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2022年10月08日
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テーラーメイド ステルス グローレ ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド ステルス グローレ ドライバー

シャフトは FUJIKURA SPEEDER NX for TM です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は43g、トルクは7.2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は272g です。

テーラーメイドグローレシリーズのニュードライバーです。
先日、レスキューを試打しましたが、今日はドライバーを試打する機会に恵まれました。
グローレらしい白と黒のパンダカラーがとても綺麗です。
グローレといえば、このカラーリングと誰もがピンとくるように、これからも継続していってもらいたいですが、おそらくイメチェンを図って色を変えてくるのではないでしょうか?
前のモデルよりも、カッコ良くなっています。
テーラーメイドの最新モデルなので、おそらくたくさんの最新技術が『てんこ盛り』だと思うのですが、ゴチャゴチャしていなくて、シンプルなのが魅力的です。

ラージサイズのドライバーですが、薄さが強調されたヘッドではなく、適度に厚みがあるので好感が持てます。
私のこれまでの経験から、飛ばす為のクラブであるドライバーは『あがりやすさ』を追求するために薄くするよりも、適度に厚みをもたせて叩けるようにしたほうが良いという認識をもっています。
ある程度の厚みがあると強い球が打て、安定して飛ばせるようになるからです。

ソールには『SPEED POCKET』があり、これまでのモデルと共通しています。

カーボンウッドの時代がこれから続くのでしょうか?
もう各メーカーとも、チタンはやり尽くしちゃったのかもしれません。
カーボンはまだまだ高い可能性を秘めた、夢の素材なのだそうです。
私たち人類の夢のひとつである『宇宙エレベーター』も、かなり研究が進んでいて、その素材にはカーボンが使われると聞いたことがあります。

バックフェースには大きなウェイトがあります。
これまでのような『剥き出し』のウェイトではなく、機能的でカッコ良くなっています。
これもグローレだから、このようにしているのでしょうか?
ブランド毎の差別化を図っているのかもしれません。

ネックは短めですが、これまでと変わらない長さです。

フェース面のデザインが、かなり変わっています。
カーボンだから、このような工夫ができるのではないでしょうか?
金属でここまで細かいのは難しいです。
テーラーメイドはこれまでずっと、フェース面にこだわりが無いメーカーだと思っていましたが、M4が出た頃から変わってきたように思っています。
それがカーボンになって、さらに進化していきました。
これまでの、テーラーメイドのドライバーのフェース面は、変わり映えしないどころか、チープに見えてしまうものも多く残念に思っていたのですが、カーボンになってすごく変わったような気がします。
ただカーボンの質感がチタンよりもいいかといえば、それはまた別問題なのですが・・・。
フェース面の耐久性も気になります。
ひとくちにカーボンといっても『ピンキリ』で、その差は大きいです。
昔(メタル時代)、私はあるメーカーの飛ぶといわれるカーボンシャフト(T)にリシャフトしてしばらく使っていたのですが、ネック付近で縦にクラックが入り、すぐに購入したショップに持って行きました。
すると、その店主は「やっぱり割れましたか・・・。無償で別のシャフトと交換します。」といって交換してもらいました。
そのシャフトは割れやすいと口コミで広がっていたようです。
確かに振りやすくて飛距離も出ていましたが、簡単に壊れてしまっては元も子もありません。
『耐久性』も性能のひとつです。
最近のカーボンシャフトにはそういったことを経験していないので安心しているのですが、同じカーボンということで、ヘッドにも同様のことがいえると思っています。
ある程度の傷や摩耗は仕方ないですが、『使い減り』するようだと魅力も半減します。
私が以前使っていた、ヨネックスのエアロナ300というカーボンヘッドのドライバーは飛距離性能も高かったのですが、耐久性もあり、信頼して使っていました。
45インチという、当時では『長尺』といわれたドライバーでシャフトも軟らかかったのですが、ボールに当たり負けすることなく、ムチのようにしなり、後ろから押して飛ばしていけるシャフトでした。
カーボンも優劣がはっきりしているので、このドライバーのカーボン素材が『優』だったら嬉しいです。
今もクラブの破損が無いわけではないですが、昔に比べ、かなり減りました。
それだけ、各メーカーの実力の底上げができているのは間違いありません。
特に昔のパーシモンヘッドは『いつか割れるもの』という、暗黙の了解といいますか、仕方ないと諦めている部分もありました。
いくら硬いといわれる、寒さで鍛えられ目が詰まった北米産の柿の木でも所詮は木なので仕方ありません。
今のように金属ではなく、木なので同じモデルでも個体差があり、いわゆる『アタリハズレ』があったのも事実です。
その後、高反発ドライバーが登場して、その薄さから割れたり、凹んだりしてしまうこともあり、高反発だから仕方ない・・・。という風潮もありました。
今もゼロではないですが、そういった不具合がかなり少なくなり、メーカーのレベルがあがったのは間違いありません。
信じられないという方も多いと思いますが、昔は練習場で球を打っていたら突然、
「お客様のクラブのヘッドが飛んでしまい、回収に行きますので、こちらが合図するまで打つのを止め、ご休憩ください。」
という場内アナウンスが流れることがしょっちゅうではないですが、たまにありました。
シャフトが折れたり、ヘッドの接着が不十分だったのか、抜けて飛んでいったりしたのです。
私はそういったことに慣れていたので、特に驚くこともなく、こういうものだという認識をもっていましたし、他の方もおそらく同じだったのではないでしょうか?
今はそういった不具合はほぼ無くなったので信じられないという方もいらっしゃると思いますが、それくらい昔と今では製品の質が違っていたのです。
今は『良くて当たり前』の時代です。

ノーマルシャローといったところでしょうか?
シャロータイプなのは間違いないですが、一時期のように薄さを強調せず、適度にフェース高もあり、シャロー過ぎないのがいいです。
シャローバックで、おまけにバックフェースに大きなウェイトが配置されていて、インパクトでフェースが上を向きすぎてしまうものが多く、メーカーもあえてそのように設計していると思うのですが、できればもっと抑えられたらいいな・・・。と思っています。
ここの部分はクラブが勝手にやるのではなく、プレイヤーにイニシアチブを持たせて欲しいです。
高弾道だけが飛ぶとは限らないからです。
中には低めのライナー系弾道のほうが距離が出るという方はたくさんいらっしゃると思います。

顔はなかなかいい感じです。
これまでのグローレと大きな違いは見られません。
フェースは少し左を向いているように見えますが、これはもう仕方ないですし、ある程度慣れました。
『つかまえ顔』ではありますが、それほど極端ではありません。
今は昔と違い、プレイヤーにクラブを合わせる時代だと言われますが、こういうクラブが多いので、まだまだプレイヤーがクラブに合わせなければならないこともあるのだと実感させられますし、私が好む『中立顔』『逃がし顔』が今のトレンドでないことは事実です。

クラウンがカーボンコンポジットなのが分かります。
クラウンのほぼ全てがカーボンになっていて、かなりの軽量化が実現できているのではないでしょうか?

装着されているグリップは以前試打したものと同じで、強いバックラインがありました。
これはネックに調整システムが無いからで、もしあれば、バックライン無しになっていたと思います。

素振りをしてみると、かなりの軽量感がありますが、これも仕方ありません。
とてもカッコいいデザインで、アスリート仕様っぽい雰囲気もありますが、グローレということで、基本的にシニア向けということになるのでしょうか?
それにしても装着されているシャフトが40g台ということで、その『軽さ』に驚かされます。
最近は女性ゴルファーの方が男性用クラブを使うことが珍しくなくなりましたが、このスペックだと女性ゴルファーの方にも受け入れられやすいのではないでしょうか?
そしていかにシニア向けといっても、『軽すぎる・軟らかすぎる』と感じられる方も多いような気がします。
『重いとか軽い』そして『硬い・軟らかい』というのはあくまでもその人の感じ方なので、一概にどれがいいとはいいきれないところがあるのですが・・・。
メーカーもリシャフトを前提にしているのかもしれません。

これまでのグローレドライバーと同じ感覚で構えられました。
いい意味での『変わらなさ』といったらいいでしょうか?
ゴルフクラブは常に新しく進化していくものですが、全てが変わらなければならないというものではなく、変わらなくていいこと、変える必要が無いというものがありますが、グローレドライバーに関して言えば、それはこの顔です。
ニューモデルではあっても、これまでの経験が活かせそうですし、だからこそ打ってみて違いも把握しやすいということになります。
ロフトは10.5度ということですが、フェース面が見えすぎないのがいいです。
このドライバーのロフトも、もっと寝ているように見えますが、それをはっきり見せないところがいいな・・・。と思いました。
今のドライバーやFW・UTのほとんどがクラウンでは被るように見せていなくても、実際に球との唯一の接点であるフェース面は被っているので、見えすぎないほうがいいですし、すっきりします。
あとはこちらの打ち方次第です。
フェースが被って見えるのは嫌だけど、だからといって被せないとつかまらず飛ばないので、このような工夫がされていると思うのですが、こういったメーカー側の企業努力には頭が下がります。
メーカーが本当に作りたいクラブと、実際に製品化して発売しているクラブは違うのではないでしょうか?
ロマンよりも実益といったところかもしれません。
試打を開始しました

『打感』は、もうひとつ(もふたつもみっつも)物足りませんでした。
すごく嫌な打感というのではないのですが、クリアな感じがしないといいますか、伝わってくるものが少ないように感じられました。
カーボン独特の打感といっていいのかもしれませんが、私が使っていたカーボンヘッドドライバーは、ここまでの曖昧さはありませんでした。
何と言いますか、『ボールの芯』と『フェースの芯』が中心で一直線に交わることなく、ズレているような感覚・・・。といったらいいでしょうか?
打っていて心地よくありません。
この打感で、グローレリザーブを思い出しました。
とはいっても、すごく大きな不満ということでもないのですが、まだまだフェース面に関する研究課題は多いように感じました。
ヒッターの方よりは、スインガータイプの方のほうが合いやすい打感なのかもしれません。

『音』は可も無く不可も無くといったところです。
ややはっきりめの音で大きすぎず小気味良い感じの音で、少しこもったような音ですが、これはカーボンだからなのかな?と思いました。

球はあがりやすくてイージーです。
見た目カッコいいドライバーですが、タフなドライバーではありません。
スピンも多めで、高く吹き上がるように飛んでいきました。
もっとスピンが抑えられたらいいな・・・。と思いましたが、シャフトを替えたらもっといい結果が得られるような気がします。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じません。
ほぼ自動的に球を捕まえてくれるドライバーです。
私にはつかまり過ぎだったのですが、スライサーの方はもちろん、フェードヒッターの方にも打ちやすく、かなり右への曲がりを抑えられるのではないでしょうか?
スイートエリアも広く感じましたが、この打感に慣れていないからなのか、どこでヒットしたかがなかなか把握できませんでした。
結構ブレていたと思うのですが、それでもボールは安定してドローからフック軌道で飛んでいきました。

『飛距離性能』も、なかなかいい感じだとは思いますが、今のイージー系ドライバーの中では平均的といっていいかもしれません。
実際に打ち比べていないので分かりませんが、グローレドライバーの中で『飛距離』といえば、やはりグローレFを思い浮かべますが、おそらくグローレFのほうが飛ばしやすいだろうと思います。
もちろん、これは好みの問題などもありますし、シャフトなど様々な要因が重なりますが、そのように感じました。
このドライバーは飛距離に特化しているのではなく、あくまでもつかまりの良さで安定してドロー系のドライバーで飛ばしていけるタイプなのだと思います。

『操作性』という点では、フック系のほうが明らかに打ちやすく、なかなか右へ大きく曲げられませんでした。
それはヘッドのつかまりの良さもありますし、シャフトが扱いづらく、こちらのイメージをヘッドに伝えるのが難しく感じたからです。
ただ、これは今のドライバーの大きな特徴で、つかまりを良くして右にフケる弱々しい球を打たせない・・・。という強い意志が感じられました。
オートマチックタイプのドライバーで、球筋を操るタイプではないと思います。
試打後の感想

シンプルでカッコいいドライバーです。
グローレらしく、球のつかまりの良さとあがりやすさが秀逸で、ターゲットにしているゴルファーのニーズを上手くつかんでいるように感じます。

球がよくつかまってあがりやすいドライバーを使いたいけど、カッコ悪いクラブを使うのは嫌だ・・・。
つかまりがいいけど、それが構えたときに強く感じられないドライバーが好きだ・・・。という方には合いやすいのではないでしょうか?

そして先ほども書きましたが、かなりの『ソフトスペック』になっているので、女性ゴルファーの中でも合いやすいという方は多いのではないでしょうか?
このドライバーやレディスモデルも発売されているようですが、それでもあえてこの男性用クラブを選ぶという方もいらっしゃると思います。
現に私の知り合いの女性ゴルファーの方は、レディスクラブはバリエーションが少ないからメンズクラブを好んで使うという方がいて、ヘッドはそのままでシャフトも替えずに使っておられます。
それで良い結果が得られ、ゴルフを楽しんでおられるのだから、それでいいのだと私は思います。
女性ゴルファーの方が男性用クラブを使ってはいけないということは無いですし、その逆も然りです。
しかし現実問題として、男性が女性用クラブを使うのは危険性が増すということもあります。

このドライバーは『圧倒的な飛距離』というのではなく、『安定した飛距離』を得られやすいドライバーだと思います。
それは球のつかまりの良さが関係しているのは間違いありません。
飛距離よりも『あがりやすさ』『安定性』に長けたドライバーです。

私は打感が好きになれなかったので、次のモデルでは改良されていることを期待します。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

テーラーメイド ステルス グローレ プラス ドライバー
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