クリーブランド RTX FULL-FACE ウエッジ - ゴルフクラブ試打日記。
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2022年10月09日
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クリーブランド RTX FULL-FACE ウエッジ

                 

クリーブランド RTX FULL-FACE ウエッジ
今日は、このゴルフクラブ試打しました。

試打クラブ
Cleveland RTX FULL-FACE ウエッジ です。



ダイナミックゴールド
シャフトは ダイナミックゴールド です。

ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は115g、キックポイントは手元調子、トルクは1.2,クラブ総重量は478g です。



正面
久しぶりに出会った、クリーブランドのウェッジです。

前のモデルを試打してから、しばらく間が空きましたが、基本的なデザインが変わっていないところに安心するといいますか、ホッとしました。

クラブを斬新なデザインにするあまり、形が崩れてしまったクラブもたくさんあるからです。

これなら前のほうが良かったな・・・。と思うことが少なくないですが、さすがクリーブランド、分かってるな・・・。と思いました。



側面
標準的な大きさで、特に変わったところは見られません。

トゥ側に『FULL-FACE』という文字があり、どういうことだろう?と思いました。

フルフェースというと、真っ先にヘルメットを連想しますが、それがゴルフクラブに使われているということで興味津々です。



トップライン形状
トップラインが少し膨らんで見えたので、角度を変えてみたら、このようになっていました。

クリーブランドのウェッジではよく見られる工夫です。

フォーティーンなどのように極端ではないですが、このウェッジもトップラインを少し厚くして重心を高くしているのではないでしょうか?

ただ単に重心を高くしたいのであれば、ソールにいくつかの穴を開けたほうが効果的な気もするのですが、こうすることの理由もあるのだと思います。



彫りの深さ
標準的なフラットフェースのウェッジで、特別な工夫などは見られません。

クリーブランドはキャビティバックタイプのウェッジもありますが、このようなシンプルなフラットフェースタイプが圧倒的に多いです。

私は今、キャビティタイプのアイアンをメインに使用していますが、ウェッジにキャビティ構造は求めていません。

しかし、キャビティにはキャビティの良さもありますし、それを求めておられる方もたくさんいらっしゃると思います。



トップライン
トップラインの厚さは標準的で、トゥ側のほうが少し厚くなっています。

こういった工夫は他社のウェッジでも見かけたことがありますし、トゥ側を重くする理由もあるのではないでしょうか?

私は今、アイアンやウェッジに鉛を貼っていませんが、もし貼るとしたらヒール側に貼りたいと思います。

フェースセンターよりも少しヒール側でヒットしたいということもありますし、重心距離を短めにして反応速度を高めるのと、少しでも手元近くに重心を置いておきたいからです。

ゴルフの難しさは、シャフトの中心軸に、ヒッティングポイントが無いことです。

これが野球との一番の違いで、これが遠くなればなるほど難しくなりますが、距離が稼ぎやすくなるのも事実です。



ソール幅
ソール幅は標準的ですが、こうして見てもかなりソール全体が丸みを帯びているのが分かります。

最近は『二分割ソール』やヒール側が大きく落とされて(削られて)いるものなど、ソール形状のバリエーションが豊富になってきました。

しかし、ここまでソール全体で丸みが強調されたものは少ないように思います。

私はソール形状を見て、ソールの『滑り速度』をイメージするのですが、このウェッジはかなり芝やラフの抵抗が少なく、素早く抜けてくれそうです。



ソール形状
クリーブランドはダンロップに買収されましたが、ダンロップといえば、今は『二分割ソール』です。

なので、このウェッジもそうなのかと思いましたが、そこまでではありません。

ソール全体の丸みが強く、ソールのどこを使っても、上手く滑ってくれそうです。

アプローチで怖いのはシャンクがありますが、それ以外にも『ザックリ』があります。

私はこれまで数え切れないほどたくさんザックリをやってしまいました。

それは私の技術の未熟さからくるものですが、今はフェースを開いてソールを使うようにすれば、かなり防げるということを経験でつかんでからはそういったミスを激減し、精度を高めることができるようになりました。

朝から晩までアプローチグリーンにいて、ひたすらボールや芝と戯れていて、ご褒美をもらったような気分です。

アプローチではフェース面よりもソールを意識することのほうがが大切なのだということを学びました。

『タッチ』はフェース面でなく、ソールで出すものだということです。

そういったことから考えてみても、このウェッジはかなり魅力的といいますか、コースでも有効に使っていけそうに感じられました。

バンスの利きは『やや弱め』といったところでしょうか?



ネック長さ
適度なネック長さがあるのが魅力的です。

最近は各メーカー、少しずつ短くなっているような気がするのですが、クリーブランドはずっと、この長さを維持してくれています。

だから、私はクリーブランドのウェッジを昔から好んで使っているのかもしれません。

今までいろいろなメーカーのウェッジを使ってきましたが、クリーブランドを使っていた時期が圧倒的に長いです。

それはこのネックの長さだけでなく、『据わりの良さ』も大きく関係しているのですが・・・。



ZIP CORE
ホーゼルには『ZIP CORE』と刻印されています。

クリーブランド独自の技術なのではないでしょうか?



フルフェース ミーリングあり
このフェース面を見て驚きました。

フェース面のほぼ全てに、スコアラインとミーリングが刻まれています。

これが『FULL-FACE』という意味なのだということは明らかです。

以前試打したテーラーメイドのウェッジを思い出しました。

ゴルフクラブ業界で、テーラーメイドは『改革者』でありながら、『流行を作るメーカー』というイメージがあり、やはりテーラーメイドがやれば他のメーカーも追随するのかもしれません。

今のドライバーに多く見られるカーボンコンポジットも、テーラーメイドが再ブームの火付け役となっています。

このフェース面は、かなり理にかなった構造だと思いますが、正直私はあまり好きではありません。

構えづらいですし、こんなに広くフェース面でヒットしないからです。

以前、ゴルフ雑誌をまだ読んでいた頃、ある有名なレッスンプロの言葉で、

「ゴルフをする上で一番大切なことは?」

という問いがありました。

私は何だろう?と思って読み進めたのですが、それは『芯で打つこと』でした。

芯で打たないと正しい距離感も身につかないし、ボールは飛ばないし・・・。など、なるほどなぁと思いました。

とても大切なことだと思いましたが、私はそれが全てだとは思わなかったですし、それは今も変わりません。

芯だけで打つことが全てではないからです。

ミスヒットすることも普通にありますし、ミスヒットして結果オーライで良い結果が得られたこともたくさんありましたし、あえて芯を外す打ち方もあります。

それは特にグリーン周りの下り斜面での寄せで、芯を外してボールの勢いを殺さなければいけないときです。

そういった場面でジャストミートしたら、どこまで転がってグリーンをオーバーしてしまうか分かりません。

そんなとき、打点をずらしてトゥ側でヒットして勢いをできるだけ殺して、いわゆる『死に球』で寄せるしか手段がないですし、バンカーショットでも有効です。

それを私は自分自身の数多くの失敗経験から学んだことなのですが、ある有名な殿堂入りしたゴルファーもあえて芯を外して寄せることは多いとおっしゃっていたので、私の考えは間違っていなかったんだと確信に変わりました。

ヒールを浮かせてボールの近くに立ち、パッティングのような打ち方で寄せをやられた方は多いのではないでしょうか?

昔から行われている、アプローチ方法で、『芯』でヒットする打ち方ではありません。

そういったときに、このウェッジは大活躍してくれるのではないでしょうか?

これだけフェース面のほぼ全てにスコアラインとミーリングが刻まれていたら、スピン量も増え、グリーン奥に外してしまったときもアグレッシブに攻めていけそうです。

アメリカツアーでも、このようなウェッジが大人気ということで、やはり芯を外して打つ打ち方は万国共通なのだと思います。

人によって好みが分かれるところだとは思いますが、ルールに違反しないのであれば、どんどんこのような画期的なクラブを開発してもらいたいです。

ただ、私はあまり使う気にはなれないのですが・・・。

これも時間と球数をこなしていって慣れれば、また考えが変わるのかもしれません。



構えやすさ
独特な顔です。

他のメーカーで経験しているとはいえ、なかなか慣れません。

どの番手のクラブでもそうですが、特にウェッジでは美顔を求めるので、このウェッジの顔は好きになれません。

溝(スコアライン)がたくさんあるからこその『のっぺらぼう』といったらいいでしょうか?

クラブの表情が全く読めません。

これがもし大顔タイプだったら、さらに構えづらさが強調されて難易度が上がってしまうだろうな・・・。と思いました。

ちょうどいい流線形で、逃がすイメージも出しやすいですがヘッド後方のトゥ側が膨らみすぎです。

クリーブランドはもう『日本メーカー』といっていいと思うのですが、こういった顔はやはり『洋顔』といいますか、海外メーカーらしい感じがします。

少し大味な印象をもちました。

ただ、これまでのクリーブランドウェッジと同様に『据わり』はとてもいいので、さすがクリーブランドです。

顔がいいのに『据わり感』がイマイチなウェッジもたくさんありますが、クリーブランドはそれがとても良く、アドレスが一瞬で決まりました。

一瞬で決まるのでイメージも色濃くでますし、それが濃いうちに打てば成功率がグンと上がります。



開きやすさ
フェースはとても開きやすいです。

バンカーに限らず、グリーン周りのアプローチで、開き具合の大小はありますが、このように開いて使うことのほうが多いので、開きやすさは絶対に外せません。

このウェッジはバンス(特にヒール側)が邪魔しないので、『無段階的』に開き具合を調整できます。

他のメーカーのウェッジでは『二段階』であったり『三段階』であったりすることもあるのですが、このウェッジはさらに細かい調整ができる『無段階』レベルです。

車でいえば、とても優秀なトランスミッションを積んでいるのと同じ・・・。といったらいいでしょうか?

スムーズな運転には高性能なトランスミッションは欠かせません。



試打を開始しました


フェース面
『打感』はソフトでとても良いです。

予想していた通りのグッドフィーリングで、好感が持てました。

軟鉄の柔らかさと、ボールの乗っかり感がたまりません。

あくまでもイメージですが、ボールがフェースと接触して、回転するのではなく、無回転のイメージでボールに乗っかり(くっついて)、離れる前に強烈なスピンが掛かっていて欲しいのですが、このウェッジはまさにそんな感じです。

一瞬、くっつくような感覚がたまりません。

シビアな場面で使うことの多いウェッジは、この『くっつき感』があるかないかで、距離感の出しやすさが変わってきます。

弾き系のウェッジでは、ここまでのグッドフィーリングは得られません。



トゥ側
球はとても拾いやすく、高さも出せました。

『スコアライン一本分』だけ『出っ歯』になっていて、刃先で拾えるウェッジです。

これはライが悪いときに有効で、これまで何度も助けられてきました。

グースネックを好まれる方には打ちづらいところがあるかもしれません。



スピン性能
スピン性能はとても高いです。

フェースの食いつきも良く、乗っかりがいいので、その分スピンが掛かるような気がします。

フェースのミーリングが仕事をしてくれているのがよく分かりました。

最近のボールはウレタンなので、余計に掛かりやすいように感じます。

昔のバラタカバーなどは、結構摩耗が激しくスピン性能の落ちが早かったような印象がありますが、今のボールはそういったところもすごく優秀で、角溝でなくても充分止められるようになりました。



バックフェース
オートマチックタイプのような寛容さは無いですが、気難しさのようなものは感じません。

転がすのもいいですが、あげることに特化したウェッジだと思います。



操作性
操作性は『最高レベル』といっていいほど高いです。

やはりウェッジの操作性はヘッドの適正な大きさと、ソール形状が、かなりのウェイトを占めていることが分かります。

先ほども書きましたが、『無段階』に細かく開閉を使うことができるので、『ノーマルロブ』だけでなく、『ハーフロブ』『スリークォーターロブ』『ショートロブ』など、様々なロブショットを打つことができるウェッジです。



距離感
構えづらさは正直抜けなかったのですが、距離感は合いました。

フワッとしたロブ系で寄せていけるウェッジです。

以前も書きましたが、ドライバーやスプーンのように飛距離を出すためのクラブは『スピード感』が重要ですが、距離を出さなくていいといいますか、出してはいけないクラブであるウェッジは違います。

スピード感ではなく、『非スピード感』といったらいいでしょうか?

『スローモーション感』といったほうがいいかもしれません。

いかにスローなボールを打つことができるかが勝負になってきますが、このウェッジはそれがとても高いレベルでできます。

球の勢いを殺して、できるだけ同じスピード感で寄せていきたい方には、頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?



試打後の感想


ヒール側
独特な顔が印象的でしたが、それ以外はとても好感を持ちました。

顔の好みは人それぞれなので、このフェース面いっぱいのスコアラインとミーリングが好きだという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?



Cleveland RTX FULL-FACE WEDGE
ウェッジを私はフェースを開いてカットで打つことが多いのですが、そうするとフェース中央ではなく、トゥ寄りで打つことが多くなります。

そうすると球の勢いは殺せるのですが、肝心のスピンが減ってしまうこともあり、イメージよりもよく転がった・・・。ということがたくさんありました。



Cleveland RTX FULL-FACE WEDGE
それがこのウェッジでは改善されそうです。

止めたいときにしっかり止めてくれるウェッジといって過言ではありません。

適合モデルであれば、ルールの範囲内で新たなアイデアで斬新なものを。

そしてあえてルールを無視した『非適合モデル』も開発して欲しいです。



Cleveland RTX FULL-FACE WEDGE
いいクラブだと思いましたし、試打しても楽しめましたが、私はこのウェッジを購入することはありません。

その理由はやはり『顔』です。

理にかなった顔だとは思いますが、どうしても私は好きになれませんでした。

これまでも書いてきましたが、球を打つ前にまずは目で楽しみたいと思っています。

しかし、今日はそれができませんでした。

一瞬、ぎょっとするような奇抜な顔で、このクラブの性能の高さを感じながらも、物足りなさを感じていたからです。



Cleveland RTX FULL-FACE WEDGE
どのクラブもそうですが、特にウェッジは『見とれる』ような美しい顔をした物を使っていきたいと、ずっと考えています。

どの番手よりも、一番手にする時間が長いというのもあるのかもしれません。

ライン(方向性)もそうですし、落としどころをシビアに設定しないといけないアプローチでは、やはり顔の良さは必須条件です。

とはいっても、この顔で全く問題ないという方や、むしろ好きだという方もたくさんいらっしゃると思うので、そうするとこのクラブの顔が欠点ではなくなります。

特にトゥ寄りでヒットすることが多い方には、是非試していただきたいウェッジです。



Cleveland RTX FULL-FACE WEDGE
このような顔がこれからスタンダードになるのか、それともしばらく見なくなるようになるのか分かりませんが、あらゆる可能性を探って、これからも私たちを楽しませるクラブをどんどん世に送り出してもらいたいです。


構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
                         
        

                         

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