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2022年12月08日
PING G430 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING G430 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、トルクは1.7、キックポイントは中調子、クラブ総重量は404g です。

PING G430シリーズのニューアイアンです。
これまで、ドライバーとフェアウェイウッドを試打してきましたが、今日はアイアンを試打する機会に恵まれました。

面長なタイプのアイアンで、PINGらしい形状です。
このモデルもいろいろな工夫がされているようですが、結構シンプルなデザインで好感が持てます。

トゥ側には大きなウェイトがあり、これまでもいくつか見てきました。
面長なだけでも重心距離が長くなるのに、さらに長くなりそうです。
私はセンターから、ややヒール寄りに重心があるアイアンが好きですが、人の好みはそれぞれ違うので、このようなタイプを好まれる方にはとても魅力的な工夫なのではないでしょうか?
一般的には重心距離が短いほうがフェースコントロールしやすいといわれていますが、それも絶対ではなく、むしろラージサイズでは重心が長いほうが安定して、しかも『当たり負け』しないので好きだ・・・。という方もたくさんいらっしゃいます。
重心がトゥ側にあるほうが、インパクトのときにヘッドがブレにくい・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ウェイトには数字が刻印されていないので、重さは分かりません。
おそらく交換するタイプではないのだと思います。

最近は少なくなったポケットキャビティです。
彫りも深く、ピンらしさがあります。
バックフェースには小さな文字で、『PORFLEX』と書かれていたのですが、どういう意味なのでしょうか?
バックフェースのこの部分に特別な工夫がされているのかもしれません。
打感を良くするためなのか、それとも弾きを良くするためなのか分かりませんが、新たな技術のようです。

トップラインはやや厚めですが、気になるほどではありません。
丸みを帯びていますが、ボテッとしていないので、構え感を邪魔しなさそうです。

ソール幅は標準的で、丸っこさがあります。
ネックの感じとか、全てにおいてPINGらしさが見られ、ここの部分はニューモデルになっても変えないんだな・・・。と思いました。
私はそのアイアンのソール形状でも、魅力的か魅力的でないか感じるのですが、このアイアンはといいますか、PINGのアイアンの多くは後者です。
しかし、それはあくまでも私の好みの問題であり、この形状が良くないということではありません。
私にとって、PINGのアイアンは縁遠い存在のようです。

ネックは、やや短めですが、今のアイアンの中ではノーマルといえるのではないでしょうか?
ネックが太すぎないのがいいです。
ここがボテッとしてしまうと、かなり好感度が下がってしまいますが、このアイアンはいい感じで抑えられています。

ネックにはお馴染みの凹みがあります。
ロフトやライ角を調整するためということなので、このアイアンもステンレス素材なのだと思いました。
軟鉄では、このような工夫は不要だからです。
私は軟鉄アイアンが好きですが、ステンレスも昔から人気があり、その耐久性では軟鉄を上回っています。

ホーゼルには『G430』の刻印があり、カッコいいです。

フェース面にミーリングは無く、ごく普通のフェース面で、少しチープに見えました。
バックフェースやソールなどには技術を注ぎ込むけど、フェース面には力を入れていないとはいいませんが、特別変わった工夫は見られません。
こういったところが残念に思いますが、これはPINGだけでなく、多くの他のメーカーのアイアンにいえることです。
OEMではなく、自社生産であれば、もっとこだわることができると思うのですが・・・。
『ゾクゾクするような』フェース面。
見ているだけで、いい目の保養になるフェース面に出会いたいと思っていますが、なかなかそのようなものには出会いません。
ここの部分は丁寧に作ろうとすると、かなり手間とコストが掛かってしまうので、価格を維持するためにも、各メーカーあまり力を入れていないのだと思います。

トゥ側には『7』の刻印があります。
これもPINGのアイアンではお馴染みで、構えたときにもよく見えるので、実際のラウンドで番手間違いをするリスクが減らせます。
特に最近のアイアンはロフトが立っているせいか、構えたときに何番を手にしているか分からなくなります。
昔はメーカーが違っても、だいたいロフトは同じだったので、そう間違えることはありませんでしたが、今は7番アイアンでも、かなりロフトの差が広がっているので、分からなくなりました。
7番アイアンであっても、5番を構えているように感じることが多いです。

装着されているグリップはシンプルなタイプです。
ソフトなフィーリングで好感が持てます。

素振りをしてみると、軽量感はあるものの、それほど暴れる感じはしません。
もう何度も試打したモデルなので、扱い方を学んできたのかもしれません。
この軽量感が、今のスタンダードでしょうか?
アイアンに飛距離を求める方は、このような軽量スチールやカーボンが理にかなっているのかもしれません。
安定性・刻みやすさを求めるのであれば、もっと重量があったほうがいいような気もしますが、重さはその人によって合う合わないがあるので、一概には言えません。

ボールを前にして構えてみると、思っていたよりもいい感じでした。
もっとクセのきついアイアンだろうと思っていたからです。
とはいっても、今は各メーカー、結構整った顔になりつつあるので、これも既定路線といえなくもないですが、どうしてもPINGのアイアンは昔のイメージが抜けきれません。
グースは利いているものの、トップラインはボテッとしていなくて、すっきりしています。
最初見たときは『面長感』があるな・・・。と思っていましたが、こうして構えてみると、それほど目立たず、ボールの大きさも殺していません。
セミラージサイズといったほうがいいような気がします。
グースタイプなので、私はどうしても『遅れて当たる』イメージが出てしまうのですが、その辺のタイミングを上手くとって打ってみることにしました。
試打を開始しました

『打感』はもうひとつ、あまり好きではありません。
とはいっても、この打感は予想通りでした。
ステンレスラージサイズによく感じられる、『薄さ』と『曖昧さ』の混じり合った打感で、これまでもこのような打感はたくさん感じてきました。
曖昧さがあり、情報量が少なめの打感で、打った後の弾道や方向性を感じ取りにくいですが、それは私の経験不足によるもので、この打感で敏感に感じ取られる方はたくさんいらっしゃると思います。

球はよくあがってくれますが、今のイージー系アイアンでは普通といったところでしょうか?

『安定性』は高く、とてもイージーです。
スイートエリアが広く、見た目通りの易しさをもっています。
ポケキャビ効果なのか、重心が深く、とてもあがりやすくなっているので、それがこの安定性にもつながっているのではないでしょうか?

『飛距離性能』も高く、軽く振って距離が出せるアイアンです。
今のディスタンス系アイアンらしい特長があり、スインガータイプの方にマッチしやすいのではないでしょうか?
あくまでも私が打った感想ですが、球はよくあがってくれるのですが、スピンは結構少なめといいますか、棒のような球で、グリーンでも止まってくれるか少し気になりました。
今は特に早朝のラウンドだと、グリーンが凍っていることもあり、ますます止まりにくくなっています。
季節によってクラブを使い分ける方はたくさんいらっしゃいますが、今の時期、アイアンに求めるのは飛距離よりも『止めやすさ』ではないかな?と思いました。

このようなタイプなので、あまり操作性を求めるべきではないのかもしれませんが、まずまずでした。
安定性のほうが勝ってしまい、それほど反応の素早さのようなものは感じませんが、一応左右にも少し曲げることができました。
『速いターン』というよりは、『ゆっくりなターン』といったらいいでしょうか?
このゆっくりさが、オートマ系アイアンの特徴といっていいと思います。
試打後の感想

PINGらしいアイアンで、私が苦手にするところがあったのですが、昔のモデルに比べ、はるかに改善されているのが分かります。

他のメーカーもそうですが、昔のクラブは『プレイヤーのフィーリング』をあまり重視してこなかったように思います。
もちろん全くないわけではないですが、あくまでも『結果的に』良くなったというが実際のところではないでしょうか?

しかし今は各メーカー、深い研究を積んで、そのデータの蓄積により、好感の持てるクラブが多くなりました。

このアイアンにも、それを感じました。
外見など、私の好みから外れるところはあったのですが、よく研究されているのが試打しながら感じられました。

PINGはステンレスにこだわり、これからも続けていくことでしょう。
それがメーカーの個性であり、とても良いことだと思います。

これからもPINGには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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