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2022年06月22日
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コブラ LTDx Black Limited Edition ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Cobra LTDx Black Limited Edition ドライバー です。

シャフトは フジクラ VENTUS BLUE です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスは6S、シャフト重量は65g、トルクは3.1、キックポイントは中元調子です。

久しぶりに出会った、コブラのドライバーです。
最近はなかなか出会う機会が無かったのですが、いつも気に掛けていました。
それは過去にコブラのドライバーを所有していたこともありますし、素晴らしいクラブがたくさんあって、いい思い出がたくさんあるからです。
コブラといえば、やはりグレッグ・ノーマン選手が真っ先に思い浮かびますし、あとはタイガー・ウッズ選手やリッキーファウラー選手、ヘール・アーウィン選手、ジョン・デーリー選手のイメージも強いです。
コブラのウルトラミッドという白いプラスチックヘッドのドライバーをジョン・デーリー選手が使い、全米プロで練習ラウンドも無しに優勝し、その豪快な球に憧れて、私も購入しました。
今では考えられないほどの小顔ですが、とてもポテンシャルが高く、私にもいい思い出をたくさん作ってくれたドライバーです。
昨日、メーカーに対する漢字のイメージを書かせていただきましたが、コブラも『豪』とか『重』『爽』といった漢字が浮かびます。
豪快で、重い球を打てて、爽快感がある・・・。といった印象です。
あとは『パワフル』という言葉も、コブラには似合います。
過去に試打したドライバーでも、強烈な印象を残したものがありました。

ヘッド全体が黒に近い『濃いブルー』といったらいいでしょうか?
重厚感があって、いい感じです。
過去にカラフルなドライバーも発表していましたが、私はこのような色が好きです。
白いヘッドもいいですが、できれば球の重さをイメージしたいので、黒やこのような濃い色を好みます。
あとはやはりパーシモンカラーが昔から好きです。
ヘッドは大きくシャロー系で、今の主流といえます。
コブラのドライバーはディープなイメージもありますが、シャローの先駆けというメーカーでもあります。
重い球を連想させるには、黒が最適だと思います。
ティショット(ドライバーショット)では、軽くて羽が生えたような弾道をイメージしたい方もいらっしゃると思いますが、私は逆です。
グリーンに遠ければ遠いほど、重い球のイメージが欲しいです。
できれば、ゴルフボールではなく、同じ大きさの鉛の球が飛ぶようなイメージです。
重くて風に強い球が好きだということもありますが、ビギナー時代からシーサイドコースでたくさんゴルフをし、風の影響をたくさん受けてきたからだと思います。
私はビギナー時代からスピン過多で球も高くあがりすぎる傾向があり、かなり飛距離をロスしてきました。
だから低い球への憧れもありましたし、殻を破るには避けられない壁でした。
私の周りの上級者たちはみんな、低めの球でコントロールできていましたが、私はそれができず、いつも風に負けてコントロールできない球だったので、最初から勝負になりませんでした。
潮風は通常の風よりも重く、それに対抗するには球質も重くなければなりません。
そういった意味でも鉛のイメージがピッタリです。
とはいっても実際に球の重さが変わることはなく常に不変で、あくまでも『私のイメージとして』ということなのですが・・・。
グリーンに近づけば近づくほど球質が軽くなるイメージで、特にグリーン周りのバンカーやロブショットを打たなければならない状況では『羽毛のようさ軽さ』をイメージしています。
そのほうが、微妙なタッチが出しやすいからなのかもしれません。
軽い球でずっと苦労していましたが、次第に安定して重い球が打てるようになったのは、プロギアの『銀チタン』や『TR DUO』を使い始めてからだったように記憶しています。

ヘッド後方にはウェイトが配置されています。
数字が無いので重さは分かりません。
それと、その隣もアクセサリーなのか、ウェイトなのか分からないものが配置されています。
おそらく、ウェイトではないか?と思ったのですが、よく分かりません。
ただのアクセサリーなのかもしれませんが、この位置にあるということは、おそらくウェイトではないでしょうか?

ここの部分もよく目立っています。
ウェイトか何か、特別な工夫がされているように見えたのですが、実際のところは分かりません。
クラブメーカーにもいろいろなタイプがあって、モデルチェンジの度にデザインが大きく変わるところもあれば、あまり変えずにあくまでも『マイナーチェンジ』を何度か繰り返しながら発表していくところもあります。
コブラは前者で、デザインへのこだわりは無いのかもしれません。
こういったところが海外メーカーらしく、合理的な感じがします。
ネックには調整システムが搭載されていて、コブラのドライバーでは当たり前といったところでしょうか?

かなり変わったフェース面です。
初めて見ました。
フェース全体にミーリングがあるといいますか、ザラザラしています。
そしてフェース中央付近には『∞』の文字があり、これはどういう意味があるのでしょうか?
かなり思い切ったデザインですが、こういったことができるのもコブラのいいところだと思います。
『既視感』を感じることが多い、ここ数年の試打の中で、明らかに斬新さをもったデザインです。
このように感じられるのは年に数回あればいいほうで、今日は脳が揺さぶられました。
どういうフィーリングなんだろう?
どのような弾道が飛び出すんだろう?
と私の想像力がかき立てられ、早くも私のボルテージは最高潮です。

トゥ側には『H.O.T. FACE』の文字があり、特別な工夫がされているのだと知ることができました。
文字でいろいろな技術や工夫を表現しているクラブは多いですが、このように『文字が無くても(ある無しに関わらず)』その工夫が見られるクラブは珍しいです。
毎年、たくさんのゴルフクラブが発表されますが、その多くがフェース面にはあまり工夫をしていません。
クラブにとって一番デリケートな部分でもあり、ルールにも厳しく規制されているということもあると思うのですが、クラブのなかで『唯一のボールとの接点』なので、もっと工夫があってもいいな・・・。とずっと思っていました。
弾きを良くするために、ルールギリギリまで薄くすることはどのメーカーもやっていますが、少しでも違反すれば回収するはめになりますし、強度の問題もあります。
球を打ったらヘッドが凹んだり、割れてしまったドライバーはたくさんありました。
なので、フェース面の『薄さ=反発力』で勝負する時代はとっくに終わっていて、これからはこのような特殊な工夫が見られるようになるのかもしれません。
指で触ってみたときに、結構ザラザラしているので、これからはウェッジやアイアンだけでなく、ドライバーもミーリングが主流になるのかな?と思いました。
昨日試打したJBEAMのドライバーにもミーリングはありましたが、触感は全く違います。
どちらがいいというものではないですが、このドライバーは明らかに異質な感じがしました。
それは低品質ということではなく、『過去に例を見ない』という意味です。

トゥ側には『CNC MILLED』という文字があり、おそらくフェース面のミーリングのことを指しているのだと思います。

ネックの長さは標準的です。

試打するのは、この『STD』のポジションで、スタンダードという意味なのは想像に難くありません。

かなりのシャローです。
今はシャロー全盛時代ですが、シャローのはしりといえば、やはりコブラではないでしょうか?
コブラが、『円盤』といえるような『超シャロー』を発表してから、他のメーカーも一気にシャロー化が進んだような記憶があります。
あの頃はかなり違和感がありましたが、今ではすっかり見慣れました。

顔はかなり変わっています。
といいますか、奇妙といったほうがいいかもしれません。
これも、ある種の『トライアングルヘッド』といえるでしょうか?
ヘッド後方が、かなり伸びていて、まるでハンマーみたいだな・・・。と思いました。
ハンマーで釘を打ち付ける光景が浮かんだからです。
ルール上、ヘッドのフェース面からバックフェースまでの長さは、フェース面の長さ(トゥからヒールまでの長さ)よりも長くなってはいけないということになっています。
つまり、横が縦よりも長くなってはいけないということです。
そういったルールがあるので、このドライバーは横の方が長く見えますが、厳密に計測してみると問題ないのではないでしょうか?
いつも私はルール不適合のクラブがあってもいいと書かせていただいていますが、それはヘッドの大きさや反発係数であったり、アイアンやウェッジでいえば角溝であったりします。
当然、このヘッドの『縦と横の長さ』という点でも、ルールに適合しないモデルがあってもいいと思っています。
反発係数だけをルール度外視に作るのではなく、あらゆる面でルールを無視したドライバーが登場してもいいのではないでしょうか?
ただしそれらの全てにおいて、安全性がしっかりと確保されているということが最低条件になりますが・・・。
R&AやUSGAが決めたルールに全て従うのではなく、ゴルフ場にもローカルルールがあるように、日本独自の、日本国内でしか通用しないローカルルールがクラブにおいてあってもいいのではないか?と思っています。
競技ゴルフが全てではありません。
むしろ、競技に出場しないゴルファーのほうが多いというのが現実です。
大切なのはゴルフ人口を増やし、ゴルフがより身近で老若男女誰もが楽しめるスポーツにすることではないでしょうか?
最近は黒いクラウンが多かったのですが、このドライバーは紺色で、これもいいものです。
写真では見えづらいですが、カーボンの模様のようなものが見えたので、おそらくカーボンコンポジットだと思います。
そしてクラウンには二本の小さな『フィン』のようなものがあり、これはおそらく『空気力学』によるものではないでしょうか?
これで空気抵抗を減らし、ヘッドの挙動が安定するのかもしれません。

素振りをしてみると、かなりしっかりしていて、タイミングが合わせやすいです。
最近は『ソフトスペック』のクラブを試打することが多いので、久しぶりに気持ちよく振っていけたような気がします。
振っていっても暴れること無く、穏やかな印象のシャフトです。
かといって『粘る』タイプといよりは、やや走り感のあるシャフトで、今のニーズに合っているような気がします。

ボールを前にして構えてみると、やはり違和感があり、構えづらいです。
私の好みから、かなり離れた顔をしています。
ヘッド後方の伸びもありますし、フェースも被っているように見えました。
フッカーの私には構えづらいですが、スライサーの方で、高い直進性をイメージしたい方には、かなり頼もしい顔といえるかもしれません。
フックフェースで、ヘッド後方が伸びているので、左に向かって『やり投げ』をしているようなイメージが浮かんできました。
ただ、先ほども書きましたが『ハンマー』で打ち付けるイメージが浮かんできたのは久しぶりでしたし、いいことのように感じられました。
昔から、ドライバーはハンマーで打ち付けるイメージが求められてきましたし、それには腕を大きく振るというよりは、コックを正しく使って効率よく飛ばしていけるイメージが出せます。
いくら腕を速く振ろうが、コックを全く使っていなければ飛ばすことは難しいですが、逆に腕の動きを少し抑えても正しくコックが使えていれば、ヘッドの運動量が増加し、それが飛距離につながるのは多くの人が知るところです。
試打を開始しました

打感は好感が持てました。
コブラらしい、『分厚い』打感です。
ソフトというよりは、ややしっかりした打感ですが、硬くなく嫌な衝撃も残りません。
久しぶりに出会ったコブラのドライバーですが、ああ懐かしいな・・・。こういう打感を何度か経験したことがあるな・・・。と思いました。
これこそ、『コブラフィーリング』といったらいいでしょうか?
『球の重さ』をしっかりと感じ取ることができ、一球目から楽しむことができました。

『音』も、いい感じです。
こもった音ではなく、はっきりしていますが、高すぎず大きすぎず、気持ちよく叩いていくことができました。
打感や音も良く、次から次へと、どんどん打っていきたくなるフィーリングです。

『球のあがりやすさ』という点では、ヒッター向けなのは明らかです。
ヘッドの形状から、そして最近の傾向として、球があがりやすいモデルだろうと予測していましたが、ちょっと違いました。
明らかな『パワフルシャロードライバー』です。
これまでのラージ&シャローに見られた、高弾道でポワーンと飛ぶようなドライバーではありません。
ロフト9度ということもあると思うのですが、ライナー系の強い球が打てるドライバーです。
飛んでいる弾道を目で追いながら、久しぶりのコブラだけど、さすがコブラだな・・・。と思いました。
この強弾道がコブラたる所以です。
コブラに弱々しい弾道は似合いません。

『安定性』は高く、シビアさは全く感じませんでした。
いい意味でアバウトに打っていけるドライバーで、そのアバウトさが『躊躇』という言葉をかき消して、ただひたすら打ちまくる・・・。といったことに専念させてくれるように感じました。
スイートエリアもかなり広いようです。
少々の打点のブレには動じない、『腰の重さ』といったらいいでしょうか?
どっしり構えているな・・・。という印象をもちました。
顔の印象からも、つかまりが良さそうに感じていましたが、その通りの結果が出ました。
日頃、スライスに悩んでいてつかまりのいいドライバーを探しておられる方には、頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
途中から曲がりが大きくなるということもなく、打ち出した方向にそのまま突き進んでいくような高い直進性をもったドライバーです。
打ち出し方向にそのまま真っ直ぐ飛んでいく球を見ながら、『猪突猛進』という言葉が浮かんできました。
それくらい真っ直ぐで、『曲がるのが苦手』といえるくらいの高い安定性と直進性をもったドライバーです。

『飛距離性能』がかなり高く、さすがコブラだと思いました。
先ほども書きましたが、コブラらしい強弾道です。
今日はこのドライバーの他に、以前試打した他の海外メーカーのドライバーも用意して打ち比べてみたのですが、球の強さや到達地点がまるで違います。
この飛びの違いは大きなアドバンテージです。
もちろん、そのドライバーはスペック的にも物足りないもので、正確なヘッドだけの比較ではなかったのですが、軽すぎて当たり負けしてしまうようなドライバーでは、このコブラには対抗できないということを実感しました。
久しぶりに『振らせてくれる』ドライバーに出会ったような気がします。
しばらく軽量級が続き、その軽さに合わせて試打するようにしているのですが、今日はそんな加減は必要ないように感じました。
リミッターをかけず、自然に振らせてくれるので、一球一球満足度が高いです。
ライナー性の強い球が打て、その勢いがなかなか衰えません。
高弾道ビッグキャリータイプを好まれる方には、やや高さ不足に感じられるかもしれませんが、それは調整システムを使えば、ある程度対応できるのだと思います。
装着されているVENTUSというシャフトも、このヘッドとの相性がバッチリなようで、強く押していけるところがいいです。

『操作性』という点では、あまり秀でていません。
曲げようと思っても、なかなか曲げるのには苦労します。
ただ、私はフッカーということもありますし、フックフェースなので、スライス系よりもフック系のほうが打ちやすいのは確かです。
構えたときに、かなり左を向いているように見えたので、私は少し右に向きを変え、『気持ちカット気味』に打ってみたのですが、それで気持ちいいストレートボールを打つことができました。
フェードヒッターの方は、何も細工をせずに、そのまま打っていかれるのがいいのではないでしょうか?
試打後の感想

かなりポテンシャルが高くて、さすがコブラです。
打感や音もいいですが、もうひとつのフィーリング性能というべき、『構えやすさ』が私には大きなマイナスでした。
何度か経験したとはいえ、やはり苦手意識は拭えません。
ただ、それ以外は大きな不満が無いどころか、かなり好感を持ちました。

球のつかまりが良くて、高い直進性があり、高い飛距離性能を求めていて、この顔が気にならないという方には、魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
あくまでも感覚的にですが、この高い直進性は『直進性の雄』である、PINGと双璧をなすといっていいと思います。
それくらい、球が曲がらず真っ直ぐ飛んでいきました。
『ワンパターン』『再現映像を見ているような』という表現がピッタリなくらいの高い安定性があるドライバーです。
それは『横の幅(方向性)』もそうですし、『縦の幅(高さ)』にもいえます。
スプレータイプのドライバーにもたくさん出会ってきましたが、このドライバーは全く違うタイプで、絞りを利かせて『出幅を小さくできる』といったらいいでしょうか?
方向性がばらつかず、かなり絞りこんでいけるドライバーです。
ティショットはとてもプレッシャーが掛かりますが、それを無難にいいところへ運んでいけると、スコアメイクがすごく楽になります。
それが、このドライバーでは行いやすいということです。

シャローヘッドの頼りなさは全くありません。
飛距離も方向性も高い次元で安定しています。
器用さはなく、どちらかといえば不器用なタイプだと思いますが、その不器用さがまた武器になるのだと思います。

ボクシングはウェイトによって階級が設定され、それぞれ世界チャンピオンがいますが、このドライバーはそういった意味ではライトヘビー級のチャンピオンといったところだな・・・。と思いながら試打していました。
ただ、このドライバーはスペック的にもヒッター向けなので、幅広い層に合いやすいとはいえないと思います。
ライナー系の強い球が打てますが、逆に球が浮かないという方もいらっしゃるかもしれません。
すごくハードなドライバーではないものの、HSは最低でも40台後半はあったほうがいいような気もします。
硬派で無骨な感じのするドライバーです。

こういった素晴らしいドライバーがたくさんあるので、日本でもっとコブラのドライバーを見かけることが多くなればいいな・・・。と思いました。
もちろん他のメーカーも素晴らしいですし、ショップの売り場面積が限られていますが、私たちユーザーは少しでも多くの選択肢から選んでいきたいので、コブラもその中に入って欲しいです。
もちろん実際は扱ってみるお店もたくさんあると思いますが、その多くが注文販売ということになっていて、実物をテストする機会はそう多くないような気がします。
幅広い層に対応したクラブを目指して、各メーカーがしのぎを削っていると思いますが、幅広い層に対応しているということは、それだけ小さな不満もあるということです。
それはごく小さなものかもしれないですし、看過できないほどの大きなものかもしれません。
私はこのドライバーのもつ高いポテンシャルは魅力的でしたが、先ほども書きました通り、顔がどうしても受け入れられませんでした。
それが、このクラブに対する最大の不満です。
なので、同じポテンシャルで、クセがなくもっといい顔をしたドライバーであれば、かなり購買意欲が刺激されたと思います。
このモデルはすごくいいですし、また次のモデルにも期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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