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2021年12月19日
バルド SKY DRIVE MAX468

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは BALDO SKY DRIVE MAX468 です。

シャフトは ATTAS KING です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスは6S、シャフト重量は66g、トルクは3.5、キックポイントは先調子 です。

久しぶりに出会った、バルドのドライバーです。
ドライバーからウェッジまで、バルドにはいいイメージしか無いので、こうしてニューモデルに出会えると、すごく嬉しくなります。

ただ、これまでにない独特なデザインから、最初はどこのメーカーだろう?と思いながら、ヘッドを見回しました。
大手有名メーカーも素晴らしいですし、日本の地クラブメーカーのレベルはとても高いので、まだまだ私の知らないメーカーがたくさんあるのは間違いありません。
地クラブメーカーでも歴史のある老舗メーカーもあれば、また誕生して間もない新しいメーカーも続々と誕生しています。
それらに共通しているのは、会社の歴史の長さに関係なく、素晴らしいメーカーが多いということです。
これは『ものづくりニッポン』の強みといえるのではないでしょうか?

そしてトゥ側に『BALDO』の文字を見て、バルドのドライバーだということを理解しました。
一瞬「えっ?」て思うほどのイメチェンです。
バルドがこのようなタイプのドライバーを発売することが意外ですし、質感もこれまでのバルドとは違うように感じました。

シャロータイプのヘッドです。
ディープなイメージが強いバルドですが、これまでも無かったわけではありません。
私が初めて出会ったバルドのドライバーもシャロータイプでした。
ディープは売れにくいという事情があるようで、ほとんどのメーカーが今は採用しなくなりました。
なので、バルドもシャローへシフトチェンジしたのかもしれません。

ネックは短く、このようなタイプは、これまでもたくさん出会ってきました。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『N』のポジションです。

L

U

H
他に『L』『U』『H』がありました。
フェースアングルを変えられるのかもしれません。

ヘッド後方にウェイトがひとつ配置されています。
それほど大きくないウェイトですが、このドライバーは深重心タイプのようです。

フェース面のデザインも変わっています。
ミーリングが施されていて、ブリヂストンのドライバーを思い出しました。
同じような効果が得られるのでしょうか?
バルドは昔から、『弾きの良さ』にこだわっているイメージがあって、ルールギリギリまで反発力を高めるよう、フェース面にこだわっていますが、このドライバーもそのようです。

シャロータイプのヘッドです。
こうして見ると、バルドではないようですが、今は多くのメーカーがこのような形なので、メーカーの個性が出にくくなっています。
シャローのほうが、球があがりやすくて多くの支持があると分かってはいても、やはりディープな形状のほうが美しいな・・・。と思ってしまいました。
これだけシャローだと、ヘッド(フェース)の中央でボールの芯を打ち抜くイメージが出づらく、あえて『芯』をずらして打つような感覚をもつことがあります。
それが技術革新なのかもしれませんが、インパクト前後のヘッドの挙動が、こちらの意図しない動きをするドライバーは苦手です。

素振りをしてみると、結構先が動く感じです。
先走り感のあるシャフトですが、頼りなさはありません。

シャフトを人差し指に例えると、第一関節がよく動く感じ・・・。といったらいいでしょうか?
シャロー&ラージサイズのヘッドには、このような先走り系でつかまりがいいシャフトとの相性が良いようです。

ボールを前にして構えてみると、予想以上にいい感じで、好感が持てました。
これまでの経験から、そしてここ数年の傾向から、かなりのフックフェースを予想していたのですが違います。
丸っこくてシャロー感のある顔ですが、方向性への不安はありません。
こういったところが、バルドのこだわりなのでしょうか?
フックフェースを積極的に採用しているメーカーと、そうでないメーカーに分かれているようです。
このような形状のドライバーはフックフェースが自然のような気もするのですが、私は苦手に感じることも多いので、このドライバーの構え感は好感が持てました。
クラウンマークも控えめな感じが、またいいです。
最近はカーボンクラウンが多いですが、このドライバーにはカーボンの模様は見られませんでした。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
ソフトというよりは、ややしっかりした感じの打感で、かなり弾き感があります。
バルドのドライバーを試打するとき、いつも『瞬時』という言葉が浮かんでくるのですが、このドライバーも同様で、それくらい『瞬時に弾いてしまう』ような打感です。

しかし、音が馴染めませんでした。
高めで大きい音が、私のテンションをグッと下げました。
この音は意外でした。
まさか、バルドがこのような音を発するドライバーを発売するとは・・・。と思ったのですが、このドライバーのターゲットとなるゴルファーに好まれるよう、あえてこのような音にしているのかもしれません。
同じラージ系ヘッドで、高音を発するドライバーとして、ゼクシオを思い浮かべますが、ゼクシオの音とはまた違います。
私はゼクシオの音は好きですが、このドライバーの音には好感が持てませんでした。
球数をこなしていくたびに、どんどんテンションが下がってしまいそうです。
少し『抜けた』感じの音・・・。といえば伝わりやすいでしょうか?

球はあがりやすくイージーです。
バルドだからといって、必ずしもハードではありません。
打ち出しが高く、最高到達地点が高いドライバーです。
結構『お尻(ヘッド後方)』が重いタイプのドライバーで、自然と上を向くような印象をもちました。
球があがりやすいドライバーなので、ヒッター限定というわけでもなく、多くのゴルファーの支持を得られるのではないでしょうか?

『安定性』も高く、大らかさをもったドライバーです。
曲がりにくい、高い直進性をもったドライバーで、構えたときの印象よりも球のつかまりがいいことに気づきました。
ヘッド内部にもいろいろな工夫がされているのだと思いますし、ゴチャゴチャしていない、シンプルですっきりしたオートマチックタイプのドライバーです。

『飛距離性能』は優れています。
バルドのドライバーなので、当然ではあるのですが、これまでにはないタイプのドライバーなので、正直どうかな?と思うところがありました。
『最新=最高』ではないと、これまでの経験から強く思っているからです。
しかし実際に打ってみると、高弾道でスピンが少し抑えられた感じの強い球が打てました。
初速もかなり出ているようで、弾き感があります。
こういったところは、これまでのバルドの伝統を引き継いでいるようです。
強弾道&高速弾道で、距離を伸ばしていけるドライバーです。

『操作性』という点では、このようなタイプなので、秀でているようには感じませんでした。
高い直進性があり、途中から右にフケたり、左に突っかかるようなこともありません。
顔の印象よりも球のつかまりが良く、装着されているシャフトの性能が、このつかまりの良さにつながっているのではないでしょうか?
試打後の感想

最初見たときはバルドとは思わず、どこのメーカーかな?と、メーカーのロゴを探していました。
すぐにバルドと分かったのですが、正直今回のモデルはイマイチなのかな・・・。という思いが強かったのも事実です。

しかし、いい意味でその予想は外れました。
見た目はかなり『イージー系』にシフトしているのかと思わせておきながら、実際に打ってみると、その弾道は『エグく』、ハイポテンシャルなドライバーだということが分かりました。
方向性への不安が無かったのも好材料です。

飛んでいる弾道を目で追いながら、頼もしさを感じました。
それくらい、高性能なドライバーです。
飛距離性能に長けたドライバーですが、その要因は『弾きの良さ』と『高弾道』。
そして、『程よい低スピン性能』です。
この三拍子が見事にそろって、ボールに推進力と浮力を与えているように感じました。

音は気に入らず、これが良くなればさらに飛距離が伸ばせたのは間違いありません。
もっと思いっきり叩けたのですから・・・。
少しインパクトを抑え気味に打つしかなかったのですが、それでもこのドライバーの持つ『実力の高さ』を感じ取ることができました。

デザインも正直、『イマイチ』で、もっと改善できたように思います。
質感もそうですが、全体的に少しチープに見えたので、もっと改善されたらいいな・・・。と思いました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
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