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2022年09月04日
プログレス BB6 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プログレス BB6 ドライバー です。

シャフトは Magical ATTAS です。
ロフトは10.5度、長さは45.5インチ、キックポイントは中調子 です。

久しぶりに出会った、プログレスのドライバーです。
以前試打した、BB4というドライバーはとてもインパクトが大きくて、今でもはっきり覚えています。
カッコ良くて、見た目の印象よりも球が上がりやすくイージーで、飛距離性能に長けたドライバーでした。
そして、ここ数年では珍しく、ディープタイプだったことも、よく覚えています。
その後継機種ということで、すごくテンションがあがりました。
前のモデルはBB4で、このクラブがBB6ということで、しまったBB5を試打できなかった・・・。と思っていたのですが、後から店員さんに聞くと、BB5は最初から無いということでした。
BB4やBB6という名前は、どういった基準で決められているのでしょうか?

前のモデルのカッコいいところをしっかりと継承しています。
こうして見ると大きな違いは無いような気がしますが、おそらく見えないところに様々な技術が注ぎ込まれているのではないでしょうか?
ヘッド全体が丸みを帯びて膨らみもあり、『厚み感』があるところに好感を持ちました。

バックフェースには大きなウェイトがひとつだけ配置されていて、BB4と同じです。
数字が刻印されていないので、重さは分かりません。

ヒール側にもウェイトがひとつ配置されています。
こちらも数字が刻印されていないので、重さは分かりません。
最近、このような組み合わせが多いような気がします。
バックフェース側に配置して重心を深くし、ヒール側にも配置して重心距離を短くしてつかまりやすくする狙いでしょうか?
ちょっと前まで、重心の長いものが多かったように思うのですが、ゴルフクラブはあくまでも『ひとつのセッティング』として考えなければならないので、なるべくアイアンなど短い番手のクラブとの重心距離が離れていないほうがいいと思います。
日によって、ドライバーは調子いいけど、アイアンの調子が悪い、またはその逆・・・。というのは、重心距離の違いが大きく関係しているのではないでしょうか?
巨大なサイズのアイアンもありますが、基本的にアイアンはそれほど大きくなっていません。
それなのに、ドライバーだけがどんどん大きくなってしまって、FWとのバランスもとれなくなってしまっています。
つまり、ドライバーだけが『宙に浮いた状態』で別物扱いされることもありました。
それではコースでは難しくなるので、近づけていくことが求められるのではないでしょうか?
重心距離がバラバラなセッティングというのは、とても多いような気がします。

プログレスといえば、この『蛇腹』のような複数の溝です。
初めて見たときはいい意味で驚きましたし、いかにもトランポリン効果がありそうで、弾きがいいだろうな・・・。と思いました。
とはいっても、反発係数は上限が定められているので、適合モデルであれば、ギリギリのところで抑えているのだろう・・・。という思いもありました。
以前から書かせていただいていますが、世に出回る全てのクラブが適合でなくてもいいと思っています。
安全性が保たれていれば、今の反発係数の上限を超えてもいいと思っていますし、このようなドライバーは非適合モデルも発表して欲しいと思っているのは私だけでしょうか?

この溝の深さは前のモデルと変わっていないようです。

ネックは短く、『10.5/N』と表記されていました。
ロフトが10.5度というのは想像しやすいのですが、Nはおそらく『ニュートラル』ということではないでしょうか?
違うモデルではドローバイアスの掛かった『D』というモデルがあるのかもしれません。

ネックに調整システムが搭載されているのも、前のモデルと同じです。

フェース面のデザインは変わりました。
このフェース面でもいいですが、私は前のモデルのほうが好きです。
スコアラインの塗装がところどころ剥がれていて、これなら最初から塗装しないほうがいいと思いました。
ゴルフクラブはいくら大切に取り扱ったとしても、いずれ傷などが発生してしまいますが、それとは別の『衰え』を感じさせて欲しくありません。
いつまでも若々しい相棒であって欲しいと願っています。
そういった点で、このフェース面はちょっと残念でしたが、こういったクラブは昔からたくさんあるので、特に珍しくはないといいますか、普通です。

セミディープ形状といっていいでしょうか?
適度な厚みがあり、最近は『超シャロー』ばかりなので、とても珍しいといいますか、希少性を感じました。
比べていないので分かりませんが、前のモデルよりも、少しシャローになったような気がします。
最近は高性能なシャローがたくさんありますが、やはり厚みのあるモデルはいいな・・・。と思いながら見ていました。

顔はまずまずです。
美顔を期待していましたが、そこまでではありませんでした。
適度に丸っこさもあって、いい感じではありましたが、私の好みの顔ではありません。
先ほど、『N』の表記に、おそらく『ニュートラル』だろうと思いましたが、このドライバーは少しだけ『つかまえ顔』に見えました。
ただし、これはヘッドの形というよりも、『シャフトの挿し方(向き・方向)』が大きいような気がします。

素振りをしてみると、かなり軽量感があって、ヘッドのイメージと違いました。
しかし、これはシャフトによるものなので、違うシャフトでも試してみたいです。
軽量タイプのシャフトではありますが、昔のシャフトのように動きが大きくて暴れる感じはしません。
昔のカーボンシャフトは、『予測できない・しづらい動き』をするシャフトが多く、また均一性もとれていなくて、かなり難しいといいますか、親しみづらいものがたくさんありました。
しかし今はそれも改善されてきて、『振れる軽量シャフト』も登場してきています。
『軽硬』が今のトレンドでしょうか?
しかし、私はある程度重さがあったほうが、タイミングもとりやすく、また他の番手とのバランスもとれるので易しく感じます。
ドライバーだけが軽かったり、重かったりすると、ゴルフが複雑になってしまいます。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
見とれるようなこともなく、テンションも大きくあがることもなく、淡々と構えていました。
ややつかまりそうな印象がありましたが、方向性への不安があるというほどではありません。
私はターゲットラインに対して『垂直顔』、あるいは『逃がし顔』を好むので、このドライバーの顔はストライクゾーンから少しだけ外れていますが、苦手意識が芽生えるほどではないですし、むしろこれくらいの顔が好きだという方は多いのではないでしょうか?
私には少しつかまえ顔に見えましたが、この顔がちょうど良く、ニュートラルだという方もたくさんいらっしゃると思います。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じです、
確か、前のモデルもこのような打感だったような気がします。
ソフトというよりは、ややしっかりした打感で、余韻があまり長く残らないタイプです。
何と言いますか、あくまでも感覚的になのですが、フェースの中央付近にボールが吸い寄せられるような印象をもちました。
つまり『芯を外しにくい』と感じさせてくれる打感です。

『音』は小気味いい感じでした。
何度でも聞いていたくなるような『美音』ではありませんが、特に不満のない無難な音です。

結構ディープなドライバーですが、球はよくあがってくれ、タフな印象はありません。
もちろん、ロフトが10.5度ということもあると思うのですが、しっかりと高さを出していくことができました。
『先球が軽いタイプ』といったらいいでしょうか?
球の上がり方には『元球が軽い』、つまり最初から高く浮いてそのままの弾道で飛び出していくタイプと、『出だし(インパクト直後)』はそれほどでもなく、それからどんどん浮き上がっていく『先球が軽い』タイプがあるように思っているのですが、このドライバーはどちらかというと後者のような印象をもちました。
元々はヒッター向けのドライバーだと思いますが、この試打したモデルは10.5度ということもあり、対象となるゴルファーは多いのではないでしょうか?
とくにシニア世代の方で、シャローではなく、昔のようなディープなタイプを使いたいけど、球があがらないのは嫌だ・・・。という方には、是非試していただきたいです。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じませんが、今のドライバーの中では普通といったところでしょうか?
とてもカッコいいデザインで、硬派な感じがしますが、スイートエリアも狭くないですし、大らかさもあります。
ソールにある、蛇腹のような溝も大きく関係しているのではないでしょうか?

『飛距離性能』も優れていて、前のモデルを試打したときのことを思い出しました。
高くあがって、伸びがあります。
それでいて、スピンはある程度抑えてくれていて、ロスの少ない弾道です。
ロフトが10.5度ということや、シャフトが軽すぎてちょっと合いづらいところがあったのですが、それでもポテンシャルは高いと感じました。

『操作性』はまずまずですが、今日はあまり細工をしたいという気にはなれませんでした。
それはなんとなくなのですが、顔を見たときからだったような気がします。
それでも一応確かめてみないといけないので、何球か試してみましたが、つかまりの良さは普通で左右にも曲げることができました。
少しつかまえ顔に見えましたが、球筋的には『ニュートラル』で、クセのようなものは感じませんでした。
試打後の感想

カッコ良さと易しさ、そして飛距離性能に長けたドライバーです。
このドライバーをデザインされた方は、かなりセンスがあるな・・・。と思いました。
このようなデザインはなかなか思いつきません。

フェースだけでなく、クラウン全体もトランポリン効果がある感じで、『たわみ感』が強いドライバーです。
あくまでも私の好みとしては、もう少し『たわみ感』を抑えて、『押していける』といいのですが、最近はこのようにたわみが強くて、それが弾きの良さにつながっているドライバーが多くなったような気がします。
かなり弾き感が強いので、高反発モデルなのかと思ってしまうほどですが、ヒールのところに『CONFORMING TO R&A/USGA SLE RULE』というお馴染みの文字があったので、適合モデルなのだということが分かっていました。

見た目はとてもハードそうだけど、実際はそれほどでもなく、意外と打ちやすくて親しみやすい・・・。
それは前のモデルのBB4と、このBB6の共通した魅力です。

大手有名メーカーのような、潤沢な開発資金はないものの、それを技術とアイデアで勝負するのが、日本の地クラブメーカーといったところでしょうか?
日本人の得意とするところです。
様々な工夫が幾重にも重ねられ、それがプラスになるどころか、逆にマイナスになってしまっているドライバーも過去にたくさんありました。
もちろん、新製品を売っていかなければならないので、とりあえず目先を変えないと売れないというのもあるのかもしれませんが、『無駄な工夫』をせずに、贅肉をそぎ落としたクラブもまたいいものではないでしょうか?

なかなか出会う機会のないメーカーではありますが、これからもどんどん素晴らしいクラブを開発してもらいたいですし、出会うことがあれば、積極的に試打していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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