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2009年07月12日
LEIOS ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは LEIOS ドライバー です。

シャフトはELASTER D4200です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は44g、トルクは5.7、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は291gです。

初めて手にする『LEIOS』のクラブです。
以前から存在だけは知っていたのですが、こうして実際に手にするのは初めてです。
新興メーカーのクラブなのかと思っていたのですが、『キャスコ』から発売されているのだそうです。
『LEIOS』とは、どんな意味なのだろう・・・・?と思い、辞書で調べてみたのですが載っていなくて
L・・・・LUXURIOUS (形容詞 贅沢な)
E・・・・ELEGANT (形容詞 上品、エレガント)
I ・・・・INTELLIGENT (形容詞 賢い)
O・・・・ONLY (形容詞 唯一、~のみ)
S・・・・SEXY (形容詞 セクシー、色っぽい)
という意味を組み合わせた『造語』なのだそうです。
すごく上手い言葉の組み合わせだと思いました。
『艶消し』な感じの『ソール』がたまりません。
今は、かなりきらびやかで、光沢のあるドライバーが多いですが、私はどちらかというと、こういった『艶消しタイプ』にいい思い出が多いせいか、しっくりきます。

素振りをしてみると、なかなかの『軽量感』です。
見た目はオーソドックスで、しっかりとした感じもあったのですが、『アスリートモデル』というよりは、やはりこのネーミングからもわかるように『富裕層』『エグゼクティブ世代』の方を対象としたドライバーなのだと思いました。
シャフトもよくしなりますし、ヘッドがよく走る感じがします。
私にはかなり軽いドライバーではありますが、気持ちよく振っていくことができました。

ボールを前にして構えてみると、かなり構えやすく感じました。
フェースも被っているようには見えませんでしたし、ヘッドが大きすぎないところがいいです。
このドライバーのヘッド体積は『410㎤』なのだそうで、最近のドライバーにしては、かなりの『小顔』です。
『460㎤』が今でも一番多いのだと思いますし、『440㎤』や『425㎤』もよく見かけるようになってきましたが、それでも『410㎤』というのは、かなり希(まれ)な部類だと思います。
この美しいブルーも、その『構えやすさ』を演出しているような気がします。
『マリンブルー』といいますか、南国の海の美しさを思い出しました。
これまでの『富裕層向け』のドライバーというのは、どちらかというとやや構えづらいものが多かったように思うのですが、このドライバーはとても構えやすいです。
このクラブのイメージ通り、『構えやすさ』という点でも『上品』な感じがします。
性能を追い過ぎるあまり、そのクラブのもつ『美しさ』を犠牲にしてしまっているクラブもよく見かけますが、このドライバーにはやはり『美しさの性能のうち』ということを教えてくれているような気がします。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その『球のあがりやすさ』です。
最初に想像していたよりも、かなりボールがよく上がります。
『シャローヘッド全盛』ともいえる、最近の傾向においては、どちらかというと『ディープ・ヘッド』といえると思うのですが、それを感じさせない上がりやすさを持ったドライバーです。
勿論、『ロフト10.5度』ということもあるのだと思いますし、このシャフトがよくしなってくれ、球を押し上げてくれているような感じがしました。
1球目から、打った時に打球を目で追っていたのですが、どこに飛んでいったのか解らないくらいによく上がっていました。
最初がボールがよく見えなかったので、左右に大きく曲がってしまったのかな・・・・?と思っていたのですが、そうではなくて真っ直ぐ飛び、自分の予想以上の高弾道で飛んでいきました。
よく見かける『超低重心』『超シャローヘッド』『超深重心』ドライバーと、何ら変わらない弾道の高さです。
ボールを高く上げたいけど、薄っぺらいヘッドは嫌だ・・・・。もっと厚みのあるヘッドで飛ばしていきたい・・・・。と感じておられる方も多いと思いますので、このドライバーはそういった方々にすごくマッチしているのではないでしょうか?

『打感』という点でも、このクラブの上品なイメージに合う、とても品のある感触だと思いました。
『吸い付くような』とか『フェース面に球が乗っかる』という感じの病み付きになりそうな打感ではないのですが、嫌な衝撃がなく、適度な『柔らかさ』と『弾き感』を持っていて、変なクセのない打感だと思いました。
とても気持ちよく打っていくことができました。

このドライバーは『スーパーハイテン』が使われているのだそうで、その名前を聞くと、とても懐かしく感じてしまいます。
『SLEルール』が適用される、ちょっと前まで『高反発』がもてはやされていて、それは『フェースの厚み』を極力薄くして『トランポリン効果』を狙ったものでした。
『フェースが柔らかい方が飛ぶ』といった幻想まで持つようになってきました。
しかし、その『高反発』がもてはやされる前は、この『スーパーハイテン』がもてはやされていました。
その発想は全く逆で、『フェースの硬さ・強度』で飛ばすといったことがよく言われていました。
その頃、私も何度か試してみたことがあって、その頃は確かに手応えはあるし、飛距離もいいけど、もう少し柔らかい感じの方がいいな・・・・・。と思っていたことをよく覚えています。
寒い日で、調子が悪い日などは手首も痛めてしまいそうな時もありました。
しかし今日試打した、このドライバーはそのような嫌な感じが全くしませんでした。
ちょっと前までは、どのメーカーも『飛距離至上主義』といいますか、1ミリでも遠くへ飛ばすことばかりと競ってきたと思うのですが、『ルールの縛り』もあり、それもそろそろ限界点に近づきつつある昨今、こういった『フィーリング』という点も重視して開発を進めているのではないでしょうか?
『硬い』という感じは全くしませんでした。

『音』という点でも、この『ミラーフェース』なのに、とても落ち着いた音だと思いました。
決して甲高かったり、耳に響きそうな『爆音』はしません。
すごく品の良い音だと思います。
高い実力はもっていながらも決して出しゃばらない、『奥ゆかしさ』のようなものを感じます。
昔は『音で周りを圧倒する』といった風潮も多少あったのですが、逆に私は自分が大きな音を発してしまうと萎縮してしまい、周りに迷惑がかかっていないか心配になってしまいます。
練習どころではありません。
すぐにクラブをバックに入れて、他のクラブの練習をしたくなります。
しかし、このドライバーは全く周りが気にならず、自分のペースでしっかりと練習できる感じがしました。

『安定性』という点では、このスペックにしては、かなり高いものを感じました。
もう少し暴れる感じも予想していたのですが、思いの外ボールがまとまってくれ、途中から曲がり出すこともありませんでした。
『打ち出し方向』に沿って球は、真っ直ぐ飛んでいってくれる感じです。
見た目以上に『直進性』も高いのではないでしょうか?
私が『フッカー』で、しかも強く叩いていきたいタイプですので、そういった感じで無理に強く叩きすぎてしまうと、やはりボールはつかまりすぎたり、吹き上がり気味にも感じたのですが、これはスペックを変えればいいことだ・・・・。と思いました。
残念ながら、今日はこのスペックしか見あたらなかったのですが、今度もし別のスペックを見かけることがあればまた試してみたい・・・・。と思いました。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
『フック』『スライス』どちらも、とてもいい感じで打っていくことができました。
先ほども書きましたが、このドライバーは『フックフェース』ではないように見えたのですが、それでもすごく球がつかまりやすい印象を受けました。
右へすっぽ抜けたり、左へ引っかかりすぎたり・・・・。といった感じもしませんでした。
自分が精度の高いスイングをすれば、それに応じてくれるドライバーだと思いました。
『操作性』が高く、いわゆる『扱いやすいドライバー』だといえると思うのですが、最近の『ミスを容認し過ぎるドライバー』ではないと思いました。
かなり易しいドライバーではあるのですが、決して易しすぎず、自分のミスを気づかせてくれる感じに私は好感を持てました。

『飛距離性能』という点では、この『高弾道』『弾きの強さ』から、とても高いものを持ったドライバーだと思います。
この軽量感ではありますが、気持ちよく振り切っていくことができましたし、それが『飛距離』や『方向性』にもつながっているような気がします。
最近では『45インチ』も、少し『短尺』と感じてしまうほど、今では45インチオーバー』がまかり通っている『軽量ドライバー』ですが、このドライバーはきちんと『45インチ』を維持しているのがとてもいいと思いました。
このスペックでは、正直いいまして私にはいささか難しく感じる部分もあったのですが、それでも全く嫌な感じはしません。
このドライバーはヘッドスピード『35m/s』以上から対応しているそうなので、その範囲におられる方々には、とても大きな恩恵をもたらしてくれるドライバーだといってもいいのではないでしょうか?

全体的にこのドライバーは、とてもバランスのとれた高性能ドライバーだと思いました。
派手すぎず、かといって地味でもない、このセンスの良いデザインに好感をもてましたし、メーカーの自信の表れなのではないでしょうか?
『メイドインジャパン』なのだそうで、国産ドライバーの美しさや信頼性を感じることができます。
パワーを持て余している『ハードヒッター』の方や、『ヤングゴルファー』の方には、この『軽さ』『シャフトの軟らかさ・トルク量』などから、ちょっと合いにくいかもしれませんが、上品で高い技術をもった『エグゼクティブゴルファー』の方には、まさにピッタリだと思いました。
今日、このドライバーを試打していて、以前試打したこともある『TOURSTAGE EXE』を思い出したのですが、同じような匂いをもったドライバーです。
『基本性能の高さ』はもとより、クラブに『美しさ』を求めておられる方にはとてもいいのではないでしょうか?
『スーパーハイテン』とは『キャスコ』の得意とするところだと思いますが、これまでのキャスコのイメージとはまた違った、とても雰囲気の違うドライバーです。
キャスコは『パワートルネード』があまりにも有名ですが、こうした素晴らしいドライバーを作ってくれると、これまで以上にファンが増えていくだろう・・・・。と思いました。
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