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2022年12月28日
今年下半期の印象深いアイアン 2022
今日は昨日に引き続きまして、今年下半期(7~12月)に試打したなかで、印象深いアイアンをご紹介します。
なお、掲載順はランキングではなく、試打した順番です。

ミズノ Mizuno Pro 221 アイアン
まずはミズノのアイアンです。
アイアンでミズノは外せないメーカーです。
昨年は残念ながら試打する機会が無かったのですが、今年は試打することができました。
相変わらず美しくて、球を打つのが楽しくなりますね。
ミズノのアイアンは長年相棒として活躍してくれたので、特別な思い入れもありますが、MPアイアン全体のレベルの高さは『世界屈指』といっても過言ではなく、このアイアンも素晴らしいの一語に尽きます。
以前も書きましたが、私は友人や後輩たちからアイアンはどれがいいか?と尋ねられたとき、ミズノを勧めることが多いです。
ゴルファーとして、ミズノのアイアンを経験しておくことは大きなプラスになるからです。
そしてキャリアが浅ければ浅いほど、感性を磨くという点でも、ミズノのアイアンを使う意味は大きいと考えています。
例えば、他のメーカーが『センチの精度』だとすると、ミズノは『ミリの精度』といったらいいでしょうか?
それくらい繊細且つ、訴求力のある打感です。
『打感のグラデーション』という表現が合っているかもしれません。
微妙に変化していく打感をたくさん体に取り込むことにより、プレイヤーの感覚はさらに研ぎ澄まされるように感じます。
それくらい、MPアイアンは特別な存在です。
他のメーカーではたまに感じられる『雑さ』も、ミズノには無縁です。

BALDO CORSA FORGED IRON TYPE DC DEEP CAVITY
次はバルドのアイアンです。
バルドはドライバーからウェッジまで試打したことがありますが、共通しているのは『美しい』『カッコいい』ということです。
そして、ドライバーには『飛距離性能の高さ』がプラスされます。
このアイアンは普通のメッキタイプでも充分カッコいいデザインなのに、『黒染め』で精悍さが増し、さらにカッコ良くなっているのが特徴です。
最近は黒染めのアイアンやウェッジは少なくなったように思いますが、これからもどんどん出てきて欲しいです。
カッコいいアイアンなので、気難しいのではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
通常のノーマルキャビティの易しさも兼ね備えていて、『カッコ良くて易しい』という、所有欲を満たしてくれるアイアンです。

キャロウェイ ROGUE ST MAX OS アイアン
次はキャロウェイのアイアンです。
このアイアンを初めて見たとき、昔試打したことのある『レガシーブラック』というアイアンを思い出しました。
ラージサイズでグースもきつく、構えてみても、あまり好感は持てませんでした。
質感もあまり好きにはなれませんでしたが、ある意味、これがキャロウェイらしいといえるかもしれません。
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、試打しながら『チープさ』を感じたのも事実です。

ブリヂストンゴルフ 222CB+ アイアン
次はBSのアイアンです。

質感が良く、やや面長なアイアンですが、一番印象的だったのが、ソールにある、まるで『通気口』のような2つの大きな穴のようなものです。
おそらく、『重量調整』『バランス調整』の為だと思うのですが、真偽のほどは定かではありません。
ソールに穴を開けてバランス調整しているのであれば、かなり重心が高くなっているのかな?と思いましたが、試打してそのようには感じませんでした。
あくまでもノーマルな面長アイアンといった印象です。
打感もなかなか良くて、いい感じに仕上がっているアイアンだな・・・。と思いました。
たくさんの優れたクラブが溢れている現在、いかにプレイヤーに手に取ってもらえるか?ということがメーカーとしての大きな課題だと思いますが、そういった点でも、このアイアンは素晴らしいです。

PING i525 アイアン
次はPINGのアイアンです。
このアイアンの一番印象深いところは、『打感の良さ』です。
想像していたよりも良かった記憶があります。
キャロウェイ同様、PINGのアイアンを私は昔から苦手にしていて、その苦手意識がまだ払拭できていません。
もちろん、Xフォージドやブループリントのように構えやすくて打感のいいアイアンもあるのですが、まだ少数派といった印象です。
構えやすくて、クセの小ささも魅力的で、好感を持ちました。

ヨネックス EZONE CB702 Forged アイアン
次はヨネックスのアイアンです。
ヨネックスといえば、やはりドライバーの飛距離が私の中にあるのですが、アイアンも優れたものがたくさん登場しています。
ヨネックスはオノフ同様、『カーボンを知り尽くしたメーカー』という位置づけでいいと思いますし、アイアンも積極的にカーボンシャフトが採用されています。
そういったところが私の好みから外れるのですが、それを差し引いてもバランス良く仕上がっている印象をもちました。
構えやすくて打感も良く、オートマチックタイプのイージー系アイアンです。
飛距離性能に優れ、全体的なバランスがとれていて、大きな長所・短所というよりは『中央値』が高いアイアンだな・・・。と思いました。

PRGR 03 アイアン
次はプロギアの美しいアイアンです。
ひと目見て、美しいな・・・。と見とれてしまったのを覚えています。
この質感の良さは、さすがプロギアといったところでしょうか?
プロギアなので、かなりたくさんの工夫がされているのですが、ゴチャゴチャ感も無いですし、嫌みなところがありません。
ポケキャビらしい安定感・重心の深さといったらいいでしょうか?
ミスヒットしてもフェース面がブレにくいタイプのアイアンです。
アイアンでコントロールショットを打つとき、前(フェース面)でイメージするか、それとも後ろ(バックフェース)でイメージするか、人によって分かれると思いますが、このアイアンは後ろ(バックフェース)から押していくイメージを出したい方に合いやすいように感じました。
美しくて易しく、飛距離性能に長けたアイアンで、今のニーズに合っているのではないでしょうか?

グランプリ GPN-0002 アイアン
次はグランプリのアイアンです。
グランプリといえば、やはりあの『モンスタードライバー』のことが真っ先に浮かびますし、ドライバーの印象が強いのですが、とてもカッコいいマッスルバックアイアンを手にすることができて、テンションがあがったのを覚えています。
バックフェースに飛行機がデザインされていて、グランプリらしいな・・・。と思いました。
機能や性能的には、クラシカルなマッスルバックアイアンという感じで、特別目新しいところもなかったのですが、既に何年も前に廃番になっているクラブなので仕方ありません。
今はこのようなベーシックタイプのアイアンが少なく、ハイテクアイアンが主流です。
必要最低限度の機能しか持ち合わせていないベーシックタイプは今のニーズには合っていないのかもしれませんが、その分こちら(プレイヤー側)が主導権をもって扱うことができます。
ハイテクが時には邪魔に感じることもありますが、このアイアンにはそれが無いので、自らのショットの精度はもちろん、飛びすぎないので、思い切ってグリーンを攻めていけるのがいいです。
『余計なことはしない』『何もしないのが魅力』といったところでしょうか?
お助け機能のようなものは無いかもしれませんが、その分プレイヤーの色を出していけるアイアンだと思います。

PXG 0311P アイアン
次はPXGのアイアンです。
これまで同様、たくさんの小さなウェイトが個性的で、その位置で重心の位置もある程度予想できます。
私は昔からアイアンでバランスをとるとき、ヒール側に鉛を何枚か重ねて貼ることも多く、ウェッジも同様なのですが、このアイアンはヒール側では無く、トゥ側にウェイトが集中しています。
なので、それほど大顔ではなくても、重心はやや長めであることがうかがえますし、それが今の傾向といえるのではないでしょうか?
構えたときの顔は私の好みからは外れているのですが、海外メーカーらしいといえるのかもしれません。
先日も書きましたが、PXGのクラブはかなり高価なものが多いですが、質感なども含め、どこにその値段の差が生じるのかが分かりません。
ゴルフクラブの値段は開発費はもちろん、宣伝費なども大きく含まれているので、それで高価になっているのかな?と思いましたし、高価に設定することで高級ブランド化しているのかな?と思いました。
しかし試打してみて、その価格設定に見合うものを感じ取ることができず、コスパは必ずしも良くないな・・・。というのが私の認識です。

YAMAHA inpres DRIVESTAR アイアン
次はヤマハインプレスアイアンです。
このアイアンを初めて見たときに、とても綺麗で質感も良く、さすがヤマハだな・・・。と思ったことをよく覚えています。
アイアン全体の雰囲気などから、私が求めたいものとは違うところもあったのですが、『別ジャンル』のアイアンとして、とてもいい印象をもちました。
日頃から、『クラブはまず目で楽しむもの』という考えを持っている私は楽しめました。
いつの時代も美しいものはいいものです。
見るからにハイテクタイプのアイアンではありますが、『ハイテク美』といいますか、そのメカニカルなところに魅力を感じます。
車やバイクが好きな私は、車全体のフォルムも楽しみながら、エンジンの形の美しさといったらいいでしょうか?
メカニカルな部分も魅力的です。
写真でいえば、工場夜景の美しさに心奪われる感じと似ているでしょうか?
これまでのハイテクタイプのアイアンは、質感が悪く、ボテッとしたものが圧倒的に多かったのですが、このアイアンはシュッとしていてスタイリッシュです。
ボールを前にして構えてみても、いい感じでメーカーのこだわりが感じられました。
しかし、かなり『飛びすぎる』ので、私は相棒には迎えられないのですが、これも今のニーズに合っていると思います。
飛距離が出て、易しいアイアンを使いたいけど、質感や構え感にもこだわりたい・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

ARTISAN GOLF 720HM アイアン
次はARTISANの登場です。
ARTISANは海外メーカーなのだそうですが、同じ海外メーカーのテーラーメイドやPINGなどとは、質感やフォルムなど、大きく違います。
初めて出会ったときは、そのカッコ良さ・雰囲気などから、日本の地クラブメーカーなのかと思っていたのですが違いました。
私好みのシンプルなハーフキャビティで、特にトップラインがいい味を出しています。
『愛でることのできるアイアン』といったらいいでしょうか?
出会ってほんの数秒で胸がときめいていました。
易しそうとか、難しそう・・・。という前に、目にしたら、思わず手に取ってみたくなるアイアンです。
試打する前に、このアイアンを様々な角度から見て、目尻は下がりっぱなしでした。
シャープな顔で打感も良く、操作性も優れたアイアンです。
ディスタンス系ではなく、飛びの性能は普通なので、そこに物足りなさを感じる方がいらっしゃるかもしれません。
アイアンに求めるものは人それぞれで、今は『易しさ』と『飛距離』へのニーズが高いと思われます。
なので、このアイアンは大きな支持を得られないかもしれませんが、このようなベーシックタイプを好まれる方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?

フォーティーン TB-5 FORGED アイアン
そして、フォーティーンのシンプルで美しいアイアンに出会いました。
フォーティーンのアイアンはこれまでもたくさん試打してきて、このアイアンは特別変わったところは無かったのですが、それがまたいいです。
形を変えすぎて、魅力を失ったといいますか、輝きが無くなったクラブはたくさんありますが、このアイアンは違います。
シンプルでありながら、フルキャビティの易しさが楽しめるアイアンです。

HONMA BERES NX アイアン
次はホンマのアイアンです。
ゴルフを始めた頃からホンマユーザーだった私は、かなり変わったな・・・。と思いましたが、これも時代の流れなので仕方ありません。
最初見たときは、マグレガーのアイアンなのかな?と思ったことをよく覚えています。
見た目通りのイージー系で、親しみやすくなっていますが、ここが特別凄いということも無く、いい意味でバランスがとれているアイアンです。
いろいろなメーカーのクラブを試打していると、そのメーカーの『軸』といいますか、『ブレない部分』を感じることが少なくないのですが、ホンマはかなりその軸がブレているように感じています。
訴求ポイントも感じられず、他のメーカーがやることをただやっている・・・。と感じるのは私だけでしょうか?
せっかく『自作できる』メーカーなのだから、その強みを活かして、他のメーカーがやっていない凄いことをやって私たちゴルファーをあっと言わせて欲しいと思っています。
『斬新なアイデアも技術のうち』です。

ダンロップ スリクソン ZX7 Mk II アイアン
次はスリクソンのカッコいいキャビティアイアンです。
最近のスリクソンはドライバーも凄いですが、アイアンも充実しています。
このアイアンもまさにそうで、カッコ良くて親しみやすく、打感もいいのが特長です。
スリクソンのアイアンは質感がとても良く、見るからに柔らかそうな雰囲気が伝わってきます。
極端な例えかもしれませんが、指でギュッと押せば少し凹むんじゃないかな・・・?と思えるほど柔らかさを感じさせてくれました。
もちろん鉄なので、そんなことはないのですが、そう感じさせるほど『柔らかな質感』を醸し出しています。
『ステンレスのクールさ』とは、全く違うタイプのアイアンです。

テーラーメイド ステルス グローレ アイアン
次はテーラーメイドグローレのアイアンです。
グローレらしく、落ち着いたデザインで高級感もあるのが魅力的です。
面長タイプで、かなり重心が低そうに見えたのをよく覚えています。
私はもっとシュッとした顔が好きですが、この顔が『グローレ顔』といっていいのかもしれません。

ダンロップ スリクソン ZX4 Mk II アイアン
次はスリクソンのアイアンです。
ちょっとプクッと膨れているので、おそらく中空だろう・・・。と思ったのですが、構えやすかったですし、打感もいい感じだったのを覚えています。
中空の弱点でもある、『構えづらさ』『打感』をメーカーの深い研究によって、かなり改善されているように感じます。
いくら理論上は易しいクラブであっても、構えづらければ難易度は格段にあがりますし、打っていても楽しくありません。
そういったところを改善していけているのが、さすがダンロップだと思います。
カッコいいクラブですが、気難しいタイプではないので、イージー系アイアンを好まれる方にも、是非試していただきたいアイアンです。

PING G430 アイアン
次はPINGのアイアンです。
いわゆる『PINGらしい』アイアンで、私とは縁遠い存在に感じられましたが、印象に残りました。
このアイアンの特長は何と言っても、その『大らかさ』と『飛距離性能の高さ』です。
このオートマチックな飛びを使いこなせる方には、かなり頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

タイトリスト T400 アイアン
次はタイトリストのアイアンです。
かなり大きいという印象があり、打感が好きになれませんでした。
普通のアイアンというよりは、ユーティリティタイプのアイアンに近い印象をもちました。

ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II アイアン
最後は『スリクソン三兄弟アイアン』の『殿(しんがり)』の登場です。
このZX5は外見はZX7に近いものの、構造的にはZX4に近いのかな?と思いました。
三兄弟に共通しているのは『美しいデザイン』と『易しさ』です。
飛距離性能はそれぞれ違っていて、それが個性でもあります。
二分割ソールも威力を発揮して、抜けのスピード感が優れたアイアンです。
カッコ良くて易しく、打っていて楽しい時間を過ごすことができました。
以上が今年下半期に出会った印象深いアイアンたちです。
こうして見ても秀作揃いで、各メーカーのレベルの高さを感じずには居られません。
今年のアイアン・オブ・ザ・イヤーは既に決定しているので、年明けに発表させていただけたら・・・。と思っております。
次回はユーティリティ編をお送りしたいと思います。
なお、掲載順はランキングではなく、試打した順番です。

ミズノ Mizuno Pro 221 アイアン
まずはミズノのアイアンです。
アイアンでミズノは外せないメーカーです。
昨年は残念ながら試打する機会が無かったのですが、今年は試打することができました。
相変わらず美しくて、球を打つのが楽しくなりますね。
ミズノのアイアンは長年相棒として活躍してくれたので、特別な思い入れもありますが、MPアイアン全体のレベルの高さは『世界屈指』といっても過言ではなく、このアイアンも素晴らしいの一語に尽きます。
以前も書きましたが、私は友人や後輩たちからアイアンはどれがいいか?と尋ねられたとき、ミズノを勧めることが多いです。
ゴルファーとして、ミズノのアイアンを経験しておくことは大きなプラスになるからです。
そしてキャリアが浅ければ浅いほど、感性を磨くという点でも、ミズノのアイアンを使う意味は大きいと考えています。
例えば、他のメーカーが『センチの精度』だとすると、ミズノは『ミリの精度』といったらいいでしょうか?
それくらい繊細且つ、訴求力のある打感です。
『打感のグラデーション』という表現が合っているかもしれません。
微妙に変化していく打感をたくさん体に取り込むことにより、プレイヤーの感覚はさらに研ぎ澄まされるように感じます。
それくらい、MPアイアンは特別な存在です。
他のメーカーではたまに感じられる『雑さ』も、ミズノには無縁です。

BALDO CORSA FORGED IRON TYPE DC DEEP CAVITY
次はバルドのアイアンです。
バルドはドライバーからウェッジまで試打したことがありますが、共通しているのは『美しい』『カッコいい』ということです。
そして、ドライバーには『飛距離性能の高さ』がプラスされます。
このアイアンは普通のメッキタイプでも充分カッコいいデザインなのに、『黒染め』で精悍さが増し、さらにカッコ良くなっているのが特徴です。
最近は黒染めのアイアンやウェッジは少なくなったように思いますが、これからもどんどん出てきて欲しいです。
カッコいいアイアンなので、気難しいのではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
通常のノーマルキャビティの易しさも兼ね備えていて、『カッコ良くて易しい』という、所有欲を満たしてくれるアイアンです。

キャロウェイ ROGUE ST MAX OS アイアン
次はキャロウェイのアイアンです。
このアイアンを初めて見たとき、昔試打したことのある『レガシーブラック』というアイアンを思い出しました。
ラージサイズでグースもきつく、構えてみても、あまり好感は持てませんでした。
質感もあまり好きにはなれませんでしたが、ある意味、これがキャロウェイらしいといえるかもしれません。
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、試打しながら『チープさ』を感じたのも事実です。

ブリヂストンゴルフ 222CB+ アイアン
次はBSのアイアンです。

質感が良く、やや面長なアイアンですが、一番印象的だったのが、ソールにある、まるで『通気口』のような2つの大きな穴のようなものです。
おそらく、『重量調整』『バランス調整』の為だと思うのですが、真偽のほどは定かではありません。
ソールに穴を開けてバランス調整しているのであれば、かなり重心が高くなっているのかな?と思いましたが、試打してそのようには感じませんでした。
あくまでもノーマルな面長アイアンといった印象です。
打感もなかなか良くて、いい感じに仕上がっているアイアンだな・・・。と思いました。
たくさんの優れたクラブが溢れている現在、いかにプレイヤーに手に取ってもらえるか?ということがメーカーとしての大きな課題だと思いますが、そういった点でも、このアイアンは素晴らしいです。

PING i525 アイアン
次はPINGのアイアンです。
このアイアンの一番印象深いところは、『打感の良さ』です。
想像していたよりも良かった記憶があります。
キャロウェイ同様、PINGのアイアンを私は昔から苦手にしていて、その苦手意識がまだ払拭できていません。
もちろん、Xフォージドやブループリントのように構えやすくて打感のいいアイアンもあるのですが、まだ少数派といった印象です。
構えやすくて、クセの小ささも魅力的で、好感を持ちました。

ヨネックス EZONE CB702 Forged アイアン
次はヨネックスのアイアンです。
ヨネックスといえば、やはりドライバーの飛距離が私の中にあるのですが、アイアンも優れたものがたくさん登場しています。
ヨネックスはオノフ同様、『カーボンを知り尽くしたメーカー』という位置づけでいいと思いますし、アイアンも積極的にカーボンシャフトが採用されています。
そういったところが私の好みから外れるのですが、それを差し引いてもバランス良く仕上がっている印象をもちました。
構えやすくて打感も良く、オートマチックタイプのイージー系アイアンです。
飛距離性能に優れ、全体的なバランスがとれていて、大きな長所・短所というよりは『中央値』が高いアイアンだな・・・。と思いました。

PRGR 03 アイアン
次はプロギアの美しいアイアンです。
ひと目見て、美しいな・・・。と見とれてしまったのを覚えています。
この質感の良さは、さすがプロギアといったところでしょうか?
プロギアなので、かなりたくさんの工夫がされているのですが、ゴチャゴチャ感も無いですし、嫌みなところがありません。
ポケキャビらしい安定感・重心の深さといったらいいでしょうか?
ミスヒットしてもフェース面がブレにくいタイプのアイアンです。
アイアンでコントロールショットを打つとき、前(フェース面)でイメージするか、それとも後ろ(バックフェース)でイメージするか、人によって分かれると思いますが、このアイアンは後ろ(バックフェース)から押していくイメージを出したい方に合いやすいように感じました。
美しくて易しく、飛距離性能に長けたアイアンで、今のニーズに合っているのではないでしょうか?

グランプリ GPN-0002 アイアン
次はグランプリのアイアンです。
グランプリといえば、やはりあの『モンスタードライバー』のことが真っ先に浮かびますし、ドライバーの印象が強いのですが、とてもカッコいいマッスルバックアイアンを手にすることができて、テンションがあがったのを覚えています。
バックフェースに飛行機がデザインされていて、グランプリらしいな・・・。と思いました。
機能や性能的には、クラシカルなマッスルバックアイアンという感じで、特別目新しいところもなかったのですが、既に何年も前に廃番になっているクラブなので仕方ありません。
今はこのようなベーシックタイプのアイアンが少なく、ハイテクアイアンが主流です。
必要最低限度の機能しか持ち合わせていないベーシックタイプは今のニーズには合っていないのかもしれませんが、その分こちら(プレイヤー側)が主導権をもって扱うことができます。
ハイテクが時には邪魔に感じることもありますが、このアイアンにはそれが無いので、自らのショットの精度はもちろん、飛びすぎないので、思い切ってグリーンを攻めていけるのがいいです。
『余計なことはしない』『何もしないのが魅力』といったところでしょうか?
お助け機能のようなものは無いかもしれませんが、その分プレイヤーの色を出していけるアイアンだと思います。

PXG 0311P アイアン
次はPXGのアイアンです。
これまで同様、たくさんの小さなウェイトが個性的で、その位置で重心の位置もある程度予想できます。
私は昔からアイアンでバランスをとるとき、ヒール側に鉛を何枚か重ねて貼ることも多く、ウェッジも同様なのですが、このアイアンはヒール側では無く、トゥ側にウェイトが集中しています。
なので、それほど大顔ではなくても、重心はやや長めであることがうかがえますし、それが今の傾向といえるのではないでしょうか?
構えたときの顔は私の好みからは外れているのですが、海外メーカーらしいといえるのかもしれません。
先日も書きましたが、PXGのクラブはかなり高価なものが多いですが、質感なども含め、どこにその値段の差が生じるのかが分かりません。
ゴルフクラブの値段は開発費はもちろん、宣伝費なども大きく含まれているので、それで高価になっているのかな?と思いましたし、高価に設定することで高級ブランド化しているのかな?と思いました。
しかし試打してみて、その価格設定に見合うものを感じ取ることができず、コスパは必ずしも良くないな・・・。というのが私の認識です。

YAMAHA inpres DRIVESTAR アイアン
次はヤマハインプレスアイアンです。
このアイアンを初めて見たときに、とても綺麗で質感も良く、さすがヤマハだな・・・。と思ったことをよく覚えています。
アイアン全体の雰囲気などから、私が求めたいものとは違うところもあったのですが、『別ジャンル』のアイアンとして、とてもいい印象をもちました。
日頃から、『クラブはまず目で楽しむもの』という考えを持っている私は楽しめました。
いつの時代も美しいものはいいものです。
見るからにハイテクタイプのアイアンではありますが、『ハイテク美』といいますか、そのメカニカルなところに魅力を感じます。
車やバイクが好きな私は、車全体のフォルムも楽しみながら、エンジンの形の美しさといったらいいでしょうか?
メカニカルな部分も魅力的です。
写真でいえば、工場夜景の美しさに心奪われる感じと似ているでしょうか?
これまでのハイテクタイプのアイアンは、質感が悪く、ボテッとしたものが圧倒的に多かったのですが、このアイアンはシュッとしていてスタイリッシュです。
ボールを前にして構えてみても、いい感じでメーカーのこだわりが感じられました。
しかし、かなり『飛びすぎる』ので、私は相棒には迎えられないのですが、これも今のニーズに合っていると思います。
飛距離が出て、易しいアイアンを使いたいけど、質感や構え感にもこだわりたい・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

ARTISAN GOLF 720HM アイアン
次はARTISANの登場です。
ARTISANは海外メーカーなのだそうですが、同じ海外メーカーのテーラーメイドやPINGなどとは、質感やフォルムなど、大きく違います。
初めて出会ったときは、そのカッコ良さ・雰囲気などから、日本の地クラブメーカーなのかと思っていたのですが違いました。
私好みのシンプルなハーフキャビティで、特にトップラインがいい味を出しています。
『愛でることのできるアイアン』といったらいいでしょうか?
出会ってほんの数秒で胸がときめいていました。
易しそうとか、難しそう・・・。という前に、目にしたら、思わず手に取ってみたくなるアイアンです。
試打する前に、このアイアンを様々な角度から見て、目尻は下がりっぱなしでした。
シャープな顔で打感も良く、操作性も優れたアイアンです。
ディスタンス系ではなく、飛びの性能は普通なので、そこに物足りなさを感じる方がいらっしゃるかもしれません。
アイアンに求めるものは人それぞれで、今は『易しさ』と『飛距離』へのニーズが高いと思われます。
なので、このアイアンは大きな支持を得られないかもしれませんが、このようなベーシックタイプを好まれる方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?

フォーティーン TB-5 FORGED アイアン
そして、フォーティーンのシンプルで美しいアイアンに出会いました。
フォーティーンのアイアンはこれまでもたくさん試打してきて、このアイアンは特別変わったところは無かったのですが、それがまたいいです。
形を変えすぎて、魅力を失ったといいますか、輝きが無くなったクラブはたくさんありますが、このアイアンは違います。
シンプルでありながら、フルキャビティの易しさが楽しめるアイアンです。

HONMA BERES NX アイアン
次はホンマのアイアンです。
ゴルフを始めた頃からホンマユーザーだった私は、かなり変わったな・・・。と思いましたが、これも時代の流れなので仕方ありません。
最初見たときは、マグレガーのアイアンなのかな?と思ったことをよく覚えています。
見た目通りのイージー系で、親しみやすくなっていますが、ここが特別凄いということも無く、いい意味でバランスがとれているアイアンです。
いろいろなメーカーのクラブを試打していると、そのメーカーの『軸』といいますか、『ブレない部分』を感じることが少なくないのですが、ホンマはかなりその軸がブレているように感じています。
訴求ポイントも感じられず、他のメーカーがやることをただやっている・・・。と感じるのは私だけでしょうか?
せっかく『自作できる』メーカーなのだから、その強みを活かして、他のメーカーがやっていない凄いことをやって私たちゴルファーをあっと言わせて欲しいと思っています。
『斬新なアイデアも技術のうち』です。

ダンロップ スリクソン ZX7 Mk II アイアン
次はスリクソンのカッコいいキャビティアイアンです。
最近のスリクソンはドライバーも凄いですが、アイアンも充実しています。
このアイアンもまさにそうで、カッコ良くて親しみやすく、打感もいいのが特長です。
スリクソンのアイアンは質感がとても良く、見るからに柔らかそうな雰囲気が伝わってきます。
極端な例えかもしれませんが、指でギュッと押せば少し凹むんじゃないかな・・・?と思えるほど柔らかさを感じさせてくれました。
もちろん鉄なので、そんなことはないのですが、そう感じさせるほど『柔らかな質感』を醸し出しています。
『ステンレスのクールさ』とは、全く違うタイプのアイアンです。

テーラーメイド ステルス グローレ アイアン
次はテーラーメイドグローレのアイアンです。
グローレらしく、落ち着いたデザインで高級感もあるのが魅力的です。
面長タイプで、かなり重心が低そうに見えたのをよく覚えています。
私はもっとシュッとした顔が好きですが、この顔が『グローレ顔』といっていいのかもしれません。

ダンロップ スリクソン ZX4 Mk II アイアン
次はスリクソンのアイアンです。
ちょっとプクッと膨れているので、おそらく中空だろう・・・。と思ったのですが、構えやすかったですし、打感もいい感じだったのを覚えています。
中空の弱点でもある、『構えづらさ』『打感』をメーカーの深い研究によって、かなり改善されているように感じます。
いくら理論上は易しいクラブであっても、構えづらければ難易度は格段にあがりますし、打っていても楽しくありません。
そういったところを改善していけているのが、さすがダンロップだと思います。
カッコいいクラブですが、気難しいタイプではないので、イージー系アイアンを好まれる方にも、是非試していただきたいアイアンです。

PING G430 アイアン
次はPINGのアイアンです。
いわゆる『PINGらしい』アイアンで、私とは縁遠い存在に感じられましたが、印象に残りました。
このアイアンの特長は何と言っても、その『大らかさ』と『飛距離性能の高さ』です。
このオートマチックな飛びを使いこなせる方には、かなり頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

タイトリスト T400 アイアン
次はタイトリストのアイアンです。
かなり大きいという印象があり、打感が好きになれませんでした。
普通のアイアンというよりは、ユーティリティタイプのアイアンに近い印象をもちました。

ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II アイアン
最後は『スリクソン三兄弟アイアン』の『殿(しんがり)』の登場です。
このZX5は外見はZX7に近いものの、構造的にはZX4に近いのかな?と思いました。
三兄弟に共通しているのは『美しいデザイン』と『易しさ』です。
飛距離性能はそれぞれ違っていて、それが個性でもあります。
二分割ソールも威力を発揮して、抜けのスピード感が優れたアイアンです。
カッコ良くて易しく、打っていて楽しい時間を過ごすことができました。
以上が今年下半期に出会った印象深いアイアンたちです。
こうして見ても秀作揃いで、各メーカーのレベルの高さを感じずには居られません。
今年のアイアン・オブ・ザ・イヤーは既に決定しているので、年明けに発表させていただけたら・・・。と思っております。
次回はユーティリティ編をお送りしたいと思います。
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