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2022年10月23日
PING G430 MAX ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING G430 MAX ドライバー です。

シャフトは ALTA J CB BLACK です。
ロフトは10.5度、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、キックポイントは中調子、トルクは5.0 です。

待望のPINGニュードライバーです。
今年ニューモデルが発売されると聞いていたので、ずっと心待ちにしていました。
PINGは前のモデルよりも性能が上回らないとニューモデルを発表しないと聞いたことがあるのですが、そこまでストイックなメーカーは他に無いと思います。
前のモデルよりも明らかに劣っていたり、進化が見られなかったりすることが多いなか、こういったメーカーは希少です。

質感が良くなった・・・。といいますか、カッコ良さが増しています。
ヘッド全体が艶消しで、PINGらしいデザインです。

少し緑色が見えたので、過去のモデルの『LAPUTURE V2』というドライバーを思い出しました。
今は『黒一辺倒』というデザインのPINGですが、一時期『緑』といいますか、『若草色』がよく使われていて大好きでした。
ヘッドの大きさはこれまで通りラージサイズで、シャロー感も強いです。
この形状がPINGのスタンダードといえるでしょうか?
ディープなタイプは見られなくなりました。
『430』というモデル名になっていますが、ヘッド体積のことではなく、あくまでも前のモデルの『425』の後継という意味のようです。
昔はヘッド体積がそのままモデル名に使われることもありましたが、最近は少なくなったような気がします。
次のモデルは『435』でしょうか?

バックフェースには大きなウェイトが配置されています。
『TUNGSTEN』という文字は見られますが、数字は刻印されていないので、重さは分かりません。
こうしてみても、移動できるタイプだということが分かります。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されていて、試打するのは『〇』のポジションです。

フェース面のデザインは、これまでと変わらないように見えますが、おそらく新たな技術が注ぎ込まれているのではないでしょうか?

シャロータイプのヘッドです。
『安定のシャロー』といったところでしょうか?
『PINGシャロー』といっていいのかもしれません。
この形状は見慣れましたし、PINGらしい個性です。

PINGらしいラージサイズの顔です。
これまで通り、艶消しになっているところに好感が持てます。
私は艶消しクラウンが好きですし、おそらく今回もそうなっているだろうと期待していたのですが、その通りでした。
少し『つかまえ顔』で、今は主流ですし、ほとんど気にならないレベルになっています。
『ニュートラル顔』ではありませんが、このように少しつかまえ顔が『今のニュートラル』ということなのでしょうか?

クラウンには『ドット』のような小さい模様が無数にあります。
クラウン全体ではなく、トゥ側とヒール側だけです。
これは単なる模様なのでしょうか?
それとも何か大きな理由があるのかもしれません。

このクラウンにある突起物もお馴染みです。
おそらく空気力学によるものだと思いますが、私はあっても無くても良いと思っています。
しかし、これを付けることで少しでも性能アップになるのであれば、やはり付けるべきだと思いますし、そういった細かなこだわりがあるのもPINGの良さだと思います。
最初見たのは、確か『G30』だったと思うのですが、それよりもかなり変化(進化)しているようです。
目立たないような突起だったのが、今でははっきりと立体的になっていますし、数も増えています。
前のモデルの425とは変わらないように見えますが、これは見比べてみないと分かりません。

装着されているグリップはシンプルなタイプで、特に変わったところは見られません。
ネックに調整システムが搭載されているからでしょうか?
バックラインはありません。
私はバックライン無しのほうが好きですが、有りを好まれる方は、ちょっと物足りないところかもしれません。

素振りをしてみた感じはまずまずです。
やや軽量感はあるものの、それほど頼りない感じはしません。
フレックスはSですが、硬いという印象はありませんでした。
これがUSスペックなら、もっとしっかりしたシャフトが挿してあるのかもしれません。

ボールを前にして構えて、まず感じたのが『短尺感』です。
ヘッドが大きいということもありますが、シャフトが短く感じられ、いつもよりもボールの近くに立っているような感覚がありました。
このように感じたのは久しぶりです。
45インチくらいではないか?と思えるほどでした。
45インチといえば、昔なら間違いなく長尺ですが、今は明らかに短尺です。
私は長すぎるよりも、少し短めのほうが好きです。
そのほうが振り切りやすいですし、シャフトを長くしない(できない)アイアンやウェッジ・パター等とのマッチングが良くなるからです。
飛ばす為に、少しでも長くしたいというのがゴルファー心理なのかもしれませんが、私のこれまでの経験、そして実際にコースでスコアメイクするうえで、長すぎないことはメリットが多いと感じています。
飛距離は同等かほとんど落ちないですし、それ以上に方向性が格段に良くなります。
ゴルファーとして、『最大飛距離』を求めたくなりますが、それよりも大切なのは『平均飛距離』の底上げです。
それにはヘッドやシャフトの高性能化が必須ですが、それ以外でいえば、長さなど基本スペックも見逃せません。
短尺感があったので、ヘッドがもっと小さいほうがいいのでは・・・?と思うほどでした。
もうちょっと小さいほうが、より振り切るイメージが出しやすいのは間違いありません。
フェースは少し被って見えましたが、大きな問題ではなく、普通に構えることができました。
試打を開始しました

『打感』は良いです。
ボヤけていなくてしっかりと手応えがありながら、硬くなく心地よいソフトな感触を楽しむことができました。
『つかまりの良い密着感』といったらいいでしょうか?
弾き感はありますが、それよりも『密着感』があって、『中身がギュッと詰まった』ような印象をもちました。
球がつかまらず右にプッシュしてしまうようなスカスカな打感ではありません。
後味が良く、またすぐに次の球を打ちたくなる打感です。
PINGはどちらかというと、フィーリングよりも科学的データに基づいた機能性を重視している印象があったのですが、このドライバーを試打して、変わってきているのだと実感しました。
意識して開発しないと、このグッドフィーリングは得られません。
偶然では得られない打感です。

『音』も良いです。
高すぎず大きすぎず、それでいてはっきりしているので、好感が持てます。
はっきりした音であり、またその余韻を楽しめました。
音は弾道のイメージと直結した部分でもありますし、音が良く無いと良いインパクトも迎えられませんが、そういった意味でも、このドライバーは合格です。

球はあがりやすく、タフさは感じませんが、これまでのような『高~くあがって終わり』という弾道ではありません。
10.5度というロフトの中では、かなりしっかりしているといいますか、上がりすぎないような工夫がされているように感じました。
どちらかといえばライナー系の弾道です。
普段は9度や9.5度のドライバーを使っておられる方も、まずはこの10.5度を試してみられるのもいいのではないでしょうか?
軽量感はありますが、それでもしっかりしていて、『骨太タイプ』で、弱々しい印象はありませんでした。

安定性はかなり高く、明らかにオートマ系のドライバーです。
これはPINGの伝統といっていいかもしれません。
スイートエリアが広く、多少左右上下に外しても球の勢いが変わりにくいですし、サイドスピンも抑え気味なのか、自分では曲がったような感覚でも、実際はほぼストレートで真ん中を切り裂くように飛んでいきました。
高安定性のドライバーは世にたくさんありますが、それらの中で、『曲がりにくさ』『直進性』ということを考えると、PINGは間違いなく、世界トップレベルだと思います。
構えたときは少し左につかまり過ぎるかな?という思いもありましたが、実際はほぼ真っ直ぐな球で飛んでいきました。

『飛距離性能』も安定しています。
安心して叩いていけるというのが大きいですし、このドライバーのもつ『適正な角度』と『球の伸び』が大きな魅力です。
最大飛距離ではなく、『平均飛距離』を伸ばせる、実戦的なドライバーだと思いました。

『操作性』は秀でていませんが、これはPINGドライバーの特徴といっていいと思います。
なかなか曲げにくいですし、あえてそうせず自動的に真っ直ぐなラインを描いていったほうが得策なのは間違いありません。
私は『曲線』をイメージして飛ばしていきたいゴルファーですが、今は『直線』をイメージされる方が多いと思いますし、そういった方々に、とてもマッチしたドライバーといえるのではないでしょうか?
何球も続けて打ってみたのですが、なかなか曲がる気配を見せてくれません。
試打後の感想

さすがPING。
いいドライバーを作ってきたな・・・。と思いました。

私は前のモデルの『425』がすごく気に入っていて、新しいモデルが必ずしも過去のモデルを超えているとは思いませんが、このドライバーは超えているかもしれません。
今度機会があれば打ち比べてみたいです。

海外メーカーとして、PINGのライバルメーカーといえば、やはりタイトリスト・テーラーメイド・キャロウェイが浮かびますが、この高い安定性、曲がりにくさという点で、PINGが大きくリードしているのではないでしょうか?

曲がりが抑えられるということは、それだけ効率よく前に進むことを意味しています。
『低スピン性能』も、もう落ち着きましたし、『反発力』もルールによって上限が定められているので、もう手の付けようがありません。
あとはミスヒットをどうカバーしていくか?
飛距離のロスをどう減らしていくか?
ということが大きなカギだと思いますが、その答えをPINGが示してくれているようです。

このドライバーはMAXという名前が付いていて、『最大』ということでいいと思うのですが、特別ヘッドが大きくなったとは思わず、むしろ少し引き締まった印象を受けました。
このドライバーのLSTモデルにも大いに期待しています。
過去にすごいパフォーマンスを発揮してくれたからです。
PINGの充実ぶりは一向に衰える気配を見せません。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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