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2023年01月28日
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テーラーメイド ステルス HD アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド ステルス HD アイアン の7番 です。

シャフトは KBS MAX MT80 JP です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は102g、トルクは2.3、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は399g です。

テーラーメイドの新しいドライバーです。
名前に『ステルス』という文字が入っているので、『ステルス2』シリーズのアイアンということになるのでしょうか?
テーラーメイドのアイアンといえば、『ステンレス』のイメージが強いですが、このアイアンもステンレスのような質感があります。
国内メーカーではどちらかというと、軟鉄アイアンのイメージが強いですが、海外メーカーでは逆でステンレスのほうが多いかもしれません。
これはどちらがいいというものではなく、私たちユーザーの好みで選ぶべきだと思いますし、そもそも素材を気にしておられる方はそれほど多くないのかもしれません。
どんな素材でもいいから、とにかく易しくてよく飛ぶアイアンが欲しい・・・。というのが多数派ではないでしょうか?
どちらも一長一短あり、完全なものなど存在しません。
大切なのは、手にして『ワクワク』できるクラブを選ぶことではないでしょうか?

テーラーメイドらしく、『ごっつい』感じのアイアンです。
普通のアイアンというよりは、ユーティリティタイプにも見え、その『いいとこ取り』したデザインのように見えました。

『HD』とは、どういう意味があるのでしょうか?

ラージサイズでプクッと膨れてはいますが、深いキャビティではないので、中空タイプだということが分かります。

トップラインは太めで想定内でした。
このようなタイプで細いのは見たことがありません。

ソール幅はワイドで、こうして見ても、やはりユーティリティタイプに見えてしまいます。
テーラーメイドは『ユーティリティっぽい』アイアンを作りたかったのでしょうか?
いろいろなタイプのクラブを発表できる、テーラーメイドは『時代の先駆者』『流行の担い手』として、素晴らしいメーカーだと思います。
開発会議で、いろいろな意見が出ても、まずは世に出してみて、ユーザーの反応を見てそれを次に活かす・・・。というスタンスが感じられ、こういったことができるのは豊富な資金源をもつ、大手メーカーの優位性といえるのかもしれません。

ソールにある、この溝も、お馴染みです。
私は無くてもいいのではないかな・・・?と常々思っているのですが、こうして何年も採用し続けているということは、それだけ大きな意味があるのだと思います。
メーカーではなく、テーラーメイドのアイアンを使い続けておられる方に、この溝の効果を教えていただきたいです。

ネックは、やや短めといったところですが、今のアイアンの中では『普通』といえるでしょうか?

フェース面にミーリングは無く、特に工夫は見られません。
『スタンプ式』の、あまり手が掛かっていないような、量産型のフェース面です。
時代は変わっても、ここの部分は昔とあまり変わらないな・・・。と思いながら見ていました。
テーラーメイドは『前(フェース面)』よりも、『後ろ(バックフェース側)に重きを置くメーカーという印象があり、これは他の多くのメーカーと共通しています。
バックフェースを工夫するほうが、効率的で易しいからなのでしょうか?
テーラーメイドは革新的なメーカーなので、いつか『フェース面』でも、私たちユーザーをあっと言わせるようなクラブを開発してくれると期待しています。
あまり目立ちませんが、スコアラインの一番下だけが、白く塗られています。
これは、ユーザーからの要望が多いのでしょうか?
この工夫は他のメーカーでも見られますが、メーカーによっては、一本ではなく二本塗られていることもあります。

装着されているグリップはシンプルなタイプです。

素振りをしてみると、ヘッドが大きい割には軽く感じましたが、シャフトは頼りない感じはしません。
シャフトに求めるイメージは人それぞれだと思いますが、私の場合、飛ばす為のクラブ(ドライバーなど)は『ムチのようにしなる』イメージで、『後ろから押せる』タイプを好みます。
逆に正確な距離感を必要とするクラブ(アイアンやウェッジ・パター)は、全くしならずに『完全に棒のイメージ』で、余計なことをせず、こちらのイメージを正確にヘッドに伝えて欲しいと思っています。
実際にはしなっているのですが、それを感じさせず、『裏方』に回って欲しいです。
それがカーボンであろうとスチールであろうと関係ないですが、今のところスチールで問題なく使えていますし、私にはスチールのほうが合っているようで、今のところカーボンシャフトをアイアンやウェッジ・パターに挿す予定はありません。
ただ、今はカーボンシャフトの性能もすごくあがっているので、コスト面をクリアできれば、いずれスチールに変わってカーボンが主流になるのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、まずまずでした。
ヘッドは大きく、やや大味なところがありましたが、グースがきつすぎないのがいいです。
白いスコアラインも少し目立ちました。

私はリーディングエッジをターゲットラインと垂直に合わせるタイプなので、スコアラインに色を付けるのは理にかなっていると思うのですが、プレイヤーにはそういうタイプだけでなく、トップラインをターゲットラインに対して垂直に合わせる方も多くいらっしゃいます。
そういった方にとって、白いスコアラインは理にかなっているどころか、逆に邪魔になっているのではないでしょうか?
トップラインを白く塗ってくれたらいいのにな・・・。と思っておられるかもしれません。
ただ、私はこういう色は求めていないので、どちらも無いほうが好きです。
グリップのバックラインもそうですし、『ウッド系』クラブのクラウンマークも無いほうが好きです。
それは『限定させない』で欲しいからです。
クラウンマークはビギナーの頃はあってもいいな・・・。くらいにしか思っていなかったのですが、キャリアを積んでくると次第に『要らない』と感じるようになりました。
しかし、これも人の好みなので、こういう工夫があったほうがいいという方はたくさんいらっしゃると思います。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てませんでした。
しかし、これは想定通りで、特別驚くようなこともなく、『見た目通り』のフィーリングで、「ああ、やっぱりな・・・。」と思いました。
やや硬めでゴツく、中空らしい『ペチャッ』という打感で、テンションも下がりっぱなしです。
下がっていったというよりは、『淡々と・・・』といったほうがいいのかもしれません。
このようなタイプでフィーリングを求めるほうが不自然なのかもしれません。
フィーリングを犠牲にして、物理的な易しさを手に入れているので、仕方ないのかな・・・。と思いました。
ただこれはあくまでも私の好みであって、このアイアンの打感が好きだという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『音』も、しっくりきません。
アイアンがこう、球をくわえた(キャッチした)ときの、グッとくる感じがなく、耳に訴えてくるものがありませんでした。

球はあがりやすく、タフなタイプではありません。
『通常のあがりやすさ』といったらいいでしょうか?
イージー系らしい、『オートマチック』なあがりやすさです。
出球の高さも安定していて、かなり研究されているのではないでしょうか?
球はあがりやすいですが、通常といいますか、ベーシックタイプの7番アイアンとは全く違う弾道です。
ベーシックタイプのアイアンは『弾道に動きがある』といいますか、『一球一球に個性がある』と感じているのですが、このアイアンから放たれる弾道はオートマチックで、ロボット的な感じがしました。
自分自身が『試打マシーン』となって、機械になったようが気分です。
いい意味で個性が無く、『コピペ』したような弾道だな・・・。と思いながら見ていました。
ユーティリティタイプのように、『ソールを滑らせる』という感じで、『ソールを使って』打っていくべきアイアンだと思います。
少々ダフり気味にヘッドが入っても、それを上手く処理してくれる懐の深さが、このアイアンにはあります。
上からダウンブローに・・・。というタイプのアイアンではありません。
私がアイアンに求めたい弾道ではないですが、今はこのようなタイプが主流ですし、ニーズも高いのではないでしょうか?
ウッド系クラブが得意な方に受け入れられやすいアイアンだと思いました。

『安定性』は高く、完全なオートマチックタイプのアイアンです。
普通に打っている限り、球は真っ直ぐ飛んで、大きなミスにはつながりにくい感じがします。
グースタイプではありますが、それがきつすぎず、左へ引っかけることなく打つことができました。
ラージタイプでありながら、それほど大顔過ぎず、『K点を超えない大きさ』といったらいいでしょうか?
その大きすぎないサイズでの『大船タイプ』の大らかさがあります。
球を曲げたくない・・・。
自分の持ち球というよりは、とにかく真っ直ぐ飛ばしたい・・・。という方の為のアイアンといえるのではないでしょうか?

『飛距離性能』も優れていて、軽く振ってよく飛んでくれますが、今のディスタンス系アイアンの中では標準的といえるような気がしました。
もちろん私の中では『飛びすぎ』で、よく飛ぶアイアンではあるのですが、これまで同等か、それ以上のアイアンにたくさん出会っているので、飛距離についての優位性は特に感じませんでした。

『操作性』という点では、オートマチックタイプであり、なかなか上手くいかず、それが長所でもあり短所なのかもしれません。
構えたときに曲げるイメージが出にくかったということもありますし、このクラブ自体、曲げることを想定して設計されていないように思います。
今はオートマチック系のクラブの人気が高いので、これは正解ではないでしょうか?
インテンショナルなショットを打つ時代ではないのかもしれません。
左右に曲げてみようとトライしてみたのですが、いい意味で反応が鈍く、大きく曲げることが難しく感じられました。
試打後の感想

打つ前からテンションがあがらず、実際に試打しても、そのままでした。
しかし、これは私がこのアイアンの魅力に気づけなかっただけであって、このアイアンの性能が低いわけではありません。

むしろ、このアイアンのもつ『大らかさ』や『あがりやすさ』に魅力を感じられる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

このアイアンをテーラーメイドが主力と考えているか分かりませんが、テーラーらしいアイアンだな・・・。と思いました。

通常のアイアンとユーティリティアイアンの間(はざま)のアイアン・・・。という印象です。

私が好むタイプのアイアンとは違いますが、これからもテーラーメイドには、これまでに無い、様々なクラブを開発して、クラブ業界の『カンフル剤』としても、業界をリードしてもらいたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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