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2022年09月12日
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PRGR 03 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PRGR 03 アイアン の7番です。

シャフトは スペックスチールⅢ です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は82g、トルクは2.3、クラブ総重量は390g です。

プロギアのシンプルで美しいアイアンで、思わず手に取ってみました。
以前、01や05というアイアンを試打したのですが、今回はその真ん中の03です。
どのような性能をもっているのかワクワクしますが、こうして見る限り、比較的穏やかでおとなしそうな印象をもちました。
バックフェースの一部分が少しだけ肉厚になっているので、打感にも配慮されているのでしょうか?

サイズ的には小ぶりというよりは、やや大きめのセミラージサイズです。
派手さはなく落ち着いたデザインで好感が持てます。

ヒール側に『FORGED』の文字がありました。
ひとくちにフォージドといっても、今はいろいろなタイプがあります。
昔ながらの、『ヘッド全体』もあれば、フェース面だけといった具合にヘッドの一部分だけフォージドにして、その他はステンレスなどの異材と組み合わさっているものも多くなりました。
それなら全部そうすればいいのでは?と思うのですが、それなりのメリットがあるのだと思いますし、『FORGED』の刻印があるだけで好感度があがるのは事実です。
これまでの経験上、ポケキャビはその構造からして、『部分的フォージド』が多いのではないかな?と思います。

最近では少なくなったポケキャビです。
一時期、ほとんどこのタイプでしたが、今は中空も多いですし、ノーマルキャビティも増えてきて多様性に富んでいます。
ポケットの部分が似ているからなのか、ゼクシオアイアンを思い出しました。
彫りの深さもたっぷりあって、重心も深そうです。
ポケキャビを初めて見たときから、使用後の掃除がしづらそうだな・・・。と、クラブ掃除が好きな私は思っていて、いくら高性能でも買うことはありません。
ノーマルキャビティで充分です。
しかしポケキャビ最大の利点は、『重心の深さ』ではないでしょうか?
アイアンは構造上、重心が浅くなりますが、それを少しでも深く、そして低くするのは理にかなった構造だと思います。
ポケキャビが出始めの頃は形がいびつな物も少なくなかったのですが、それらが洗練されてきたのか、美しくて構えやすい物も増えてきました。
見た目はマッスルバックのような中空か。
それとも最初から易しさを見せているポケキャビか。
といったところでしょうか?

トップラインは厚くなく、キリッとしまった形になっています。
ここの部分が広すぎたり丸すぎたりしてしまうと、構えたときにイメージがぼやけることがあるのですが、このアイアンならそんな心配は無さそうです。

ソール幅はワイドです。
私はもっと狭いほうが好みですが、この広さに安心感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
これはどちらがいいというものではなく、あくまでも好みの問題です。
この角度から見ても、やはりゼクシオアイアンに似ているな・・・。と思いました。

ソールは全体的に緩やかな丸みがあります。
リーディングエッジもトレーリングエッジも丸くなっているので、抜けも良さそうです。
少しバンスが利いているように見えましたが、今はこれくらいが普通といえるのかもしれません。

ネックは短めで、グースタイプであることが分かります。

フェース面にミーリングはありません。
弾きが良さそうなフェース面です。
こうして見ていると軟鉄の質感は無く、違う素材が使われているんだろうな・・・。と思いました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
これまでも何度か出会ってきた、無難なタイプです。

軽量タイプなので、何度か素振りを繰り返し、軽いからといって手先で振らないよう、自分自身に言い聞かせました。
今は高性能なカーボンシャフトもありますが、私は何故かスチールシャフトを選びたくなりますし、安心感もあります。
アイアン用カーボンシャフトのラインアップも充実してきましたが、私は今のところといいますか、おそらくゴルフキャリアを終えるまでスチールを使い続けると思います。

ボールを前にして構えてみると、まずまずでした。
予想していたよりもクセが小さく、違和感も特にありません。
グースも思っていたよりもきつくなく、ライン出しも普通にできそうです。
面長でシャロータイプ(フェース高が低い)なのがよく分かります。
高重心タイプのアイアンが好きだからでしょうか?
スコアライン一本分か二本分くらいの高さが欲しいな・・・。と思いました。
そう思えるほど、このアイアンのシャローフェースが際立っているということですし、こういったアイアンは昔からたくさんあります。
このアイアンを構えてみて、球が上がりそう・・・。と感じられる方は多いのではないでしょうか?
こうして構えていても、5番アイアンのように見えてしまい、私の頭の中はグチャグチャでした。
これまでの経験がプラスになれば、マイナスになることも多く、今回はあまり経験が活かされないような気がしたので、あまり見ないようにしました。
イメージを出さず、クラブ任せです。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずでした。
想像していたよりも悪くありませんが、球乗り感は無く、弾き感のある打感です。
スピード感を感じさせる打感といっていいかもしれません。
打感から伝わってくるインパクトの情報量が少ないので、ちゃんと狙ったラインで出せているか、少し不安でしたが、いい感じで飛んでいってくれました。

球はあがりやすくイージーです。
構えたときに、かなりロフトが立っているように見えましたが、今はこれくらいが常識となっていますし、そう見えてもあがりやすくなっているアイアンがたくさんあります。
このアイアンもそんなタイプで、ポケキャビの長所が感じられました。
それ以外にもショートネックやワイドソールといった、『低重心化』も上手く機能しているのではないでしょうか?
ヘッド全体を見回して、ウェイトのようなものは見られなかったのですが、内部に組み込まれているかもしれません。

『安定性』は高く、フルキャビとポケキャビの良さが出ています。
『構えやすいオートマ系』といったところでしょうか?
打点のブレにもかなり大らかでシビアさは全く感じません。
グースタイプではありますが、このようにヘッドを大きくするとグースも自然についてくる・・・。といったところでしょうか?
つかまりを良くするには仕方ないのかもしれません。
球は右にフケることなく、しっかりとつかまってくれました。

『飛距離性能』は凄いです。
見た目はそれほど極端なタイプには見えなかったのですが、実際に打ってみて明らかにディスタンスタイプだということが分かりました。
弾きが良く、高さも出て、ビッグキャリーで飛ばしていけるアイアンです。
ヒッタータイプの方には飛びすぎて距離感が合わない・・・。ということになるかもしれません。
試打する前はシンプルなポケキャビで、『易しさ最優先』なのかな・・・。と思っていたのですが、飛距離のほうが特化しています。
それに易しさが加わった・・・。といったところでしょうか?
ドライバーだけでなく、アイアンにも飛び性能が求められている時代で、それに合わせて開発されているアイアンだと思います。

『操作性』はまずまずです。
球離れが早く、やや『薄い』打感ではありますが、左右に少し曲げることができました。
球乗りの良い、マッスルバックやハーフキャビティのような『弧の大きさ・順応性』はありませんが、コースで使うなら、これくらいで充分なのかもしれません。
インテンショナルな球を打つ方には合いづらいかもしれませんが、オートマチックに同じ球筋で攻めていきたい方にはちょうどいいのではないでしょうか?
左右に曲げてみて、私はフッカーだからなのか、少しフック系のほうが出やすい印象をもちました。
それくらい、球もしっかりつかまるということです。
昔のディスタンス系アイアンは確かに飛ぶけど、右にフケやすい・・・。ということがよくありました。
しかし研究が進んだのでしょうか?
最近のアイアンはそういった欠点が克服されているように感じます。
試打後の感想

比較的シンプルで落ち着いたデザインなので、性格が丸く全体的にまとまったアイアンなのかな・・・。と思っていたのですが、一球打ってみて、それだけではないことに気づきました。
このアイアンの一番のウリはずばり『飛距離』です。

もちろん、今はディスタンスタイプのアイアン全盛で、ハイレベルなものが揃っていますが、それらの中でも間違いなくトップクラスに位置するアイアンといっていいのではないでしょうか?

飛距離を求めるには、それを出しやすくするために『あがりやすさ』と『寛容性』が求められますが、それもクリアしています。
易しさと飛びのバランスがとれているアイアンです。

昔からディスタンス&イージー系アイアンはありましたが、このアイアンのように落ち着いたデザインでシンプルなものは殆どありませんでした。
なので、アイアンで飛ばしたいけど、デザインがもうひとつだな・・・。と思って躊躇された方も多くいらっしゃると思います。
そういったラストユーザーの声を真摯に受け止めて、プロギアが開発したアイアンなのではないでしょうか?

構えたときに高くあがるイメージは出なかったのに、実際に打ってみると予想以上に高~くあがり、感覚が合わないところがありましたが、それが『今のクラブ』といえるのかもしれません。
これだけ飛ぶと、私の中では明らかに飛びすぎですし、番手と番手の間の距離を刻むのも難しそうです。
それは距離がでるということの『光と影』といったところでしょうか?
私のホームコースは砲台グリーンが多いので、ちゃんと止まってくれるか少し疑問です。
弾道は確かに高いですが、スピン性能はどうなのかな?と思うところがありました。
普段なら、フェースに乗るといいますか、『食いつくようなスピン力』でグリーンに着地してくれますが、このアイアンにはそのような『食いつき感』を感じることはありませんでした。
『めくれあがるような上がり方』ではなく、フェースが勝手に押し出してあげていくような感じです。
それはフェースの『食いつき』ではなく、『弾き』によるものなのかもしれません。
こういった弾き系がアイアンだけでなく、ドライバーなど他の番手のクラブでも多くなりました。
この流れはこれからも続くのではないでしょうか?

高い機能性をもったアイアンですが、デザイン性も高いところに魅力を感じました。
私がアイアンに求めるものと、このアイアンの性能がかけ離れているところがあるので、私は使うことはありませんが、面白いアイアンだな・・・。と思いましたし、ニーズにマッチしているので高い人気が得られるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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