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2022年06月05日
INFINITE LS 01☆CB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは INFINITE LS 01☆CB アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、トルクは1.7 です。

初めて手にした、INFINITEというメーカーのアイアンです。
私はこのメーカーのことを知りませんでした。
ゴルフクラブのメーカーはたくさんあるんだな・・・。と再認識しましたし、ゴルフクラブについてのブログを書いておきながら知らなかったことが恥ずかしくもあります。
しかし、初めて手にするメーカーはどんな感じなのだろう?という好奇心のほうが勝って、ワクワク感が止まりませんでした。

オーソドックスなハーフキャビティです。
昔からある懐かしい形状ですが、最近はバックフェースの形状やデザインが複雑化してきて、このようなシンプルなものが少なくなっているので、却って目新しさがあります。
大きさも標準的で、適正な肉厚もあるので、見るからに打感が良さそうです。
シンプルで美しく、質感もいいので、いい目の保養ができました。

ソール部分にはFORGEDの文字があります。

そしてトゥ側にはIFGの文字。
格闘技が好きな私はIGFを連想したのですが、このクラブの場合は『INFINITE GOLF』というのは想像に難くありません。

彫りが浅く、シンプルなハーフキャビティだということがわかります。
今はウェイトが組み込まれているものや、中空が多くなりましたが、このアイアンは違うだろう・・・。と思いました。
中身が『密』といいますか、『空洞化』していない、厚みのあるアイアンのように見えます。
今は中空アイアンの人気も高いようですが、私は昔ながらのこういうタイプが好きです。

トップラインの厚さも標準的です。
シャープで、いいイメージが浮かんできます。
ストレートネックやグースネックといったネック形状も大切ですが、私はこのトップラインの見え方にこだわっていて、幅が広すぎたり、丸みが強調されたものは好きではありません。
そういった意味でも、このアイアンはとてもいいです。

ソール幅は標準的で、トゥからヒールにかけて『テーパー』になっていなくて、真っ直ぐに近いです。

ソールの形状は平らというよりは丸みが見られますが、結構バンスが効いているように見えました。
リーディングエッジ側が大きく削られているという見方もできますが、最近はあまり見ません。
このソール形状も、メーカーが違っても、比較的同じような傾向になりがちですが、このアイアンは違いました。
このようなソールの形だと、ロフトを立てて、上から潰して打っていきたくなります。

ネックは少し短めですが、今のアイアンの中では普通です。
あくまでも私の好みとしては、もう少し長いほうがいいのですが、これくらいでも特に不満はありません。
ラージサイズのアイアンで『頭でっかち』になっていないところがいいです。
ホーゼルも太すぎないですし、主にステンレス系のアイアンに見られますが、ボテッとしていないところも好感が持てます。
ホーゼルの形状や太さだけ見ても、そこに気を遣っているメーカーもあれば、逆に無頓着といいますか、全く気を遣っていないだろうな・・・。と思えるメーカーもありますが、このアイアンの場合は前者です。

ホーゼルには『LS☆01CB』という文字が刻印されています。
『LS』とはどういう意味なのでしょうか?
すぐに『ロースピン』を連想したのですが、ドライバーではないので、おそらく違うと思います。

フェース面にはとても細かなミーリングがあり、意外でした。
おそらく何も無いだろうと思っていたからです。
凹凸感は無く、指で触れてみてもあまりザラザラした感じはないですが、これにも大きな理由があるのではないでしょうか?
直線のミーリングではなく、円を描くような曲線のミーリングです。

ボールを前にして構えてみると、かなりの美顔で気に入りました。
大きさといい、ネック形状(ストレート)といい、トップラインの厚さもバッチリです。
『逃がす』イメージが出しやすいのも好感度をさらにあげてくれました。
オーソドックスでシャープさもありながら、それほど尖った感じはなく、どこかまろやかな顔をしています。
最近ではあまり見ない顔ですが大好きです。
実際に見比べてみたら、違うところもたくさんあると思いますが、こうして構えていて、私の大好きなアイアン『MB-5003』と少し似ているところがあるように感じました。
少しクラシカルな雰囲気のあるアイアンです。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、かなり気に入りました。
『球の当たり』が柔らかいというだけでなく、適度な厚みによる一体感といったらいいでしょうか?
ボールとクラブがほんの一瞬だけ、同化したような感覚です。
実際にボールとアイアンを硬度計で計測したら、アイアンのほうが硬いのは分かっていますが、それでもこうやって球を打っていると、アイアンのほうが柔らかいのではないか?と思えるほど柔らかく感じました。
アイアンの打感にも二種類あって、『凸感』といいますか、『吐き出す感じ』のアイアンが弾き系だとすれば、このような『くっつき感』のあるアイアンは『凹感』『吸収系』といっていいのかもしれません。
フェースがボールに吸い付くといいますか、吸い寄せるような感覚で、『芯』にしか当たらないように感じさせてくれます。
このような打感は昔から経験していますし、『空洞感』のない、密な感触が心地いいです。
もし『打感の好感度細胞』というものがゴルフクラブにあったとして、中空タイプのアイアンで空洞部分が大きいアイアンが10だとすると、このアイアンはその10倍の100くらいかな・・・?などと考えていました。

『球のあがりやすさ』も、本来の7番アイアンらしくて好感が持てます。
フェースに乗ってめくれあがるような弾道・・・。といったらいいでしょうか?
『ロフト通り』のあがりやすさです。
バーンと弾いて、そこから球が一気にあがっていく、今時のアイアンと一線を画しているように感じます。
やはり、このようなベーシックなタイプは球をあげるときはフェース(ロフト角)がよく仕事をしているな・・・。と思いました。
対して、今の『スタンディングロフト化』された、ディスタンス系アイアンはフェース面よりもどちらかといえばソールが仕事をしている印象が強いです。
構えたときに浮かんだイメージと、実際の出球の高さが合っているので、親近感を覚えます。
ヒッター向けのアイアンなのは明らかで、軽量ラージサイズのアイアンを好まれる方は合いづらいところがあるかもしれません。

『安定性』という点でも、ハーフキャビティらしく正直なタイプで、ミスはミスとはっきり伝えてくれるアイアンです。
外見からも、そして実際に球を打ってからも、ウェイトなどのお助け機能は内部に組み込まれていないように感じました。
ヘッドのサイズもノーマルサイズなので、ラージサイズのアイアンを使っておられる方には小さく見え、親近感をもたれないかもしれません。

『飛距離性能』という点でも、ベーシックなタイプで、今のアイアンの中では、それほど秀でていません。
むしろ飛ばないといったほうがいいかもしれません。
昔ながらの、しっかりと打って、適正な距離を打っていくアイアンです。
最近のアイアンは軽く振って驚くような距離を稼げるものが多くなりましたが、このアイアンはしっかり振って、そして短く持ったりして距離をコントロールしやすいのがいいです。
ディスタンス系だと、確かに飛ぶことは飛ぶのですが、短く持っても飛び過ぎてしまい、縦のコントロールがとても難しくなります。
フルスイングでピッタリの距離であればいいのですが、実際のラウンドではほとんどそういうことはありません。
常にコントロールをしていかなければならないです、傾斜やアンジュレーションなどもあるので、やはり『飛びすぎない』アイアンのほうが実戦向きだと思います。

『操作性』はとても素晴らしいです。
構えたときに浮かんだイメージのまま、ボールを操作していけるアイアンです。
高い直進性はないかもしれませんが、その分こちらのイメージを敏感に感じ取ってくれる繊細さをもっています。
直線だけでなく、自分の持ち球の曲線で勝負できるアイアンです。
ノーマルサイズで、『逃がし顔』なので、左へ引っかけるのが嫌な私はとても扱いやすく感じました。
つかまりが強すぎないクラブは、アドレス時にフェースを被せたりして、つかまりを足す(強化する)ことができますが、逆はできません。
つかまってしまうクラブで何とか逃がして打とうとしても、どうしてもつかまってしまいますし、それを極端にやり過ぎてしまうと、大きなミスショットにつながってしまいます。
そういった点でも、このアイアンは逃がし顔でありながら、ニュートラルな性能をもっていて、プレイヤーの持ち球を活かしてくれるのがいいです。
ラージサイズのグースタイプが苦手なフェードヒッターの方にも、かなり扱いやすいアイアンといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

このアイアンを最初見たときから、柔らかそうな印象があり、好印象でした。
質感も良く、いい意味で『穏やか』なアイアンだな・・・。と思いました。
アイアン好きにはたまりません。

最新のアイアンでありながら、ずっと懐かしさを感じながら試打していました。
いい意味で『進化していない』といいますか、時が止まったような感覚です。
おそらく見えないところに最新の技術が注ぎ込まれていると思うのですが、私はそれを感じとることはできませんでした。

もうずっと前から、アイアンの進化は止まっているように感じます。
設計自由度が高くないアイアンは、もうこれ以上新たなものが出てこないかもしれません。
それはルールによる縛りも大きく関係していますが、このアイアンを試打してみて、改めてその思いが強くなりました。

キャビティバックなので、マッスルバックよりは寛容さがありますが、それ以外の機能を加えていないようで、そこが魅力的です。
今の機能性アイアンはとにかく『足し算』といいますか、いろいろなパーツが後からつけられていて、ちょっと表現が良くないかもしれませんが、どこか『濁った』印象をもつことがあります。
見た目は珍しさがあるけど、アイアンの本質から逸脱しちゃってるな・・・。と感じたアイアンもありました。
しかし、このアイアンは本質から外れていないところが魅力的です。

アイアンは見た目で、おおよその性能が分かります。
このアイアンはベーシックタイプで、寛容さはあまりありません。
そして距離も他のメーカーのアイアンと比べたら、正直劣るところはあると思います。
あがりやすさ・寛容さ・飛距離性能をアイアンに求めておられる方には合いづらいアイアンだと思いますが、逆にこのようなアイアンを求めておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
打感や操作性にこだわり、ノーマルサイズでシンプルなアイアンを使いたいけど、かといってマッスルバックは使いたくない・・・。という方には是非試していただきたいです。

第一印象から試打を終えるまで、ずっとその印象が変わりませんでした。
ずっと好印象のまま、予定の時間がきてしまいました。
とても楽しかったので、少し延長して球を打ち続け、楽しい気分で練習場を後にすることができました。
とてもいいアイアンなので、また試打したいですし、もし機会があれば違うモデルも試打してみたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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