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2022年09月20日
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グランプリ GPN-0002 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは グランプリ GPN-0002 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは元調子 です。

久しぶりに出会った、グランプリのアイアンです。
グランプリはドライバーがあまりにも凄いので、そのイメージが強いのですが、過去にアイアンを一度だけ試打したことがあります。
そして今回はマッスルバックということで、興味津々です。
キャビティのような易しさは無いと知りつつも、この形状美を見れば、思わず手に取ってみたくなります。
難しいクラブだからこそ、打ちこなしてやるという、挑戦意欲がかき立てられるのかもしれません。

トゥ側にはグランプリのトレードマークである、戦闘機が描かれています。
やはり、グランプリといえば、これですね。

正統派といっていいオーソドックスな形状で、小ぶりなタイプです。
このアイアンはかなり前のモデルで、既に廃番となっているようですが、ゴルフクラブは年月を経ても変わらない美しさを保つものが少なくありません。
最近のアイアンと明らかに違うのがすぐに分かりました。
見るからに昔のオールドクラブの流れを汲んでいます。
マッスルバックは、今は少ないですが、昔はキャビティと『どっこいどっこい』で、よく見かけました。
今のマッスルバックを含む全てのアイアンは、かなり研究が進み、性能が大幅にアップしています。
そしてできるだけ打ちやすく、またミスに寛容になるよう、様々な工夫が施されていますが、このアイアンにはそういったものは見られません。

ソール幅はかなり狭く、クラシカルな雰囲気が漂います。

ホーゼルには『GRANDPRIX MADE IN JAPAN』という文字がありました。

ネックも長めで、かなり前のモデルだということが分かります。
これだけ長いモデルは、今はなかなか受け入れられないかもしれません。
このネックの長さやソールの狭さを見ても、かなり重心が高そうです。

ヒール側が凹んでいるように見えます。
最近は見かけませんが、昔は普通にありました。

今のアイアンはヒール側が広くなっていて、ボテッとしたものも多いですが、このアイアンは絞り込まれていて、シュッとしています。

フェース面にミーリングはなく、ノーマルなタイプです。
このフェース面の質感から、かなり昔のモデルなのが分かります。
しかし、これは決して悪いことではありません。
このようなフェース面で名器と呼べる素晴らしいアイアンはたくさんありました。

素振りをしてみると、タイミングがとりやすく、いい感じです。
ヘッドが大きくない分、シャフトの動きを感じやすくなります。

ボールを前にして構えてみると、『最高』の一言です。
ストレートタイプで、シュッとした男前で、おまけに小顔なので、ボールが際立って見えます。
オールドタイプのアイアンではありますが、かなりの美形で、アメリカの俳優に例えると、ジェームス・ディーンといったところでしょうか?
こうして構えてみて、そのように浮かびました。
トップラインの流れが良く、見とれてしまうほどの顔です。
グランプリにアイアンのイメージはあまりないのですが、これがアイアンにおける『グランプリ顔』なのでしょうか?
ドライバーばかり興味がいっていましたが、アイアンにも興味が湧いてきました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで素晴らしいです。
軟鉄マッスルバックがもつ、『球持ちの良さ』があります。
バーンと弾くようなアイアンも多くなりましたが、私はやはりこのようなタイプが好きです。
あくまでもイメージとしてですが、インパクトからフォローにかけてボールを押しながら運んでいくことができ、くっつく時間が長ければ長いほど操作性は高まります。
弾く感じの打感を好まれる方は、あまり好まれない打感かもしれません。

『球のあがりやすさ』という点では、明らかにヒッター向けで、あがりやすくなるような工夫は感じませんでした。
最近の『至れり尽くせり』タイプのアイアンとは一線を画すアイアンです。
高重心で、ダウンブローに打っていかないと球は浮いてくれません。

『安定性』はマッスルバックらしい正直なタイプで、高くはありません。
芯も狭いですし、ミスにはシビアなアイアンです。
今のアイアンの多くが『エリア』で球を捉えていくのに対し、このアイアンは昔ながらの『点』で捉えていかなければならない気難しさがあります。

『飛距離性能』も、今時のアイアンとは大きくかけ離れています。
飛ばすための工夫は何も見られません。
アイアンは『少しでも飛ばす』ためのクラブではなく、あえて『飛ばさない』といいますか、『距離を刻む』ためのクラブだと言っているようです。
飛ばすための工夫は見られないですし、ある程度HSが無いと、球が浮かなくキャリー不足になってしまうかもしれません。

『操作性』は最高です。
かなり敏感に反応してくれるので、いろいろな球で遊ぶことができ、一球一球を新鮮な気持ちで楽しむことができました。
今風の『大きく曲げにくい』アイアンではなく、敏感に反応してくれるので打っていて楽しいです。
今もマッスルバックアイアンはありますが、かなりハイテク化しているので、その分『敏感さ』は少し後退しているのかな?と、このようなオールドタイプのアイアンを試打すると感じます。
今度機会があれば、最新のマッスルバックと打ち比べてみたいです。
試打後の感想

マニュアルタイプのアイアンで、球を真っ直ぐというよりは、自分の持ち球でコントロールしていきたい方にピッタリのアイアンだと思います。
変なクセは全く無いので、ドローヒッターにもフェードヒッターにも対応してくれるニュートラルタイプです。

プレイヤーに対して、迎合していないアイアン・・・。といったらいいでしょうか?
優しく寄り添うというよりは、打ちこなせるよう、練習に励めよ・・・。と言っているようです。
必要最低限の機能だけもたせて、あとはプレイヤーに任せるタイプのアイアンで、昔はこのようなものばかりでした。

なので、大きなミスショットを連発してしまうこともありますが、そういった経験がプレイヤーをよりレベルアップさせ強くしていくのではないでしょうか?
このアイアンを打つにはどうしたらいいのか?
それをプレイヤー自身が考えることで、さらなるレベルアップができるように思います。

ダウンブローで打てる人は、レベルブロー、あるいはそれに近い打ち方ができますが、逆は難しいと思います。
最近の低重心アイアンはレベルに近い感じで打てるよう設計されていることが多いので、無理にダウンブローを習得する必要はないのかもしれません。
しかしあの高重心アイアンの、高い位置にある重心で打ったときの感触が味わえないのはもったいないような気もします。
ゴルフはスコアを競うだけでなく、打感を楽しむスポーツでもあるからです。

最近のアイアンは様々な技術が取り入れられていて、個性豊かなものが多くなりました。
しかし昔は、メーカーは違っても、比較的似たような性能のクラブばかりでした。
それは技術が進歩していなかったからですが、難しければ難しいなりの工夫をすることができるのが人間です。
確かにとっつきにくいところはあるかもしれませんが、その分プレイヤーの技術を高めてくれる『指導力』もあるのではないでしょうか?
ゴルファーにとってクラブは相棒です。
そしてコーチでもあります。
ミスしたら、それを包み隠さず報告といいますか、感じさせてくれるクラブが『名コーチ』といえるのではないでしょうか?

昔のクラブの懐かしさがあり、ビギナー時代練習場が閉まるまでひたすら球を打っていたのを思い出しました。
今もゴルフに夢中で、ゴルフのことばかり考えていますが、ビギナーの頃とは考え方なども変わっているので、初心に返ることも必要だな・・・。と思いながら練習場を後にしました。
グランプリには、これからも期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
グランプリ キャディバッグ
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