、海外メーカーらしいといえるような気もします。

かなり彫りが深いように見えます。
彫りが深いというよりはトップ部(ソール)の大きさが際立っているといったほうがいいかもしれません。

かなり特異な形状で、魚の『コブダイ』を連想しました。

トップラインは厚めです。
こうして全体的に見ても、『大らかに』作られたんだろうな・・・。という感じがします。
国内の『あのメーカー』のような繊細さは無く、とにかく大らかです。

ネックの長さは適度にあって、標準的です。
もっと短いと予想していましたが、これくらいあるほうが易しく感じられます。
『頭でっかち』なタイプではありますが、ネックが短くなると、かなり難しくなるような気がするからです。
これは長いほうがいいとか、短いほうがいいとか言うのではなく、『その人に合った適正な重心の高さ』というものがあるのかもしれません。
低重心のほうが易しいと一般的に認識されているかもしれませんが、私は低すぎるものは却って難しく感じることがあります。
そういった意味でも、このアイアンのネックの長さは好感が持てました。
クラブのネック部分には、シャフトに伝わったプレイヤーの意志を、そのままヘッド(フェース)に伝える役目があると思うのですが、それが短すぎると、上手く処理しきれないといいますか、『ノーカン』になりやすくなるような印象があります。
ネック部分はシャフトとヘッドの『ジョイント』『緩衝材』といったところでしょうか?

かなりのワイドソールで、やはりユーティリティアイアンといったほうがいいように思います。
とはいっても、メーカーはユーティリティとは位置づけていないようで、あくまでもノーマルアイアンというカテゴリのようです。
どんなカテゴリになろうが、結局使うのはプレイヤー自身なので、プレイヤーの感覚で良いのだと思います。

ゾール全体が緩やかな丸みを帯びているように見えました。
しかし、もっと近くでよく見ると、ゼクシオアイアンのように『二分割』されているような形状です。
ワイドソールは元々、『滑り』がいいですが、さらに拍車が掛かったように見えます。
地面を擦らせないクラブは『空中戦』で挑んでいくべきで、ユーティリティやフェアウェイウッド・そしてウェッジなど、ソールを積極的に使っていくべきクラブは『地上戦』といったところでしょうか?
いかに地面と上手くコンタクトしていくかが、ショットの成否を分けます。
そういった意味でも、このクラブはとても簡単に成功させてくれそうです。
私はこのアイアンをノーマルではなく、完全に『ユーティリティアイアンの7番』として見ていました。

フェース面にミーリングは無く、シンプルです。
綺麗に整っていますが、手が込んだ感じはしません。
フェース高が低い、いわゆるシャローフェースなので、スコアラインの数も『11本』と、やや少なめです。
スコアラインの数が必ずしもスコアに直結するものではないと思いますが、私は7番であれば『13本』が一番好きですし、それが標準だと思っています。
キャロウェイのようにスコアラインの間隔が狭くて本数が多いものもあれば、このPXGのように数が少ないものもり、バラエティ豊かです。

素振りをしてみると、カーボンシャフトが挿してあるということもあり、かなり軽量感がありますが、ユーティリティとしては特別変わったことではありません。
軽いからといって、決して手先で振らないこと。
大きな筋肉(特に背中)を意識するよう、自分自身に言い聞かせました。
私なりの、軽いクラブを振るときのチェックポイントです。
適度な重量があれば、そこはスルーできるのですが、試打するクラブはいろいろなスペックがあるので、こちらが合わせていかなければなりません。

PXGのロゴが入った、このオリジナルグリップがとてもカッコいいです。
PXGユーザーの方はもちろん、そうでない方も、このグリップに魅力を感じる方は多いのではないでしょうか?
グリップ自体は昔流行ったクラシカルなタイプで、懐かしい感じがします。

ボールを前にして構えてみると、意外なほどいい感じで、予想と違っていました。
もっとクセがきつい顔をしていると、これまでの経験から予想していたのですが、違います。
ボテッとし過ぎていて『アイアン』として構えられなかったユーティリティアイアンも多かったのですが、このアイアンは『アイアンの感覚』で構えられます。
とはいっても、バックフェースの膨らみが少し見えました。
しかし苦手意識が芽生えたり、イメージがぼやけてしまったりすることなく、普通に構えられました。
だからといって見とれることはないですし、私がアイアンに求めたい顔ではないので、気持ちが盛り上がるということもなく、『淡々』としていたのですが・・・。
グースの利きも見られますが、極端ではありません。
それよりもネック周りが太くボテッとしていなく、シュッとしているところに好感が持てます。
バックフェースの膨らみ以外では、懐かしい感じで、クラシカルな雰囲気も漂っていました。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
ヘッドの大きさ・膨らみから、中空だということが分かっていましたが、一球打って、それがさらにはっきりしてきました。
中空独特の『ペチャッ』とした打感です。
『密』な感じではなく、『空洞感』があります。
打感は『熱の伝わりやすさ』と関係しているだろうか・・・?などと考えていました。
もしこのアイアンが、いわゆる『無垢(鉄の塊)』だと熱の伝わりも早いですが、その鉄の代わりに空気が入っていると熱の伝わりが遅くなります。
そういった空気感が打感につながっていくのかもしれない・・・。と思いました。
昔、メタルヘッド全盛の頃、ドライバーヘッドの中にN2(窒素)を充填してヘッド内部を『高圧』にして飛距離を出す・・・。というドライバーがありましたが、そういったヘッド内部の気体にも、新たなヒントが隠されているのかもしれません。
『ヘッド内部の気体の種類』および『ヘッド内部の気圧』も無視できないのではないでしょうか?
大気の主成分は窒素なので、必然的に窒素を注入することになると思いますが、ヘリウムのように空気よりも軽く人体にも環境にも悪影響が出ない気体を使うのもアリなのかな?と思いました。
ただゴルフクラブ程度の大きさであれば小さすぎて、全くといっていいほど効果は期待できないかもしれないですが、技術が進んで、様々な角度からクラブが進化していって欲しいです。

球はとてもよくあがってくれ、イージーです。
見た目通りの易しさで、やはりソールを上手く使っていくのがベストだと思います。
ヘッドを綺麗に入れて、『寸分の狂いも無いインパクト』というよりは、多少の上下のミス(特にダフり)を気にせず、いい意味でアバウトに打っていけるアイアンです。
『低重心の宿命』といったらいいでしょうか?
どこで打っても自動的にあがってくれ、その高さを調整しづらいところがあります。
しかし逆を言えば、それだけ高さも一定だということです。

『安定性』も高く、上下だけでなく、左右のブレにも大らかなアイアンです。
かなりイージーですが、こういったタイプは昔からあるので、特別だとは思いません。
通常のユーティリティといったところです。

『飛距離性能』も優れていて、よく飛びます。
私が7番アイアンに求めたい飛距離の『K点越え』を一球目からやってしまっているので、凄いなぁ・・・。と思うと同時に、『違うジャンルのアイアン』と再認識しました。
私には難しいですが、これだけよく飛ぶアイアンで、距離のコントロールができれば、かなり有利になると思いますし、相当な技量が必要になってくると思います。
軽く振って、ソールを『地面に擦らせながら』打つことで、適正な高さと距離が出せるアイアンといえるのではないでしょうか?

かなりオートマチックなタイプなので、操作性は期待できません。
いい意味で、『鈍感さ』があり、操るには適していません。
微妙なニュアンスは出しづらいですが、このオートマ性を活かせれば、かなり武器になると思います。
試打後の感想

最初見たときから、普通のアイアンというよりは『ユーティリティタイプ』のアイアンだと思っていました。

しかし打っていきながら、ユーティリティというよりは『チッパー』に近い感覚をもちました。
チッパーはグリーン周りで威力を発揮してくれる心強いクラブですが、このアイアンはチッパーのように『転がす』イメージをもつと、さらに輝きが増すように感じました。
それはクラブもそうですし、それを使っているプレイヤーにも言えます。

ゴルフには様々なミスがつきものですが、その要因はいくつかあります。
その1:『(ボールを)飛ばしたい』
その2:『(ボールを)あげたい』
その3:『(ボールを)真っ直ぐ飛ばしたい』
その4:『カッコ良くプレーしたい』
が挙げられます。
それはプレーをするうえで邪魔になることもありますし、逆をいえば、これがあるからゴルフを続けられるということです。
こういった願い・欲求が無くなれば、ゴルフの楽しみは大きく減ってしまうかもしれません。
プレイヤーの願望があるから、メーカーはそれを実現させるために様々な角度からクラブ開発をしています。

チッパーは確かに易しいのは分かるけど、カッコ悪いから使いたくない・・・。という方はいらっしゃると思いますし、『14本以内』という制限があるので、バッグに入れたくても入れられない・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私もどちらかと言えば、後者のタイプで、本数制限があるので購入していないですし、『8番アイアン』がその役目を果たしてくれコースでも大活躍してくれているので、今のところ不自由は感じていません。
チッパーは確かに『スマートさ』には欠けるところがあるかもしれませんが、ルールに違反していなくて、結果を出しやすいクラブはどんどん使っていくべきだと私は思っています。
私は様々なアプローチ名人を見てきましたが、その多くは『上げ名人』ではなく、『転がし名人』です。
転がしたほうが距離感も合いやすいですし、そのままカップインというボーナスも待っています。
『確実性』という点でも、圧倒的に『転がし』が有利です。

このクラブを試打しながら、そんなことを考えていました。
なかなか無い、珍しいアイアンです。
試打を終えるころには、このアイアンは『チッパーアイアン』という認識をもつようになりました。

『フィーリング』『繊細さ』よりも、『合理性』を優先させるのが、多くの海外メーカーに見られる特徴ですが、それは悪いことばかりではなく、このクラブのようにいい方向へ向かうこともあります。
今日はいい経験をしたな・・・。と思いながら練習場を後にしました。
これからもPXGには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
PXG キャディバッグ
PXG キャップ
PXG グローブ
PXG シューズケース
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